モフモフやわらかくてぎゅっとハグしたくなる。大人女子向けルームウェアブランド「ジェニファーパメラ」のオリジナルもこもこ生地「hugmof（ハグモフ）」ができるまで

開発ストーリー

2023年11月24日 09時40分株式会社KANON

　「かわいい」を卒業する年代、主に30〜40代の女性をターゲットとして生まれたルームウェアブランド「ジェニファーパメラ」。まさにその年代である30〜40代の女性スタッフが中心となり、「大人可愛い」パジャマやルームウェアの開発に挑んできました。

　そんなジェニファーパメラの秋冬の人気商品が、ふわふわでもこもこの肌触りがたまらない「もこもこルームウェア」です。しっとりとやわらかなモール糸を編み込み、柔軟加工を施しさらにふわふわに仕上げられた、見た目にもあたたかな「もこもこルームウェア」。

　唯一無二の手触りを目指し、何度も何度も工場と試作を重ねサンプルチェックを繰り返し作り上げた、軽いのに密度が詰まっていてやわらかい！この感じ！！というオリジナルのもこもこ生地。このもっちりふわふわで、思わず抱きしめたくなるような柔らかさのオリジナルもこもこ生地を使ったルームウェアに私たちは「hugmof（ハグモフ）」シリーズという名前をつけました。

　この手触りにたどり着いたのは、ブランドの「顔」となるアイテムを作りたいという強い思いからでした。このストーリーでは、「hugmof（ハグモフ）」シリーズ誕生までの歩みを皆さんにお伝えします。

ブランド秋冬の顔となるアイテムをつくりたい。女性みんなが気にしているもこもこルームウェアをメインアイテムに

　ファッションブランドにおいては、秋冬のメインアイテムがブランドの顔ともいえるアイテムになる場合も多いため、秋冬の核となるアイテム開発には特に力をいれていかなければいけません。それはルームウェアについても同様です。

　ジェニファーパメラでも、秋冬のメインアイテムにどんなルームウェアを据えるかブランド会議にかけたところ、「もこもこルームウェアをメインにしたい」というスタッフからの声が多く寄せられました。

　確かに寒さを感じる季節、ほっこりあたたかさを感じるもこもこルームウェアはメインアイテムとしてぴったりです。

　試しにもこもこルームウェアを他の店で買ったことがある・着用したことがあるかをジェニファーパメラのスタッフに聞き取りすると、驚くことにほぼ全員が着用の経験がありました。それくらいもこもこルームウェアは女性への認知度が高く、周知されている存在ということを改めて感じ、ぜひ秋冬のメインアイテムにしたいという思いが膨らんできました。

かわいいだけじゃ物足りない。スタッフの話から見えた、ブランドだけのオリジナリティ溢れるもこもこルームウェア

　あたたかくて手触りよく、見た目も可愛いもこもこルームウェアは、女性なら一着は持っていたい人気のルームウェア。しかし、ブランドの「顔」となるアイテムですから、ただ可愛いだけではなくオリジナリティも必要です。

　そこで、まずはスタッフに他店のもこもこルームウェアを着用することで感じた「こうすればもっとよくなる！」と思った点をあげてもらうことにしました。すると、こんな様々な意見がでてきました。

・シルエットがいまいちで太って見えるものが多いので、スタイルよく見えるデザインにしたい。

・若い人向けなのか体にフィットするデザインが多いので、身体のラインをひろわない形にできないか。

・パステル調の子供っぽいカラーリングが多いので、大人っぽいカラーのものがほしい。

・分厚くて収納に場所をとるので、できるだけコンパクトに畳めるようにしたい。

・洗濯すると特に重たくて干しにくいので、軽くできないか？

・特に柔らかいもこもこ素材は編み目が大きくて引っ掛けやすいので、引っ掛けにくいようにしたい。

　これらをひとつひとつ改善していけば、ジェニファーパメラだけのオリジナルもこもこルームウェアにたどり着けるのではないか、と、私たちはそれぞれの問題をどのように解決していくかの話し合いを行いました。

軽くてあたたかい、新しい生地。編み目に願いをぎゅっと詰めて誕生

　シルエットをほっそり見せるには、生地に落ち感があることが望ましく、カラーリングを大人っぽくするのであれば、そのカラーをより引き立てる、見た目にも柔らかな生地感もほしいところです。さらに軽さや厚みを満足いくものにするとなれば、「生地自体を改善する」必要があることに気づきました。従来のもこもこ生地には、スタッフの思いを伝えるための肌触りも質感も不足しています。

　生地を改善すれば、落ち感のあるシルエットが実現でき、見るからに柔らかく、今あるもこもこルームウェアよりも軽いのに編み目が詰まっていて、あたたかいルームウェアが作れるのではないか？

　そこで、もこもこルームウェアを作成している工場に相談しました。「いままで作ったことのあるもこもこルームウェアの生地よりも軽い生地を作れないか？」、、、そうしてサンプルでもらった生地は、やはり軽い代わりに編み目が粗く、風通しがよい分あたたかさに欠ける生地でした。

　理屈はわかっているのです。編み目をきつくすると高級感はでるけれど、重くてかさばる生地になってしまう。編み目をゆるくするとふわふわ感はでて軽くなるけれど、薄くて引っ掛けやすい生地になってしまう。

　でも、私たちが欲しいのは、そのちょうど中間、「軽いのに編み目は詰まっていて、高級感ともっちり感のある生地」です。上がってくるサンプル生地の修正を幾度となく繰り返し、ようやく理想といえる編み目の密度と軽さの生地ができあがりました、、、と思いました。

　しかし、実際に生地をルームウェアに仕立ててサンプルを試着してみると、なんだか物足りない気が。確かにもっちりしているのに軽い、理想の生地なのですが、触った時、着用したときの感動がなかったのです。もっと、触ったときに「なんてやわらかさ！」と思えるような感動がほしい。そこで、せっかくできあがった生地ですが、またもや工場と柔軟加工について話し合いを行いました。

　もこもこルームウェアは基本的に柔かさをだすために柔軟加工を施すのですが、柔軟加工をやりすぎると生地の組成が不安定になり破れやすくもなってしまいます。どうにかこの生地感をそこなわず、今以上にふんわりやわらなかな手触りを実現できるよう、生地の劣化がおきないギリギリの範囲で柔軟加工を施しました。

　、、、こうして、ついにできあがったのが、ジェニファーパメラオリジナルの「軽いのに密度が詰まった、ふんわりやわらかなもこもこ生地」だったのです。

着ている自分を抱きしめたくなる手触り「hugmof（ハグモフ）」で届ける心地よいリラックスタイム

　できあがったオリジナル生地は、これまで扱っていたもこもこルームウェアとも違う、なんとも形容しがたい気持ちよい肌ざわりをしていました。何よりもこれまでにない「軽さ」のおかげで、洗濯テストで水を含んだ際も重さが軽減され、ぎゅっと押してしまえばこれまでよりもコンパクトに収納できるようになりました。もちろん生地の密度はしっかりとしているので、コンパクトに収納しても使用の際は　ふんわりとした質感が損なわれません。

　私たちは、さっそくこの生地を使ってサンプルルームウェアを作り上げました。シルエットの改良案としては、ゆったりめのシルエットにして、身体の肉感をひろわないようにしつつ多少落ち感をだすことで横への広がりを抑え、スッキリ見えするシルエットに。そして、着用したとき目につきやすい、手首や首回りなどの細い部分をちら見せするようにして、細見え・華奢見えの効果が得られるように。

　カラーリングは、可愛らしいピンクやブルーをあえてあまり使わず、かわいいを卒業する年齢の女性でも着やすいグレーやベージュ系をメインに、大人の女性らしい柔らかさをより表現したい。色味が沈んで見えがちなシックな色も、生地のふんわり感のおかげで柔らかさを表現しつつほっこりと温かみのある絶妙な色合いに仕上がりました。

　これまでにない触り心地のこの生地で、シルエットやカラーまで吟味したサンプルルームウェアを作成した私たちは、いつものようにサンプルを使ってモデル撮影を行いました。その時、あまりのサンプルルームウェアの気持ちよさにモデルさんが自然ととってくれた、自分自身を抱きしめるようなポージングを見て、「これだ」と思ったのです。