人気高級ティラミス専門店が美容液を手掛ける。オーナーパティシエが、コロナ禍で取り組んだ商品開発に込めた想い。

開発秘話

2023年6月16日 10時00分合同会社Ａｑｕｉｌａ

Aquila（アークイラ）は、元イタリアンシェフでもあるオーナー・鷲博彰（わしひろあき）が「ストレスの多い現代に少しでも笑顔と元気を届けたい」と、2014年さいたま市浦和区にオープンしたティラミス専門店です。2023年2月2日、オーナーパティシエの鷲のプロデュースのもとオリジナル美容液「MEOTO ホワイトニングパーフェクトエッセンス」を発売しました。なぜティラミス専門店のパティシエが美容液を作ったのか、その背景や商品へのこだわりを、鷲よりご説明します。

さいたま市浦和区・高級ティラミス専門店Aquilaのあゆみ

Aquila（アークイラ）のオーナー、鷲博彰（わしひろあき）は元イタリアンシェフです。18歳から料理の世界を志し、首都圏で数店舗展開するレストランにて厨房チーフ、店長を歴任しました。20年近くイタリアンレストランで料理人として歩んできましたが、結婚を機に独立を思い立ちます。しかし労働環境が過酷なレストラン業界では子供が出来た時に家族との時間を作る事が難しいだろうと考えました。そこで、鷲が好きなドルチェのティラミス専門店を思いつき独立します。

鷲は以前、イタリアンレストランの料理長が作るティラミスを食べた瞬間、衝撃を通り越して何とも言えない心の開放感のような心地よさを感じたことがあると話します。ふんわりなめらかでエスプレッソの苦味が主張せずクリームと調和する絶妙な一体感。「これだ！本物のティラミスは」と興奮しました。そこから、本物のティラミスを多くの人に味わってもらいたいと思い、日夜ティラミスを食べ続け、独自の味を生み出しました。

2014年に埼玉県さいたま市にティラミス専門店「Aquila（アークイラ）」をオープンします。初めの2年間程は赤字続きで絶望の毎日を送ったと言います。しかしお客様からは喜びの声を多数いただいていたため、それを糧に頑張り続けたところ、百貨店などから催事出店の話を多数いただくように。Aquilaの人気は高まり、テレビでも取り上げられるほどになりました。

Aquilaはスイーツ激戦区として知られるさいたま市浦和でも人気の高級ティラミス専門店へと成長し、日経新聞にて「全国10選のティラミス」にも選ばれています。

なぜティラミス専門店が美容液を作ることに？

ティラミス専門店のAquilaが美容液を作るに至った背景をお話しします。オーナーの鷲はもともと肌が弱く敏感肌で、昨今のコロナ禍によるマスク生活により肌荒れを起こしてしまい、皮膚科に通うようになりました。その際、日頃のスキンケアの大切さを教わり、化粧水や美容液など色々試したといいます。しかし効果を実感できた化粧品はとても高額、しかも化粧水や乳液などの併用が前提という事で、使い続けるには手間やコスト面で負担が大きく感じてしまいました。

そんな中、コロナ禍でティラミスの対面販売ができなくなり、AquilaはECで販売するしかない状況に追い込まれます。鷲はECで売上を上げる為にさまざまなセミナーや勉強会に参加。その際、OEMで化粧品を販売し成功している会社の話を聞きました。

現状の自身の肌の悩み、スキンケアへの不満、EC事業を成長させねばならないという課題、これらをすべて踏まえ、新たな事業を展開することを決意しました。使い続け易く、効果を実感でき、さらに夫婦で共有できてストレスなくスマートな美肌生活を送れる美容液を自社で作り事業として販売していこうと決めたのが美容液「MEOTO」のはじまりです。初めの方、妻は驚いていたものの、決めたことに対して積極的に賛成し協力してくれました。

妥協せずこだわりを詰め込んだ美容液。コスト面の課題も克服

鷲はさまざまなコスメを試し研究するなかで、”美肌菌”という考え方にたどり着きました。肌には数多くの菌が存在しますが、その中で素肌のすこやかさを保つ働きのある菌は加齢と共に減少するため、ビフィズス菌などの美肌菌と、それをサポートする成分を配合したコスメに着目したのです。

また、洋菓子店は早朝から夜遅くまでハードな勤務が続くため、短時間で効果的なスキンケアができれば……という思いもありました。そこで、たった1本で性別や年齢を問わず夫婦やカップル・家族で使えるオールインワン美容液を開発することに決めます。

OEMを依頼したのは創業85年超で大手化粧品メーカーの商品も手掛けるピカソ美化学研究所。「たった１本で短時間でしっかりスキンケアもできて、シミやシワなども改善させて、男女で使えれば家計にも優しいから男女兼用にしてほしい。でもオールインワンってどれも効果が平均的で中途半端なので、どれも高レベルでお願いします！」との注文で、調合していただくことに。

そこから鷲自身の職人気質が相まって、配合成分を決めるのに１年以上の歳月をかけました。一切の妥協なく使用者目線で何度もテストを繰り返し、納得のいく効果と使い心地になるまで夫婦で一緒に製造工場と相談しながら成分調整していきました。

こだわればこだわる程に内容成分のコストは雪だるま式に増えていき、出された見積りに驚愕することも。しかし一度実感して納得した内容成分だけはどうしても変えたくありませんでした。そこで、容器はシンプルなものを使用する事で現実的なところまでコストを抑える事ができました。高価格帯美容液のラグジュアリーで高級感のある容器は満足度の要素としては大切ですが、使い続けるものに本当に必要なのは美容液自体の実感力だと考え、内容成分にだけコストをかける選択をします。