株式会社フォチューナは『次の価値を生み出し､明日と社会をカラフルにすることでワクワクを提供する』をミッションに掲げ、テクノロジーとマーケティングのソリューションを提供する企業。ITテクノロジーの先にある「感動」を目指し、インターネット産業に軸足を置いたビジネスを展開しています。

このストーリーでは、株式会社フォチューナがITテクノロジーが生み出す『ワクワク』を追求することで実現したカスタム・カラーシミュレーションシステム『SEC（Simulation Electronic Commerce）』の誕生秘話をご紹介します。

低予算で導入できるカスタム・カラーシミュレーションシステム「SEC（Simulation Electronic Commerce）」とは？

『SEC』は、パーツやカラーバリエーションを持つ有形商材で利用できるカスタム・カラーシミュレーションシステム。ユーザーが商品のパーツや色を自由に組み合わせてシミュレーションし、オーダーメイドで購入することができるWebシステムです。これまでもシミュレーションツールは市場に流通していましたが、導入コストや運用面において中小企業が導入するにはハードルが高いのが実情でした。

それに対し、株式会社フォチューナがリリースした『SEC』は低予算で導入できるのが最大の特徴。専用のサーバーやシステム導入、開発は不要で、クライアントは管理画面で簡単に設定を行うだけで利用開始できる、SaaSサービスとしてシステムを提供しています。

そんな『SEC』を開発するきっかけとなったのは、クライアントとの定例会議での何気ない会話でした。

「重いカタログ・大量のサンプルをなんとかして...！」住宅メーカーの悩みがSEC開発のきっかけに

Webサイトの制作でお付き合いのある住宅メーカー様との定例会議でポロッと飛び出した、営業現場でのお悩み。

「マイホームづくりでは、間取りが決まった後に外壁の色や部材、ドアや壁や窓、内装に至るまで、詳細を一つずつ決めていく作業があります。この段階でお客様と具体的に詳細を詰めるために、営業の方はドア・窓・壁・屋根等の分厚い商品カタログやカラーサンプルを大量に持ってお客様のお宅に訪問し、これらを広げながら一つずつ仕様を詰めていく。店舗に来て頂く場合は、持って歩く・持っていく手間こそないが、それでも同様に大量のカタログやカラーサンプルを広げることになり、これが本当に大変な手間と労力なんです。」

こうした会話の中で、家づくりがすべてデジタルで、オンラインで完結できたら便利なのでは？とヒントを得たのが株式会社フォチューナ代表の八木澤。八木澤を中心とした選抜チームで『SEC』の企画・開発がスタートしました。

左：株式会社フォチューナ 代表取締役社長 八木澤

右：グループ会社MONCOW UX.JSC 開発チーム

まずは住宅の外観シミュレーションから着手。住宅メーカーからもお客様からも好評を得る

本来家づくりにおいては外観だけでなく、内装も含めて詳細を詰めていきますが、まずは外観に特化した機能開発を開始することに。

初めに人気の住宅モデルを選び、その住宅の外観をパーツ毎に分解。色や素材を変えらえる箇所を洗い出した後、CGでそれらの外観やパーツのモデリングを制作しました。

このようにして出来上がったのが、変えたい外観のパーツと色を選んでマイホームのパーツと色を好きなように変更できるシミュレーションシステム。このシステムをウェブサイトに実装し、コンテンツとして公開しました。

『SEC』の前身とも言えるこのシステムを導入したことで、ユーザーが自分の都合の良いタイミングで、自由に住宅モデルをカスタマイズすることができるように。打ち合わせの前に好みのスタイルを数パターン作成してもらうことで、よりスムーズな提案が実現しました。

また、営業担当者が重いカタログや大量のサンプルを持ち歩く頻度も激減し、「タブレット一つでお客様とその場で希望のイメージを共有することができるようになった」と、ユーザーからもクライアントからも大変好評な取り組みになりました。

作り上げたシステム・コンテンツをキャンペーンに合わせて発信したところ、サイトの利用・資料請求も大きく増加し、前期比で4倍以上増加。クライアントのうれしい悲鳴を受けて、対応する住宅モデルの拡大が決定しました。

手応えを元にシステムの改善を重ね、SECをリリース

フォチューナの開発チームは、パーツ・カラーバリエーションをオンライン上でカスタマイズするシステムに手ごたえを実感。『SEC』を通して、ユーザーにとってもクライアントにとっても家づくりがもっとワクワクするものになる。これはまさにフォチューナが事業を通して実現したいものでした。もっと多くの業種・商品でワクワクを提供したいと考え、最初にヒントを頂いた住宅メーカーへも了解を得て、より利便性・汎用性のある自社サービスとすべくシステム開発を継続することになりました。

『SEC』は、様々な業種・商品で導入でき、ユーザーがカスタムオーダーを気軽に利用できるシステムを目指し、以下の機能開発に注力して実装しました。

• SaaSサービスとして提供し、専用のサーバーやシステム導入、開発は不要。管理画面で簡単に登録可能
• 写真素材の登録で利用可能
• 決済との連携を想定しパーツやカラー毎に価格を登録可能

こうして、2023年6月、パーツやカラーバリエーションを持つ有形商材で利用できる、「カスタム・カラーシミュレーションシステム『SEC』」のリリースに至りました。

『SEC』でカスタマイズ商品を売る側・買う側のミスマッチを減らし、価値ある顧客体験を提供したい

ECサイトを運営する企業が抱える最大の課題の一つが「価値ある顧客体験」の創出。UXは自社独自のブランディング、他社との差別化を図る上で重要な要素です。

一方、ECサイトでオーダーメイド・カスタマイズ商品を購入したいと思っているユーザーにとっても、『SEC』を利用することでより具体的なイメージを持つことができ、注文前と実際に商品が届いた後のミスマッチを軽減できます。

『SEC』はカスタマイズ商品を売る側・買う側の双方の痒い所に手が届くシステムとして、2023年6月のリリース以降、様々なECサイトに導入いただいています。

サービス概要

【 サービスの特徴 】

・無料版（トライアル版）を提供。

　顧客体験を大きく向上させ、販売機会を逃さないSECの効果を本格導入の前に気軽に試すことができます。

・SaaSサービスであり、システムは最短2週間での納品が可能です。

・商品登録やシステムの使い方等、公開まで無料でサポート。

　登録する商品画像の撮影や切り抜き等の作業が必要な場合も作業代行サポートが可能です。

【 機能概要 】

・商品カラーバリエーション、部位のオプションを個別に登録。ユーザーは自由に変更し、自分だけのオリジナル商品をオーダーできる。

・オンライン決済対応　※ビジネスプランの拡張機

・オプション追加費用の自動見積反映機能

・ユーザーによってシミュレーションされた商品の保存機能

【 システム概要 】

・モバイルフレンドリーなWEBレイアウト／デザインを実装。

・シミュレーション機能は、Laravel+React.jsで実装。

・顧客管理からオンライン決済機能は、Shopifyで実装。　※ビジネスプランの拡張機能

・シミュレーションから正式受注したデータと情報は、Shopifyに連携　※ビジネスプランの拡張機能。

サービス紹介サイト：https://fortuna-inc.jp/sec/