【調査研究レポート】「完璧」よりも「共感」を。79%が支持する“自虐ネタ”と、誰も傷つけない“皮肉な観察眼”にZ世代の本音が隠されていた。
完璧な理想より、共感できるリアルを。Fiom合同会社のシンクタンク「Z-SOZOKEN」が、Z世代の「自虐」と「皮肉」の笑いを徹底解剖。
Z世代向けクリエイティブカンパニーFiom合同会社が運営しているZ世代の実態や価値観を分析するシンクタンク、Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)は、2025年9月2日(火)にZ-SOZOKEN THINKTANK 最新調査研究レポートの第一弾として『Z世代の笑いの感覚』についての調査研究レポートの第2章インサイトサマリー「自虐、愚痴で共感を生むお笑い」をリリースしました。

Z世代同世代目線による分析で新たなインサイトを発掘、探求するZ世代特化の調査研究機関「Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)」が調査研究レポートの第一弾として、『Z世代の笑いの感覚』についてこの度新たに独自に調査いたしました。
本調査は、Z世代当事者によって実施されました。
韓国在学中に中国留学を経験する22歳の日本人学生など、多様で国際的なバックグラウンドを持つZ世代当事者たちのメンバーが、約450名のZ世代を対象にアンケートを実施し、最新トレンドと笑いの価値観を分析。
全38ページに渡る調査レポートを基に、Z世代のインサイトを分析し、Z世代の共感を生む傾向を調査しました。
本調査の第2章では、Z世代が特に好む「自虐・愚痴で共感を生むお笑い」と「身近にいる変な人を皮肉っぽく表現するお笑い」に焦点を当てています。
調査によると、実に79%のZ世代が自分のだらしない部分や失敗談を笑いにしたコンテンツに共感を示しており 、SNS時代の新たな価値観が浮き彫りになりました。
「自虐と皮肉の笑い」Z世代独自のインサイトを読み解く
本調査の第2章から、Z世代が不完全さやリアルな人間観察の中に面白さを見出す、特有の笑いの感覚が明らかになりました。
79%が「自虐コンテンツ」に共感
自分のだらしない部分や失敗体験を笑いにしたコンテンツに対し、Z世代の79%が「共感する」と回答。完璧さよりも、弱さを見せることに親近感を抱く傾向があります。
“キラキラ疲れ”からの解放
インターネット上のキラキラした投稿に疲れたZ世代は、インフルエンサーなどの怠惰な部分やネガティブな側面を見ることで安心感を得ています。
ダメな部分の肯定が「自己肯定」に
自身の怠惰な部分やダメな部分を笑いに変えることで、自分自身を肯定できるようになると感じています。
「言語化されていなかった変な人」への面白さ
多くの人が内心気づいていたが言葉にされていなかった「身近にいる変な人」を的確に表現するコンテンツに面白さを感じています。
誰も傷つけない皮肉
特定の個人をモノマネするのではなく、あるあるな「変な人」の類型を表現するため、直接的に誰も傷つけない点が支持されています。
【調査レポート解説】第2章「不謹慎さ・皮肉さが混ざったものの面白さ」
レポート本編では、Z世代が好む2種類の笑いを詳細に解説しています。
ここでは、第2章の主要なスライドの内容をご紹介します。
Topic 2-1:自虐・愚痴で共感を生むお笑い

【P7】「自虐・愚痴」系コンテンツが流行した理由
社会への不安やストレスを発散したいという心理から、ネガティブなことを笑いにすることで共感を得ていると分析。「掃除できない」「出勤できない」といった「○○キャンセル界隈」もこの派生であると指摘しています。また、SNSのキラキラした投稿に疲れたZ世代が、人の怠惰な部分を見て安心するというインサイトを提示しています。

【P8】自虐ネタのどこに面白さを感じるのか
「自分のだらしない部分や失敗体験を笑いにしたコンテンツにどれくらい共感を覚えますか?」という質問に対し、Z世代の79%が共感する(「非常に共感」「まあまあ共感」の合計)というデータをグラフで示しています。ダメな部分を笑いにすることで自分を肯定でき、発信者が普段キラキラしているほど、そのギャップが面白さに繋がると解説しています。
Topic 2-2:身近にいる変な人・変わった人を皮肉っぽく表現するお笑い

【P10】「身近な変な人」ネタが流行した理由
テレビではモノマネされてこなかったような、リアルな「変な人」や「変わった人」を手軽に楽しめる点を人気の理由として挙げています。また、特定の人物のモノマネではないため、誰も傷つけずに笑いを共有できるという特徴を解説しています。

【P11】「身近な変な人」ネタのどこに面白さを感じるのか
皆が気づいていたが「言語化されていなかったもの」が的確に表現されている点に、多くのZ世代が面白さや一種の爽快感を感じていると分析。また、炎上するかしないかのギリギリのラインを攻めるスリルや 、共感要素を入れることで炎上しにくくするテクニックについても触れています。
なぜZ世代は「自虐と皮肉」に惹かれるのか
調査結果は、Z世代がもはや手の届かない「理想」や「完璧さ」を追い求めるのではなく、より等身大でリアルな「共感」を重視していることを示唆しています。
SNSに溢れるキラキラした投稿、いわゆる“キラキラ疲れ”を経験した彼らは、完璧に見えるインフルエンサーの失敗談や怠惰な一面に、むしろ安心感と親近感を覚えるのです。
「自虐」は、単なる自己卑下ではありません。
自身の弱さをユーモアを交えて開示することで、「自分だけじゃないんだ」という連帯感を生み、結果的に自己を肯定する行為となっています。
また、「身近な変な人」を皮肉っぽく描く笑いは、他者を傷つけることなく共通の認識を笑いに変える、高度なコミュニケーションの一環です。
これらは、多様性を認めつつも、その中で生まれるズレや違和感を笑い飛ばしたいという、Z世代のしたたかなバランス感覚の表れと言えるでしょう。
調査概要
調査名:Z世代の笑いの感覚についての意識調査
調査対象:全国のZ世代(18歳~24歳)
調査期間:2025年5月~6月
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:n=453
調査分析:Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所 運営:Fiom合同会社)
Z-SOZOKEN所長のコメント
◆竹下洋平(たけしたようへい)
Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)所長
Fiom合同会社CEO
2005年生まれ。2021年10月にFiom合同会社を設立。Z世代のクリエイターの創造性を最大化させるをミッションに、Z世代によるZ世代向けのコミュニケーションプロデュース事業、リサーチ&プランニング事業を展開している。上場企業から大企業、中小企業、ベンチャー、スタートアップ、行政や自治体と幅広い組織の支援実績を持つ。Z世代の創造性を活かし、Z世代向け広告コミュニケーションの上流設計から制作、運用までワンストップで実行支援する。

今回の調査で79%ものZ世代が「自虐ネタ」に共感すると回答したことは、彼らの価値観を象徴する非常に重要なデータです。これは、Z世代が「完璧であること」のプレッシャーから解放されたがっているサインに他なりません。SNSによって誰もが自分を演出できる時代だからこそ、彼らは逆に、作られていない「素」の部分や、人間味のある「ダメ」な部分にこそ価値と共感を見出しているのです。
企業やブランドがZ世代とコミュニケーションを図る上で、もはや美しいだけの広告は響きません。むしろ、少しの弱みや失敗談をユーモアを交えて語る「自虐」の姿勢や、ユーザーが「それ、わかる!」と思えるような鋭い人間観察に基づいた「皮肉」の視点が、彼らの心を掴む鍵となります。Z世代のインサイトの根底にあるのは、完璧さへの疲れと、ありのままの自分を肯定したいという切実な願いなのです。
調査研究レポート(全38ページ)を無料でダウンロード
今回ご紹介した内容は、調査レポートのほんの一部です。
レポート本編では、「Z世代に響くSNS投稿の具体例」や「炎上しないためのネガティブ表現ガイドライン」など、明日からのマーケティング施策にすぐに活かせる実践的な情報を多数掲載しています。
少しでもご興味をお持ち頂きました方はぜひ下記よりダウンロードしてご活用ください。
Z世代への訴求にお悩みの方へ
Z世代や若年層向けの企画制作マーケティング/ブランディングでお困りの方はお気軽にご相談ください。
https://fiom-llc.studio.site/contact
「Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)」について

Z世代の創造性で未来を創る。Z世代特化の次世代型シンクタンク。
「Z-SOZOKEN」とはZ世代向けクリエイティブカンパニーFiom合同会社が運営しているZ世代同世代目線による分析で新たなインサイトを発掘、探求するZ世代特化の次世代型シンクタンクです。
Z世代の実態や価値観をZ世代当事者たちが様々な観点から把握・分析。
時代の最先端をゆくZ世代の未知なる文化を解き明かし、時代を切り開く新たな価値観を探求しております。
リアルZ世代起点でZ世代に届く共感を軸としたコミュニケーションやプロモーション設計に活用できる実践的なマーケティング情報を提供しています。
公式サイト:https://z-sozoken.studio.site
Fiom合同会社について

Z世代に特化したZ世代のクリエイティブカンパニー
メンバー全員がZ世代で構成されたZ世代に特化したクリエイティブカンパニー。
Z世代の創造性を基点としたZ世代目線のアプローチを実施。
Z世代向け広告コミュニケーション領域の上流設計から制作・運用まで実行支援する。
時代の最先端をゆくZ世代の感性を活かしたクリエイティブカンパニー。
社名:Fiom合同会社
住所:東京都渋谷区神宮前6丁目23番4号桑野ビル2階
設立:2021年10月15日
代表:竹下洋平
HP:https://fiom-llc.studio.site
本件に関するお問い合わせ
メール info@fiomllc.com
お問い合わせフォーム https://fiom-llc.studio.site/contact
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