2018年にオープンした東北地方最大級のシェアオフィス・コワーキングスペース『enspace』。

宮城県仙台市にある、ひと際カラフルな外観のこのビルは、ビル1棟をフルリノベーションし、人々が集まる場所としてスタート。

しかし、コロナ禍において不特定多数の人が集まるシェアオフィス・コワーキングスペースは、急激に利用が減少。そんな現状を打破しようと、enspaceは立ち上がりました。

エンスペース株式会社

ディレクター/コミュニティマネージャー　可野 沙織

イベントが軒並み中止に

ーー仙台のイベントなどの様子はどうですか？

可野　2020年度は、7,8月までピタッと全てのイベントがキャンセルになりました。

コロナ禍で、集まっていることが『悪』というような風潮が広まったことが原因です。

ややコロナが落ち着いたかなと思われた10,11月は少し動きがありましたが、12月にはピタっと使われなくなり、1月にまた少し動いたと思ったら2,3月はまた利用がなくなるといったように、オフラインのイベントが継続して開催されることはありませんでした。

オンラインに対応できる空間づくりの必要性

ーー状況を打破するために、どんなことをおこないましたか？

可野　コロナによってオンライン化が急激に進んだことにより、まずは大規模改修をおこないました。

enspaceはオープンしてからまだ3年ですし、改修工事には大がかりな費用もかかるので、実施にはかなり悩みました。しかし、シェアオフィスコワーキングスペースというのは、そのときの利用者様や時代に合わせて変化していくものだと思っています。

そのため、会員のお客様を増やすためには、気軽にオンラインミーティングができる環境が不可欠だと思い決断しました。

Before/After

ーーリニューアルをおこなって、お客様からの声はどうですか？

可野　やはり使いやすいという声は多いですね。コワーキングスペースはイベントスペースとしての機能も持っており、壁を取り除いて一つの広い空間にしたことによってソーシャルディスタンスを保った状態で多くの人にご利用いただけるようになり、イベント利用者様からも「良くなったね」などのお褒めの言葉を多くいただきます。

また、ネット環境の安定化を図ってネットワーク有線を引いたり、オンライン配信に必要な機材を充実させたりすることでオンラインイベントに対応できることはもちろん、オンライン・オフライン同時開催のハイブリット配信に対応できる施設へと進化させました。

同時にスタッフのイベントサポート力の育成も行いました。オンライン配信に不慣れな主催者様からは、弊社のスタッフによるサポートにもご好評いただいています。

オンラインが増えたからこそ見えてくる人との繋がり

ーーコロナになって見えてきたことや、感じることはありますか？

可野　なかなか会えない状況だからこそ、オフラインでの人とのつながりというのは、より重要になってきたと思います。

確かにオンラインは多くのメリットをもたらしました。

特に物理的距離のある人と仕事をすることに対するハードルが下がってきたと感じています。コロナ前は、自分たちが日頃活動している範囲で人を探すのが当たり前という認識がありましたが、現在は「離れていても信用できる人」に仕事を依頼しようという意識の変化を感じています。

弊社でもこれまでご縁のなかった他県のスタートアップ企業様からバックオフィスサポートのご依頼をいただく機会が増えてきました。

一方でオンラインの弱点も明らかになりました。

オンラインで知り合って関係性を築くというのは、コミュニケーション能力に長けている人だと簡単かもしれませんが、同じ場所で同じ空気感を共有できるオフラインでしか関係性を構築することが難しいという人も一定数います。

それに共通の目的がある人同士でつながることができる一方で、偶発的な出会いは生まれにくいのが現状です。

オンラインには優れた面がある一方で、オフラインでしか味わえない良さは確かに存在しているのです。親密な関係を築けるオフライン・コミュニケーションは、オンラインでの人との関わりが増えた今だからこそ一層重要になるのではないかと考えています。

enspaceではワークスペースとしての快適な空間の提供はもちろんですが、それ以上にオフラインのつながりが生まれる場所であることを大切にしています。

お客様にとって有益な人がいるかどうか、つまり「会いたい人がいるか」。enspaceには何が必要かというディスカッションは、常におこなっています。

エンスペース株式会社のバリューは、「For the customer(お客様のために)、For the member(仲間のために)、Professional work(プロとしての仕事を)」です。

これからも、次々と起こる変化に柔軟に対応し、バリューに沿った価値提供をおこなっていきます！

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■エンスペース株式会社

　所在地 ：宮城県仙台市青葉区国分町1-4-9 enspace

　代表 ：代表取締役グループCEO　吾郷 克洋

　設立 ：2020年4月1日

（持株会社：株式会社エンライズコーポレーション創業 2012年8月22日）

　業務種目 ：シェアオフィス・コワーキングスペース「enspace」の運営

■エンライズグループのプレスリリース一覧

https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/33946