「人」と「IT」で世の中に感動を。保険業界に革新を起こすために挑戦を続ける、株式会社TFPグループの創業ストーリー。

創業ストーリー

2023年7月31日 12時00分株式会社TFPグループ

株式会社TFPグループ（以下、TFPグループ）は、保険代理店の年々厳しくなるコンプライアンス対応や業務負荷などの課題、保険加入者の保険に関する知識不足などの課題を一気に解決する、「保険マネージャーfor Business」や「保険マネージャー」などのサービスを展開しています。

アナログな部分や、古くから根付く課題、近年法律改正などで新たに生まれた課題がある保険業界を、ITと人の力で切り拓いていくために立ち上がりました。創業者でもある代表取締役の田中は、IT企業、保険会社、さらには消防局の特別救助隊など、さまざまなキャリアを経験。田中が起業に至るまでのストーリーをお届けします。

大学時代の出会いが自分を大きく変えた

田中は、秋田県で両親ともに銀行員の家庭に生まれました。親の転勤の都合で日本各地を転々としつつ、小学校高学年からは友人の誘いで野球をやるように。野球にはすぐにハマり、毎日キャッチボールをするために猛ダッシュで家に帰っていたほど、のめり込んでいきました。当時から、ひとつのことに没頭できるタイプだったのです。

それ以降、中学、高校、大学を通して野球に打ち込んでいきました。高校時代のコーチが國學院大學出身で、「野球でキャリアを築くには國學院大學がいい」と言っていたことから、同大学に進学。大学の野球部の監督との出会い、部活での経験が、ビジネスや起業の世界で活躍するための土台を築くことに。

（前列右から2番目が田中）

野球に対して、部員や選手は監督に言われたことを言われた通りにやる、いわゆるトップダウン型のイメージがあった田中ですが、当時の監督は部員が自ら考える姿勢や積極的な発言、上級生が自主的にチームをまとめることをとても大事にするスタイルでした。田中はこの経験から、初めて組織をまとめる、引っ張る面白さを体感したのです。

人にしかできない仕事と、人がしなくてもいい仕事

大学卒業後は、野球部でつながりがあった先輩から誘われ、仙台のソフトウェア開発の会社に入社。ITツールの開発や他社から請け負った開発をメインで行い、たまに営業に同行することも。そこで初めてITの可能性に衝撃を受けました。

文字を打ったら画面が動くというシンプルな驚きから始まり、研修で顧客管理システムを作った際は、野球部で紙で行っていた名簿管理と比較して、ITが便利な世の中を作ることを目の当たりにしたのです。TFPグループのCTOを務める孫とはこのソフトウェア開発会社で出会っており、田中自身が難しく感じていたITの仕事を簡単にこなしていく彼に尊敬の念を抱きました。

ITの力を感じる一方で、営業の仕事では変わらず現場に足を運んでいたことから、他のものに代えがたい、人にしかできない仕事があるということも実感していました。田中はがむしゃらに働く日々の中で、次のキャリアを思い描くように。それが、人にしかできない仕事のひとつ、消防局の特別救助隊でした。

学生の頃から人命救助の魅力を感じていた中で、石巻のある消防士に出会い、改めて「人にしかできない、尊い仕事ができるのはいいな」と感じました。また、このまま今の仕事をひたすらやり続けて人生を終えるのは嫌だとも思っていました。

その現状を打開するため、自分の手で人を助けるという消防士になることを決意。2ヶ月間、猛勉強して消防局の特別救助隊に入隊したのです。

（後列右が田中）

「人生のどこかで、腹を据えて覚悟を決めないといけないときがある」

2013年1月に、國學院大學の野球部監督が開いた集まりに参加したとき、再び転機のきっかけが訪れます。監督の「人生どこかで、腹据えて覚悟を決めなきゃいけないときがある」という言葉が、田中の心に刺さりました。

当時、人命救助は素敵な仕事なのに、自分はあまり頑張れていないという不完全燃焼感を感じていた時期でした。当時の監督の言葉を、その年の手帳の冒頭に書き残したのです。

その言葉があったからこそ、同年5月、プルデンシャル生命保険の所長からヘッドハンティングされたとき、すぐに入社する決断をしました。覚悟を決めて入社し、まずは教わったことをやることから始め、とにかく努力を重ねる毎日。

（左が田中）

成績がいい先輩の商談のスクリプトや録音を自分の中に取り入れ、言われたことをとことんやった結果、スピード出世で最後の1年は所長を務めるまでになりました。

自分で自分の船をつくりたい。創業や事業立ち上げへ

プルデンシャル生命保険では結果を出し、環境も良かった一方で、田中自身は「ずっとここで働こう」とはあまり考えていませんでした。環境を変えていくことが好きであり、かつゼロから会社を作るのは面白そうだと感じていたのです。

2015年、プルデンシャル生命保険の同期に誘われ、共同で保険代理店である株式会社イコールワンを創業。代理店ならではの、取引をする会社数や商品数が広がる魅力を感じる一方で、誘われて共同でやっていたからこそ、田中自身が先導を切って事業をやった方が面白いのではないかとも考えていました。

また、田中としては、開発をやりたい思いも。代理店業の魅力は感じつつ、「代理業」であることへのもどかしさも感じていました。自社で何かを作り出している会社に対しても魅力を感じていたのです。「何か自分の会社で作りたい」という強い思いから、事業を作ることにしました。

これまでの経験から、保険業界の仕事について、「もっとこういう仕組みだったらいいのに」や「この仕事は人がやらなくていいのに」など、営業目線・裏方目線のどちらでも考えることができたからこそ、代理店業と自社サービスを事業としてやろうと考えました。それが、TFPグループの始まりです。

田中は、自分の船を自分で作ること、どんな船にするか、誰を乗せるかを考えることに、大企業では味わえない面白さを強く感じました。2019年から代理店業の営業をスタートしたものの、1年後にコロナ禍に入り、営業が全くできない事態に。しかし、「自社サービスを作るのはこのタイミングしかない」と逆にチャンスとして捉えたのです。

田中は「保険マネージャー」を一気に作っていこうと考え、現在のCTOであり、かつて仙台のソフトウェア会社で一緒に働いていた孫に連絡。孫は当時別の本業で忙しかったにもかかわらず、夜10時頃からのミーティングに何度も参加してくれ、一緒にサービスを作っていきました。

人とITで世の中に感動を。業界の常識を疑い、革新を起こしていく

TFPグループは、「人」と「IT」で世の中に感動を。というミッションを掲げています。これには、ITが持つ人にはない力、逆にITに代えられない人にしかできない仕事があるという、田中自身がこれまでの人生で感じてきたことが凝縮されています。

業者が乱立する金融・保険業界では、代理店側のタスクや情報管理が煩雑で業務負荷が高い、離職率が高いという課題、保険加入者側の保険知識不足やサポート不足という課題、さまざまな課題が山積しています。両者の課題を解決するため、「保険マネージャーfor Business」や「保険マネージャー」を立ち上げました。

常に業界の常識を疑い、お客様が持つ業界へのイメージをクリーンなものに変えていけるよう、より一層寄り添ったサポートや必要不可欠なサービスを提供・拡大していきます。