うつわのお店corneille（コルネイユ）はテーブルコーディネーター、フードスタイリストでもある下田有利がオーナーをつとめるお店です。

2019年10月、世田谷区尾山台にある商店街「ハッピーロード尾山台」に実店舗をオープンしました。

オープンして数ヶ月・・・コロナ禍に突入。

せっかくオープンさせたお店をなんとか続けようと試行錯誤している中、突然の母の死。

次から次へと色々な出来事が起きる中、お店をなんとか存続させるため、プリンの製造販売をはじめました。

たった1人ぼっちで始めたお店ではありますが、こんなにもたくさんの方に育ててもらえるお店に成長し、ここまで続けることができたお話をいたします。

下田 有利（しもだ あり）

うつわのお店 corneille（コルネイユ） 店主。

三重県尾鷲（おわせ）市出身。

元パティシエ。

テーブルコーディネーター、フードスタイリストでもあります。

レコール・バンタン卒業後、パティシエとして経験を積み、その後「食×スタイリング」の世界へ。

2014年独立。

2019年10月、東京 世田谷区にある尾山台商店街（ハッピーロード）に実店舗をオープン。

作り手の想いを直接感じる。個性豊かなうつわのセレクト。

うつわ選びを楽しんでいただきたいので、お店には様々な作家さんや職人さんの作品を常設で並べています。

作品はもちろんのこと、作り手さんの気持ちや想いも一緒に手にとって感じていただきたいので、対面でのみの販売を続けています。

お客様にオススメするのは、自分が使って良かったもの。「うつわのお店corneille」のコンセプト

2014年11月に私は独立しました。

お店を持つまでは、マルシェなどのイベントでうつわの販売をしていました。

週末になると、マルシェにうつわを持って行き販売。

マルシェが終わると、持って帰って来て、また次の週末、違う会場に持って行って販売。

これを約7年続けていました。

念願叶って、2019年10月に東京 世田谷区の尾山台商店街（ハッピーロード）に実店舗をオープン。

お店に並んでいるものも、基本的には私自身が使って良かったものを並べるようにしています。そうでないと、お客さまに「それ、良いですよ！」と気持ちよくオススメできないと思うんです。お客様にオススメするには、まずは自分で実際に使ってみて、良かった！という気持ちが大切だと思っています。

母を想い出して再起。手作りプリンの開発

オープンして約3ヶ月でコロナ禍に突入。

オープンして数ヶ月、状況は一転。

2020年に入るやいなや、新型コロナウイルスの蔓延により、通常営業がままならない日々となりました。

「やっと自分のお店が持てた！」と思ったのも束の間。あれだけ賑やかだった商店街がゴーストタウンと化し「売上ぜロ」の日が続きました。

オープンした当初は飲食店ではなかったため、国からの補償などはほぼなく、緊急融資を受け、なんとかお店の存続につとめました。

融資なので、もらえるお金ではない。借りることはできましたが、開業のために受けた融資もあわせると、月々の返済額はえらいことになっています。

突然の母の死。

長期化するコロナ禍。

「うつわの販売だけでは、今後厳しくなるかも。お店を立て直したい！」と、色々と計画を練っていた去年5月、私の母が亡くなりました。

一人でお店を回しているので、止むを得ず、一時お店を閉めることに。もちろん、その間、売上はとれていません。

コロナで大変なことになっているうえに、さらに大変になりました。

もう、何も考えられなくなり「お店を畳んで、実家のある三重県に帰ろう」そう思いました。

でも、それは違うはず。ここまでみなさんに応援してもらって、続けてきたお店を、簡単に畳むことはできませんでした。

思い出のプリンを、また、作ってみよう。

去年、お店を改装し、母も大好きだったプリンを作って、販売を開始しました。

親子の想いがたくさんつまった、手作りプリンのあるカフェ

今から約16年前の2006年。私は地元の三重県尾鷲（おわせ）市で、母と一緒にカフェをオープンさせました。

自宅の一角を改装して始めた小さいお店ではありましたが、親子の想いがたくさんつまったお店でした。お店の人気メニューになったのが「プリン」です。

私のオリジナルのレシピで、今と変わらず、全て私が手作りで作っていました。

そのプリンを使って、売上を増やしていきたい。そう考えました。

家族全員で安心して、満足できる手作りプリンへのこだわり

「自分に子どもがいて、その子どもに食べさせるとしたら」を念頭に、プリンを作っています。

カラメルもタブレットを使わず、全て手作りです。

苦くしすぎると、小さなお子さんには向かない。

家族みんな集まったとき。小さなお子さんからおじいちゃん、おばあちゃんまで、みんなが食べられる味にしたい。

そう思い、牛乳、生クリーム、卵、砂糖、バニラビーンズだけで作っています。

カラメルも全て手づくりです。もちろん、食品添加物や保存料は一切使用していません。

たくさんの方に楽しんでもらうためには、お手頃な価格にすることだと思います。

でも。それだと、安心できる材料は使えません。

安価にするためには、質を落としたり、保存料などの添加物を入れることになります。

ここまでこだわって作り続けてきたプリン。

これからも大切に育てていきたい。

「安くて、不安なもの」ではなく「安心して、満足するもの」をみなさんにお届けしたいです。

そのために、使っているすべての材料の原価も高いです。

こだわりの日本製ガラス、プリン容器に込めた思い

プリンの容器を決めるときも、色々とこだわりました。

プラスチックの容器だと、オーブンに入れて高温になったとき、容器の成分がプリン液に溶け出してしまう恐れがある。

味はもちろんのこと、それだと安心できない。

なので「日本製のガラスにしたい」という気持ちが強く、あれこれ、探しました。

プリンを食べるときも、深すぎないサイズで。

容器の上のところがすぼまっていると、スプーンが入らないし、食べづらい。

もちろん、見た目にもこだわりたい。

あれこれ検討し、今のガラスの容器に決めました。

地元三重の鶏卵を使用した安心の素材感をお届け

卵は、私が地元にいる時にお世話になっていた、三重県にある源口養鶏さんのさくらちゃんを使わせていただいています。

三重県で作っていた当時（2006年）から配合を変えず、安心して素材の味を楽しんでもらえるように、ひとつひとつ丁寧に作っています。

包装革新で実現、全国へ届ける特製プリン

私が作るプリンは、プリン自体が柔らかいこともあり、安全にお渡しをしたいと考え、現在は「店頭のみ」で販売をしています。

たくさんのご要望はあるのですが「配送でのお届けは難しい」そう思っていました。

三重県で販売していたころ、何度試しても、結果は残念なものでした。

届いた先で確認してもらうと、ぐちゃぐちゃ。ひどい状態でした。

配送会社さんを変えてみたり、箱への詰めかたを工夫してみたり。

10回以上試したのですが、まともに届いたことは1度もありませんでした。

その苦い経験があったため、今のお店でプリンを作って販売できるようになったときも「いやー。無理でしょ。」と最初から諦めモード。

でも、せっかくなら。ここまでやったのに、ここで諦めたくない。

数名の方に協力していただき、発送エリア、個数など、色々条件を変えて、何度も配送でのお届けを試してみました。

一番心配だった九州へのお届け。

福岡へのお届けだったのですが、空輸のため、他のエリアよりも衝撃などは多く加わっていたと思いますが、大きな問題はなくお届けすることができました。

どうして無事に届けることができたのか。

三重県で作っている時はできなくて、どうして今は大丈夫になったのか。

理由を色々と考えてみたのですが「プリンを入れる箱のサイズに問題があったのかも！」そう、思う出来事がありました。

三重県から送っていた当時、専用の箱がなく、市販の白いケーキ箱を使用していました。

そのため、箱がジャストサイズではなく、特に上部に隙間が生まれてしまっていました。

これでは配送中、上下の動きがあった場合・・・。

横の隙間は動かないようにしっかりと固定しても、ぐちゃぐちゃになってしまうのは想像できます。

現在は、ガラス容器が届いた時の箱をそのまま使用しているため、ジャストサイズ。

隙間がないため、配送中、中でずれて動くこともありません。

蓋をすれば、上部の隙間もなくなるため、一番心配な点の「上下に揺れる」ということもありません。

翌日お届け！新鮮さを追求したプリン配送サービス

プリンを配送で「みなさんのお手元にお届け」できるようになったら。

今より、たくさんの方に楽しんでいただけるようになります。

そのためには、みなさんのご協力が必要です。

消費期限がとても短いので、受け取りをスムーズに行っていただく必要があります。

プリンの消費期限は、東京のお店から発送した翌日。

「到着日が消費期限」となります。

とても、とても短いです。

ですが、この方法で進めば「プリンの通販対応」も可能になります！

感謝の気持ちを込めたプリン販売、新たな一歩を踏み出す

去年母が亡くなって、お店を畳もうとしたところから一転。

コロナ禍で厳しい中、なんとかプリンの販売ができるように、改装工事をし、ここまでくることができました。

ありがたいことに、ここのところ、プリンを買いに来てくださるお客様も増えています。

8月には、ギャル曽根さんがご自身のブログで私が作るプリンのことをご紹介してくださいました。

ギャル曽根さんのブログ↓

https://ameblo.jp/galsone-we/entry-12815535131.html

母も大好きだった私が作るこの思い出のプリンを、これからもたくさんの方に楽しんでいただきたい。そう願い、クラウドファンデイングにてプロジェクトを立ち上げました。

「知る人ぞ知る、著名人もリピートする無添加のプリンを、よりたくさんの方に届けたい」

期間：2023年10月13日（金）11:00〜2023年11月27日（月）23:59

URL：https://camp-fire.jp/projects/view/703447