「食生活で幸せになってほしい！」その想いから起業、立ち上げた『ヴィーガン婚活』サービスとは

サービス開発の裏側

2023年8月17日 10時00分合同会社ビッグうさぎ

合同会社ビッグうさぎが運営する『ヴィーガン婚活』

ヴィーガン・ベジタリアンを食生活に取り入れたからといって、ヴィーガン・ベジタリアンの人との出会いがあるかと言えば、それは難しいと思います。

SNSのグループなどヴィーガンをテーマにした何かしらのコミュニティに入っていれば話は別ですが、ほとんどの方は属していないと考えられるため、出会える機会がなかなかない。そう考えると恋愛や結婚は…

恋愛中は食の好みを譲り合えるが、結婚後は難しい

食生活で恋人や、結婚相手を選ぶということはなく、多くの方が目の前に現れた異性と関係をはぐくみ、恋愛へと発展し、結婚に至ります。私の経験からも言えることですが、恋愛中は食の好みや考え方についてお互い譲り合えます。しかし残念ながら結婚後はそうではありません。

結婚後、特に動物愛護の理由からヴィーガンを選んだ方が、ヴィーガンではないパートナーのために、お肉や、お魚を手に取って調理するたびに心を痛め、傷つき、耐えられなくなるのです。

1回や2回だけならまだしも毎日しかも朝昼晩とこれがこの先もずっと続くわけですから、いつしか限界を迎え、パートナーのことはキライじゃないのに離婚を選ばざるをえない。そんな悲しい結末を迎えてしまうのです。

そういった話をたくさんの若い世代の方たちからも聞くようになり、人生の大半をヴィーガンとして過ごしてきた私と、同じ道を歩んでいる人たちには幸せになってもらいたいな。「私にできることはないだろうか」と考えるようになりました。そして、私は過去の経験を活かせるという強みから、ヴィーガン／ベジタリアン／プラントベースを食生活に取り入れている方だけが利用できる専用婚活サイト『ヴィーガン婚活』を立ち上げたのです。

現在は、みなさんの価値観も多様化し、幸せのかたちも人それぞれですが、同じ食生活の人と笑顔で食卓を囲み、同じメニューをおいしく食べる。そんな幸せな2人を『ヴィーガン婚活』で、たくさんつくれたらいいなと思っています。

ここまで読み進めて、みなさんも気になったと思うのですが、ここからは私の過去についてお話しさせてください。なぜ私ができることが「出会いの場」「婚活サイト」の立ち上げだったのか、それは1998年に日本で初めての婚活サイトを立ち上げたのが、私だったからです。

当時は平成初期。携帯電話を持つ若者がチラホラと出始めたあたりで、パソコンもインターネットもほとんど家庭に普及していない時代でした。もちろん当時は婚活という言葉はなく、私は「結婚サイト」というネーミングで、広げていきました。

当時はいわゆるOLと呼ばれていた若い女性社員の方が、仕事場にあるパソコンから私が立ち上げたサイトに登録されていました。当初の男女比は、男性3割、女性7割で、それは男性の営業マンが外勤、女性事務員が内勤で会社所有のパソコンを扱っていたからだと思っていたのですが、現在の『ヴィーガン婚活』とまったく同じ比率であることに、内心驚いています。

2001年頃から、徐々に男女比が逆転し、会員数は、男性7割、女性3割となりました。巷では男性会員を獲得するために（アルバイトで雇われた出会う気持ちがない）女性会員のサクラにやりとりをさせていたサイトも少なくありませんでした。

そんななか、私が立ち上げた日本初の婚活サイトは、男性6割、女性4割をキープしていました。女性専用ポータルサイト『Watashi』を立ち上げたのもその頃でした。その経験を今度は、後進のヴィーガン・ベジタリアンの幸せにつなげていきたい。幸せなヴィーガン・ベジタリアンが増えれば、動物愛護や環境問題解決のために食生活を見直す方が増え、社会貢献もできる取り組みだと思ったのです。