2020年10月12日に株式会社イオレからリリースされた「HR Ads Platform（以下HRアドプラットフォーム）」は、運用型広告とアドテクノロジーの活用によって広告効果を最適化し、求人企業と複数の求人メディアを繋ぐことで求人広告をより多くの求職者に届けることができる、日本初の運用型求人広告プラットフォームです。「ガクバアルバイト」や「らくらくアルバイト」などの求人メディアを運営するイオレが、数年前から力を入れていた運用型広告事業のノウハウを活用して開発した「HRアドプラットフォーム」がどのような経緯で生まれたのか、またその誕生によって求人業界にどのような変化を起こすのか、株式会社イオレ代表取締役社長 小川へのインタビューとともにお伝えします。

「HRアドプラットフォーム」のプレスリリースはこちら：

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000055.000030850.html

―まずは「HRアドプラットフォーム」について、簡単な概要をお伺いします。

「はい。『HRアドプラットフォーム』は、広告業界で浸透しているアドテクノロジーを求人広告領域に活用したプラットフォームです。求人企業が採用管理システム（ATS）で入札額などの条件を設定し入札を行い、『HRアドプラットフォーム』が連携している複数の求人メディアから適切な広告枠を自動的にマッチングし、求人広告が掲載されます。求人企業側はCPA（応募課金）での請求となるため、求人広告の閲覧数やクリック数にかかわらず、実際の応募数に応じた請求金額を支払います。これまで主流だった掲載型課金では予算をかけて求人広告を掲載しても思うように応募がなく、採用までに想定以上のコストが発生してしまう場合がありましたが、『HRアドプラットフォーム』では必ず請求額に見合った成果が得られるため、コストパフォーマンスに優れた求人広告の掲載が可能となります。また、広告原稿作成における工数や、求人メディア側とのやりとりも削減されるため、求人企業はこれまでよりスピーディかつ簡単に求人広告を掲載できるようになります。」

―求人企業にとっては画期的なサービスですね。ですが、求人メディア側はどうなるのでしょうか。

「求人メディアにとっても多くのメリットがあります。まず『HRアドプラットフォーム』の導入によって表示される求人広告は、自動的に求人検索結果一覧に掲載されるので、求人広告枠の販売における営業コストが発生しません。さらに求人企業側で採用管理システムに入力した内容が反映されるため、求人メディア側も広告原稿作成などで必要な工数を削減できます。つまり、コストをかけずに新たな収益源を得ることができる、ということです。課金方式に関してもCPC（クリック課金）かCPA（応募課金）を選ぶことができ、広告枠の開放率調整や自身のメディアに適さないと感じる求人の除外など、求人メディアのブランドを守るための機能も備えています。」

―求人メディアにとってもメリットが大きいということですね。

「はい。何より、こうしてより多くの求人企業と求人メディアを繋げる役割を『HRアドプラットフォーム』が担うことによって、求職者は自身のニーズにマッチしたより多くの求人に出会えるようになります。今まで利用していた求人メディアにこれまでよりも多くの求人情報が載るわけですから。求人広告領域の様々なところに従来にはなかったメリットが生じると思います。」

―「HRアドプラットフォーム」は日本初のサービスとのことですが、詳しく教えてください。

「はい。今まで求人広告における運用型広告というと、リスティング広告（検索キーワードに応じて検索結果の上などに表示される広告）が主流でした。しかし、『HRアドプラットフォーム』は連携している複数の求人メディアの求人検索結果一覧に、各求人メディアの仕様に合わせて求人広告が表示されます。また掲載企業にとっては完全成果型課金方式のプラットフォームであり、これは日本では初めてのサービスです。この仕組みを実現するための複雑なアルゴリズムなど、サービスを実現するために独自で開発したシステムについては特許を出願中です。」

―なるほど。一体どこから着想を得たのでしょうか。

「はじめは純粋な疑問からでした。イオレは数年前からアドテクノロジーに力を入れており、『pinpoint』という2,000万人以上のビッグデータをもとに適切なターゲット層に広告配信を行える広告運用サービスを取り扱っています。インターネット広告全体を見てみると運用型広告が占める割合は年々大きくなっており、2019年には約8割程度を占めています。そのような中、アドテクノロジーの目線から求人広告事業を見たとき、どうして求人広告はいまだに多くの営業が広告枠を販売しているのだろう？と、ふと不思議に思ったのです。それが今から２年ほど前のことですね。」

―２年前ですか。そこから構想をはじめたのですか？

「はい。まず、これまでのインターネット広告動向について分析を始めました。すると、米国では日本に先行して求人広告市場の構造変化が進んでおり、日本も米国から数年遅れで構造変化が起きている。求人広告領域での運用型広告への移行は予想以上に進展していますから、じきに『HRアドプラットフォーム』のようなアドテクノロジーサービスが現れるだろうと感じました。構想している段階では、世界的にも目新しかったと思いますが、昨年米国で、運用型求人広告のなかでも『HRアドプラットフォーム』に近い仕組みのサービスが始まりました。日本の求人広告領域でもいずれ同じような変化が起きると考えており、『HRアドプラットフォーム』がその先駆けになれば良いと思っています。」

▲　直近約30年の販促広告及び求人広告における米国と日本の動向をまとめた年表。日本は米国に追従する形で構造変化が起きている。

―研究と分析を重ね、開発に至ったのですね。開発にあたって苦労した点はありますか？

「システム開発に本格的に着手したのは今年に入って、新型コロナウイルスの影響がかなり大きかった頃です。そのため開発はほぼオンラインで進めることになり、困難な場面もありましたが、腕の良いエンジニア達に恵まれたおかげもあって、無事リリースに至ることができました。先ほどお話ししたように、『HRアドプラットフォーム』はサービスを実現するために様々な独自のアルゴリズムやシステムを開発する必要がありました。優秀な開発陣がいたからこそ順調にサービスを提供できる段階まで到達できたと思っていますし、サービス実現に向けて応え続けてくれたメンバーには感謝しています。」

―全てオンラインとはすごいですね！　新型コロナウイルスの影響はやはり大きかったのですか？

「開発に関してはやはりオンラインで進める分、壁は幾つかありました。しかし、特に求人メディア側との連携開発については、新型コロナウイルスの影響がむしろ良い方向に働いた場面もあります。例えば『HRアドプラットフォーム』と連携する求人メディアの選定ですが、まずリリースに向けて複数の求人メディアと連携をするにあたって、やはり今までに無かったサービスですので連携していただくハードルは高いですし、それがひとつの難関だと感じていました。しかし驚いたことに、連携開発に向けての商談が思っていた以上にスムーズに進んだのです。新型コロナウイルスの影響があって、業界全体が落ち込み、新たな一手を皆が模索している状況であったのが後押しとなったのでしょう。その点においては、開発を進める上でこのような情勢が追い風になったとも言えます。」

―求人業界における『HRアドプラットフォーム』の今後の展望を教えてください。

「求人に限らず、インターネット業界は流れが速く、常にテクノロジーは進化していきます。今年は特にwithコロナ時代などという言葉も生まれ、業界全体、社会全体が変化を迫られている。『HRアドプラットフォーム』はその変化のひとつと言えるでしょう。当社は設立以来、ガラケーの進化、メールの普及、スマートフォンの普及、アドテクノロジーの進化と、この速い流れに適応してきました。これまでイオレが培ってきた力を活かして、求人メディアと共にこの求人業界を発展させていきたいと考えています。

　また、求人業界以外の分野においても、まだまだテクノロジーの進化によって変革しうる領域は存在します。例えば旅行や教育、医療などが挙げられるでしょうか。『HRアドプラットフォーム』にこだわらず様々な領域においてイオレの持つテクノロジーを掛け合わせることで、その領域に関わりのある方々がより便利に、豊かになります。そういったクロステック領域のサービスを提供していくことで、様々な社会的課題を解決していきたいですね。」

「HRアドプラットフォーム」は、今後のアップデートでさらに複数のメディアとの連携を予定しており、2021年には他社ATS（採用管理システム）との連携など、求人企業や連携メディア、求職者の方々により便利なサービスをお届けするため様々な機能の実装とサービスの拡大を予定しています。今後の「HRアドプラットフォーム」の最新情報は当社のプレスリリースやサービスサイトにてお知らせいたします。

「HRアドプラットフォーム」サービスサイト：https://hr-ads.jp/

資料請求はこちら：https://hr-ads.jp/document/

【会社概要】

■社 名：株式会社イオレ

■本社所在地：〒108-0074 東京都港区高輪3-5-23 KDX高輪台ビル9F

■代 表 者：代表取締役社長 小川 誠（おがわ まこと）

■設 立：2001年4月25日

■資 本 金：7億4,184万円 ※2020年6月30日現在

■従 業 員 数：92名 ※2020年6月30日現在

■上 場 市 場：東京証券取引所マザーズ市場（証券コード：2334）

■事 業 内 容：

PC・スマートフォン向け各種サービスの運営

（「らくらく連絡網」「らくらく連絡網.app」「ガクバアルバイト」「らくらくアルバイト」）

インターネット広告事業

アドテクノロジー商品「pinpoint」の開発・提供

セールスプロモーション事業

　運用型求人広告プラットフォーム「HR Ads Platform」の開発・提供

■U R L：https://www.eole.co.jp/

他社登録商標・商標等、記載されている会社名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。