メーカー系正規ディーラーのアフターサービス満足度、レクサスと日産が各セグメントで第1位【J.D. パワー 2025年日本自動車サービス顧客満足度(CSI)調査℠】

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、CEO:木本卓、略称:J.D. パワー)は、2025年日本自動車サービス顧客満足度(Customer Service Index、略称CSI)調査の結果を発表した。
2025年のスコアの概要は下記の通り:
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総合満足度の調査平均スコアは723ポイント(1,000ポイント満点)で、前年比-2ポイント。
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ファクター別の調査平均スコアでは、「店舗施設・サポート」が723ポイント、「予約/入庫」が722ポイント、「サービス品質/納車」が722ポイントとなった。
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セグメント別の総合満足度スコアは、ラグジュアリーブランド平均が781ポイント、マスマーケット国産ブランド平均が719ポイントとなった。
2025年調査の主なポイントは下記の通り:
入庫予約時におけるウェブサイトのさらなる活用に期待
昨今、様々な業界で人手不足の問題が取り沙汰されており、自動車ディーラーでも営業職や整備士の確保は課題となっている。そのような背景の中、アフターサービスにおいても、車の使用履歴や故障データの一元管理、オンライン整備サポート、AIによる故障診断など、DX化による作業効率や作業品質の強化が進んでいる。
本調査では、入庫日時の予約方法について、最初にどのような方法がとられたかを聴取しており、「メーカー/販売店のウェブサイトの予約フォーム」を利用した顧客は、前年から+3ptの20%であった。また、予約/入庫における満足度との関係をみると、「メーカー/販売店のウェブサイトの予約フォーム」で予約した場合は732ポイントで、全体を10ポイント上回った。
最も多い予約方法は、「販売店の担当者からの電話」が33%と前年に続き最多であり、依然として予約方法の主流であることがわかった。また、予約方法が「販売店の担当者からの電話」であった場合の満足度も748ポイントと全体を26ポイント上回る高い評価を得ている。
入庫の希望日時と実際に予約できた日時を比較すると、「第一希望の日時になった」割合は全体で46%であり、半数強は第一希望の日時での予約は取れなかったことが明らかとなった。予約方法別に第一希望の日時での予約が取れた割合をみると、「メーカー/販売店のウェブサイトの予約フォーム」(54%)が最も高いが、それでも半数弱は第一希望の日時での予約は出来ていない。
本調査では、保有している自動車メーカーや販売店への今後の期待についても聴取しており、「来店日時のインターネット予約」を挙げる顧客は23%と全項目中で最多であった。
店舗オペレーションの効率化と顧客満足度の向上に向けては、顧客へのインターネット予約の案内、予約開始時期の見直し、予約枠の最適化など、顧客の希望に沿った入庫予約を実現するためのさらなる工夫が求められる。
店舗オペレーションの最適化、従来的な体制の見直しを視野に
自動車ディーラーは、より多機能で高度化されていく車の点検・修理を効率よく、的確に行う必要がある。その一方で、アフターサービスでの点検・修理の内容を顧客に適切に伝えることも満足度向上においては重要である。
入庫時に作業前の説明や確認を行った担当者は、全体では「整備士/メカニック」が36%で、「セールス担当者」(29%)、「サービス担当者」(28%)を上回った。納車時の説明の担当者は、全体では「整備士/メカニック」が55%と、「サービス担当者」(24%)、「セールス担当者」(20%)を大きく上回っていた。また、車メーカーによってどの担当者が対応したかの比率は大きく異なり、車メーカー間において、担当者ごとの評価水準の優劣も差が大きかった。
現状では、入庫や納車時に「整備士/メカニック」がメインで顧客対応を担っているケースが多い実態がみられたが、自動車ディーラーでも人材不足が叫ばれている今、従来的な体制のままでは顧客が満足する対応を実践するのが難しいケースも出てきていると推測される。店舗での限られた人員による効率的な店舗オペレーションの実現に向けた改善の取り組みは必須と言えよう。
J.D. パワー 2025年日本自動車サービス顧客満足度調査 総合満足度ランキング
<ラグジュアリーブランド>(対象5ブランド)
第1位:レクサス(804ポイント)
「店舗施設・サポート」、「サービス品質/納車」の2ファクターでセグメント中最高評価。
第2位:ボルボ(796ポイント)
第3位:BMW(792ポイント)

<マスマーケット国産ブランド>(対象8ブランド)
第1位:日産(734ポイント)
「店舗施設・サポート」、「予約/入庫」の2ファクターでセグメント中最高評価。
第2位:ホンダ(732ポイント)
第3位:マツダ(723ポイント)

J.D. パワー 2025年日本自動車サービス顧客満足度(CSI)調査℠概要
年に一回、新車購入後14~49ヶ月が経過したユーザーを対象に、メーカー系正規ディーラーで1年以内に点検や修理などのアフターサービスを利用した際の販売店の対応に関する評価を明らかにする調査。今年で24回目の実施となる。
■実施期間:2025年5月~6月
■調査方法:インターネット
■調査対象:新車購入後 14~49ヶ月が経過し、直近1年間にメーカー系正規ディーラーにサービス入庫したユーザー(18 歳以上)
■調査回答者数:8,310人
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に 1,000 ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に「店舗施設・サポート」(35%)、「サービス品質/納車」(34%)、「予約/入庫」(31%)となっている(カッコ内は影響度)。
*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
詳細はhttps://japan.jdpower.com/ja/our-benchmarking-study-methodologyをご覧ください。
【ご注意】チャートやデータを記事に引用する場合には、出典元として本調査名を明記してください。
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J.D. パワーについて
米国に本社を置くJ.D. パワーは消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データと分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。ビッグデータや人工知能(AI)、アルゴリズムモデリング機能を活用して消費者行動を捉える先駆者であり、消費者に関する鋭い業界インテリジェンスを提供してきました。J.D. パワーは半世紀以上に渡って、顧客とブランド・製品に関わり続け、主要産業における世界の大手企業から、顧客対応戦略の指針として信頼されています。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。

J.D. パワー アワードとトロフィー
J.D. パワーのアワードは専門家による評価ではなく、大勢の顧客からのフィードバックに基づいています。J.D. パワーのアワードとトロフィーは、同社の独立したベンチマーク調査において、最も高い評価を得たブランド、製品、サービスに授与されています。
最初のトロフィーは、1989年の「米国自動車サービス顧客満足度(CSI)調査」で最高評価となった「ACURA」に授与されました。以来、J.D. パワーのアワードとトロフィーは、自動車業界をはじめ、様々な業界で卓越した品質や顧客満足の象徴として世界的に広く認知されています。
トロフィーのデザインは、創業者のJ.D. パワー3世が自宅の置時計からアイデアを得たもので、現在もアメリカで一つ一つ製造されています。
J.D. パワーのトロフィー誕生秘話について漫画でご紹介しています。

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