GenAi合同会社は、ITコンサルティング事業とひよこ事業と呼ばれる自社サービス事業の2つの事業を両輪で行なっているスタートアップ企業です。

当社は、ひよこ事業の1つ「Rolmo（ロルモ）」というコンサルティング業界をはじめとした、プロフェッショナルと就活生や転職活動者を結ぶマッチングサービスを提供しています。コンサルティング業界を目指す志望者のためのノウハウやテクニックの共有、就活・転職を見据えた対策や指導、キャリアを通じて継続的なフォローを受けることが出来る、オンライン指導・メンタリング専門のプラットフォームです。

今年9月にリリースした「Rolmo（ロルモ）」。本サービスを開発するまでの挑戦やこだわりなどについて、開発担当であるCOOの菅原 拓也にインタビューを行い、開発秘話に迫ります！

国内のコーチング需要はまだまだ潜在的。掘り起こしがいがある

これまで日本国内のコーチング市場は、ほとんどが大手のコーチング会社が占めていましたが、最近ではスタートアップ企業も増えてきたことから、少しずつ認知が広がってきているのではと感じています。

実際の市場規模でいうと、約300億円ほどです。実はこの数字に対して人口比を直した場合でも、米国の方が20倍以上も規模が大きく、まだ国内においては、「コーチング」は潜在的であり、掘り起こしがいがあると感じています。

コーチングは、答えのない問題に向き合う就活生や社会人に求められるようになる

また今の時代、ほとんどの人が答えの無い進路を歩むことが多くなってきていると感じています。高度経済成長までの時代だと、良い大学に入り、有名な企業に勤め、定年退職するという誰もが憧れるレールがあったかと思います。しかし、終身雇用も無くなってきた今、かつてのような時代が無くなってきています。現在では、自分自身で答えの無いキャリアについて向き合い、考えないといけない時代になってきていると感じています。

現に、就活生はすごく象徴的だと感じています。

それまでの学生生活ではすべて答えのある勉強をしてきていたのが、就活が始まった途端、「自分はどうしたいのか」「何が出来るのか」といった答えの無い問いに向き合わないといけません。

それは就活生に限らず、社会人も同様で、年齢を重ねるに連れて、「転職」「結婚」「子供」といった答えの無い問いに向き合う機会も増え、それらにどう向き合うのか不安を抱える時代になってきていると思います。

そこで「コーチング」という、自分の価値観を壁打ちし、鏡のように写し出してくれる存在と、どの方向に進みたいのかはっきりさせる活動の価値が、益々高まってくるのではないかと思っています。

実は誤解されやすい「コーチング」の本質。正しいコーチングの訴求と認知に課題

実は多くの人が、「コーチング」の本質的な意味を誤解している人が多いと言えます。

一見「コーチング」と聞くと、スポーツなどや習い事などのイメージから、アドバイスや指導がメインだと思われている人が多いかと思いますが、相手の思考を引き出してサポートするのが真の「コーチング」になります。

コーチにあたる人は、コーチングを受ける方と信頼関係を構築し、同志として同じ目標を共に歩んでいくというのが仕事になります。近年、コーチング市場という名前は広がってきたのですが、まだ発展途上という立ち位置でもある為、そういった理解というところではまだ得られていないのが事実なので、今は正しい認知と訴求が課題だと感じています。

また、ITに強い当社がサービスを通じて、今後どのように「コーチング」を良いイメージにしていくかという点においては、業界全体のパイを増やすことがまず一番のやるべきことなのかなと思っています。そして私たちがその中でどういうポジションを取っていくのかっていうところを考えていくのが、今後の課題だと思っています。

コンサルタントの質、開発スピードの2つを大切にした、Rolmoの開発

Rolmoの開発背景は、元々私自身がOB訪問を受けていたという経験と、私が転職を経験した際にもっと充実したサービスが欲しいと思ったのがきっかけです。

就職活動をする学生は、大学のキャリアセンターや就活エージェント、OBOG訪問といった学生に向けたサービスが整っている一方、転職者は圧倒的にそういったサービスが少ないことに着目しました。さらに未経験業種への転職を希望している方は、特に経験者にOBOG訪問し、実際の働き方などの話を聞くことが出来るといったサービスがあれば喜んでもらえるのではないかと思ったのがはじまりです。

Rolmo開発にあたりこだわった点は2点あります。

1点は、コンサルタントの高い質と信頼の提供にこだわっています。

当社がRolmoをリリースした当初から「有料」でサービス提供しているのはその背景があります。コンサルティング業界のプロを目指すRolmoのユーザーへは、登録コンサルタントから、一人一人にあった高い質のコーチングサービスの提供を目指しています。

基本的にコンサルタントの質を判断するときに、所属企業や企業ランクなどの本業でのキャリアに基づく判別をしております。加えて、本人の聞く力やアドバイスの的確さなども重要です。Rolmoの運営として、コンサルタントと面談したり、やり取りを進めながら良いコースを作成するサポートをし、提供価値を高めています。

2点目は、正式リリースに至るまでにユーザーへのインタビューを通じて、スピード感を持って開発することにこだわりました。実は、ベースになるアプリケーション開発は、私と開発担当者の2名で約3ヶ月という期間で作り上げました。今回、少人数体制でのプロダクト開発を実施したので、密に会話することで設計ドキュメントの作成コストやコミュニケーションコストを削減できました。その為、私自らユーザーへヒアリングを実施し、ユーザー視点で得た細かいディテールの改善なども常時、スピード感を持って取り組むことができたと思います。

現在でも、少数精鋭のチームで進めることによるスピードの速さは特に重視しています。スクラム開発の手法を用いて、優先度の高いフィーチャーから先にデザイン・開発を行い、マーケティングチームもプロダクト開発チームと足並みを揃えてLPなどの改善に取り組みます。設計ドキュメントも書かないわけではありませんが、全ての設計情報をFigmaに集約し、必要な詳細の設計はソースコードに記載するなどの工夫をしています。

また、特に工数のかかるUI開発に関しては、ローコードツールや社内のノウハウを駆使することで開発工数を通常の10分の1以下に抑えることに成功しています。

「コーチング」という文化が広がれば、今の日本社会を少しでも変えられると思った。

一般企業などにおいて、マネジメントやリーダーの資質は多岐に渡りあるかと思いますが、これからの時代においては、それらの質をさらに上げていく必要があると感じています。

例を上げると、会社の上司と部下の関係でみても同じだと思います。

上司は部下との関係性をきちんと構築し、彼らのモチベーションややりたいことを引き出してあげる。そうした環境下で仕事をした方が満足度も高く、皆が納得して仕事をすることが出来ると感じています。誰しも整った環境下で納得した仕事をするとパフォーマンスが上がったり、また離職率の低下といった、企業側にとっても嬉しい効果は出てくると思うので、今後は企業においても「コーチング」という文化が広がれば良いなと思っています。

一方で、個人として就活や転職といった人生の大切なターニングポイントの際にも「コーチング」を利用するという選択肢が広がれば嬉しいです。先述した通り、「コーチング」は、アドバイスや指導ではなく、コーチとユーザーが同じ目標を一緒に乗り越えていくということです。今後、コーチングという選択肢が増えるほど、人を前向きに導ける人が増え、それらが日本全体を前向きな明るい社会の一歩となることから、コーチング文化がさらに広がっていければ良いなと感じています。

「憧れの職業に就きたい方がRolmoを使って目指せるように」。Rolmoの今後のビジョンについて

現在Rolmoは、異業種からコンサルティング業界を目指す転職者に向けて展開をしているのですが、今後は、現役コンサルタントの更なる成長といった、コンサルタント同士の繋がりに向けた展開もしていきたいと考えています。

コンサルティング業界は多くの方がスキル向上を目指して有名なブランド力のある会社に勤めたいと考える傾向にあるかと思います。一方で私自身は、国内にあるどのコンサルティング会社もブランド力として伸びていければ良いと考えています。それによりRolmoに登録いただいている国内で活躍するコンサルタントへ憧れを抱くユーザーが増えていき、業界の価値の向上というような良い連鎖を作っていければなと思っています。

また、今後はコンサルティング業界に閉じず、様々なプロフェッショナルな職種に広げていきたいと考えています。憧れた職業になりたいと思ったら、Rolmoを使って目指せるような状態にできるように頑張ってサービスを拡充していきます。

▼Rolmoについて

URL：https://rolmo.jp/

【GenAi合同会社 会社概要】 

社名：GenAi合同会社 

代表者：三浦 一起 

所在地：東京都新宿区新宿5丁目14-12 天翔オフィス新宿三丁目402 

設立：2021年8月 

URL：https://genai.co.jp/