株式会社CU9が本社を構える和歌山県みなべ町は、梅のトップブランドである紀州南高梅が生まれた地であり、国内第一の梅の産地です。梅酒造りを地域の文化ととらえ、みなべ町の小規模農家が自家栽培した安心安全な南高梅を使った「Farm to Table」な梅酒を世界に広げるべく、「MINABE CRAFT UMESHU(みなべクラフト梅酒)」プロジェクトを2021年末にスタートしました。

このストーリーでは、プロジェクトを立ち上げた代表の高田が「MINABE CRAFT UMESHU」誕生の背景とみなべのクラフト梅酒に込める想いをお伝えします。

株式会社CU9 代表 高田

みなべの南高梅を使って、新しい発想で自由に、変化を楽しむ梅酒をつくりたい

日本一の生産量と品質を誇るみなべの南高梅は大きく、果肉が厚くて柔らかいのが特長。先人たちから受け継がれてきた栽培技術と、時代の変化を取り入れてこの品質を保っています。

そのような国内随一の梅の産地である和歌山県みなべ町には、昔から自分の畑で採れた梅を使い、家庭で自家製の梅酒をつくり、家族で楽しむという文化が根付いています。一般的に梅酒は梅とホワイトリカーと氷砂糖で造りますが、みなべ町は梅がふんだんにあるので、ウイスキーでやってみよう、日本酒だとどうだろうか、などみんながいろいろ試してきた歴史と文化がありました。

また、みなべ町にはその土地で生産された梅を原料にした梅酒であれば、少量の年間生産量でも酒類製造免許を受けることが可能になる「紀州みなべ梅酒特区」という仕組みがあります。和歌山県みなべ町は2008年に梅酒特区に認定され、今では60種類以上ものみなべ町産の梅酒が発売されています。

みなべという地域の文脈を受け継ぎながら、新しい発想で自由に、変化を楽しむ梅酒をつくりたい。そして梅酒の文化・伝統を継承し、新しいつくり手を育てていく。そんな想いで「みなべクラフト梅酒」というブランドを立ち上げました。

日本一の生産量と品質を誇るみなべの南高梅でつくるクラフト梅酒

自家農園で栽培した安心安全な南高梅をふんだんに使い、各メーカーの個性が際立つオリジナルレシピをベースに、使用する酒類やその配合を決めている特徴を持ち合わせ、つくり手の顔が見える「Farm to Table」な梅酒。私たちはこれを「クラフト梅酒」と定義しています。

国内に限らず、一定の認知がある東アジアでも梅酒は「安くて甘いお酒」という印象が根強く、ハイエンドなバーやレストランにてワインやスピリッツなどの高級酒と並列してラインナップされることがまだ多くありません。そのような中、本プロジェクトでは品質と味わいはもちろんのこと、デザインにもこだわり、世界の市場で存在感を出せるクラフト梅酒をつくることに注力しました。

ブランドのメインプロダクトとして現在販売している「Yii（イー）」については、世界初のジン梅酒ということもあり、梅酒の新しい世界観を体現するような新しい味わいを提案するため、多くの試作を重ねました。国内外の様々なジンをベースに、一般的な氷砂糖だけでなく様々な種類の糖類も試し、ブランドローンチまでに約2年、数十種類もの組み合わせを経て商品化したものになります。

普段から甘いお酒を飲まない方にも楽しんで頂けるよう、梅酒の甘さを残しながらも複雑な味わいと爽やかさを楽しめる、新しい梅酒の世界を体現した商品となりました。

世界初のジン梅酒「Yii（イー）」

世の中に出てくるまで2年以上を経て誕生。CU9の個性ゆたかなクラフト梅酒。

このような経緯を経て、「みなべクラフト梅酒」は2021年の年末にスタート。紀州みなべ梅酒特区に参加している農家を厳選し、みなべ町で作られた個性ゆたかなクラフト梅酒の販売をECサイトからスタートしました。

泡盛や日本酒で漬け込んだ梅酒から、はちみつや黒糖を使用した梅酒まで、ユニークで味と品質にも自信のあるバリエーション豊かな梅酒を取り揃えています。その中でも、№9「Yii (イー)」は、当社が今回のプロジェクトに合わせて開発した世界初のジン梅酒です。

「Yii（イー）」は2023年2月より2ndシーズンボトルの販売を開始

やわらかな梅の酸味、ジンならではのスパイシーさが複雑に絡み合う個性的な香りと味わいが特徴。ソーダで割るだけでカクテルのように楽しめます。ローンチ後も国内人気バーやホテル、海外大手ホテルなどとの共同イベントを通し、これまで味わうことのなかったオリジナル梅酒カクテルやペアリングを実施することで梅酒の世界観を拡大してきました。

ただ、私たちが商品を届けるにあたって、販売およびマーケティングについても、酒卸や仲介業者を頼ることはしていません。国内外の全ての店舗へ自ら足を運び、価格帯が合い、思いが伝わった店舗のみで取り扱いをしていただいています。展開は遅いですが、目指したい世界観とブランドイメージを損なうことなく、新しい梅酒の世界観をゆっくりと確実に世界に広げていきたいと思っています。

みなべから新しい梅酒の世界観とトレンドを世界へ発信

私たちのクラフト梅酒は、自分の畑でとれた梅を使い家庭のレシピで受け継がれてきた梅酒です。そして毎年の梅の出来や、天候や自然環境によって味にも変化が生まれます。自然がもたらす、予定調和ではない変化。自然がつくった、偽りのない味。今年はどんな変化が起こったのかを、ぜひ楽しみながら味わってほしいと思います。

梅酒は日本の文化、そしてみなべ町の貴重な特産品でありながら、世界のアルコール市場にてプレゼンスをまだ十分に発揮できていません。「みなべクラフト梅酒」はみなべという土地と世界をつなぐプラットフォームになるべく、梅酒の固定概念を飛び越えたミクソロジーやカクテルなどへの活用、多種多様なフードペアリングなどのシーン提案を通し、日本をはじめ、世界の若い世代を中心とした、新しい梅酒の世界観とトレンドを創出していきます。

森の市＠大手町タワーにて8月2日(水)～10日(木)にPOPUP出店

このたび、8月2日(水)～10日(木)の日程で、大手町タワー(東京都千代田区大手町１丁目５−５)にてPOPUPショップを出店いたします。出店期間中はクラフト梅酒№1～5および№6～10が入ったCRAFT UMESHU SELECTION BOX2種、およびYiiのフルボトル(500㎖)を販売いたします。