RightTouch、CSのナレッジマネジメントをAIで自動化する「QANT ナレッジデスク(β)」を提供開始
AIによるナレッジデータ基盤構築と自律的な改善で、ナレッジ品質が持続的に向上
データとAIでカスタマーサポートを変革する株式会社RightTouch(本社:東京都港区、代表取締役:野村修平/長崎大都)は、CS(カスタマーサポート)のAI実装を最適化する新プロダクト「QANT ナレッジデスク(β)」の提供を開始します。
本プロダクトは、AIがFAQ、マニュアル、応答スクリプトといったCSに点在するあらゆるナレッジを統合し、AIフレンドリーな構造でナレッジデータ基盤を構築します。さらに、VoC(顧客の声)を元にしたAIによる自律的な改善サイクルにより、常に最新・最適なナレッジ品質を担保し、属人化しがちなナレッジマネジメントを自動化します。
これにより、常に最新かつ間違いのない自社ナレッジデータをAIが参照して応答するため、ハルシネーション(※1)等のリスクを抑制できます。企業ごとに持つコンテキスト(文脈)を深く反映した精度の高いAI応答で、各社のAI実装を最適化します。
※1 ハルシネーション:AIが誤った情報や根拠のない内容を生成してしまう現象
▼「QANT ナレッジデスク(β)」サービスサイトURL

提供開始の背景
近年、多くの企業が顧客体験向上のため、CSでのAI活用、AIオペレーターの導入などに注力しています。しかし、「ハルシネーションのリスク」や「応対プロセスにおけるAIのブラックボックス化」といった課題から本格活用には至らず、部分的な導入にとどまるケースが少なくありません。これらの課題の根幹は、AIの回答精度を支えるナレッジデータの基盤が十分に整備されていない点に起因します。
多くのCS現場では、VoCデータやFAQ・マニュアル・応対スクリプトといったナレッジデータが、ExcelやPDFなど異なるファイル形式で各所に分断され、管理されているのが実情です。人手による情報の整備は膨大な工数を要するだけでなく、情報の陳腐化が絶えず発生するため、AIが参照すべき高品質なデータとして維持することが極めて困難な状況でした。
加えて、このようにナレッジデータが分断されている状態では、自社のコンテキストがAIに正確に反映されず、ハルシネーションを引き起こす一因にもなりかねません。こうしたAI実装の障壁を解消し、CSにおけるAI活用を本格化するため、RightTouchが提唱する業務サイクル「カスタマーサポートオートメーション」(※2)を実現する基幹プロダクトとして、この度「QANT ナレッジデスク」を開発いたしました。
※2 カスタマーサポートオートメーション:人とAIが協働し継続的な改善活動を実現する業務サイクル
https://righttouch.co.jp/news/WndSR8qc

「QANT ナレッジデスク(β)」の概要
▼「QANT ナレッジデスク(β)」サービスサイトURL:https://qant.jp/product/knowledge-desk
「QANT ナレッジデスク(β)」は、CS業務の核となるナレッジマネジメントを変革するAI搭載のナレッジデータ基盤です。 社内に点在するVoCやFAQ・マニュアル・応対スクリプトといったあらゆる顧客応対の知識を、AIフレンドリーな構造で一つの場所に統合・管理します。
本プロダクトは、主に以下5つの価値を提供します。
1)あらゆるナレッジデータを一つに統合:
ExcelやWord、PDFなどで作成されたマニュアルやトークスクリプトなど、社内に点在する多様な形式のナレッジを、生成AIが最適な形式に変換しながら自動でインポートします。 これまで分断されていた情報を一元的なナレッジデータ基盤として構築します。
2)ワンビューでナレッジの検索/閲覧/改善提案まで可能:
文脈検索機能により、適切なナレッジや応答スクリプトを簡単に探すことができ、1つの画面でナレッジの閲覧から改善提案まで行うことができます。
3)各自己解決チャネルへの全面的な活用:
常に最新・最適に保たれたナレッジは、AIオペレーターや対話型のAIエージェント、FAQといった顧客の自己解決を促進するチャネルで最大限に活用されます。VoCを起点にAIエージェントがサポート施策を自動で提案するほか、生成AIが顧客との対話を通じ課題を深掘りし、最適なアクションを実行することで、自己解決率の向上とメンテナンス負荷の軽減を両立します。
4)AIによるナレッジの自律的な改善:
VoC(顧客の声)や商品データなどをもとに、AIがナレッジの自動生成や、既存ナレッジの加筆・修正、重複ナレッジの統合といった改善提案を自律的に行います。また、社内ナレッジと外部FAQの統合的な管理が可能であり、片方を変更すれば自動的に同期されます。これまで後手になりがちだった改善活動を、データドリブンかつ自動的に実行可能です。
5)高度なAI検索/レコメンドによるオペレーター支援:
顧客からの曖昧な質問や話し言葉をそのまま入力しても、AIが文脈を理解し最適な回答候補を提示します。 音声認識ツールとの連携により、会話内容に応じたナレッジをリアルタイムにレコメンドすることも可能で、オペレーターのスキルレベルに依存しない均質な応対品質を実現します。
これらの価値を通じて、これまで属人的かつ膨大な工数がかかっていたナレッジマネジメント業務をAIで自動化し 、企業のCS部門における各社最適なAI実装を強力に支援します。

QANT ナレッジデスク(β)が目指すこと
人の叡智をAIに宿し、企業の知能を育てる基盤へ
顧客対応の現場は、企業のなかで最も多くの“問い”が集まる場所です。
その一つひとつの応対には、現場の知見と判断が凝縮されており、まさに企業の「叡智の集積」といえます。また、AIが人間の判断や対応の背景を理解し、より自然で的確な応対を行うための“教師データ”として、ナレッジデータは欠かせません。
「QANT ナレッジデスク(β)」は、CSを中心としたナレッジを体系的に蓄積し、AI応対や自動化に活かすための“知の基盤”を構築します。AI応対の品質向上だけでなく、人間の思考や経験が全社の知能として継承される仕組みを目指し、「QANT ナレッジデスク(β)」は、CS部門のノウハウを単なる記録ではなく、AI時代の企業資産として再定義します。
みずほ証券株式会社 ダイレクトチャネル事業部 中山秀則氏からのコメント
当社コールセンターでは、マニュアルの検索性能や更新作業負担等に課題を抱えています。
QANT ナレッジデスク(β)のFAQや応対スクリプト等を一元化し、AIによる文脈検索と自律的な改善で常に最新・最適なナレッジを維持できる点を高く評価し、今回導入を決めました。
これにより、応対品質の均質化、更新作業の負担軽減、自己解決チャネルの強化が進むと期待しています。お客さまにより確かな情報を迅速に届けるため、RightTouchとともにナレッジマネジメントの高度化を推進していきます。
株式会社RightTouch 代表取締役 長崎 大都のコメント
当社は創業当初、Webサポート領域から事業を展開してきましたが、現在はVoC、AIオペレーター、ナレッジといったコンタクトセンターの中核領域へと進化しています。
「QANT ナレッジデスク」は、QANTプラットフォームの中心を担う新たなプロダクトとして、人の経験や判断が詰まったナレッジをAIが自律的に磨き続ける基盤を提供します。
AI全盛の時代だからこそ、人とAIが協働し、正確で信頼できる顧客体験を生み出すことが重要です。QANTを通じて、次のコンタクトセンターの当たり前を、お客さまと共に創ってまいります。
株式会社RightTouchについて
「あらゆる人を負の体験から解放し、可能性を引き出す」をミッションに掲げ、人とAIの協働でPDCAを持続的に回せる循環型モデル「カスタマーサポートオートメーション」を推進する基盤「QANT(クアント)」を開発・提供。
VoC分析やWebサポート、コンタクトセンターオペレーション向けなど複数のプロダクトを通じて、工数削減とともに、CX/EXの飛躍的な向上を実現し、金融・インフラ・小売などさまざまな業界のエンタープライズ企業のカスタマーサポート(CS)変革を支援しています。株式会社プレイド(東証グロース 4165)からカーブアウトしたスタートアップ。
名称 :株式会社RightTouch
所在地 :東京都港区三田3-2-8 THE PORTAL MITA 5F
代表者 :代表取締役 野村修平/長崎大都
設立日 :2021年10月27日
事業内容:「RightSupport by KARTE」「RightConnect by KARTE」の開発、提供
すべての画像
