“世の中でやっていない理由探し”からスタートした「ODAKYU WATCH ONLINE」とは？～新しい生活様式に合わせた“新しい買い方”の提案～

時計

2020年9月29日 15時30分株式会社小田急百貨店

「そろそろ新しい時計が欲しいけれど、お店に行くのはまだ控えよう」「ECサイトは便利だけれど、実物に触れないで高額品を買うのは心配」そう考えている方は必見です！

初心者や中級者をターゲットに、15ブランド、約600本の時計を取り揃える「ODAKYU WATCH ONLINE」が10月3日（土）からスタート。時計のベテラン＆フレッシュ担当がタッグを組んで挑戦しました。その経緯について、小田急百貨店MD推進部特選・宝飾・時計担当の田村＆萩原に聞きました。

◆プレスリリース

シニアマーチャンダイザー田村真一郎

外商、売場マネジャー、バイヤーなど、時計に携わって20余年のベテラン担当。

マーチャンダイザー萩原正也

時計を担当して2年。時計の奥深さに魅了され、やりがいを感じているフレッシュ担当。

まずは“世の中でやっていない理由探し”からスタート

コロナの影響が拡大していた4月、輸入時計ブランドの担当者から聞こえてきたのは、本国はロックダウン、日本の旗艦店は開店していてもお客さまが来ない…という嘆き節。当社においても、これまでの商慣習を変える挑戦をしたいと考えていたタイミングで、苦難を乗り越えるために連携を図れば、ビジネスチャンスに繋がりそうでした。

その頃、ECサイト「小田急百貨店オンラインショッピング」は、巣ごもり需要を背景に、売り上げが右肩上がり。段階的に商品やサービスの拡充を図っており、コロナ禍の店舗休業中も稼働していたことから、新たなコンテンツとして、時計のEC展開に向けての相談や準備が進められる環境にありました。

ところが、リサーチしてみると、各ブランドの公式サイトでの販売や大手ショッピングサイトなどでの一部の取り扱いはあるものの、百貨店の時計売場のように各ブランドの世界観が表現され、ブランドの垣根を越えて一堂に比較検討できる本格的な時計のECサイトは見当たらず。

「まずは、他社さんが“どうしてやっていないのか？”という理由探しからスタートしたんです。」（田村）

実現するために次に取り組んだのは・・・相棒の論破！？

販売店の信頼度が重視される時計。正規品取扱店である百貨店の強みを生かすことはもちろん、ベテラン担当の経験や取引先との関係性構築力と、フレッシュ担当の新しい発想や提案力を融合し、他のサイトとは一線を画す仕組みを作ることを目指しました。

“世の中でやっていない理由探し”をしてみると、格式高いブランド側の理解や協力を得ることの難しさだけでなく、配送や在庫確保の問題など、高額品で一点物が多いという時計ならではの様々なハードルが。それらをクリアするためには、取引先はもちろん、社内関係部署との連携は不可欠でした。

「でもその前に、まずは経験豊富な田村さんが納得するよう、“論破”が必要でした・・・（笑）。様々な方法を徹底的に検討し、やるからには、百貨店ならではの機能も加えようと決めたんです。」（萩原）

コンセプトは＜店頭の再現化＞。初心者＆中級者が利用しやすく

丈夫で商品に傷がつきにくい特別仕様の配送ボックスを手配し、時計売場の直営ブランドの協力を得て、店頭とサイトでの購入が重なっても対応できるようなオペレーションを構築。ハードルを一つひとつクリアしていきました。

「店頭で販売員がお伝えする注意事項を紙面化し、配送品チェックシートとあわせて送るなど、トラブルを防ぐと同時に、通常の接客になるべく近づけるよう、さまざまなことを配慮しました。」（萩原）

ターゲットに設定したのは、時計初心者＆中級者。コンセプトは＜店頭の再現化＞です。サイトには各ブランドのコンセプトや商品情報をふんだんい盛り込み、カタログとしても楽しめるような仕立てとしました。

「最初に連携をお願いした輸入時計ブランドの理解が得られてからは、他のブランドとの交渉もとんとん拍子に進み、時計売場の半数以上にあたる15ブランドから、約600本の品揃えが実現しました。」（田村）

そして、実店舗である百貨店の特性を生かした“ある機能”にこだわりました。

こだわりの“百貨店の特性を生かした機能”とは・・・？

時計売場では、従来、＜見る＞＜触る＞＜買う＞で3回足を運ぶ方が多く見られましたが、近年は、事前に自分で情報収集して＜見る＞の来店を省く方が増えました。さらに、コロナ禍においては滞在時間短縮のため、1回の来店で＜買う＞という決断をする方も。

「新しい生活様式に合わせた、“新しい買い方”の提案の必要性を実感する一方で、高額品である時計を、一度も実物に触れないままECサイトで購入するのは、きっと不安があるはずだと考えました。」（田村）

＜触る＞は実店舗にしかない大きな特徴。そこで取り入れたのが「店頭受取機能」です。商品注文時に、希望者は「配送」でなく「店頭受取」を選択。指定日に時計売場に足を運ぶと、最後に自身で見て触り、納得したうえで商品の受け取りができる仕組みで、販売員にサイズ調整を依頼したり、気になる点を質問したりできるので安心です。