【問い合わせ窓口業務におけるカスタマーハラスメント実態調査】最大の発生要因は「企業のたらい回し・過度な待機時間(47.1%)」か。

約2人に1人(47.0%)がカスハラを経験するも、対策が整備された現場は22.3%にとどまる ~ 現場では「オペレーション改善」と「従業員を守るシステム定着」が急務 ~

株式会社リンク

9年連続 国内シェア第1位(※1)のクラウド型 CTI /コールセンターシステム「BIZTEL(ビズテル) 」などを提供する株式会社リンク(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡田 元治、以下 リンク)は、2026年10月1日(木)からの改正労働施策総合推進法(企業のカスタマーハラスメント対策義務化)の施行に伴い、問い合わせ窓口業務に従事する男女560名を対象に「問い合わせ窓口業務におけるカスタマーハラスメント(※2)実態調査」を実施しました。

※1 デロイト トーマツ ミック経済研究所「マーテック市場の現状と展望 2025年度版 クラウド型CRM市場編(第9版)」による。

※2 本調査における「カスタマーハラスメント」とは、顧客や取引先などからの不当または過度な要求・暴言・脅迫といった行為で従業員の業務遂行を妨げることを指します。

■ 調査の背景

近年、顧客からの著しい迷惑行為や過度な要求といったカスタマーハラスメント(以下、カスハラ)が深刻な社会問題となっています。自治体による防止条例の制定に続き、改正労働施策総合推進法の施行により、すべての事業主(※3)に従業員を守るための体制整備が求められている状況です。コールセンターシステムを提供する「BIZTEL」では、問い合わせ業務を行う現場における「カスハラの発生状況」や「カスハラが現場に及ぼす影響」、さらに「なぜカスハラが発生してしまうのか」という背景から「組織的な対策の進捗」まで、法改正直前の現場の実態を明らかにするべく本調査を実施しました。

※3 労働者を1人でも雇用している全事業主が対象です。

■調査概要

調査方法:インターネット調査

調査主体:株式会社リンク

調査期間:2026年8月14日(金)

調査対象:20~99歳 男女(性年代別均等割付)

調査対象地域:全国

回答数:560 (有効回答 547)

※ グラフ内の数値は小数点第二位を四捨五入し小数点第一位までを表記しており、単一回答の合計が100.0%にならない場合があります。

本リリース内容の転載にあたりましては、出典として「(株)リンク調べ」という表記をお願いいた

します。

■ 調査結果のハイライト

①カスハラ経験の実態と課題

全体のうち約2人に1人(47.0%)が、過去1年間でカスハラに該当すると感じた行為を受けた経験があると回答。年齢別で見ると20代では4人に3人(75.0%)がカスハラを経験しており、他の年代と比べても突出して高い結果となった。

背景には、「何をカスハラとみなすか」という判断基準自体が個人や年代によって大きくばらついているという実態がある。「暴言・人格否定」という比較的明確なケースでも「カスハラだと思う」との回答は20代で50.9%にとどまり、40代(87.0%)・50代(84.5%)と30ポイント以上差が生じた。判断が現場任せになっている状況は、対応の一貫性を欠くだけでなく、企業価値の低下にもつながりかねない。客観的な判断基準の社内標準化が急務といえる。

②カスハラ発生による経営リスク

カスハラを経験したと回答した人の半数以上が「仕事への意欲低下(55.6%)」を訴え、次いで「出勤に対する不安・憂鬱感(38.5%)」を感じているという結果になった。一方で、対応後の上司・組織のフォロー体制に「満足している」と答えたのはわずか29.6%にとどまり、多くの従業員が十分なケアを受けられていないことも明らかになった。人手不足が加速する中、適切な保護体制の欠如は「人材の離職」という深刻な経営リスクにつながりかねない。

③カスハラ発生の原因

カスハラを経験した人が考える「顧客がカスハラに至った要因・背景」について、顧客側の特権意識(36.2%)や孤独感・承認欲求(33.1%)以上に、「企業のたらい回し・過度な待機時間(47.1%)」の割合が多い結果となった。企業側の対応プロセスの不備が顧客のフラストレーションを増幅させ、カスハラにつながっている可能性が考えられる。

なお、カスハラに該当する経験が発生したチャネル(接点)は「電話(61.5%)」が最多、次いで「対面(56.0%)」という結果になり、テキスト以上に音声でのやり取りが必要な場面に集中していることが明らかになった。

④対策推進の課題

録音やAI検知などのシステムを導入し、カスハラ対策に活用できている企業はわずか4分の1(26.3%)にとどまった。「未導入(46.6%)」「導入済みだがカスハラ対策に活用できていない(17.7%)」を合わせると、6割超(64.3%)がテクノロジーによるサポートがないまま対応にあたっていることが分かった。10月1日の法改正(義務化)に伴い、「たらい回しを防ぎ、スムーズな解決に導くオペレーションの再設計」と「客観的な事実に基づき現場を守る、運用フローの構築やシステムの導入・定着」こそが、組織に緊急で求められる対策であるともいえる。

調査結果の詳細

①カスハラ経験の実態と課題:

過去1年のカスハラ経験率は47.0%、20代では75.0%という結果に。

課題は個人・年代でばらつく“どこからがカスハラか”の境界線か

過去1年間で「カスハラに該当する行為を受けた」と回答した人は、約半数の47.0%に上りました。年代別で分析すると、20代では4人に3人(75.0%)と突出して高い割合を示しており、年代が上がるにつれて割合が低下する傾向(30代: 58.2%、40代: 43.5%、50代: 33.6%、60代以上: 23.4%)が見られました。

その背景には「何をカスハラとみなすか」という判断基準のばらつきが関係していると考えられます。年代別に見ると「『バカ・無能などの暴言・人格否定をされる』ケース」でも、「カスハラだと思う」と回答した割合は20代でわずか50.9%にとどまり、40代(87.0%)・50代(84.5%)と30ポイント以上の差が生じました。さらに「企業側の説明の不備に対し、落ち着いた口調で上席対応を求められるケース」については、20代(41.1%)が他の年代(17〜26%)よりも高く、世代・個人によってカスハラと捉える基準が異なることが明らかになっています。

なお、「ネットやSNSに名前や動画を晒す」といった発信・拡散を示唆するケースにおいては、全体の7割超(71.3%)が「カスハラだと思う」と回答しており、対面・電話など従来型の接点だけでなく、SNS時代特有の新たなカスハラの形にも注意が必要であると分かりました。

加えて、マニュアルがあり周知されている割合は22.3%にとどまりました。「ルールはあるが、現場の判断で対応せざるを得ない(29.3%)」「決まったルールはなく、その場の判断に任されている(29.1%)」を合わせると半数以上(58.4%)が“対策が明確でない”まま対応にあたっていることが明らかになりました。

カスハラかどうかの判断だけでなく、判断した後の対処までもが現場任せになっている状況は、対応の一貫性を欠くだけでなく、企業価値の低下にもつながりかねません。

②カスハラ発生による経営リスク:

カスハラ経験後、半数以上(55.6%)が「仕事への意欲低下」と回答。

組織のフォロー体制への満足度はわずか29.6%、優秀な人材の離職リスクに直結

カスハラを受けたことによる心身や仕事への影響について尋ねたところ、「仕事に対する意欲の低下(55.6%)」が最多となり、半数以上が勤務モチベーションに大きな打撃を受けていることが判明しました。次いで「出勤に対する不安・憂鬱感(38.5%)」「対応することへの恐怖(32.7%)」が続き、精神的な負担を抱えている実態がうかがえます。

さらに、年齢別で比較すると50代では約5人に1人(18.9%)が「退職・転職を検討・実行した」と回答しました。

しかし、こうした心身の負担を抱えながらも、対応後の上司や組織からのフォロー体制への満足度は、29.6%にとどまりました。カスハラを受けた従業員の多くが、十分なケアを受けられないまま、業務にあたっている実態が浮き彫りとなりました。

人手不足が深刻化する中、保護体制の不足は現場の疲弊にとどまらず、「貴重な人材の離職や流出」という重大な経営リスクに直結しています。

③カスハラ発生の原因:

客は神様という「特権意識(36.2%)」を上回り「企業のたらい回し・過度な待機時間(47.1%)」が最大の発生要因か。発生チャネルは「電話」が最多(61.5%)

カスハラを経験したことがあると回答した人に、顧客がカスハラに至った要因・背景を尋ねたところ、客は神様という「特権意識(36.2%)」や「孤独感・承認欲求(33.1%)」といった顧客側の事情以上に、「企業のたらい回し・過度な待機時間」が47.1%で最多となりました。企業側の対応遅れやたらい回しが、顧客の「なかなか解決しない」というフラストレーションを増幅させ、結果としてカスハラにつながっている可能性がうかがえます。

また、カスハラに該当する経験が発生したチャネル(接点)は「電話(61.5%)」が最も多く、次いで「対面(56.0%)」が続きました。テキストコミュニケーションとは異なり、直接的かつリアルタイムな音声のやりとりが発生する場面では、顧客は「スピード感のある対応」を期待しやすく、その期待に応えられない対応プロセスの滞りが、そのままカスハラの引き金となっていると推察されます。

④対策推進の課題:

カスハラ対策に向けたシステム導入・活用はわずか26.3%。

対策義務化への対応は「オペレーションの再設計」と「システム定着」が急務

2026年10月1日の法改正(義務化)に伴い、カスハラ対策としてのシステム(録音・AI検知・共有等)の活用状況を尋ねたところ、「導入されており活用できている」は26.3%にとどまりました。「導入されていない(46.6%)」や「導入されているが活用できていない(17.7%)」を合わせると、6割以上(64.3%)が未導入、またはカスハラ対策に活用できていないまま対応にあたっていることが分かりました。

企業に求められるのは、精神論や現場任せの対応ではなく、「たらい回し・待ち時間」を削減する適切な問い合わせ導線の再設計や、録音・AIなどを用いた客観的な判断基準づくりの後押し、従業員を守る防具としてのシステムの導入・定着という、組織的かつ構造的なアプローチと考えられます。

■株式会社リンクの見解:調査結果から見えた「カスハラ対応の社内体制について」

株式会社リンク 取締役 BIZTEL事業部長 坂元 剛

今回の調査で改めて浮き彫りになったのは、半数以上の現場でカスハラ対応に関する組織的な指針が定まっていないまま、属人的な対応になっている実態です。カスハラかどうかの判断基準は個人や年代でばらつき、対応後のフォロー体制に「満足している」と回答した人はわずか29.6%にとどまった点にも注意が必要です。これは特定の従業員や部署だけの問題ではなく、判断基準の統一からフォロー体制の整備まで、組織全体で取り組むべき経営課題だと捉えています。放置すれば、従業員の意欲の低下や離職リスクだけでなく、本来の顧客対応業務に充てるべき時間や気力が奪われ、組織全体の生産性を下げることにもつながりかねません。

一方で、カスハラを引き起こす要因が顧客の特権意識以上に「企業のたらい回し・過度な待機時間(47.1%)」という企業側の対応プロセス不備にあるのではないかと考えられている点も見過ごせません。カスハラの発生要因は顧客起因によるものと捉えられがちですが、まずは顧客体験に直結する対応フローやオペレーションに課題がないか見直すなど、企業起因で起きていないかを確認することも発生を防ぐ効果的な打ち手だといえます。

BIZTELは、通話録音・音声認識による証拠保全やAIによるカスハラの自動判定、モニタリング・ささやきなど、カスハラ対策を後押しする機能を提供しています。しかし、調査では、システムを活用した対策ができている企業は、わずか26.3%にとどまっています。テクノロジーの活用は、対策推進や従業員を守るだけでなく、コア業務の効率化にも寄与し、生産性を維持・向上させる土台にもなります。今回の法改正を、単にカスハラ対策を始めるきっかけにするだけでなく、オペレーション全体を見直す好機と捉え、従業員の安全と顧客体験の向上の両立を実現していただきたいと考えています。BIZTELも、そのための一助となれるよう努めてまいります。

多様なワークスタイルにおける快適な電話環境を提供する「BIZTEL」について

ビジネスの電話におけるあらゆる課題を解決するクラウド型PBX/コールセンターシステムです。小規模な問い合わせ窓口から100席以上の大規模コールセンターまで、幅広い利用規模に対応しています。高いセキュリティ基準が求められる金融・製薬をはじめ、様々な業界の2,000社以上で導入されています。場所やコスト、設備の保守期限に縛られないクラウドならではの強みを活かした柔軟なシステム設計に加え、自社開発・運用によるクリアな通話品質と高い安定性が特長です。コールセンターの迅速な立ち上げやモバイル端末の内線化など、変化し続けるビジネス環境に応じた電話インフラの提供を通じて、企業のパフォーマンス最大化に貢献します。

サービスの詳細は、https://biztel.jp/ をご覧ください。

株式会社リンクについて

株式会社リンクは、業界最大級の稼動台数を持つ専用ホスティング「at+link」、クラウド型ホスティング「リンク・ベアメタルクラウド」を軸として、9年連続シェア第1位のクラウド型コールセンターシステム「BIZTEL」、セキュリティプラットフォームサービス「PCI DSS Ready Cloud」など、様々なサブスクリプション型サービスを提供しています。農系事業にも取り組んでおり、2010年2月からは岩手県岩泉町にある自然放牧酪農場「なかほら牧場」を運営しています。

事業の詳細は、https://www.link.co.jp/ をご覧ください。

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「最適なサービスで一歩先行く組織へ」ビジネスに伴走する課題解決メディア『 LINK Watch! 』

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会社概要

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業種
情報通信
本社所在地
東京都港区北青山2-14-4 アーガイル青山 14階
電話番号
03-5785-2255
代表者名
岡田元治
上場
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資本金
1000万円
設立
1987年11月