テレビCMはつまらない？驚くべきローカルCMの世界！驚き、笑えて、クセになる「ぐろ～かるＣＭ」たち

ローカルＣＭ

#ローカルＣＭ #おもしろＣＭ #広告コンサル

2020年8月25日 10時00分株式会社テムズ

ひところに比べ、「テレビCMがつまらなくなった」という言葉がよく聞かれます。

そんななか、地方のローカルCMに目を向けると、思わず釘づけになり、爆笑してしまう、記憶に深く残るCMが、まだまだたくさんあります。

そんなグッドなローカルCMたちの世界を覗いてみましょう。

ようこそ、ぐろ～かるCMの世界へ！必見ＣＭを厳選

■日本一有名な少女をキャラ弁に！美術展のイメージを覆す

山口県・岸田劉生展実行委員会／山口県立美術館「岸田劉生展」ＣＭシリーズ

「日本一有名な少女を日本一インパクトあるCMで紹介することにこだわった」という「弁当」篇では、岸田劉生の描いた「麗子像」を驚異的なクオリティの「キャラ弁」で再現。一度見たら忘れない強烈なインパクトです。

同時展開した「Myway」篇では、画家・岸田劉生の生き方や芸術性を伝達。インパクトだけに偏らず、ＣＭシリーズ全体として美術展への興味を醸成しています。

綺麗、荘厳、アカデミックといった美術展に対する“ありきたり”なイメージを覆し、幅広い層へ美術展への興味を喚起させる見事なクリエイティブです。

ちなみに、麗子像のキャラ弁は、構想１年、試行錯誤２ヶ月を経てつくられた超力作。あえて、元の絵画がもつ「不気味さ」の再現にこだわったといいます。実際に「食べられる」のも驚きです。

■ドラキュラはブラック労働、狼男はもはやセクハラ！？

静岡県・三幸コーポレーション／「ドラキュラ」篇　「狼男」篇

「働く」をテーマにひねりの効いたＣＭを継続的に展開している総合人材サービス・三幸コーポレーション。2019-2020 年CMシリーズは、同社の課題である「仕事はあれど人手がない」状況を打破すべく、「いい仕事、余ってます」をキャッチコピーに制作されました。

そこでCMに起用されたタレントは、なんと、世界的に有名なドラキュラ伯爵と狼男。彼らの仕事を現代の労働基準に照らすと、かなりのハラスメントが！？

「働き方改革」「セクハラ」「ブラック労働」といった社会的に関心の高い問題を、ユーモラスに取り入れたアイデアが秀逸です。「昼間は死んだように眠っている」「世間から噛みつかれた」など、パロディのセンスも抜群。

■オリンピック競技と「ふぐ」の斬新コラボ、自治体発のテレビCM

大分県・臼杵市／「う♡（すき）プロジェクト」CMシリーズ

臼杵市では、度重なる自然災害で打撃を受けた観光産業を復活させるべく、2018 年から「う♡（すき）プロジェクト」を始動。その一環として制作された本CMシリーズでは、冬季オリンピックの人気競技と名産「ふぐ」が驚きのコラボ！

リアルなふぐが氷上を滑る「ふぐーリング」、ふぐとのペア演技が華麗な「ふぐアスケート」、うまさＫ点越えな「ふぐスキージャンプ」、活きのいいふぐが空を舞う「ふぐーボード」。

その「キモかわいい」姿はインパクト十分。ふぐの美味しさを巧みに入れ込んだ競技の実況にも笑わされます。

このCMシリーズが注目に値するのは、「自治体の広報媒体としてテレビ CM が選択された」ことにあります。インパクトの強いクリエイティブと、「拡散の起爆剤」としてテレビCMを活用したことで、大きな話題性の獲得に成功。自治体や名産への認知を高めるという目的に対して、優れた広告展開と言えます。