ハンズオンローカルSAKE（運営会社：合同会社IW）は「日本酒を通して人生が変わる出逢いを創る」という理念のもと、日本酒特化型の体験サービスを提供しています。

この度、新サービスとして日本酒特化型のクラファンサービス『SAKEクラファン』をローンチしました。

このサービスは今までのクラファンサービスと異なり、『日本酒タンクオーナーになる』ことをコンセプトにしたサービスで、支援者は応援購入と同時に製造タンクの共同出資者になり、出資者同士で『俺達のSAKE』を1からプロデュースして販売まで行うという前代未聞の仕組みです。

本ストーリーでは、その誕生の経緯と開発過程、そして現在の状況について詳しく紹介します。

■SAKEクラファンの公式サイト

https://sake-kurafan.com/

ハンズオンローカルSAKE代表 増田 雅人（通称：まっすー）

• 日本一お酒が弱い利酒師
• 自身のオーストラリア留学で人生が変わる出逢いがあった経験から、大学生時代に起業
• 主にインバウンドプロモーション事業を5年間行う
• コロナにより窮地に立たされる中、出会ったのが日本酒酒蔵
• 以来、日本酒に特化した体験サービスを行い、日本酒業界を盛り上げるべく奮闘中

日本一お酒が弱いと自負する代表が、なぜ日本酒業界に？

元々は日本酒は大嫌いでした（笑）

というより、基本的にお酒に弱いので、飲んだらすぐに赤くなりますし、学生時代にはよく酔っぱらいすぎて迷惑をかけるタイプでした。

学生時代にオーストラリアに留学して人生が変わる出逢いがあったことを機に大学四年時に起業をしましたが、その時には日本酒とはほぼ無縁でした。

転機となったのは、コロナです。元々の事業内容がインバウンドのリピーター観光客向けにローカルディープな観光コンテンツを紹介するプロモーション事業が軸だったので、コロナのダメージは凄まじかったです。実際コロナ初年度の2020年の3月ぐらいには売上は9割減以上でした。

僕たちも生き残るために色々と画策している中、たまたま出会ったのが日本酒の酒蔵さんだったんです。聞いてみれば、日本酒の酒蔵さんもコロナで大ダメージを受けられていて、僕達と同じ状況。もしかしたら莫大な借金や在庫を抱えているという意味では僕達以上にしんどかったのではないかと思います。

在庫の山と「来年以降どうしたらいいのか・・」そんな言葉を聞いたときに、

直感的に「僕達ができることはここにある！」「僕達が生きる道はここだ！」

なぜかそう感じたんです。

コロナ禍中の2年半、「オンライン酒蔵留学」「リアル酒蔵留学」という体験サービスを開始

そう思ってからというもの、よくよく考えてみたら、「今まで居酒屋や酒屋さんではお酒を味わうことはあっても、お酒のつくり手さんと出会ったことはなかったな」と気がつきました。

でも酒蔵さんのお話を聞いてみると、物凄く努力されているのがわかるし、そして何より人柄がいい！！　これが伝わってないというのはまさしく宝の持ち腐れなのではないかと思って、まずはつくり手と飲み手をダイレクトに繋ぐ方法はないかと考え始めました。

そうして、2020年12月に始めたのが「オンライン酒蔵留学」。これは事前にお酒の飲み比べセットをお客様のご自宅へお届けして、おうちにいながらも地方の酒蔵の社長さんや杜氏さんと直接乾杯できるというサービスです。

その後、よりリアルなファンになってもらおうということで「リアル酒蔵留学」というお酒造り体験サービスも始めました。

日本酒業界に携わって気づいた事実

そうやって、日本酒業界の魅力にどっぷりとハマる中で、見えてきた業界の現実と課題がありました。

1ヶ月に約3蔵の酒蔵が廃業、日本酒安すぎる問題

コロナ以前より、日本酒市場の国内消費は年々減少しており、驚くことに、日本全国で1ヶ月に約3社もの酒蔵が廃業に追い込まれているなど、私たち一般消費者が知らない間に、地元の日本酒は無くなっています。

その背景として大まかには下記が挙げられます。

①日本酒のイメージが悪い（日本酒は敷居が高い、親しみがない、親父臭い）

②価格を上げられない薄利の日本酒

僕自身もそうでしたが、大学生時代などの一気飲みのツールとして、日本酒が出されることが多く、そしてまたその時の日本酒が居酒屋の飲み放題についている日本酒なので、正直美味しくないんですよね（笑）

挙句の果てに悪酔いしてトイレに篭りきりという経験を多くの人がしているかと思います。そういった文化背景から、「日本酒=悪酔いする」などの悪いイメージがついたのではないかと思っています。

また国内の消費量は全盛期の1/4以下に落ち込むなどの需要減少が起こっており、過度な価格競争やお酒のコモディティ化（同質化）によって、日本酒の価格は下げ止まりしており、酒蔵にとっては薄利の状態が続いています。

この状況を打破するためにはまず消費者に日本酒の価値を根本的なところからしっかりと理解してもらう必要があると考えています。

SAKEクラファンとは？

今回ローンチした日本酒特化型のクラファンサービス『SAKEクラファン』は、上述した通り、『日本酒タンクオーナーになる』ことをコンセプトにしたサービスです。

本プロジェクトで販売するものはお酒ではなく、オーナー権です。応援購入と同時に製造タンクの共同出資者となり、各オーナーは出資比率に応じて持酒株（もちざけかぶ）を所有します。

オーナー限定でオンラインチーム会議に参加し、どうやったら最も美味しいお酒ができるのかを共に考え、今回のタンクで使用する『お米や酵母・精米歩合・生酛 or 速醸・生 or 火入れ・ラベルデザイン・販売価格』などをチームで決めます。（※）

※決められる内容はプロジェクトによって異なります

その後、決定した酒質設計に基づき、リアル酒蔵留学（お酒造り体験）やプレミアム酒蔵イベントを開催。各オーナーが日本酒造りに企画から参加してできた特別なお酒を地元のふるさと納税やオンライン通販サイトで出品し、チーム一丸となって販売します。

このサービスの特筆すべき点は最終的に

①各オーナーの販売数量

②持酒株比率

に応じて売上が分配されるミニ株式会社のような仕組みであることです。

つまるところ、これは仮想酒蔵経営体験であり、今まで飲み手側の魅力しか見えてこなかったのが、つくり手と同じ目線に立ってガッツリと日本酒文化に関わることができます。

【圧倒的な『当事者意識』】SAKEクラファンによって変わること

そもそも日本酒の製造は免許制です。しかも、現在は新規発行されていません。

ということは、今免許を持っていない人はお酒造りをやってみたくてもやることができないということです。

それがこのサービスを介せば、日本酒ファンとチームを組んで酒質設計まで行うことができるので、その点においてとても革新的だと考えています。

また販売においても免許が必要ですが、弊社が販売免許を所有しているので、弊社の販売免許内で、一般の方でも販売側に立って魅力を伝え、売上の還元を受けることができます。これは販売免許を所有している弊社が1から開発したクラファンサービスでなければ実現することができません。

これによって変わることは、日本酒文化に対する圧倒的な『当事者意識』だと思っています。

ただ飲むだけではわからなかった日本酒のつくり手の魅力や苦労、難しさが、自らがつくり手側に回ることでわかります。

飲み手全員が日本酒文化の素晴らしさを享受して、周りの人に伝えていけば、きっと今の状況は変わると思っています。

酒蔵さんにとってのメリットは？

酒蔵さんにとってのメリットは大きく三点あります。

①製造タンクの利益率が30%以上上がる

このSAKEクラファンでは、酒蔵さんにとってのキャッシュポイントが

A：資金調達段階

B：販売段階

の二つあるところが最も着目すべき点です。

通常のクラファンであれば、支援と同時に大体同額分のお酒をリターン品として提供する必要があります。

しかしながら、SAKEクラファンの場合、資金調達段階で販売するのはオーナー権であり、資金調達が終わった段階ではほとんどのお酒は手元に残っている状態です。

ですので、その資金調達分が酒蔵さんにとって大きな利益になります。

予定通り、資金調達及び販売ができた場合には、酒蔵さんの利益率は30%以上上がる計算です。

②事前にお金が入るので、キャッシュリスクがない

酒蔵さんが廃業する理由の一つにキャッシュフローの悪さが挙げられます。

基本的に年間の販売計画を立て、それに基づき生産計画を立てて、原材料を先に買い込み、人件費をかけてつくって、仕込んでから2ヶ月後ぐらいにようやく製品が出来上がります。

しかし、その後も売れるかどうかはわからないのです。これは非常にキャッシュリスクが大きいと考えています。

SAKEクラファンの場合は、事前に資金調達ができるので、キャッシュリスクの心配がありません。また集まらなければ、造らないという選択ができます。

つまり、酒蔵さんは今までつくってみたかったけど、売れるかどうかわからないから、つくれなかったというチャレンジングなお酒をつくることができます。

③コアなファンができる

プロジェクトに参加したオーナーさん達は、つくり手と密接な関係を持つことになります。つくり手さんの心意気にもしっかりと触れることができるため、このプロジェクトが終わる頃には間違いなくつくり手さんのファンになっていると確信しています。

熱烈な応援者を増やすことが各酒蔵さんの持続可能的経営に大きく貢献するはずです。

僕の個人的な意見としてはここが一番大きいと考えています。

今はいかに熱いコミュニティをつくれるかが生死を分ける時代ですから。

初回プロジェクト「俺達の飛鸞」プロジェクトを企画

記念すべき初回プロジェクトは長崎県平戸市森酒造場の飛鸞（HIRAN）で行うことになりました。森雄太郎杜氏が醸すお酒は日本全国の飲食店や酒販店から注文が殺到し、その需要に供給が間に合っていないほど。森酒造場さんと初回のプロジェクトを行うことになったのは、共同企画することになった『愛酒クリーム』さんとのご縁があったからです。

日本最大級の日本酒インフルエンサーコミュニティ『愛酒クリーム』と共同企画

『愛酒クリーム』は「日本酒0杯層を1に」をビジョンに掲げる日本酒インフルエンサーもりりんさんを筆頭にした日本酒コミュニティです。

コミュニティ全体のインスタフォロワー数は100万人を超え、数々の日本酒をヒットさせた実績があります。

もりりんさんとは森酒造場さんとのご縁によって繋がったので、初回のプロジェクトを行うのであれば、やはり『愛酒クリーム』さんとやりたい！と思い、共同企画することになりました。

■愛酒クリームのWEBページ

https://lit.link/en/moririn130

■代表のもりりんさんのインスタグラム

https://www.instagram.com/moririn130/

最初の企画説明を行った時には波乱の展開に

まず始めに『愛酒クリーム』さんのコミュニティの中で、企画説明を行ったのですが、いきなりバトル勃発。

ひとまず日本酒のタンクオーナーになって、酒質設計から販売から行うという前代未聞のプロジェクトなので、説明に苦労しましたし、販売価格をどうするのかなどの意見が多発して、若干ハラハラした感じで初回の説明は終了しました。

なんとプロジェクト公開初日に目標金額を達成！

さて、どうなることやらと緊張しながらも、プロジェクトを公開。

SNSなどで広報すると、あっという間に第一次目標であった30万円が集まり、初日が終わる頃には100万円超えていました（汗）

その時、東京に出張中だったので、毎時間の「出資金が入ったことを知らせる通知」に現実なのか夢なのかよくわからない気持ちになっていました。

自分の心情として印象的だったのは、他の事業などで商品が売れた時には、喜びと感謝の気持ちしかないのですが、なぜだか出資の通知が入るたびに、身が引き締まるような思いを感じていました。

「本番はこれからだ・・」

まさにそんな感じでした。

最終的には目標達成率1,060%、出資者134名、出資合計3,181,000円

最終的には予想を1,000%も超える出資とご支援をいただきました。

成功した要因としては、

①そもそもの企画が斬新であったこと

②森酒造場の『飛鸞』や『愛酒クリーム』など勢いがある人たちと企画を組めたこと

③事前の告知や企画説明によりスタートダッシュを切れたこと

この辺りではないかと思いますが、何より日本酒ファンの方々の熱さが一番かもしれません。

第一回オンラインチーム会議を実施

クラファンの募集を締め切った後に、オーナーさん達と共にオンラインチーム会議を行いました。

オーナーさんが110名もいて、当日のオンライン会議も60名を超える参加者がいたので、なかなか白熱した議論になりましたね。

ターゲットやシチュエーションをどうするか話し合い、今回の酒質について議論の上、投票して、最終的に決めていきました。

そうして、決まった酒質ですが、今はまだ公表することはできません。

しかし、正直言って、想像した以上の面白すぎる内容になっています！！

是非リリースされる日（2023年10月1日予定）を楽しみにしておいてください。

期待は裏切らないと思います。

森酒造場の森雄太郎杜氏のコメント

雄太郎杜氏とは逐一連絡を取り合っていましたが、初日で達成した時には「え、もう達成したんですか（汗）」といったコメントが返ってきて、びっくりされていました。

そして、「こんなに出資金額が集まるということは期待の表れだと思うので、嬉しいですね」というお言葉をいただきました。

今はまだ酒質を明かせないのが歯がゆいところですが、きっと雄太郎杜氏の心の中は燃え盛っているのではないかと思います。

今後のプロジェクトの予定

「俺達の飛鸞」プロジェクトは決めた酒質設計をもとに、リアル酒蔵留学（お酒造り体験）を行い、プレミアム酒蔵イベント、そして発売とますます楽しいものになってくるかと思います。

他にも異なるプロジェクトが続々とリリースされる予定です。

是非、弊社のSNSやWEBサイトを逐一チェックしてみてください！

■ハンズオンローカルSAKE　インスタグラム

https://www.instagram.com/handsonlocalsake/

■SAKEクラファン「俺達の飛鸞」プロジェクトページ

https://sake-kurafan.com/collections/kurafan/products/teamhiranpj

SAKEクラファンが目指すこと

僕達が目指すことは、日本酒に対する当事者意識を持つチームの創造であり、"推し蔵文化"の醸成です。このサービスを通じて、頑張る酒蔵を心から応援する情熱を共有することこそが、僕達の真の目的です。

今まで僕達飲み手はその酒蔵さんの頑張りのお陰で、非常に美味しい思いをしてきていると思います。今度は僕らが恩返しをする番。

日本酒は日本が誇る最高の宝であり、最高のコミュニケーションツールだと思います。

「日本酒を通して人生が変わる出逢いを創る」べく、つくり手と飲み手を心から繋ぐ第三の繋ぎ手として、これからも精進していきます。