5年の開発期間を経て誕生！目指したのは「おさまりやすく扱いやすい」髪

ヘアケア

2021年9月3日 09時50分タカラベルモント株式会社

髪にまつわる悩みはどの世代にも尽きないもの。中でもエイジング世代のヘアスタイルに対する満足度が非常に低い――その理由を探り5年の歳月をかけて誕生したヘアケアが”JAG OUT（ジャグアウト＝ギザギザを無くすという意）です。

理美容室専売のヘアケアブランド「pittoretiqua（ピトレティカ）」から4月の発売以来、大きな反響をいただいています。

2015年のブランド誕生時から今日まで、ヘアケア製品開発一筋の研究員、小川俊介がジャグアウトに込めた想いについて語ります。

個人差やオーダーメイドに着目したモノ作りに興味

学生時代は「miRNA」に着目した、新規抗がん剤の開発をしていました。同じ遺伝子を持っていても、それがうまく機能するのか、病気になってしまうのか、人それぞれが元々持つ「miRNA」の働きひとつで変わってしまう。それが面白くて実験に明け暮れていました。

昔から、「個人差」や「オーダーメイド」に着目したモノづくりに興味があり、薬のように何か人の助けになるモノを作りたい、とずっと思っていたんです。

その一方で、自分自身が幼い頃からクセ毛や白髪に悩み、髪には人一倍気を使っていました。他の人には全然気にならないくらいのちょっとした「個人差」でも、自分自身は気になって仕方がなくて、髪の毛がうまくいかない日は気分が晴れない。でも、うまく決まった日はとてもハッピーな気分になれる。いつしか「髪の毛」が生活の中心にいました。

そんな私の転機となったのは、美容師さんから薦めていただいたルベルのスタイリング剤「トリエエマルジョン」との出会いです。その使用感の良さは、初めて髪の毛に対してポジティブな感情を抱くことができたほどでした。その時、化粧品は年齢関係なく幅広く人の悩みに応えられる、しかも日常的に使うものだから、人の想いに寄り添うより身近な存在だと確信し、この道に進むと決めたんです。

入社後は、サロントリートメントやアウトバストリートメントなど、とにかくケア一筋です。人それぞれの、より深い髪悩みを解決するものに多く携わりました。研究対象が「がん」から、「髪悩み」に変わっただけで、感覚は今も昔も変わっていません。

悩みが尽きないエイジング世代のスタイリング事情

調査から分かったことは、エイジング世代のヘアスタイルに対する満足度が、著しく低いという現状です。自分もくせ毛なので、スタイルが決まらないというストレスは痛いほど分かります。そこに対するアイテムは多くあるはずなのに解決されていないということは、必ず何か理由があるはず。そのギャップが気になりました。既存のエイジング向け製品は「ハリ・コシ」や「ボリュームアップ」を謳ったヘアケア商品が主流でしたが、今回は「おさまり」や「扱いやすさ」を目指した製品開発を進めることで、新しいアプローチができるのではと考えました。

日頃から、怪訝そうな顔で髪をおさめるように撫でる仕草をする女性の姿を見かけるたびに、とにかく女性にキラキラしていてほしいという気持ちが高まっていました。自分の妻もそのひとりで、自分の中で「妻を満足させる」というのを、開発の裏テーマに掲げていましたね。

熱や摩擦によってシワのように髪が歪む？！

まずは「敵を知る」ことから始めました。ターゲットの毛髪に起きている現象を分析し、その原因が何らかのダメージであるという仮説を立て、髪に対して熱や摩擦、UVなどのあらゆるダメージを当て続ける実験に挑みました。

摩擦の実験については、1年分の寝返りを再現してみることにしました。頭と同じ重さ(約5kg)のボウリング球と毛束、枕カバーを準備して。人は1日に約10回寝返りをする、といわれていることから、1年分の寝返り（３６５０回）を再現する、という地道な検証でした。

そこから、「熱や摩擦によってシワのように髪が歪む」という結果が出た時は、とても達成感がありましたね。髪の歪みと言えば、今までは「くせ毛」が常識でしたから。

しかし、これで終わりではなく、ここからが開発のスタート。歪んだ髪をケアするのに有効な成分を探すために、研究所にある原料を片っ端から試し、見つかったものを製剤化して、と、ゴールまでに５年かかりました。

完成したジャグアウトの詳細はこちら

ピトレティカを通して自分らしさという価値の大切さを伝えたい

「シワ髪」という着眼点をもって、今まで何を使っても望んだ仕上がりにならなかった、いわゆるヘアケアジプシーの方々に救いの手を差し伸べられたら、と思っています。髪悩みで自分らしさを失ってしまっている人たちに、ピトレティカというブランドを通じて、輝きを取り戻してハッピーになってほしいです。私自身が、ルベル製品から自分らしさという価値の大切さを教えてもらった経験から、私が作るプロダクトには必ずその想いをのせています。

ジャグアウトの誕生で「いつの私にもふさわしく、私だけの美しさ」というピトレティカブランドのコンセプトにふさわしい、全７ラインが整いました。人それぞれの髪質やライフスタイルにあった提案をここまでできるブランドというのは、業界でも数少ないと思います。あらゆる人の髪悩みに応えたい、という想いが詰まったジャグアウトが、ピトレティカにとってアイコン的な存在になってほしいと思っています。

ヘアケア製品とは「自己実現を叶えるプロデューサー」

髪は、人の個性に直結する大きな存在ですが、自分の思い通りに扱うことはなかなか簡単ではありません。生まれつき○○だから、ともし何かを諦めている人がいるのなら、「変えてあげたい」。そのためにヘアケアがあって、それを追求する私たちがいると思っています。

たかが髪の毛、されど髪の毛です。私自身、ずっと髪の毛に振り回されてきました。これほどまでに人を振り回すことができる髪の毛の未知なる魅力を深く探り、発信していきたいと思っています。

ヘアスタイルが上手くいったときのテンションの高揚、ハッピーな気持ちは何なのか。それを科学的に見える化したり、そうさせるような製品づくりを追及したり、「髪の毛」を通じて人をワクワクさせるような研究を続けることで、ポジティブな世の中を作っていきたいですね。

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