面接CX(候補者体験)を高めて内定辞退を防ぐ分析システム「HRアナリスト」誕生秘話

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2021年1月22日 10時10分 シングラー株式会社

HRアナリストとは、面接CX(候補者体験)を高めて内定辞退を防ぐ分析システムです。事前アンケートを元に、候補者を17000のペルソナに分け、その候補者にあった動機づけのポイントや質問事項など、面接に関するアドバイスをするほか、候補者と相性の良い面接官のアサインが可能。候補者の満足度を上げることで、辞退率の改善に貢献します。


HRアナリストが生まれた背景と、サービスに込める想いについて、HRアナリストを運営するシングラー株式会社 代表取締役 CEOの熊谷豪さんに話を聞きました。

採用責任者として、エントリー数を年間4万人に

熊谷さんが採用の仕事に携わるようになったのは、2006年。新卒で入社したベンチャーのモバイル広告代理店で、入社してすぐに採用責任者に任命されたのがきっかけです。熊谷さんが会社を辞めるまでの5年間で、年間数十件ほどだった学生のエントリー数は、4万件を超えるまでに。会社の売上は8億円から50億円に成長しました。


「自分が採用した人材が、数年後、会社の成長を担う要職に就き、事業を推進している光景を何度も目にし、採用は経営の中枢だと気づきました」(熊谷さん/以下同)

10人いたら10パターンの面接がある

当時、熊谷さんが掲げていたポリシーの一つ。

目の前の候補者は二種類しかいない。それは将来の仲間か、将来の顧客である。

採用する見込みがない人に関しては、会社のファンになってもらう。つまり、すべての候補者にベストを尽くせということです。


「多くの面接では、志望動機や強み、学生時代に頑張ったことなどを聞きますよね。だけど、人それぞれ、ニーズや嗜好って違うじゃないですか。だったらその人に合わせた面接をするべきだと。HRアナリストの特徴である、『面接CX(候補者体験)を高めて内定辞退を防ぐ』というのが、まさにそこなんです。


多くの人が、面接を感覚で考えがち。それはそれで正しいんですが、なぜ合うのか、合わないのかを体系的に分かっている人ってすごく少ないと思います。私は、面接官として、“何が”合うと感じたのか、そして候補者が自社の採用に対してどんな感想をもったのかなどのフィードバックを集め、分析、改善していきました」

80社以上をヒアリングして分かった、採用できる会社、できない会社の違い

より多くの企業の採用を支援したいと考えた熊谷さんは、2011年、広告代理店を退社し、採用コンサルの会社を立ち上げました。クライアントは、食品メーカー、学習塾、スタートアップなど、80社以上。全社に対し、ヒアリングと、面接の同席を行い、採用できる会社とできない会社の違いに気づいたと話します。


「(人を)採れない会社は、採れないやり方をしている。その一番大きな原因は、面接の仕方を知らないんです。信じられないかもしれませんが、候補者への印象が良いようにと、面接官を顔で選ぶ会社も多いです。そして、その“面接官”が気に入るか気に入らないかで判断して、10分で帰すこともあります。

また、一遍通りの、相手のことを理解するような質問を投げていないので、候補者からすると、自分のことを分かって評価してくれてるのかと不安になったりするんです。先ほど、10人いたら10パターンの面接があると言いましたが、面接をする人は、候補者に合わせて面接をチューニングする力が必要。例えば、『こんな話に興味があるんだ』、『こういう言い回しにするともっと深く刺さるんだ』といったようにです」

昼はプロダクト開発、夜はバイト「精神的におかしくなった」

【ルームシェアをしていたマンションの一室】


ベンチャー企業の採用責任者として5年、採用コンサルタントとして5年。10年間採用の仕事に従事し、2016年11月、共同代表の三角勇紀さんとシングラー株式会社を立ち上げました。試行錯誤の上辿り着いたのが、事前に候補者のニーズや、企業を選定する上で重視することなどをヒアリングし、その人に合った面接を行うことで、面接CX(候補者体験)を高めて内定辞退を防ぐ分析システム。HRアナリストです。


「つくりたいプロダクトが決まり、気持ち的には上がっていましたが、生活的にはしんどかったですよ。プロダクトに専念したいと思って、今まで持っていたコンサル契約を全部切ったんです。でもそれが大きな失敗で。お金が入らなくなり、会社のお金がみるみるなくなりました。コンサル時代は、家賃20万円ほどの表参道のマンションに住んでいたのですが、少しでもコストを抑えようと、埼玉県蕨市にある家賃9万のアパートに三角とルームシェアを始めました。


昼はプロダクトの開発、夜はまた二人でヘルメットと軍手を身につけて、設営のバイト。そんな二足のわらじ生活が続きました。今思い返すと楽しかった気もしますが、当時は二人とも疲れすぎて、精神的におかしくなってましたね(笑)」

HRアナリストが有名ピッチコンテストで準優勝


転機が訪れたのは、2017年の9月。国内外のインターネット業界の第一線で活躍する経営者や業界関係者たちが参加するカンファレンス「B Dash Camp」のピッチコンテストで、HRアナリストが、準優勝となるSPECIAL AWARDを受賞したのです。翌日から、メディアや企業からの問い合わせが殺到。その数は3日間で150を超えるほどでした。



あれから3年、現在、HRアナリスト(※)は、DODAと連携するサービスへと成長しました。


「日本には、素晴らしい会社がたくさんあります。お金を持っているから、知名度があるから人を採用できるのではなくて、素晴らしい会社が、きちんと人を採用できることがすごく大事だと思うんです。その環境が日本中、世界中に広まってくれるといいですね。HRアナリストはそれに貢献できると考えています」


■シングラー株式会社について (https://singular.co.jp/

シングラー株式会社は、「HR テックで人材採用に変革を!」という想いから、CEOの熊谷豪とCOOの三角勇紀の共同代表により、2016年11月1日設立。2017年1月に面接CX(候補者体験)を高めて内定辞退を防ぐ分析システム『HRアナリスト』(https://hr-analyst.com/)を発表。同サービスでエントリーした日本最大級のスタートアップカンファレンス『B Dash Camp 2017 Summer in Sapporo』で準優勝を獲得。2018年7月にはパーソルグループに参画し、『HRアナリスト』をコアとしたHR Techによる人材採用の変革を推進中。