伝説のホップ「ソラチエース」がつなぐビールの輪－ライバルのサッポロとキリン、そして有名クラフトブルワリーの木内酒造が共演した「ソラチエース」36歳の誕生日を祝うオンラインイベント開催！－

誕生秘話

2020年10月2日 16時00分サッポロホールディングス

伝説のホップの魔力

サッポロビールが35年以上前に北海道空知郡上富良野町で開発し、のちに世界に渡って凱旋帰国したことから“伝説のホップ”と呼ばれることとなった「ソラチエース」。

2020年9月5日、「ソラチエース」36歳の誕生日に「ソラチエース」を使用したビールを発売しているビールメーカー3社が一堂に会するオンラインイベントが行われました。

サッポロビールの他には、キリンビールの関連会社である「ブルックリンブルワリー・ジャパン株式会社」、さらに、茨城県の有名クラフトブルワリー「木内酒造合資会社」も参加しました。

3社とも、「ソラチエース」を使用したビール「サッポロSORACHI1984（以下SORACHI1984）」「ブルックリンソラチエース」「常陸野ネストビール NIPPONIA（以下NIPPONIA）」を、それぞれ販売しているという縁から、ライバルの垣根を越えてイベントが実現しました。

各社のビールの写真、左から

「SORACHI1984」

「NIPPONIA」

「ブルックリンソラチエース」

今回は、舞台背景や、イベント開催に至った経緯、そして開催当日の様子について、サッポロビールの新井氏へのインタビューを交えてお届けします。

偶然の始まりから、大成功の2019年

2019年、ある懇親会でブルックリンブルワリー・ジャパンのブランドアンバサダーと、「SORACHI1984」のブリューイングデザイナーであるサッポロビールの新井氏が出会ったことから、物語は始まった。

「SORACHI1984」ブリューイングデザイナーサッポロビール新井健司氏

互いのビールを飲みながら話すうちに、「日本生まれの『ソラチエース』というホップを世に広めたい。そして、それを通じて日本のビールをもう一度盛り上げたい」という共通の想いで二人は意気投合し、さらに両社のビールが偶然にも全国販売となったことから、イベントを企画することを決めた。

イベントを開催するのであれば「ソラチエース」が誕生した9月5日に間に合わせたい…！しかし既に時は7月…。

イベントのビジュアルや、広告素材などを急ピッチで仕上げる一方で、「ライバル企業がタッグを組む」という禁断の（？）コラボレーションをより多くの方に伝えるために、イベント開催リリースの記者会見を開くことになった。

当日は、50名を超える記者の方が集まり、その後のイベントやそれぞれのビールを取り扱う飲食店をつなぐキャンペーンにも多くの方が参加した。

とある懇親会での出会いから生まれ、互いの情熱によって実現した、奇跡的なイベントであった。

（2019年のイベント開催リリース）

https://www.sapporobeer.jp/news_release/0000011375/

苦難の2020年…

2019年のイベント後、今後も継続的に情報発信できるイベントにしていこうという話をし、せっかくなら前年を超えるイベントにしよう！という想いで両社が打ち合わせ始めようとした矢先…コロナ禍が襲ってきた。それでも情報発信を諦めきれない。話し合いの末、2019年のような参集型のリアルイベントではなく、オンラインによるイベントに企画を切り替えることにした。

オンラインで開催するのであれば、オンラインだからこそできることを皆さんにお届けしよう、と考えた。そこでひらめいたのが、9月5日の「ソラチエース」誕生日に、サッポロビールが1984年に「ソラチエース」を品種登録したことにちなんで「9月5日、19時8分4秒、全国・全世界で見ているみんなと乾杯する」こと。

その他にも、ビールを通じて楽しい気分になってほしいという想いから、オクトーバーフェストソングの演奏に定評があるアルプス音楽団の皆さんにも協力を依頼し、コロナ禍で軒並みビアフェスが中止となる中でも、ご自宅で楽しくお酒を飲みながら乾杯していただくことを企画した。

イベント中のアルプス音楽団の皆様

昨年よりバージョンアップしたものにするため、両社で相談しながら、悩み…思い浮かんだのが、木内酒造合資会社とのコラボであった。同社は2010年に「NIPPONIA」を発売しており、この「NIPPONIA」こそが、「ソラチエース」を使った日本で初めての通年発売のビールであった。早速にイベント参加の話を持ち掛けると、二つ返事で快諾いただき、大手ビールメーカー2社とクラフトブルワリーという、これまでありそうでなかった3社による合同トークショーの開催が決定したのである。

イベントのトークショーの登壇者

（左から、ブルックリンブルワリー・ジャパン株式会社代表取締役社長山田精二氏、サッポロビール株式会社「SORACHI1984」ブリューイングデザイナー新井健司氏、木内酒造合資会社ビール醸造部　醸造課　課長　谷幸治氏）

いよいよ本番、「ソラチエース」の伝説の真髄へ迫る！

誕生日のお祝いは３社によるトークショーから始まった。サッポロビール「SORACHI1984」ブリューイングデザイナー新井健司氏、ブルックリンブルワリー・ジャパン株式会社代表取締役社長山田精二氏、木内酒造合資会社ビール醸造部醸造課　課長の谷幸治氏が登壇。総合司会には、実演販売士として有名な、ジャンプ中澤さんが務めるという豪華な布陣。

ブルックリンブルワリーのギャレット・オリバー氏と木内酒造の谷氏が、それぞれに初めて「ソラチエース」と出会ったシーンの話が大変興味深かった。と新井氏は話す。

“本国アメリカのブルックリンブルワリーのマスターブリュワーのギャレット・オリバーさんは、「ソラチエース」と出会った際に「このホップが、俺にビールをつくれと言っている」と語った。そして、奇しくも木内酒造に「ソラチエース」というホップを紹介したのが、このギャレットさんであった。

木内酒造の谷さんが初めて「ソラチエース」に会ったとき、日本生まれのホップであることは知らなかった。しかし何故か自然に「おかえりなさい」という気持ちになった、と。”