「スマイルください」はカスハラ?令和のカスハラ境界線
年代別ではZ世代の2人に1人が「値引き要求はカスハラ」と認識。地域別では 九州がカスハラに敏感な一方、関西は寛容傾向に
株式会社Helpfeel(京都府京都市、代表取締役/CEO:洛西 一周、以下「当社」)は、北海道・東北/関東/中部/関西/九州地方に住む20代〜60代の1,070人を対象に、「カスタマーハラスメント(以下「カスハラ」)の認識」に関する調査を実施しました。本調査では、10の言動について『カスハラだと思う』『カスハラだと思わない』の二択で回答を求め、年代別および地域別に分析を行いました。その結果、世代や地域によってカスハラの捉え方に大きな相違があることが判明しました。
年代別・地域別の分析において、最も中央値となる結果が出たのが「店頭で『スマイル0円』くださいと言うことはカスハラに当たると思いますか」という設問です。
「スマイルください」と求める行為については、全年代・全地域で意見が拮抗し、これが令和のカスハラ分岐点となっていることが浮き彫りになりました。
また、年代別の分析では「値引き交渉」や「おまけの要求」に対して、若年層ほどカスハラと認識する傾向が強いことが明らかになりました。地域別の分析では「九州」が最もカスハラに敏感である一方、「関西」は最も寛容な地域であるとの結果が得られました。
当社は、こうした年代や地域によって生じる認識の差をAI技術や仕組みで解消し、コールセンターやカスタマーサポートにおける対応品質の向上を支援し、カスハラなき社会の実現を目指してまいります。

■調査背景
カスハラは接客業・サポート業にとどまらず、社会全体で深刻な問題となっています。2025年4月に「東京都カスタマー・ハラスメント防止条例」および「北海道カスタマーハラスメント防止条例」が施行される予定です。こうした動きを受け、当社はカスハラへの理解を深め、防止に向けた取り組みを見直すきっかけとして、身近な接客業やサポート業の現場で起きている10の事例をもとに年代・地域ごとに意識の違いを調査・分析し、令和時代におけるカスハラ意識の境界線について探りました。
■主な調査結果
①「スマイルください」はいずれの年代・地域でも意見が拮抗し、価値観の分岐点に
②全国共通で7割以上がカスハラと認定したのは「『お前』呼び」「電車遅延へのクレーム」「プライベートな連絡先を聞く」「不機嫌な態度」
③年代が上がるにつれて「サービス提供遅れへの指摘」「値引き交渉」「おまけの要求」を許容する傾向がある一方、Z世代の2人に1人が「値引き交渉」はカスハラと認識
④Z世代は撮影やSNS発信は寛容な独自のカスハラ感覚が明らかに
⑤地域別では「九州」がカスハラに感度が高く、「関西」が最も寛容か
■詳細
①「スマイルください」はいずれの年代・地域でも意見が拮抗し、価値観の分岐点に
「店頭で『スマイルください』と言うことについてどう思いますか?」と尋ねたところ、全国の約半数が『カスハラだと思う』と回答しました。地域・年代を問わず『カスハラだと思う』割合に大きな差が見られず、かつて一般的だった「スマイル0円」も、令和時代ではカスハラだと捉える層が半数にのぼることが明らかになりました。

②全国共通で7割以上がカスハラと認定したのは「『お前』呼び」「電車遅延へのクレーム」「プライベートな連絡先を聞く」「不機嫌な態度」
特定の言動についてカスハラ認識の有無を調査した結果、年代や地域に関わらず全国共通で70%以上の方が『カスハラだと思う』と回答した言動は以下の5つです。
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「店員にプライベートな連絡先を聞くこと」(87.9%が『カスハラだと思う』と回答)
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「店員に『お前』と呼びかけること」(87.8%が『カスハラだと思う』と回答)
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「許可をとらずに店内や店員を撮影する」(80.7%が『カスハラだと思う』と回答)
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「電車が遅延した時に、駅員に文句を言うこと」(79.1%が『カスハラだと思う』と回答)
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「店員に対して、不機嫌な態度で接すること」(75.1%が『カスハラだと思う』と回答)
※( )内は全国平均
特に、「不機嫌な態度で接する」行為は、いわゆる「フキハラ(不機嫌ハラスメント)」とも呼ばれ、4分の3がカスハラと認識していることがわかりました。

③年代が上がるにつれて「サービス提供遅れへの指摘」「値引き交渉」「おまけの要求」を許容する傾向がある一方、Z世代の2人に1人が「値引き交渉」はカスハラと認識
「注文した商品が出てくるのが遅かったと指摘すること」について、年代別のカスハラ認識を調査した結果、年代が上がるにつれて『カスハラではない』とする傾向が強まることがわかりました。

続いて、「店員に『もっと安くならないか』と値引き交渉をする」行為については、若年層ほどカスハラと捉える傾向が顕著であり、特に20代では2人に1人が『カスハラだと思う』と回答しました。

また「店員に『おまけをつけてくれないか』と伝える」行為も同様に、若年層ほどカスハラだと感じる割合が高く、30代で60.6%、20代で54.8%という結果になりました。
地域別では、関西地方が他の地域と比較して寛容な姿勢を示す一方、九州地方は『カスハラだと思う』と回答した割合が53.5%と最も高い結果となりました。

④撮影やSNS発信に対しては寛容、Z世代ならではのカスハラ感覚が判明
「対応への不満をSNSに投稿する」行為に関しては、他の設問とは逆の傾向が見られました。年代が低いほど『カスハラだと思う』とする割合が低く、20代が最も低い57.6%でした。

また、「許可をとらずに店内や店員を撮影する」行為に関しては、全体的に高い割合でカスハラと認識される傾向があるものの、20代に限っては他の年代より約10%低い結果となりました。

⑤地域別では「九州」がカスハラに感度が高く、「関西」が最も寛容か
調査全体を通じて地域別の傾向を分析したところ、九州が最もカスハラに感度が高く、関西が最も寛容な地域だとわかりました。

■考察:カスハラ意識の世代間・地域間格差が明らかに。カスハラを防ぐために企業ができることとは
本調査により、カスハラに対する意識が世代や地域によって大きく異なることが明らかになりました。顧客の認識や期待は、世代や地域の文化的背景によって変化します。企業がカスハラを防ぐためには、こうした違いを理解し、適切な顧客対応を行うことが重要です。
当社は、AI技術の活用と仕組みによってこうした認識の差を解消し、円滑なコミュニケーションを支援することで、カスハラなき社会の実現を目指してまいります。
調査概要:「カスハラの認識」に関する調査
【調査期間】2025年3月3日(月)~2025年3月4日(火)
【調査方法】PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
【調査人数】1,070人
【調査対象】調査回答時に北海道・東北/関東/中部/関西/九州地方に住んでいると回答したモニター
【調査元】株式会社Helpfeel(https://www.helpfeel.com/)
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ
■CX改善プラットフォーム「Helpfeel(ヘルプフィール)」について
AI検索で問い合わせ削減も、CX改善も。
「Helpfeel」はAI技術を活用したクラウドサービスを提供しています。特許取得のAI検索技術を搭載したAI-FAQシステム「Helpfeel」は、問い合わせ削減やCX(顧客体験)向上を通じて、カスタマーサポートDXを支援しています。
■株式会社Helpfeel 概要

創業:2007年12月21日(2020年12月4日に日本法人を設立)
代表者:代表取締役/CEO 洛西 一周
京都オフィス:〒602-0023 京都府京都市上京区御所八幡町110−16 かわもとビル5階
東京オフィス:〒104-0032 東京都中央区八丁堀2-14-1 住友不動産八重洲通ビル4階
URL:https://corp.helpfeel.com/
株式会社Helpfeelは、2007年にシリコンバレーで創業したスタートアップ企業です。経産省IPA未踏ソフトウェア創造事業の天才プログラマーに認定された洛西 一周(CEO)と、米Apple社に招かれ、iPhoneの日本語フリック入力システムを開発したUI研究の第一人者・増井 俊之により誕生しました。
Helpfeelは「情報格差(ナレッジギャップ)」という社会問題に向き合い、3つのプロダクトを開発・運用しています。
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AI検索で問い合わせ削減やCX改善を実現する検索型FAQシステム『Helpfeel(ヘルプフィール)』
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ドキュメント文化が育つナレッジベース『Helpfeel Cosense(コセンス)』
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画像や動画の瞬間キャプチャー/共有ツール『Gyazo(ギャゾー)』
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