「エモい」「ヤバい」の次は「気まずい」?Z世代の88%が支持する「短文コミュニケーション」と、ネガティブな感情を「共有して楽しむ」エンタメ消費の実態をZ-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)が分析。

「テスト自信ない」よりも「テストやばい」。具体的な説明よりも“察し”を求め、気まずい瞬間さえも「ネタ」として拡散するZ世代のコミュニケーション論を解明。

Fiom合同会社

Z世代に特化したクリエイティブカンパニーFiom合同会社(本社:東京都渋谷区、代表社員:竹下洋平)が運営しているZ世代の実態や価値観を分析するシンクタンク、Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)は、Z-SOZOKEN THINKTANK 最新調査研究レポートの第二弾として『Z世代の気まずいの感覚』についての調査研究レポートの第8章インサイトサマリー「気まずい is 共感を呼ぶ便利ワード」をリリースしました。

Z世代同世代目線による分析で新たなインサイトを発掘、探求するZ世代特化の調査研究機関「Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)」が調査研究レポートの第二弾として、『Z世代の気まずいの感覚』について独自に調査いたしました。

本調査は、Z世代当事者によって実施されました。

多様なバックグラウンドを持つZ世代当事者である研究員が、約300名のZ世代を対象にアンケートを実施し、彼らの対人関係における「気まずさ」の正体と、それをコミュニケーションに利用する心理を分析。

全52ページに渡る調査レポートを基に、Z世代が「気まずさ」をどのように捉え、消費しているのかを調査しました。

本調査の第8章では、Z世代の言語感覚とコンテンツ消費行動における「気まずい」の役割を分析しています。

「エモい」「ヤバい」と同様に、多様な感情を内包する「便利ワード」として定着した「気まずい」。

その背景には、詳細な説明よりも「短い言葉で瞬時に共感し合う」ことを重視するコミュニケーション様式と、気まずい体験を「ネタ(コンテンツ)」として共有し楽しむ独自の文化が存在することが明らかになりました。

88%が「短い言葉」を支持。言葉の意味よりも「空気」を共有したい

本調査の第8章から、Z世代は日常的に言葉の省略・簡略化を行っており、論理的な説明よりも直感的な共感を求めている実態が判明しました。

「気まずい」は共感を呼ぶ便利ワード 
かつて若者が驚きや感動をすべて「ヤバい」で表現したように、あるいは哀愁や情緒を「エモい」に集約したように、現代のZ世代は対人関係の微細な違和感やネガティブな感情をすべて「気まずい」という一言で表現しています 。 SNSのタイムラインを高速で流し見する彼らにとって、一瞬で状況と感情が伝わるシンプルな言葉(便利ワード)は、コミュニケーションの効率化に欠かせないツールとなっています 。

88%が「短文」の方が自然だと回答 
「今回のテストすごく難しかったし、自信がない」という具体的な文章と、「今回のテストヤバイ」という短い文章。どちらが自然に感じるかを調査したところ、88%のZ世代が「今回のテストヤバイ(短い文章)」を選択しました 。 また、自身が送るメッセージとしても81%が短い文章を選ぶと回答しており、感情や状況を詳細に言語化することよりも、相手に文脈を委ねて「察してもらう」コミュニケーションが主流であることがわかります。

気まずさは「共有」するエンタメ 
Z世代にとって「気まずい」という感情は、一人で抱え込むものではなく、誰かと共有したくなるトピックです。調査では69%が「気まずいと感じた出来事は誰かと共有したくなる」と回答 。 友人との会話やSNS投稿を通じて、ネガティブな体験を「あるあるネタ」や「笑い話」へと変換し、消化しようとする傾向が見られます。


【調査研究レポート解説】第8章「気まずい is 共感を呼ぶ便利ワード」

レポート本編では、Z世代の言語使用の実態と、そこにある心理的メカニズムを図解しています。ここでは、第8章の主要なスライドの内容をご紹介します。

「気まずい」=「共感を呼ぶ便利ワード」 〜「エモい」「ヤバい」に続く、感情を集約する言葉〜

「えぐい」「しんどい」「草」など、若者の間で流行する言葉には「短く、汎用性が高い」という共通点があります。 本スライドでは、「気まずい」もまた、そうした「共感を呼ぶ便利ワード」の系譜にあることを示しています。SNS上では、長文で感情を説明するよりも、短い言葉で「感情のタグ付け」をする方が、タイムラインの流れを止めずにスムーズに共感を得られます。Z世代にとって「気まずい」は、ネガティブな状況を一瞬で共有するための最適なパッケージ言語として機能しています。

Z世代は圧倒的に短い文章でやり取りをし、日常的に言葉の省略・簡略化を行っている 〜8割以上が「論理的な説明」よりも「感覚的な短文」を重視〜

テストの感想を伝えるメッセージを例に、Z世代のコミュニケーション嗜好をデータで可視化しています。「今回のテストすごく難しかったし、自信がない」という具体的な説明文に対し、「今回のテストヤバイ」という短い文章の方が、88%のZ世代にとって「自然に感じる(受け取りやすい)」という結果が出ました 。 また、自ら発信する際も81%が短い文章を選ぶと回答しており、彼らが日常的に「言葉の省略・簡略化」を行っている実態が浮き彫りになっています。

Z世代は言葉を読むのではなく空気を読む世代 〜1つの単語で複数の感情を使い分けるハイコンテクスト文化〜

かつては「まるで夕暮れの海のような気持ち」「心にぽっかりと穴が開いたようだ」といった文学的な比喩表現で伝えられた感情も、今は「しんどい」の一言に集約されています 。 しかし、これは表現力の低下を意味するものではありません。「しんどい」という一言が、シチュエーションによって「悲しい」「面白い」「尊い(好き)」といった全く異なる意味を持つように、Z世代は文脈(空気)に応じて言葉の意味を柔軟に変化させています 。 「気まずい」も同様に、単なるAwkward(気まずい)という意味だけでなく、多様なニュアンスを含んだ「空気の共有コード」として機能しています。

「気まずい」は「共有」するもの? 〜ネガティブをポジティブに変える「身内ネタ」化〜

Z世代において「気まずい」は、単に避けるべき不快な感情ではありません。 YouTubeやTikTok、InstagramなどのSNSにおいて、気まずい瞬間は「コンテンツ」として成立しており、友人同士の間でも「身内ネタ」として共有され、楽しまれる傾向にあります 。 「気まずいね(笑)」と言い合うことで、その場の重苦しい空気を笑いに変え、連帯感を生み出すツールとして活用されています。

Z世代は「気まずさ」を共有したくなる 〜約7割が「誰かに話したい」と回答〜

「気まずいと感じた出来事は誰かと共有したくなりますか?」という質問に対し、69%(とても共有したい13%+場合によっては共有する56%)が「共有したい」と回答しました 。 共有方法としては「友達に会って話す(71%)」が圧倒的ですが、「ストーリーで匂わせ的に載せる(10%)」など、SNSを活用した共有も見られます 。 彼らにとって気まずい体験は、一人で抱え込む悩みではなく、コミュニケーションの種(ネタ)として機能しています。

コンテンツ分析〜どのように広まったのか〜 〜インフルエンサーと「あるある」の相乗効果〜

「気まずい」という概念が若者の間で爆発的に広がった背景には、インフルエンサーの存在があります。特にYouTuberのとうあが生み出した「きまZ(きまぜっと)」というフレーズの流行や、レインボーやジャルジャルといったお笑い芸人による「気まずいシチュエーションコント」がTikTokやYouTubeショートで拡散されたことが大きく影響しています。「#気まずい」を使った「あるある投稿」が増加し、誰もが経験する日常のワンシーンとして定着していきました。

調査概要

調査名:Z世代のきまずいの感覚についての意識調査

調査対象:全国のZ世代(18歳~24歳)

調査期間:2025年7月~8月

調査方法:インターネットを利用したアンケート調査

有効回答数:n=299

調査分析:Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所 運営:Fiom合同会社)

Z-SOZOKEN所長のコメント

◆竹下洋平(たけしたようへい)

Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)所長

Fiom合同会社CEO

2005年生まれ。2021年10月にFiom合同会社を設立。Z世代のクリエイターの創造性を最大化させるをミッションに、Z世代によるZ世代向けのコミュニケーションプロデュース事業、リサーチ&プランニング事業を展開している。上場企業から大企業、中小企業、ベンチャー、スタートアップ、行政や自治体と幅広い組織の支援実績を持つ。Z世代の創造性を活かし、Z世代向け広告コミュニケーションの上流設計から制作、運用までワンストップで実行支援する。

「ヤバい」「エモい」、そして「気まずい」。

私たちZ世代が使うこれらの言葉は、大人の方々からすれば「何でもそれで済ませる思考停止の言葉」に見えるかもしれません。

しかし、第8章のデータが示す通り、私たちは思考を止めているのではなく、「あえて言葉にしない」という選択をしています。

88%が「テストヤバい」という短い表現を好むという結果は、私たちが言葉の正確さよりも、「その一言で通じ合える関係性」や「瞬時の共感」を何よりも大切にしていることの証明です。

長々と説明しなくても、「気まずっ」の一言でお互いに笑い合える。

そのスピード感と、行間(空気)を読み合う信頼関係こそが、SNSネイティブである私たちのコミュニケーションの心地よさなのです。

また、私たちにとって「気まずさ」は、もはや隠すべき恥ではなく、シェアすべきエンターテイメントになりつつあります。

69%が気まずさを共有したいと回答しているように、私たちは失敗や居心地の悪さを「ネタ」として友人に話し、SNSに投稿します。

「きまZ」という流行語が象徴するように、ネガティブな状況をポップな笑いに変換(昇華)することで、精神的な負荷を軽くしているのです。

企業がZ世代とコミュニケーションを取る際も、完璧で隙のないメッセージより、こうした「ツッコミどころのある気まずさ」や「共感できる失敗」を含んだコンテンツの方が、私たちのタイムラインには自然に馴染み、拡散される可能性を秘めています。

「Z世代に刺さる気まずさとは何か?〜Z世代の気まずいの感覚を徹底解剖〜」

今回の内容をZ世代当事者のリアルな声と共に深掘り解説する「Z-SOZOKEN ACADEMY」

その第2回目となる講座を、2025年12月9日に、「Z-SOZOKEN ACADEMY 第二回特別講座」の開催を決定しました。

特別講座のテーマは、「Z世代の気まずいの感覚」について。

全52ページにわたる調査レポート『Z世代の気まずいの感覚についての意識調査』 をもとに、Z世代のインサイトを詳しく分析・解説。

そこから、Z世代が抱える「気まずさ」というネガティブな感情を、いかにして「共感」や「エンターテイメント」へと昇華させているのか、そのメカニズムとマーケティングへの応用プロセス(2R1Sフレームワークなど) を、実践例を交えてご紹介します。

さらに、以下のURLよりお申込みいただいた方には、通常11,000円(税込)の参加費を、初回参加に限り"無料”でご招待いたします。

「『気まずい』がなぜトレンドになるのか、その背景が理解できない」

「Z世代に向けたコミュニケーションで、距離感を誤り『痛い』と思われていないか不安」

「ネガティブな感情をポジティブな共感に変える、コンテンツの切り口を知りたい」

そんな課題をお持ちの方は、ぜひご参加ください。

▼「Z-SOZOKEN ACADEMY 第二回特別講座」概要

タイトル:「Z世代に刺さる“気まずさ”とは何か?〜Z世代の気まずいの感覚を徹底解剖〜」

日時:2025年12月9日(火)19:00~21:00

開催形式:オンライン配信(Zoom Webinar)

参加費:通常11,000円(税込)→ 初回限定“無料”ご招待

主催:Fiom合同会社 / Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)

▼スケジュール

19:00-19:40:Z世代リサーチャーによる調査レポート解説

19:40-20:20:現役Z世代当事者によるZ世代リアルボイスが体感できるトークセッション

20:20-20:50:参加者によるZ世代へのリアルタイム壁打ち質問コーナー

20:50-21:00:クロージング

調査研究レポート(全52ページ)を無料でダウンロード

今回ご紹介した内容は、調査レポートのほんの一部です。

レポート本編では、「Z世代が気まずさを感じる具体的なシチュエーション」や「気まずさを活用したマーケティングフレームワーク(2R1S)」など、明日からの企画やコミュニケーション設計にすぐに活かせる実践的な情報を多数掲載しています。

少しでもご興味をお持ち頂きました方はぜひ下記よりダウンロードしてご活用ください。

Z世代への訴求にお悩みの方へ

「Z世代向けの広告が『広告っぽい』と言われ、すぐにスキップされてしまう…」

「リアル風の広告を作っても、Z世代には『巧妙な広告だ』と見抜かれて不信感を抱かれていないか…」

「Z世代が『SNS疲れ』しているのは分かるが、では企業はどうコミュニケーションを取ればいいのか…」

今回の調査結果を見て、少しでもそう感じたご担当者様へ。

弊社はメンバー全員がZ世代当事者で構成されたZ世代に特化したクリエイティブカンパニーです。

Z世代ならではの感性や同世代の視点を活かしたアプローチで、マーケティングリサーチ、戦略設計から企画立案、制作、運用までワンストップで統合的にご支援しております。

Z世代や若年層向けの企画制作マーケティング/ブランディングでお困りの方はお気軽にご相談ください。

「Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)」について

Z世代の創造性で未来を創る。Z世代特化の次世代型シンクタンク。

「Z-SOZOKEN」とはZ世代向けクリエイティブカンパニーFiom合同会社が運営しているZ世代同世代目線による分析で新たなインサイトを発掘、探求するZ世代特化の次世代型シンクタンクです。

Z世代の実態や価値観をZ世代当事者たちが様々な観点から把握・分析。

時代の最先端をゆくZ世代の未知なる文化を解き明かし、時代を切り開く新たな価値観を探求しております。

リアルZ世代起点でZ世代に届く共感を軸としたコミュニケーションやプロモーション設計に活用できる実践的なマーケティング情報を提供しています。

公式サイト:https://z-sozoken.studio.site

Fiom合同会社について

Z世代に特化したZ世代のクリエイティブカンパニー

メンバー全員がZ世代で構成されたZ世代に特化したクリエイティブカンパニー。

Z世代の創造性を基点としたZ世代目線のアプローチを実施。

Z世代向け広告コミュニケーション領域の上流設計から制作・運用まで実行支援する。

時代の最先端をゆくZ世代の感性を活かしたクリエイティブカンパニー。

社名:Fiom合同会社
住所:東京都渋谷区神宮前6丁目23番4号桑野ビル2階
設立:2021年10月15日
代表:竹下洋平
HPhttps://fiom-llc.studio.site

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メール info@fiomllc.com
お問い合わせフォーム https://fiom-llc.studio.site/contact

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情報通信
本社所在地
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代表者名
竹下洋平
上場
未上場
資本金
100万円
設立
2021年10月