『PR TIMES MAGAZINE』では、多くの広報PRパーソンに取材をしてきました。2024年も延べ50名以上から伺ってきた「広報PR活動にかける想い」「広報PR活動において大切にしていること」は参考になる話ばかりです。その中には、経営層が語った広報PRに対する考えや強化する転機のことも。
本記事では、2024年にインタビューでお話を伺った経営層、PR TIMES主催のイベントやセミナーにご協力いただいた経営層の方々の記事をまとめてご紹介します。一度ご覧いただいた方も振り返ってご覧ください。
※取材内容は公開当時のものです
【Interview】経営層が考える広報PRの役割・期待すること
株式会社お亀堂 代表取締役社長 森 貴比古さん
職人たるもの、黙って仕事をすればよかったのは昔の話で、今は、いくらおいしい和菓子を作ってもエンドユーザーに伝わらなければなかなか売れない時代です。もっと多くの方にお亀堂の和菓子を知ってもらいたくて情報発信に力を入れるようになりました。そして、「先代とは違う土俵で結果を出したい」という思いもありましたね。
株式会社ヘラルボニー 代表取締役Co-CEO 松田 崇弥さん
(創業当初より、積極的に情報を発信されている印象ですが、松田さんが考える広報PRの役割や必要性を教えていただけますか。)
意思を宿すことが重要だと思っています。プレスリリースも単に出すだけでは意味ないと思いますね。
株式会社雨風太陽 代表取締役 高橋 博之さん
雨風太陽が「なぜ取り組んでいるのか」は継続的に発信するように心がけていますね。また、当社のようなスタートアップ企業というのは、今まで社会になかった価値を創造しているので、「なぜ価値があるのか」もきちんと伝える必要があります。それにはただ事業を展開していくだけではだめで、この事業が社会にどのような新しい価値を提供しているのかを広報PR活動で解説しなくてはいけないと思うんです。
株式会社スープストックトーキョー 取締役社長 工藤 萌さん
スープを安く売ることで、生産者の方々に還元できなくなることはしたくありません。もちろん、お客さまにいたずらに高いものを買っていただくわけにもいきませんのでバランスが必要です。共感をつないでいくことで生まれる物語があります。そうした物語をお客さまにお伝えし、いかに正しい価値で買っていただくのかを考えるのが私たちの責任だと考えていますね。
株式会社ゴーゴーカレーグループ CEO兼代表取締役社長 西畑 誠さん
ブランディングは、いかに差別化し、覚えていただくかだと思うんです。
合資会社古屋旅館 代表取締役/株式会社モデストスマイル 代表取締役社長 内田 宗一郎さん
実際にプレスリリースを配信するようになって、あらためて感じているのですが、過去にもメディアに注目してもらえるような取り組みをたくさんしてきたんですよね。もっと早くやっていれば、「面白いことをやっているね」と言っていただけただろうな、と少し後悔しています。(中略)また、社内に対しては「社外に発信できるような取り組みをしている会社だ」と誇りに思ってもらえる機会になると思いますね。
あさひ製菓株式会社 取締役 商品開発部・マーケティング本部 部長 坪野 幹さん
コロナ禍で売り上げが大きく落ち込んでしまったことがひとつのきっかけです。この時期は多くの企業で同じような状況だったかと思いますが、私たちも同じような状況でした。その状況を打破するために主力商品である「月でひろった卵」のリニューアルに取り組むことになったんです。(中略)それを機に、プレスリリースやSNSを活用しながら広報PRにも力を入れていこうということで、マーケティング本部を立ち上げました。
日の出屋製菓産業株式会社 代表取締役社長 川合 洋平さん
本社がある南砺市は、消滅可能性自治体に入っている地域なんですが、広報PR活動によってひとりでも多くの方が富山を魅力的だと思っていただきたい。商品を通して富山の魅力を知っていただき、たくさんの方に富山に来てほしい。もちろん収益が合わないイベントもありますが、地元に還元できるなら、という想いで開催しています。
青木被服株式会社 専務取締役/デザイナー 青木 俊樹さん
当社の広報PRの最終ゴールは、岡山デニムに付加価値を与えてワンランク上のブランドにすることです。岡山デニムに関する仕事をしている方々が、今よりもっと注目されるようになったり、商売がしやすくなったりすることを目指しています。岡山デニムという言葉を使ってブランディングできるようになれば、きっと商売がしやすくなるはずだと思い、自分なりにいろいろな取り組みをしているというわけです。
両備ホールディングス株式会社 執行役員 両備グループ経営戦略本部両備グループ広報部部長 嘉悦 登さん
周年記念の間にはいろんな挑戦をすることを掲げているのですが、最近この周年のタイミングで初めて会社のタグラインを決めたんです。両備は岡山県の中では知名度が高いのですが、全国ではあまり知られていないので、両備の名を広めるためには一般の企業が当たり前にやっていることをまずはきっちりやろうと。(中略)どこの県の人に聞いても「両備ってこんな会社だよね」と言ってもらうために、これからも広報PRを強化していきたいですね。
株式会社カラリト 代表取締役 平﨑 雄也さん
(プレスリリースでは)五島の持つ器の大きさやカラリトの愛嬌みたいなものを表現したいと思っていますね。
【Report】広報PR活動をする上で忘れてはいけないこと
側島製罐株式会社 代表取締役 石川 貴也さん
僕が大切にしているのは、背伸びをせずに情報を発信することですね。中小企業、なかでも当社のような下請けをしている会社は、自分たちの仕事に対する価値を感じにくかったり、仕事に対する誇りを見いだしにくい部分があったりすると思います。その中で、メディアに取り上げていただいたものが実際とは異なる背伸びした内容だったら、「うちのことじゃない」「格好つけて書いているだけ」と社員は感じてしまう。そうではなく、社員が「自分たちは世の中でこんなふうに見てもらえている」と自信につながり、喜べるように、ありのままの情報を外に発信していくことを大切にしています。
株式会社サザコーヒー 代表取締役社長 鈴木 太郎さん
コーヒーは実際に飲んで香りや味わいを感じて初めて価値がわかるため、目からの情報だけではその魅力を伝えにくいという難しさがあります。見た目も茶色い液体なので、「うちのコーヒーは最高だ」と伝えたくても、ほかとの差別化がしにくいんですね。だからこそ、大切にしているのは「読み手の記憶に残る」こと。ただ「おいしいコーヒー」という話だけでは、無限に流れてくる情報の中に埋もれてしまうだけですが、驚くような話やインパクトのある話題なら、人の記憶に残ると思うんです。
株式会社岡田商会 岡山 耕二郎さん
見よう見まねで、PR TIMESから1本プレスリリースを配信してみました。するとその日の夕方から注文が入り始め、なんと3日間で5000件を超える注文が殺到。本当にたくさんのメディアで取り上げていただき、テレビや新聞などの取材依頼も舞い込みました。プレスリリースの威力に驚くとともに、もっと広報PRに注力しなければいけないと実感したんです。
さいごに:2024年公開まとめレポート~経営層が語る編~
「広報PRは経営機能の一部」と言われますが、まさにここでご紹介した経営層たちは、会社や事業をより一層発展させるため、その先にある社会、地域・環境をより良くするための手段のひとつとして広報PR活動に力を入れています。また、順調に見える経営の中にあった転機となるエピソードを知ることで、これからの活動の参考になった方も多いのではないでしょうか。
本記事では、2024年にインタビューでお話を伺った経営層、PR TIMES主催のイベントやセミナーにご協力いただいた経営層の方々の記事をまとめて紹介しました。広報PR担当者の皆さまのお話についてもレポートしておりますので、合わせてご覧ください。
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