自動車メーカーに限らず、様々な企業が電気自動車に関する発表をする中、10年以上も前から電気自動車（EV）を販売し、その特性を知り尽くしている日産自動車。販売だけにとどまらず、EVを日本の課題解決に活かそうと色々なアプローチで「ブルー・スイッチ」活動を行っており、カーボンニュートラルへの意識が高まる中、この活動に賛同するパートナーが増え続けています。パートナーと共にどのような社会を見据えているのか、前回に引き続き、「ブルー・スイッチ」活動を推進している、日本事業広報渉外部の石田さんにインタビューしました。

-「ブルー・スイッチ」活動に参画するパートナー企業・自治体が増えているそうですね。

日産は、EVの先駆者として、EVを社会の変革、地域課題の解決に活かそうと、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」活動を2018年から推進してきました。2019年の長期停電で「日産リーフ」の給電活動が報道されたことで、EVが“もしも”の時に役に立つことが広く知られました。そこから「ブルー・スイッチ」活動へ参画いただく自治体、企業様が増え続け、今では160件(2022年1月末現在)を超える取り組みにまで広がっています。

３年目の節目にあたる昨年、企業、自治体のカーボンニュートラル実現への関心度の高まりを受け、「ゼロ・エミッションフォーラム2021」を開催しました。

「ブルー・スイッチ」活動に参画しているパートナー自治体・企業は全国に

-「ゼロ・エミッションフォーラム2021」とは、どのようなフォーラムだったのでしょうか？

パートナーの皆さまに向け、日産の電動化の展望をお伝えする他、気候変動に関する政府間パネル（IPCC）の筆者でもある、甲斐沼美紀子先生の基調講演や、官民の代表によるパネルディスカッションを行いました。環境省、自治体、企業代表が、政策や実際行っている取り組みを紹介するとともに、カーボンニュートラルの実現に向けて官民一体で取り組むべきことを議論しました。

パネルディスカッション風景 官民の代表者が揃う

- 国の政策や、自治体、企業の実例を聞くことで、これから取り組もうとしているパートナーの方々は具体的な活動をイメージしやすいですね。参加者の反響はいかがでしたか？

カーボンニュートラルの実現には、EVが一つのソリューションになることを改めて理解、共感くださいました。「EVは想像以上にエネルギーマネジメントに貢献できることが分かった。」、「カーボンニュートラル実現の具体的な行動としてEV導入を考えたい。」などの前向きな声をいただき、パートナーの皆さまと共にカーボンニュートラル実現に挑戦していこう、という一体感が生まれたと思っています。

EV「日産アリア」を紹介

- ますます自治体や企業のEV導入が増えていきそうですね。今後EVが普及していくことが予想されますが、「ブルー・スイッチ」活動はどのようになっていくのでしょうか？

様々な方々と、新たな取り組みについて議論を始めています。例えば、EVと再生可能エネルギーを組み合わせたエネルギーマネジメント、EVの観光利用促進策など、「ブルー・スイッチ」活動の範囲をどんどん広げていきます。日産が蓄積してきたノウハウを惜しみなく共有しながら、まちづくりを含めた活動に広げて行きたいと思います。EVを導入する自治体、企業が増えることで、EVを目にする機会が増えていきますので、そこに住む皆さまにも、EVは、ますます身近な存在になっていくと思います。

日産グループの先進的なモビリティ技術、ノウハウ、ネットワークを使いカーボンニュートラル社会に貢献していきます

- 日産はEVを社会の一部としてとらえているのですね。石田さんの、これからの「ブルー・スイッチ」活動に寄せる想いをお聞かせください。

「ブルー・スイッチ」活動はわれわれ日産グループが一丸となって進めている活動です。活動当初は、EVが地域課題の解決に役立つことが知られていませんでしたが、次第に想いが伝わり、多くのパートナーに賛同を頂いています。パートナーが増え、そこにEVの普及が加わることで、EVが社会インフラの一部となり、環境や災害対策、エネルギーマネジメント、環境にやさしい観光、地方での交通課題解決など、日本の強靭化が加速していくと考えています。EVが皆さまの生活に役立てられるよう、社会に貢献したいという想いで今後も邁進していきます。

電気自動車や「ブルー・スイッチ」活動の詳しい内容はこちら

https://www3.nissan.co.jp/first-contact-technology.html