"塩サウナ気分"でお肌がととのう！サウナ＆ソルトスクラブ「SIONA 」開発時のこだわりとは

開発の裏側

2023年4月14日 16時00分ノルコーポレーション

「毎日をハッピーに。」をコンセプトに、日々の”暮らし”を豊かに彩るプロダクトを提案している株式会社ノルコーポレーション。同社は、2023年4月にお肌ととのうサウナ＆ソルトスクラブ「SIONA」を発売しました。

今回は、企画担当者・開発担当者2名のインタビューを通じて、本製品に込めた想いとこだわりを紹介します。

心を穏やかにする上質で非日常なバスタイムを過ごしてほしい

企画部　桑木　香奈

商品コンセプトは『part of nature』に設定

一般的に塩サウナは美肌効果やデトックス効果など、どちらかというと女性に嬉しい効果が期待できる場所だと思います。そのためSIONAのメインユーザーは、 20代後半〜 30代の女性、美容への関心あるけれど仕事や結婚・出産など、特にライフスタイルが大きく変化する時期、自分に多くの時間を費やせない方を意識しました。忙しい日々を過ごす人にとって、塩サウナのような日常から離れた「非日常」を自宅で手軽に味わえる商品はニーズがあると考えたのです。

それに加え、日本のサウナ文化は「暑い」「体育会系」「古き良き」といったイメージが真っ先に浮かぶ印象があったので、その認識も払拭したいという思いがありました。

サウナの発祥地はフィンランドと言われており、「日常から離れ、自然と一体化できる非日常的空間」として現地では昔から親しまれているそうです。そんなフィンランドサウナをイメージしながら、商品コンセプトを『part of nature』に設定しました。

自然の一部になり、心を穏やかにする上質で非日常なバスタイムを過ごして欲しい。という思いを込めて、商品開発をスタートさせました。

ブランド名の考案に関しては、伝わりやすさを重視しました。最終的に、「しお」という響きと「サウナ」を合わせて「 SIONA」になりましたが、ネーミングの候補は15案くらい考えました。その中から響きの良いもの、親しみが持てるものを選んでいきました。

パッケージデザインや商品画像も、自然との一体感が伝わるものに

『part of nature』という商品コンセプトに基づき、自然と私たちの境界線を曖昧にし、一体となるという意を込めて「 fog(霧 )」をデザイン要素に取り入れました。「 fog(霧 )」には、サウナの蒸気や湯船の湯気などを連想させたいという意図も含んでいます。

そのため、メインビジュアルはボトルの輪郭を曖昧にする撮影手法を用いたり、ラベルの森林のシルエットの奥には fogのようなアートを施したり、森林のアートとボトルが一体化しているような要素を加えました。

全体的に霧がかった落ち着きのある色合いを主に使用し、香りとのズレも無いように考えました。

スクラブはもちろん、ボトルにもこだわりテストを繰り返す

開発でこだわった点は、「肌あたり」です。最初の開発段階では、かなり「塩」に寄せた処方だったので、ザラザラ感が強く、塗っていても痛みや刺激を感じるものでした。試行錯誤しながら、何度もテストを繰り返し、今のなめらかな肌触りが実現しました。

ほかに難航したのは「ボトル」。上質さを演出でき、尚且つ店頭でも映える"他との差別化"ができるボトルを探していました。そのため、径が大きく手に取りやすいものであり、光沢感のあるものにこだわりました。2〜 3社を当たり、ようやく理想の形に出会うことができました。現在のボトルは、まさにイメージ通り。こだわりを諦めずにやってよかったと思います。

商品の裏面に記載している使い方についても、社内の品質管理担当と協力しながら実際に使用してみて適性を考えていきました。何度も何度もテストして、かなり時間がかかった部分です。

森林の中をイメージした香りで非日常の空間に

『part of nature』を実現させるために、嗅覚を刺激する香りは、浴室の空間づくりには重要な要素でした。自宅の浴室を自然と繋げ、非日常の空間へするためにも香り選びには最後までこだわりました。まるで森林の中で深呼吸しているような澄んだ香りを目指し、ウッド系の香りをベースに、数ある中から2種の香りを選定しました。

スクラブは、肩など顔に近い箇所にも塗布するものなので、浴室での香り立ちにも気を遣いました。個人的には「 woodland」のハーバルなウッディの香りがお気に入りです。

SIONAは、「上質さ・非日常感」を大切にしているので、普段のバスタイムのボディケアよりさらに満足していただけるような処方設計を工場に依頼しました。共通の保湿成分以外に、香りにちなんで、 Woodlandにはハーバル系の植物エキスを、 Woody Citrusにはシトラス系のエキスを配合し、より保湿力を高めています。

あとは何と言っても、「スクラブを全身に塗ってそのまま半身浴する」という、斬新な使い方は SIONAならでは。

ボディスクラブとして体に塗ったあとは半身浴をしていきます。ボディスクラブは、お湯に溶けると入浴料としてお楽しみいただけます。お風呂から上がった後は、他の保湿アイテムとは違う、しっとりとなめらかな肌が楽しめると思います。

これからも、こだわりを込めて SIONAを育てていきたい

SIONAは塩サウナに入った後のような、しっとり滑らかな肌を実感していただくことはもちろんですが、その先の「心を穏やかにする上質で非日常なバスタイム」を体感し、癒し・くつろぎまで感じてほしいですね。

普段より時間をかけて湯船に浸かって、いつものセルフケア（保湿やマッサージなど）のその上をいくような、「非日常ケア」を体験していただけたらと思っています。

短時間で済ませてしまいがちな「入浴時間」に目を向けて、週末や疲れを感じた日にぜひ使っていただき、いつもとは違う時間を楽しんでいただきたいです。

週1回の使用でも、肌のなめらかさの違いを感じていただけると思います。

「塩サウナ」からはじまった SIONAですが、今は他の商品も展開してこのブランドを育てていきたいと考えています。サウナ &ソルトスクラブはテクスチャや香り、使用方法にこだわった商品なので、今後も今までにないテクスチャや香り、使用感に挑戦した商品展開を目指していきたいです。

肌あたりや使用感、香りなど、試行錯誤を繰り返して理想を実現

サウナブームを意識し、サウナ＆ソルトスクラブ「SIONA 」の開発をスタート

日本でサウナブームがちょうど出始めたくらいの頃。

弊社と製造元工場である (株)ヘルスの2社間で、本製品の開発の話がはじまりました。

着眼点としてはかなり面白いものが作れそうだが、スクラブとサウナをどのようにリンクさせるのかが一番の難題でした。

(株)ヘルスは、入浴剤をはじめあらゆるボディケア商品を製造しているメーカーです。

元々、塩を使った「ボディスクラブ」を製造していた背景に着目、これをヒントに「塩」を共通点として、サウナスクラブの開発が本格的にスタートしたのです。

今回は、SIONAの処方・開発を担当した(株)ヘルスの中川様にもお話をお伺いしました。

「少し時間をかけて開発をしても良かったのですが、サウナブームに合わせるために急ピッチで開発しました。処方の開発までには約半年かかったと思います。

既存のスクラブをベースに、粘度を変えたり、香りの強弱を変えたりして、サンプルを作ってはたくさんの人に使ってもらいましたね。肌にのせた時の肌あたりや使用感、香りの強弱などテストをするたびにアンケートを集約していきました。改良のテストは、だいたい20回くらい行ったかと思います。」

開発にあたり、中川様が一番苦労した点は、肌に塗った時にスクラブがポロポロと落ちてしまうことだったそう。

肌への密着感を出すために、粘度をいろいろ変化させてみたり、塩の粒形を選ぶまで細かな調整を要したといいます。

「本品には、塩の他にシュガーを配合させているんです。これは、使用感テストをした時に「ヒリヒリする」といった感想が多く上がったので、配合を調整していき着いた結果です。」

既存のスクラブは、「角質の固い部分」に使用するための商品だったため、塩の粒が大きく設計されていたのだそう。

しかし今回は、全身に使用するスクラブを目指していたので、塩の粒形を大きく変更し、パウダー状を採用。シュガーを配合することで、ヒリヒリ感を軽減できた上に、保湿効果もUPするという良い結果に至りました。

忙しい皆さまにも、手軽にサウナやスキンケアを楽しんでいただきたい

中川様のこだわりポイントは、「肌に塗ったときのなめらかさが格段に上がったところ」。保湿成分も高配合にさせたので、使用後の肌質の変化をお楽しみいただけるのではないかといいます。

サウナの最大の魅力である「発汗」を再現させるべく、「スクラブを塗ったまま半身浴」という斬新な使い方の発案に至ったそう。

「スクラブだけではサウナのような発汗を味わいにくいと考え、半身浴の発汗を導入、

相乗効果による温浴を狙いました。汗をかくことで、スクラブが肌によりなじみやすくなるように溶けやすさも重視しました。全身浴は、体についたものを落とす＋さらなる温浴効果が期待できるため、トータルでSIONAの使い方として推奨しています。」

仕事や家事で忙しい人は、サウナに行きたくても行く時間がなかなか取れていない現状。

そんな人たちでも、普段の生活の中で手軽にサウナやスキンケアができれば嬉しいのではないか。という気持ちを大切にして開発に取り組んでいたという中川様。

ご自身も多忙な日々を過ごす中で、ゆっくりとサウナを楽しむ時間が減っていったのも事実。皆さまの癒しの機会になれればと思っています。

「SIONA 」を使ったスクラブ×半身浴で塩サウナ気分

塩サウナは美容にいい？！

「サウナ」は、遠赤外線や蒸気などで高温になった室内に入り、体を温め発汗する温浴方法。発祥の地はフィンランドと言われています。

一戸建ての住宅はもちろんのこと、小さいアパートにまでサウナが常設されているほどのサウナ大国。サウナは特別なものではなく、生活に根付いた健康法として古くから親しまれてきました。近年の日本でも「サ活（サウナ活動）」という言葉が流行するほどにサウナにハマる人が急増。サウナ施設も数多く展開され、年代問わずサウナを楽しみたいという方が増えてきています。

そんなサウナ施設でしばしば見かける「塩サウナ」。一般的なドライサウナの室温が約80〜100℃に比べて、塩サウナは、室温が約50〜60℃の低温で、湿度が高めに設定されているのが特徴です。

室内においてある塩を体に塗って温浴すると、塩がじっくりと溶けていき、汗と混ざることで美肌効果やデトックス効果など多様な機能があるとされています。