2025年新卒入社の3割が2024年3月末までに内定承諾:早期選考の実態と成功のカギとは?
「収入」と「組織風土・働く人への共感」が決め手にー早期選考内定者の特徴と企業が取るべき対策を分析
エンゲージメント向上を軸とした組織開発・人材育成コンサルティング支援を通して“推せる職場づくり”を進める株式会社NEWONE(本社:東京都港区 代表取締役:上林周平、https://new-one.co.jp/ 以下、NEWONE)は、2025年新卒入社者を対象とした、早期内定受諾の実態やその特徴についてアンケート調査を実施し、その分析結果を調査レポートとして発表しました。
調査概要
調査期間:2025年3月14日(金) ~ 2025年3月16日(日)
対象:2025年新卒入社者 206名(男性:103名 / 女性:103名)
調査方法:調査会社モニターを用いたインターネット調査
調査内容:2025年新卒入社者の早期内定承諾の実態やその特徴についてアンケート調査
サマリー
本調査の結果、2024年3月以前に内定承諾した学生が全体の3割を占め、大手企業やスタートアップ企業が早期選考での内定がほとんどであることが分かりました。
また、早期選考において内定を承諾する学生の特徴として、「成長意欲」「貢献意識」が高く、長く働きたいと考える傾向があることが判明しました。特に、早期内定承諾の決め手となるのは「想定収入の実現」と「組織風土や働く人への共感」であり、どの採用チャネルからでも採用は可能ですが、内定後のフォロー施策が内定者の満足度や納得感に大きな影響を与えることも明らかになりました。
早期採用を成功させるためには、以下のポイントが重要であることが判明しました。
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収入面の納得感を高める:学生が想定する収入水準を満たすことが、早期内定承諾の大きな要因となる。
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組織風土・働く人への共感を醸成:社風や社員の魅力を伝え、共感を得ることが内定承諾率向上につながる。
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多様な接点を活用した早期アプローチ:イベントやダイレクトメールなど、様々な手法を駆使して早期に接触する。
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内定後のフォロー施策を強化:内定者の満足度を高めるフォロー施策が、辞退防止に直結する。
本調査を通じて、企業の採用戦略の改善に寄与し、より多くの学生にとって魅力的な職場づくりにつながる可能性が高まることが考えられます。
調査背景
変化する採用市場において、どの企業も悩みを抱えていることは多いのではないでしょうか。
近年、新卒採用市場では、早期選考を実施する企業が増えており、学生も早い段階で内定を決める傾向が強まっています。特に、スタートアップ企業や専門職が中心の大手企業は、3月までに内定承諾を得る割合が高く、中小・中堅企業との間で採用時期の二極化が進んでいます。
本調査では、2025年新卒入社者を対象に、早期に内定承諾する学生の特徴やその意思決定の要因、企業の採用成功のポイントを分析し、提供することを目的としました。
採用早期化の実態と成功のポイント
1.採用活動早期化の実態:全体の3割が3月末までに内定承諾しており、スタートアップ企業と大企業が先行
・2024年3月よりも前に内定を承諾している人は全体の3割
・スタートアップを中心とした199名以下企業では43.3%、1000名以上の大企業も約30%が3月までに内定承諾
・200名-1000名の中小・中堅企業は政府が指針として掲げている4月以降の内定承諾が多い
※1:厚生労働省「大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期について」
2.早期内定受諾者の特徴:成長意欲、貢献意欲が高く、長く働きたい人が多い
・自身の成長意欲、職場への貢献意欲が高い
・「ワークライフバランス」と「裁量重視」が多く、「楽さを重視する人」が少ない
・できるだけ長く働きたい(できれば定年まで)人が多い
・男性、東京勤務予定の傾向が高め
3.早期採用成功のポイント:収入と組織風土・働く人への共感が重要。内定後フォロー施策が必須
・3月末までに内定承諾まで進めるためには、「想定している収入」と「組織風土や働く人への共感」が重要
・学生との接点は、多様化しておりどの接点からでも早期採用は可能
・内定後フォロー施策が、内定に対する満足度・納得感に強く影響しており、辞退防止のためにも必死
調査結果
1.早期化される選考
政府の指針では、2025年新卒採用の選考活動時期は卒業・修了年度の6月1日以降、正式な内定日は同年度の10月1日以降となっている。(※2)本調査での内定受諾の時期は、24年4月~6月が40.3%と最も多い。早期選考の場合、2024年3月以前に決めている人が29.1%いる。規模別にみると、199名以下で43.3%が3月までに内定受諾、5000名以上の企業では80%以上が6月までに受諾している。特にベンチャー企業や大手企業においては、優秀な人材を採用するために、早期選考が進んでいるようだ。
※2:厚生労働省「大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期について」より

2.早期内定受諾者の属性とタイプ
2024年3月以前の内定受諾者属性は、男性、東京勤務が多い結果となった。
また、職種としては、営業系、IT系、企画・マーケティング系、技術・研究系が多く、事務・管理系、医療・福祉系などは少ない。 価値観としては、「裁量重視」が多く、後ろに行くほど、「楽さ重視」の割合が増える。


3.今後の所属予定期間と他社との迷い
「入社する会社に、どのくらいの期間、所属しようと思っているか?」という質問に対して、2024年3月以前の内定受諾者の86.7%が、「特に何もなければ定年まで働きたい」「現職でキャリアアップができる間は働きたい」と回答。また、「現段階で、他の会社を選択しておけばよかったという気持ちはありますか?」という質問に対して、2024年4月-6月の内定受諾者のうち72.2%が「とてもそう思う・そう思う・どちらとも言えない」と回答し、会社選択に迷いがあることが分かった。

4.早期内定受諾者の効果
2024年3月以前に内定承諾した人は、オススメ度も貢献意欲も成長期待も他より高い傾向がある。

5.早期内定受諾者の初期接点
初期の接点は、「元々知っていた」「イベントや合同説明会」の次が広告よりも「直接メール(ダイレクト)」の16.5%であった。内定受諾時期別では、2024年3月以前では、「イベントや合同説明会」「直接メール(ダイレクト)」 「広告」が多い。

6.内定受諾時期別の入社意思決定理由
内定の承諾時期ごとに、入社の意思決定理由に違いがあることが分かった。内定承諾が早ければ早いほど、「組織風土や働く人への共感」の割合が高い傾向がある。

7.内定後アプローチ有無と満足度
90%以上の人が、内定承諾後に企業からフォロー施策があったと回答。
時期別に内定後アプローチの満足度を確認すると、2024年3月以前の「とてもそう思う」が40.4%と高く回答している。

まとめ
本調査レポートは、早期選考の実態やその内定者の特徴について提供するものです。
採用市場が激化する中で、企業は「早く採用する」だけでなく、「いかに魅力を伝え、納得感を高めるか」が求められていることが示されました。
採用活動で、エンゲージメント向上や組織活性化に課題を感じている方がいらっしゃいましたら、本調査レポートをご活用いただければ幸いです。
株式会社NEWONE 会社概要
「他にはない、新しい(new one)価値を生み出す」を社名に掲げ、エンゲージメントをテーマに、「個人の意識変革」と「関係性の向上」を中心とした企業向けコンサルティング、人材育成・組織開発を提供。人的資本経営が企業にとって重要な課題となっている昨今、社員が自発的に仕事にのめり込む、熱中していく状態、好循環なエンゲージメントサイクルで生み出す職場「推せる職場」づくりを通して、Softbank、カゴメ、三菱地所ホームをはじめ、多数の企業様の支援を実施しています。
*2022年7月に企業経営者や人事担当者、マネジメント層と接してきた経験をもとに、これからのリーダーに必要なマネジメントのノウハウ本『人的資本の活かしかた』発売
URL:https://www.amazon.co.jp/dp/477621217X
*2024年6月に共著書にて、企業規模問わず活かすことができる従業員体験づくりのノウハウをまとめた『組織の未来は「従業員体験」』で変わるを発売
・所在地:東京都港区虎ノ門3丁目4−7 虎ノ門36森ビル9階
・設立日:2017年9月1日
・代表者:上林周平
・事業内容:コンサルティング、企業研修・組織開発等
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