STUDIO BUKI株式会社（スタジオブーキー）は、”子供が物語の主人公になる絵本”を制作・販売しています。子供ひとりひとりの名前や誕生日からストーリーやイラストができあがる、オーダーメイドのオリジナル絵本です。

私（コズロブ ふくみ・代表取締役）は今でこそ「起業した」と言えますが、実は「起業したい」と思ってから実に８年も経って、ようやくここに行き着くことができました。今回は、なぜ私が８年もかかったか、そして８年間もがいたあの頃の私へ伝えたいことを書いておきます。

STUDIO BUKI株式会社　代表取締役　コズロブ ふくみ

早稲田大学卒業後、コンサルティング会社やベンチャー企業などでマーケティング担当として従事した後、独立。フリーランスのコンサルタントを経て、出産後の2019年にビジネス担当の夫とインスピレーションの源である息子と一緒に、家族で起業。オリジナル絵本ブランドのBÜKI（ブーキー）を立ち上げる。

起業したい、けど何をどうしたらわからなかった８年間

私はずっと今やっているパーソナライズ絵本の事業をしたいと思っていたわけではなく、「起業したい」が先でした。新卒として入社した会社で、働いていく目的に疑問をもったことがきっかけです。

どんなキャリアも、人生を豊かにする手段の一つ。そういう意味で、「これがしたい」を叶える起業でも、「こんな働き方をしたい」を叶える起業でも、どちらでもいいと思います。私は、後者から始まりました。

起業をしたいと思ったはいいものの、何をどうやるか全くわかりませんでした。もがきにもがき続け、実際に起業に至るまで８年間かかりました。スティーブ・ジョブズが言ったように、今から振り返ると、その８年間の毎日で打ち続けた点がつながって今になっているのだなと思いますが、当時はその時していることが何につながるのか全くわからず、その先で起業というものにつながっているのか不安でした。

そんなあの頃の私が知っておきたかったことが、３つあります。起業したいけどどうしたらいいかわからない方がいれば、背中をソッと押せればいいなと思っています。

１：考えるより、行動

私が起業に至るまで８年も時間がかかった一番の理由は、考える時間が長かったからだと思っています。

私を含め、多くの方が「何かやる」と決めたら、まずは計画をしてしまうのではないでしょうか。計画そのものは良いことです。何も考えずに行動するな、とも言われますよね。

「あれをしよう」「これをしよう」と考えている間は、明るい未来を想像してとっても心地よいので、私は行動する前に考える時間が長くなってしまいます。でも、自分の頭のなかで考えているだけでは、脳の中のシナプスの動き以外、変わるものは何もありません。

本を読んだり、検索で情報収集をしたり、何か講座に行くのも同じ。それだけでは本当に、自分の脳の外以外での変化は同じです。

２：次のステップを大きく設定しない

でも、行動に移すのって勇気がいります。誰かから拒絶されたり、思っていたようにいかなかったりすることを想像すると、なかなか行動に移せない。私はこれでも時間がかかりました。

そんな時におすすめなのは「次のステップを大きく設定しない」です。

例えば起業したいと考えた場合、次のステップを「法人登記」に置くとなかなかハードルが高くって目眩がします。でもそれに至るまでの行動を、小さく小さく細分化して「〜さんにメッセージを送る」とか、今日どれか一個できるくらいのものを次のステップとして設定すると、行動に移せたりします。

３：自分は無能だと認識し諦める

行動に移せたとしても、個人でできる範囲には間違いなく限りがあります。しかもその天井は、思っているより低い。

でも、例えば私がアプリを作りたいと思って、プログラミングを知らない私がゼロから学んでアプリを作るより、もう作れる人にお願いしたほうが間違いなく速くできるし品質も安定しています。

私は割と器用なこともあり、何でも自分でしようとしてしまいましたが、自分だけの能力では限界があると諦めて、もっと周りを頼っていけばよかったなと思っています。

でも、無駄なことは何もなかった８年間

こうして８年かけて、本当にやりたいことを見つけ、協力者を得て起業に至りました。計画に計画を重ねて、なかなか行動に移せずやきもきしたり、自分でなんでもしようとしたりして、「この３つを知っていればもっと速く色々できたのでは？」と思うことも事実ですが、同時に「無駄なことは何もなかった」と思うのも事実です。

計画に計画を重ねたからこそ、気づいたこと。行動に移せずやきもきしている私に共感して、協力してくれた人。自分で何でもしようと思ったから、ついたスキル。起業をした後、不思議とぜんぶそれが活かされています。

■プレスリリース

もしも８年前に戻れたとしたら、この３つのことは意識しつつも、「何も無駄にならない」と信じて、毎日進んでいくしかないと思います。

この記事を見ている方で、何かやりたいけどなかなか進まないと思っているいる方の背中を押せれば嬉しいです。