Job総研による『2024年 ハラスメントの境界線調査』を実施 8 割が敏感も 40 代の”気にしすぎ”の声 “〇〇ハラ疲れ”か

〜 多様性受け入れるも 言動の難易度上がり 実は”生きにくい”7 割 〜

Job総研(パーソルキャリア)

 キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ(※1)」を開発・運営する株式会社ライボ(本社:東京都渋谷区 代表取締役:森宏記 以下「ライボ」)の調査機関『Job総研(※2)』は、587人の社会人男女を対象に「2024年 ハラスメントの境界線調査」を実施しました。
 同調査はハラスメントの境界線の認識と意識や、ハラスメントへの敏感さと年代別割合、また職場でハラスメントが気になった経験と話題、さらに「〇〇ハラ」が増加する時代への賛否とその理由、及びハラスメントの風潮への意識と年代別割合、そして「〇〇ハラ」が増加する時代への向き合い方と価値観などを調査しました。


【時代と共に増加する”〇〇ハラ”】

 昨今、個人が違和感や不快感を覚える度に「〇〇ハラ」と名称がつくなど、時代の変化とともにハラスメントの種類が増えていることで、職場での発言にハードルを感じる風潮があります。過去のJob総研調査(※3)では、8割がハラスメントの境界線に神経を使っており、特に中間管理職層が「ハラハラ」に悩まされていることがわかりました。職場でのコミュニケーションにも慎重さが必要になる中、実際に働く社会人はハラスメントについてどのような意識を持っており、ハラスメントの境界線はどのように変化しているのでしょうか。

 そこでJob総研では587人の社会人男女を対象に、ハラスメントの境界線の認識と意識や、ハラスメントへの敏感さと年代別割合、また職場でハラスメントが気になった経験と話題、さらに「〇〇ハラ」が増加する時代への賛否とその理由、及びハラスメントの風潮への意識と年代別割合、そして「〇〇ハラ」が増加する時代への向き合い方と価値観などを調査した「2024年 ハラスメントの境界線調査」を実施しました。


【調査概要】

調査対象者    :現在職を持つすべての社会人

          JobQ Town(ジョブキュータウン)登録者

調査条件     :全国 / 男女 / 20~50代

調査期間     :2024年2月14日~2月19日

有効回答数    :587人

調査方法     :インターネット調査

【TOPICS】

・ハラスメントの境界線を正しく認識しているのは26.2% 境界線意識は「高くなっている」53.6%

・全体の81.3%がハラスメントに「敏感」 年代別では40代が最多 気にする話題は「外見・体型」

・全体の69.5%が〇〇ハラが増加する時代に「賛成」 理由は「受取り方が個人で違うから」

・全体の56.8%がハラスメントを「気にしすぎだと思う」と回答 年代別では40代が最多

・全体の83.1%が〇〇ハラが増加する時代に「合わせる」も 69.1%が「生きにくい」と回答



【ハラスメントの境界線】

 回答者全体の587人にハラスメントの境界線を聞くと、「正しく認識している」が26.2%、「認識しているつもりだが正しいかは曖昧」が47.7%、「なんとなく認識している」21.3%、「全く認識していない」4.8%でした。同回答者にハラスメントの境界線への自身の意識を聞くと、「高くなっている派」は53.6%で過半数を占め、内訳は「とても高くなっている」13.8%、「高くなっている」17.4%、「どちらかといえば高くなっている」22.4%でした。

 

【ハラスメントへの敏感さ】

 回答者全体の587人に職場でのコミュニケーションの際のハラスメント意識を聞くと、「敏感になっている派」は81.3%で過半数を占め、内訳は「とても敏感になっている」22.8%、「敏感になっている」24.9%、「どちらかといえば敏感になっている」33.6%でした。年代別の回答では40代の「敏感になっている派」が87.1%で最多となり、次いで50代が86.8%、30代が82.1%、20代が73.4%の結果になりました。


【他人の発言への意識】

 回答者全体の587人に職場で他人の発言がハラスメントかどうかが気になるかを聞くと、「気になる派」は78.7%で過半数を占め、内訳は「とても気になる」18.9%、「気になる」24.2%、「どちらかといえば気になる」35.6%でした。気になると回答した462人に特に神経を使う話題を聞くと、「外見や体型に関する内容」が61.0%で最多となり、次いで「家族や個人的な問題に関する内容」が55.2%、「性別に関する内容」が52.2%と、上位3つの回答となりました。

※更に詳細な集計データは別紙の「2024年 ハラスメントの境界線調査 報告書」をご参照ください(※4)



【時代への賛否】

 回答者全体の587人に〇〇ハラが増加する時代への賛否を聞くと、「賛成派」は69.5%で過半数を占め、内訳は「とても賛成」16.2%、「賛成」14.5%、「どちらかといえば賛成」38.8%でした。賛成と回答した408人にその理由を聞くと「個人によって受け取り方が違うから」が53.7%で最多となり、次いで「心理的に安全な環境を作れるから」が48.0%、「被害/加害の予防ができるから」が43.6%と、上位3つの回答となりました。

 

【風潮への意識】

 回答者全体の587人にハラスメントの風潮への意識を聞くと、「気にしすぎだと思う派」は56.8%で過半数を占め、内訳は「とても気にしすぎだと思う」10.9%、「気にしすぎだと思う」13.5%、「どちらかといえば気にしすぎだと思う」32.4%でした。年代別の回答では40代の「気にしすぎだと思う派」が63.4%で最多となり、次いで50代が57.8%、20代が54.6%、30代が53.4%の結果になりました。

 

【時代への価値観】

 回答者全体の587人に〇〇ハラが増加する時代との向き合い方を聞くと、「時代に合わせる派」が83.1%で過半数を占め、内訳は「しっかりと時代に合わせる」12.9%、「時代に合わせる」35.8%、「どちらかといえば時代に合わせる」34.4%でした。同回答者に〇〇ハラの増加に対する価値観を聞くと、「生きにくい派」が69.1%で過半数を占め、内訳は「とても生きにくい」13.6%、「生きにくい」17.9%、「どちらかといえば生きにくい」37.6%でした。

※更に詳細な集計データは別紙の「2024年 ハラスメントの境界線調査 報告書」をご参照ください(※4)



【回答者自由記述コメント】

〇〇ハラが増えることにより、生きにくさが増すという趣旨のコメントが顕著でした

・なんでもかんでもハラスメントと言われると、冗談半分で指摘されても結構本気で気にしてしまう

・「〇〇ハラ」は話題になりやすいので、無理やりのこじ付けも起きやすい。発言が制限されて疲れる

・次から次へと知らないハラスメントが生まれてくるので、無意識に加害者になっていそうで怖い

・何かと指摘してくる「〇〇ハラ警察」みたいな人が職場にいて、コミュニケーションが取りにくい

・〇〇ハラが増える時代には追いつけない。気にしすぎだと思うし、正直「〇〇ハラ」疲れ

※その他、ハラスメントの境界線に関するコメントは下記「JobQ Town」にて確認いただけます。

https://job-q.me/27619



【調査まとめ】

 今回実施した「2024年 ハラスメントの境界線調査」では、全体の3割弱がハラスメントの境界線を「正しく認識している」と回答し、全体の半数がハラスメントの境界線意識が「高くなっている」と回答する結果となりました。また、全体の8割が職場で他人の発言がハラスメントかどうかが「気になる」と回答し、特に「外見や体型に関する話題」や「家族や個人的な問題に関する話題」、「性別に関する話題」が気になるという回答が多数となりました。

 また、全体の8割が職場でのハラスメントに「敏感になっている」と回答し、年代別では40代の意識が最多で、2023年の調査(※3)では6割だった同設問が今年は8割を超えるなど、徐々にハラスメント意識が高まっていることがわかります。この意識の変化には、昨今SNSを中心に注目された「マルハラ」や「カスハラ」などの新しいハラスメントの登場が関係していると考えられます。

 意識が敏感になる中、「〇〇ハラ」が増加する時代には全体の7割が「賛成」と回答しており、「個人によって受け取り方が違う」や「心理的に安全な環境作り」、「被害/加害の予防」が賛成理由となるなど、個人の価値観を尊重する意識が高いことがわかりました。しかし全体の5割強はハラスメントを「気にしすぎだと思う」と回答し、特に40代の意識が最多となるなど、ハラスメントに最も敏感な40代でしたが、実は「気にしすぎ」とも考えているリアルな本音が窺えました。

そして、全体の8割が「〇〇ハラ」が増加する時代に「合わせる」と回答しているものの、全体の7割が「〇〇ハラ」が増加する時代は「生きにくい」と回答していることから、社会人のハラスメントに対する考えには、本音と建前が存在すると見受けられます。

 現時点で法律により禁止されているのは「パワハラ」「セクハラ」「マタハラ」の3つのみですが、ハラスメントの種類にかかわらず、職場での発言には気を配る必要はあります。しかし、多様性が尊重される一方で、個人が簡単に「ハラスメント」を作り出すだけでなく、それを容易に権威として振りかざすこともできる社会情勢により、40代をはじめとした上司世代の意識が、より敏感になっていると推察できます。法律で禁止されるハラスメントが今後増える可能性も考えられるため、生きにくさが職場コミュニケーションや成果に影響を及ぼす場合は、職場内だけでなく、個人単位で発言を見直す機会の必要性が見られる調査結果となりました。

 Job総研では今後も働き方に関連する様々な調査を実施し、リアルで透明度の高い情報を発信することで個が活躍する社会の実現を目指してまいります。



株式会社ライボ コミュニケーション戦略部 部長

広報グループ長兼「Job総研室長」

堀 雅一(ほり まさかず)
 2021年にJob総研を立ち上げ、その後”働く社会人や就活生”を中心に様々な観点から意識や行動などについて調査研究を実施。市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで働く社会人や就活生の選択機会に貢献する事を目的としている。
 またJob総研の調査をもとに各大学で「キャリア設計」の授業を実施する他、多くのメディアでキャリアや働き方など社会との関連などを解説している。


※取材についてのお問い合わせはプレスリリース最下部にある連絡先からお願いします



【(※4) 2024年 ハラスメントの境界線調査 報告書】

報告書では同調査の属性やその他設問の回答結果をより詳細にご確認いただけます。

https://job-q.me/articles/15552


【(※3) 2023年 ハラスメントの境界線調査 報告書】

https://job-q.me/articles/14998


【(※2)Job総研について】

 Job総研は就職・転職やキャリア全般に関する研究や各種調査の実施により、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することで就転職関連市場に貢献する事を目的とし立ち上げられました。

就職・転職・働き方・ランキング・働く女性など多数のジャンルで信頼できる情報を発信していくことにより、就転職活動に役立てていただくことや、キャリアに関する不安や悩みを解決する一助として”個が活躍する社会により良い選択の機会”を提供し就転職市場に貢献してまいります。


【(※1)JobQについて】

 「あなたが知りたい”働く”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQの累計登録者数は40万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。

■JobQ”パワハラ”に関するQ&A

https://job-q.me/tags/21880



【会社概要】

会社名        :株式会社ライボ

設立         :2015年2月3日

代表取締役      :森 宏記(もり こうき)

所在地        :〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目19-9第一暁ビル3階

事業内容       :キャリアや転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」の企画・開発・運営

グループ会社     :2019年3月1日 パーソルキャリア株式会社にグループイン 

ホームページ     :https://laibo.jp/

JobQ Town     :https://job-q.me/



【報道関係者様お問い合わせ先】
株式会社ライボ 広報担当:堀 雅一
Tel        :03-6416-1760
Fax       :03-6416-0503
携帯直通     :080-4193-1810
Mail       :masakazu.hori@laibo.jp
問い合わせフォーム:https://laibo.jp/contact_press/
※現在主にテレワークの勤務形態をとっておりますので、誠に勝手ながらお問い合わせは携帯直通かメール及び問い合わせフォームよりお願い致します


【プレスリリース原稿】

https://prtimes.jp/a/?f=d13597-203-4a50cfa6f644421c1015b5406d9b45dd.pdf

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

パーソルキャリア株式会社

25フォロワー

RSS
URL
https://www.persol-career.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング9F
電話番号
03-6213-9000
代表者名
瀬野尾 裕
上場
未上場
資本金
-
設立
1989年06月