コロナ禍、町工場を巻き込んで巣篭もり需要に焦点を当てた省スペースフィットネス器具を開発した背景とは。

開発の裏側

#開発の裏側 #企画の裏側 #町工場

2021年6月28日 16時30分 TEDDY WORKS

株式会社TEDDYWORKSはフィットネス器具を中心に企画・製造・販売を行っております。

コロナ禍なぜ当社が町工場と手を組んで製品を開発販売に至ったか、当社代表の小熊がお話しさせていただきます。

小熊將太：高校を卒業後、海外へ単身渡航。現在は会社の代表として、高品質なフィットネス器具を企画・製造・販売の多岐にわたる業務を兼任。

今回はなぜ私が町工場を巻き込んで製品を創るのかお話しできたらと思います。

(左より、小熊、株式会社玉川パイプ玉川社長)

日本のモノづくりを支えてきた東京都大田区の町工場は、約40年前の1983年の5120社をピークに減り始めました。2018年には1207社までに減少しております。

この約40年で工場数はピーク時と比べて約8割減少し、延べ4000社の戦後日本を支えてきた大変貴重な技術が継承されず、現在も減少の一途を辿っております。

後継者不足や近隣の住宅化、そして今回、世界で大流行している新型コロナウィルスの影響も追い風となり日本のモノづくりの基盤が、今こうしている間も失われつつあります。

この現状は他人事とは思えず、実いうと、私の父も家具屋を営んでいたこともあり、幼い頃からモノづくりに触れて、商品は違えどモノづくりに興味がありました。そして大田区町工場の現状も知り、少しでも力になるべく、デッサン数枚をもって大田区に引っ越し、自宅にて創業をしました。

■偶然の出会い

創業をしたはいいが、当初は誰も話を聞いてくれませんでした。何十社も町工場を渡り歩き、気持ちも体力も精魂尽きかけていたころ、金融機関から展示会のお話を頂き、足を運んでみました。そこで出会えたのは大田区で創業して半世紀になる株式会社玉川パイプの玉川様でした。とても人情に溢れている方で自分の拙いデッサン画と製品の説明をしたところ、とても熱心に聞き入れてくれ、ぜひカタチにしましょう！と二つ返事をいただきました。

世の中にない製品のため、試作、失敗の繰り返しでしたが、たくさんの町工場の方々にも協力頂き、町工場プロジェクト第一弾のKENSUIをクラウドファンディングでリリースいたしました。

たくさんの方々の温かいお声をいただきクラウドファンディングは大成功し、3月からの一般販売でも、月の生産できる限界の40台を毎月売り切る大盛況をいただいております。商品がたくさんのユーザー様に行き渡るのは嬉しいです。が、それと同時に協力いただいた町工場さん達に恩返しができることがとても嬉しく思います。

(町工場プロジェクト第一弾のKENSUI)

■想い

昭和の日本を体現している人情家が多く、怒られることもありますが皆とても温かくたくさんのアドバイスをいただいております。

大田区の町工場には『仲間わまし』という繋がりを大切にする取り組みがあります。自社ではできないなら損得なしに別の町工場へ紹介してくれる、そうした一社から始まった取り組みも気づいたら数十社も増えており、それも、皆が自分の事のように真剣に聞いてくれます。最初はとてもとても「重い」が詰まった扉でしたが開いてみると、そこにはとてもとても「想い」が詰まった温かい世界が広がっていました。

■町工場プロジェクト第二弾

町工場の方々から教示頂いたモノづくりをこれで終わりにはせず、『町工場プロジェクト第二弾』KOMBOバーベルをクラウドファンディングのMakuakeにて販売を開始いたしました。こちらの製品はダンベルをシャフト両端に取り付けることによりバーベルになり、ご家庭では導入が難しかったバーベルトレーニングが簡単にできる商品となっております。これは町工場の『仲間まわし』の繋がりと、技術を学んだことが企画のアイディアとなり、KOMBOバーベルもたくさんの町工場さんに協力頂いて試作品が完成しました。

コロナ禍の巣篭もり需要に焦点を当て、省スペースフィットネスギアを開発し、温かい応援のコメントをいただいております。