【調査研究レポート】Z世代の笑いは「切り抜き」で拡散。「ショート動画起点のミーム化」がバズの連鎖を生むとZ-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)が分析
長尺動画もショート動画経由で視聴。変化するコンテンツ消費スタイルと、世代ごとの「面白い」の違いを徹底解剖。
Z世代向けクリエイティブカンパニーFiom合同会社が運営しているZ世代の実態や価値観を分析するシンクタンク、Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)は、2025年9月4日(木)にZ-SOZOKEN THINKTANK 最新調査研究レポートの第一弾として『Z世代の笑いの感覚』についての調査研究レポートの第4章インサイトサマリー「コンテンツ同士でどう「面白い」を伝播させていくのか」をリリースしました。

Z世代同世代目線による分析で新たなインサイトを発掘、探求するZ世代特化の調査研究機関「Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)」が調査研究レポートの第一弾として、『Z世代の笑いの感覚』についてこの度新たに独自に調査いたしました。
本調査は、Z世代当事者によって実施されました。
韓国在学中に中国留学を経験する22歳の日本人学生など、多様で国際的なバックグラウンドを持つZ世代当事者たちのメンバーが、約450名のZ世代を対象にアンケートを実施し、最新トレンドと笑いの価値観を分析。
全38ページに渡る調査レポートを基に、Z世代のインサイトを分析し、Z世代の共感を生む傾向を調査しました。
本調査の第4章では、Z世代の間で面白いコンテンツがどのように伝播し、バズが生まれていくのか、そのメカニズムを分析しています。
テレビ番組や長尺のYouTube動画も、面白い部分だけを抜粋した「切り抜き動画(ショート動画)」として拡散されるのがZ世代のスタイルであり、コンテンツの楽しみ方が多様化している実態が明らかになりました。
「Z世代の「面白い」の伝播スタイル」Z世代独自のインサイトを読み解く
本調査の第4章から、Z世代がショート動画を起点に様々なコンテンツに触れ、独自のスタイルで笑いを消費・拡散している実態が明らかになりました。
ショート動画が長尺動画への入り口に
テレビ番組やYouTubeの長尺動画は、ハイライト部分が「切り抜き動画」としてショート動画化されることで拡散されます。Z世代はまずショート動画でコンテンツに触れ、興味を持てば長尺のオリジナル動画を視聴する、という視聴スタイルを確立しています。
お笑い視聴は熱量で選ぶ「グラデーション時代」へ
若者のお笑い離れが指摘される一方、実際はSNSなどを通じて自分の熱量に合わせてカジュアルにお笑いを楽しめる時代になったと分析しています。
Z世代の笑いは「SNSメイン」「短尺」「ミーム化」
Z世代の笑いは、SNSをメインに、15秒程度の短尺で消費され、二次創作やリミックスによる「ミーム化」で流行するのが特徴です。
バズる鍵は「冒頭3〜5秒」と「真似しやすさ」
すぐにスクロールされてしまうショート動画では、冒頭3〜5秒で視聴者の心を掴むことが重要です。また、真似しやすい言葉や動き、流行りの音楽の使用がバズりやすさに繋がります。
【調査レポート解説】第4章「コンテンツ同士でどう「面白い」を伝播させていくのか」
レポート本編では、Z世代のコンテンツ消費と拡散のメカニズムを複数のスライドで図解しています。
ここでは、第4章の主要なスライドの内容をご紹介します。

【P21】ショート動画と長尺動画の相互作用
テレビ番組やYouTubeの長尺動画の面白い部分だけを抜粋した「切り抜き動画」がショート動画として拡散される流れを図示。最近では公式アカウント自らが切り抜き動画を投稿するケースも増えていると指摘しています。このショート動画がきっかけとなり、元となった長尺動画への誘導が起こるという、現代的なコンテンツ消費サイクルを解説しています。

【P22】お笑い熱量で棲み分ける「お笑いグラデーション時代」
若者のお笑い離れが言われることがあるものの、実際にはコンテンツの楽しみ方が多様化し、自分の熱量に合わせてお笑いを楽しめるようになったと分析。劇場やライブに通う「お笑いLOVE層」から、SNSでインフルエンサーの面白い投稿を見る「SNS・インフルエンサーLIKE層」まで、楽しみ方がグラデーション状になっていると解説しています。

【P23】多様化するZ世代のお笑いコンテンツ
Z世代が楽しむお笑いコンテンツを「ショートコンテンツ系」「参加型・共感型」「皮肉・不謹慎系」「プロのお笑い」「コミュニティ系」の5つに分類。TikTokやYouTube Shortsから、M-1などの本格的なお笑い、ゲーム実況やネットミームまで、Z世代が楽しむ「お笑い」の定義が非常に広範であることを示しています。

【P24】世代別「笑い」の比較
Z世代、30-40代、50-60代の3世代で「笑い」のスタイルを比較。メディア、ユーモア、テンポ・尺、流行り方、面白ポイント、笑いのスタイルの6項目で分析しています。Z世代は「SNSメイン」「不謹慎/皮肉/自虐」「短尺(〜15秒)」「ミーム化/二次創作」といった特徴が挙げられています。

P25】バズりやすいお笑いコンテンツの特徴
Z世代に響き、バズを生みやすいコンテンツの具体的な特徴を解説。ショート動画では「初めの3〜5秒」でいかに心を掴めるかが重要であること、また、「真似しやすい言葉や動き」「流行りの音楽、フィルターの使用」が拡散の鍵を握ると分析しています。
なぜZ世代は「ショート動画起点」で世界を広げるのか
Z世代のコンテンツ消費の動向は、彼らが極度のタイムパフォーマンス(タイパ)重視世代であることを物語っています。
膨大なコンテンツが溢れるSNSの世界で、彼らはまずショート動画で「面白いか、面白くないか」を瞬時に判断します。
そこで興味を惹かれたものだけを、深掘りするために長尺のオリジナル動画で確認するのです。これは、失敗したくない、時間を無駄にしたくないというZ世代の価値観が色濃く反映された行動様式と言えます。
また、「ミーム化」や「二次創作」に見られるように、Z世代は単なるコンテンツの受け手ではいられません。
面白いと感じたものに対しては、自らが「参加」し、アレンジを加えて拡散する「共創者」としての側面を強く持っています。
この参加・共創のプロセスこそが、Z世代の間で爆発的なバズが生まれる原動力となっているのです。
調査概要
調査名:Z世代の笑いの感覚についての意識調査
調査対象:全国のZ世代(18歳~24歳)
調査期間:2025年5月~6月
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:n=453
調査分析:Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所 運営:Fiom合同会社)
Z-SOZOKEN所長のコメント
◆竹下洋平(たけしたようへい)
Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)所長
Fiom合同会社CEO
2005年生まれ。2021年10月にFiom合同会社を設立。Z世代のクリエイターの創造性を最大化させるをミッションに、Z世代によるZ世代向けのコミュニケーションプロデュース事業、リサーチ&プランニング事業を展開している。上場企業から大企業、中小企業、ベンチャー、スタートアップ、行政や自治体と幅広い組織の支援実績を持つ。Z世代の創造性を活かし、Z世代向け広告コミュニケーションの上流設計から制作、運用までワンストップで実行支援する。

今回の調査で明らかになったのは、Z世代にとって「ショート動画」が単なる短い動画ではなく、あらゆるコンテンツへの入り口、つまり“ポータル”として機能しているという事実です。彼らはショート動画で興味のアンテナを張り、面白さの確証を得てから長尺動画へと旅に出る。この効率的な情報収集スタイルは、Z世代を理解する上で欠かせない視点です。
また、「お笑いグラデーション時代」という概念は、Z世代の多様な楽しみ方を象徴しています。もはや「お笑い好きか、嫌いか」の二元論では彼らを捉えきれません。企業やメディアは、劇場に足を運ぶ熱心なファンから、SNSでミームを消費するライト層まで、あらゆるグラデーションのZ世代が存在することを認識し、それぞれに合ったアプローチを設計する必要があります。コンテンツの面白さをどう切り取り、どう届けるか。その戦略が、Z世代の心を掴むか否かを分けることになるでしょう。
調査研究レポート(全38ページ)を無料でダウンロード
今回ご紹介した内容は、調査レポートのほんの一部です。
レポート本編では、「Z世代に響くSNS投稿の具体例」や「炎上しないためのネガティブ表現ガイドライン」など、明日からのマーケティング施策にすぐに活かせる実践的な情報を多数掲載しています。
少しでもご興味をお持ち頂きました方はぜひ下記よりダウンロードしてご活用ください。
Z世代への訴求にお悩みの方へ
Z世代や若年層向けの企画制作マーケティング/ブランディングでお困りの方はお気軽にご相談ください。
https://fiom-llc.studio.site/contact
「Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)」について

Z世代の創造性で未来を創る。Z世代特化の次世代型シンクタンク。
「Z-SOZOKEN」とはZ世代向けクリエイティブカンパニーFiom合同会社が運営しているZ世代同世代目線による分析で新たなインサイトを発掘、探求するZ世代特化の次世代型シンクタンクです。
Z世代の実態や価値観をZ世代当事者たちが様々な観点から把握・分析。
時代の最先端をゆくZ世代の未知なる文化を解き明かし、時代を切り開く新たな価値観を探求しております。
リアルZ世代起点でZ世代に届く共感を軸としたコミュニケーションやプロモーション設計に活用できる実践的なマーケティング情報を提供しています。
公式サイト:https://z-sozoken.studio.site
Fiom合同会社について

Z世代に特化したZ世代のクリエイティブカンパニー
メンバー全員がZ世代で構成されたZ世代に特化したクリエイティブカンパニー。
Z世代の創造性を基点としたZ世代目線のアプローチを実施。
Z世代向け広告コミュニケーション領域の上流設計から制作・運用まで実行支援する。
時代の最先端をゆくZ世代の感性を活かしたクリエイティブカンパニー。
社名:Fiom合同会社
住所:東京都渋谷区神宮前6丁目23番4号桑野ビル2階
設立:2021年10月15日
代表:竹下洋平
HP:https://fiom-llc.studio.site
本件に関するお問い合わせ
メール info@fiomllc.com
お問い合わせフォーム https://fiom-llc.studio.site/contact
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