産後の悩みから生まれた「頭皮専用ウォーターピーラー」、女性開発担当者が誕生の経緯を語る

誕生秘話

2023年4月24日 10時06分株式会社ワイ・エス・エヌ

株式会社ワイ・エス・エヌは、アミューズメント施設の景品をメインに日用雑貨や玩具等の製造・販売をおこなってきた会社です。2020年、次々と移り変わる流行に合わせた商品作りを強みに、企画から販売まで一貫して運営する新規事業を立ち上げました。

そして、2022年4月より様々な頭皮の悩みを解決すべく、超音波で頭皮の汚れを落とす「頭皮専用ウォーターピーラー」を販売いたしました。商品の企画開発をおこなった女性担当より、企画の経緯や開発の裏側をお話しいたします。

健康な毛髪は健康な地肌から。頭皮専用のウォーターピーラーを開発　開始13日目（4/17時点）で4105％達成。

「抜け毛」「頭皮のべたつき」…産後の頭部トラブルに悩む日々

ワイ・エス・エヌは、2020年より「大手メーカーでは発売されないけれど、こんな製品があったらな」という声を実現させたいという想いで、企画・製造・販売を一貫して運営する新規事業を立ち上げました。今回ご紹介する「頭皮専用ウォーターピーラー」も、この新規事業から生まれたものです。

商品開発のきっかけは、一社員の悩みからでした。その担当者は3年ほど前に出産を経験。以来、頭部の悩みが増えるようになりました。

「抜け毛」「髪の毛のハリ・コシ・パサつき」「頭皮のべたつき」など、体質が突然変わり、複数の悩みが一気にやってきたのです。仕方がない事とはいえ、想定していなかった事態に焦る日々。それ以来、頭部に関わる悩みが頭から離れることはありませんでした。

突然ひらめいた「ウォーターピーラー」×「頭部の悩み」

そんなある日、「巷で人気のウォーターピーラー」と「抱えていた頭部の悩み」が突然リンクしました。ウォーターピーラーとは、超音波によって顔の皮脂汚れなどを取り除くことができる製品です。多数の美容系メーカーより発売されており、皮脂を取り除くだけでなく、「うるおいを与える機能」や「EMS機能」「イオン導入」といった機能が付与されながら、未だ進化を続けています。

私は「頭皮に使えるウォーターピーラーを作れないだろうか」と考えるようになりました。「出産が原因でなくても、同じような頭皮の悩みを抱えている人はきっと他にもいるだろう」と考えていたので、多くの方に共感をいただけることは確信していました。

シャンプーでは落ちない？！頭皮の汚れから、かゆみやトラブルに

「毎日シャンプーをしているのにべたつくのはどうして！？」

「頭のかゆみ、なんとかしたい」

その原因は毛穴に詰まった「汚れ・皮脂」かもしれません。自分ではなかなか確認できないため気づきにくいですが、頭皮は排気ガス、タバコの煙、汗や皮脂など、さまざまな原因によってとても汚れやすいのです。

頭皮を清潔に保つ一つの方法としてシャンプーがあげられると思いますが、実はシャンプーだけでは頭皮の表面の汚れしか落とせていないことがほとんどです。どれほどしっかりとシャンプーをしていても、頭皮の小さな毛穴までには洗浄が行き届かず、汚れが溜まったままの状態になってしまうのです。

頭皮の汚れを落とし切れず放置していると、頭皮の毛穴が汚れで詰まってしまい、かゆみやトラブルを引き起こす恐れがあります。またそのかゆみによって頭皮を搔いてしまうことで、頭皮環境の乱れにつながってしまうこともあります。

このようなトラブルを避けるためにヘッドスパに通う方もいるでしょう。しかしヘッドスパは1回10,000円前後程度かかりますし、月に1～2回のお手入れには限界があります。

多くの方が抱える頭皮の汚れにまつわる悩みを解消すべく、頭皮専用ウォーターピーラーの開発が始まりました。

「頭皮専用ウォーターピーラー」開発、〇〇に苦戦

超音波によって皮脂汚れなどを取り除くウォーターピーラーなら、毎日手軽に頭皮ケアができるはず。

一般的なウォーターピーラーは、肌に触れる部分（ピーラープレート）が顔の曲線に合うような形状になっています。しかし、頭皮には毛髪があり、一般的なウォーターピーラーは使用できません。試行錯誤の末、クシ型のピーラープレートを独自開発し、髪の毛があってもしっかり頭皮に接触できるようになりました。

企画草案の段階で、社内で軽くヒアリングを行ったところ「本当に汚れが取れるのなら良いと思うけど・・・」と、なかなか懐疑的な雰囲気でした。しかし、中国の協力工場にプロトタイプを製作してもらい検証してもらったところ、「こんな商品欲しかった！」と手のひらを返したような反応が返ってきたのです。とても面白い瞬間でした。

また、発売についてはグループのトップである会長から「これはおもしろい！」の一言が全員の背中を押したように感じます。普段の企画提案会議では、全員が前のめりになる製品は滅多にないので、手ごたえを感じましたが、構想だけ膨らんで技術が伴わないことが多々ありました・・・。

しかしながら、今回は会長の期待の手前あとには引けない状況に。また、製品の特性上、父の日に間に合うように製品化する条件が必須でした。

そんなプレッシャーを一身に背負い、企画貿易部門は上手く工場と折衝し、製品化につなげてくれたので感謝してもしきれません。