新規事業、クルマのサブスク「カースク」スタートの背景。

カースク

2021年5月17日 17時00分株式会社ホンダネット京奈

ホンダネット京奈は、奈良県で40年以上、自動車の販売、買取、サポートを行なっている、地域に根ざした「トータル・カーライフ・サポートカンパニー」です。

2020年8月、クルマのサブスクリプションサービス「カースク」のサービスをスタートしました。カースクは、サービス開始以降、月間契約件数がスタート時の約3倍に増加するなど、順調に推移しています。

■カースクとは？

最短１ヵ月から、乗りたいトキに、乗りたいクルマに乗れる、維持費用も全てコミコミの月額定額制のクルマのサブスクリプションサービス。結婚や出産、転勤などライフステージの変化にもフレキシブルに対応可能。国内全メーカー・全車種を対象とした豊富なラインナップ。¥25,800(税込)/月からクレジットカードでのお支払いとなります。お申し込み・ご契約はWEBで完結！煩雑な審査もありません。コロナ禍における衛生面への心配から、三密回避、非接触といった側面からも、再び”マイカー”に注目が集まっており、敷居の低さと使いやすさも後押しとなり、今後もさらに需要が伸びていくと予測しています。

カースク https://car-suku.com/index.html

■サービススタートの経緯

自動車業界は、若者のクルマ離れによる新車・中古車の販売減や、カーシェアの浸透など、目まぐるしく状況が変化している業界のひとつです。そんな中、ホンダネット京奈でも、未来に向けて新しい事業を展開したいと考えていました。特に、昨今の自動車の所有から利活用というお客様の意識の変化を受け、またもっと気軽に、簡単に、車を利用したいというお客様からの実際のお声もあったことから、月額定額で中古車を気軽に利用できる、車のサブスクリプションサービスが必要だと判断しました。

既に、大手自動車メーカーが参入しているクルマのサブスクリプションサービス。そんな中で、どのように差別化をするのか、どのような戦略をとるのかが大きな課題でした。

■プロジェクトスタート

カースク事業の立ち上げは、プロジェクトメンバーである取締役副社長の森田、中古車部長の御山、シマダオート奈良店店長の高橋の3名が中心となり、2020年3月より動き始めました。

「クルマのサブスク」をやると決めたものの、そのシステムを作成する事自体が初めての経験。他者とどう差別化するのか、オリジナリティーをどう伝えるのか、メンバー間でも相当な時間をかけて議論しました。システムを作る途中でも、予想すらできなかった問題や課題がどんどん出てくる。。とにかくシステムが完成するまでは毎日一つひとつの課題を解決する日々でした。

また、事業としての目標設定、具体的数値目標なども目安がなく、既存事業とは全く別軸で考えなければならず、非常に多くの時間を費やしました。車種のラインナップも、今どのようなクルマが求められているのか、どれくらい必要なのかなど、全てが手探り状態。ここにもメンバー同士で時間をかけて話し合いました。そして、「カースク」が打ち出していく特徴４つを設定したのです。

【特徴①】クルマのラインナップ

まず取り組んだのが、クルマのラインナップ。中古車販売店を持つ特徴を活かし、国内全メーカー全車種を対象とすることにしました。大手自動車メーカーが展開するサブスクサービスは、もちろん自社メーカーの車種に限られます。大手サービスとの差別化の一つとして、国内全メーカー全車種を扱うということは、大きな差別化ポイントになるのでは？と考えました。

【特徴②】WEBで完結

クルマを購入する際は、何度もクルマを見に行ったり、審査や煩雑な契約書類のやりとりなどの煩わしい手続きがあります。カースクでは、これらの煩雑な手続きをできる限り簡素化するために、WEBでお申し込みから契約までを完結できるシステムを導入しました。このことにより、クルマを利用するまでの複雑な工程を省略することに成功しました。

【特徴③】月額固定金額

そして、サブスクリプションサービスの一番の特徴である、月額の固定金額に関しても、車種のカテゴリ毎の金額設定や、保険や税金など、クルマを購入すると毎月変動する維持費も全て含めた金額に設定、さらにクレジットカード払いに限定し、毎月の支払い作業さえも省略しました。月額¥25,800〜という金額も、お客様からの「もっと気軽に、簡単に、クルマを利用したい」という要望に、できる限り応えたいという想いから実現しました。

【特徴④】最短1ヶ月から利用可能

大手自動車メーカーが展開するサブスクリプションサービスや、サブスクの競合となるカーリースに関しても、基本的に長期利用(長期契約)が条件となっているケースが多い現状があります。この利用期間に関しても、個人個人のニーズや、ライフスタイルに合わせた、より気軽に、自由にクルマを利用できる可能性が広がるのではと考え、カースクでは最短1ヶ月という設定をしました。

■カースク、スタート

そしてついに2020年8月、プロジェクトが発足して半年弱で、最短１ヵ月から、乗りたいトキに、乗りたいクルマに乗れる、維持費用も全てコミコミの月額定額制のクルマのサブスクリプションサービス「カースク」をシマダオート奈良店のみでスタートしました。

スタートして感じたのは、「クルマのサブスク」サービス自体の認知度がまだかなり低いということでした。レンタカーやカーリースとの違いは？？そういった質問や問い合わせが多くありました。まずは地域の方々から広めていきたいという想いから、奈良のローカル局でTVCMを打ち、「カースク」の特徴をわかりやすく伝えることを目指しました。

CMやクチコミの効果もあり、徐々に認知度が高まってくることで、嬉しい反応も起こっています。カースクをご利用後に、クルマを気に入って下さったお客様が、クルマを購入されるという出来事や、２台目の車両としてカースクをご利用頂いていたお客様の、1台目の車両の車検を依頼されるなど、周辺事業へのプラスの反応も出てきているのです。また、カースクを体験頂き、周りの方を紹介してくれるケースも増えました。まさに「トータル・カーライフ・サポートカンパニー」としての役割をより拡げる手段として、「カースク」がうまく機能し始めていると実感できる反応です。2021年4月現在、好評につき取扱店舗も奈良だけでなく、滋賀・京都エリアまで拡げています。

最短1ヵ月から利用可能なクルマのサブスクサービス「カースク」、取扱店舗を9店舗に拡大。奈良・京都・滋賀エリアで利用可能に。

PR TIMES

■カースク for Bizのスタート

カースクのサービスをスタートして以降、様々なお問い合わせをいただくようになりました。特に社用車に関する問い合わせが増えていました。社用車は、一般的にはカーリース契約を結んでいる事が多く、急に台数を増やしたり減らしたりが、気軽にできないという課題を抱えていました。特に新型コロナウイルスの影響により、外回りの需要が減り、社用車が遊休資産になってしまっている企業も少なくないようです。

一方で、カースクであれば、カーリースが持つ課題を解決できる！そう思い立ち、法人向けのサービス「カースク for Biz」を2021年4月からスタートしました。まだまだ一般的な認知度が低いクルマのサブスクサービス、「カースク for Biz」では、クルマの購入とカーリース、カースクの違いを明確に記載することで、カースクのメリットをわかりやすく伝えることを意識しました。また「カースク for Biz」でも、最短1ヶ月から契約可能なので、毎月使用する台数に合わせて利用できるため、無駄なコストの削減、機会損出リスクの軽減にも繋がります。これらのメリットを、より多くの企業に認知してもらう事が、次の課題です。

社用車をもっと自由に！最短1ヵ月から利用可能なクルマのサブスクサービス「カースク」にて、法人での契約が可能なサービス【カースク for Biz】、2021年4月1日(木)より...

PR TIMES

■今後の展開

数年前より「若者のクルマ離れ」が叫ばれておりましたが、自動車教習所が数ヶ月待ちの状況になるなど、新型コロナウイルスの感染拡大を背景に変化が起きています。これまでは、カーシェアが気軽に利用できるサービスでしたが、コロナ禍における衛生面への心配から、複数の人が利用するカーシェアの利用を躊躇する人が増えているようです。一方で、三密回避、非接触といった側面から、再び”マイカー”に注目が集まっています。

マイカーといえば、購入することが当たり前でしたが、金銭的な負担や、クルマ購入時の手続きの煩雑さを抑えられる等のメリットから、クルマのサブスクリプションサービスが急激に注目を集めるようになりました。また、リモートワークの浸透により、クルマで全国各地を移動しながら暮らすなど、マイカーは移動できる「パーソナルスペース」として、これまでのような「移動の手段」から「目的」へ変化しています。

これらの外部要因にも後押しされながら、カースクも順調に成長しています。今後は、関西圏だけでなく、日本全国で利用して頂けるように、全国でフランチャイズを募り、展開することが目標です。

さまざまな苦難を乗り越えてきたプロジェクトメンバー。実際にサービスがスタートし、手応えと同時に、まだまだ課題も感じています。ただ、今後に関してはワクワク感と、必ず成功させたいという使命感に満ち溢れいてます。今後目標としているフランチャイズビジネスも、グループでは初めての取り組みとなり、まだまだ乗り越えなければいけない壁はありますが、常にチャレンジする姿勢は持ち続けていきます。

そしてこれまでと変わらず、地域に根ざした「トータル・カーライフ・サポートカンパニー」として、クルマに関わる全ての課題に立ち向かっていきたいと考えています。