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土木現場の課題解決を無駄のないビジュアルと誠実な語りで発信。初のプレスリリースで認知拡大・売り上げへの成果も|三気建設株式会社【プレスリリースアワード2025】

岐阜県揖斐郡大野町で創業48年を迎える三気建設株式会社。山の斜面などの保護に関わる事業「法面保護(のりめんほご)」を主軸事業に展開し、土砂災害から人と街を守ってきました。

昨年11月には新規事業として、自社ブランド「主守手(しゅしゅしゅ)」を立ち上げ、その第一弾として手を酷使する職人に本気で向き合った「ハンド&スキンクリーム」の販売を自社ECサイトでスタート。地域の土木会社からハンドクリームが発売されるという意外性のあるプレスリリースは、覚悟をもって発信に挑戦し、最も飛躍したプレスリリースに贈られる「グレートステップ賞」を受賞しました。

【受賞プレスリリース】【新発売】創業47年の岐阜県大野町にある土木会社から、職人発想のハンド&スキンクリームが誕生!

【受賞理由】
写真(ビジュアル)にとてもこだわっている点が目を引いた。土木業の会社が、土木業で働く人たちのためのハンドクリームを開発した、という商品としてのわかりやすさはもちろん、土木業界が深刻な人手不足に陥っているなかで、土木に根付くネガティブなイメージを刷新したいという強い意志を感じる。(矢嶋 聡)

「土木会社がつくったハンド&スキンクリーム」という商品そのものがユニークではあるが、そのユニークさを過不足なく的確に表現しているリリースと言える。かっこいい4枚の写真と、短いテキストによって、強くメッセージを伝えている。プレスリリースは情報をびっしり書かず、無駄に大量の写真を載せない方が伝わりやすいという好例。(小林 史憲)

地域の土木会社からハンドクリームが新発売されるという驚き。それが表層的に見えないのは、あえて暗めでパッケージがよく見えないビジュアルとクールな社員写真、そして平時の悩みが説明された本文が与える印象によるもの。淡々と、地に足を付けて、本当に必要なものを生み出した、という誠実さが伝わる発表となっている。(三島 映拓)

土木業界が抱える “セメントによる肌荒れ” という現場の課題に対し、自社でハンドクリームを開発するというアプローチは、働く人への敬意を感じます。事業領域を超えた挑戦でありながら、その背景にある「彼らの当たり前は守られない違和感」という強い想いが、多くの共感を呼び、企業のブランドイメージ向上に寄与しています。(星野 貴彦)

三気建設株式会社

杉山 阿有美 (Sugiyama Ayumi)

大学卒業後、2015年より東京の化粧品会社にて新卒として入社。化粧品会社2社にて、商品企画とブランドマネジメントを経験。2024年2月に岐阜県にUターンし、「三気建設株式会社」に入社。現在、人事・広報などを担当。

三気建設株式会社:グレートステップ賞受賞

──プレスリリースアワード2025「グレートステップ賞」の受賞、おめでとうございます。最初に、受賞したプレスリリースを配信した背景や目的について教えていただけますでしょうか。

弊社は土木工事のひとつである、山の斜面など法面を保護する工事を行っている会社です。土砂災害の発生を防ぎ、人々と生活を守る仕事ですが、彼らが働く環境の中には、「当たり前の生活」が守られないこともあります。そのひとつが、「セメントによる肌荒れ」です。

人事・広報担当として職人と向き合うなかで、彼らの社会的価値や、一般に抱かれがちなネガティブなイメージとは異なる多くのポジティブな側面をどう世の中に伝えるか、そして“職人たちの当たり前を守る”ために、自分だからできることは何か考えました。

こうして辿り着いたことが、ハンドクリームをただ開発するのではなく、「主守手(しゅしゅしゅ)」というブランドとして表現することでした。

今回のプレスリリースは、ブランドローンチに合わせて、商品の特長だけでなく、「なぜ建設会社がハンドクリームを?」という背景と想い、前向きに変わりつつある土木業界の姿を知っていただくために配信しました。

──プレスリリースを配信後、どのような反響がありましたか。

プレスリリース配信後、24のWebサイトに掲載されただけでなく、弊社ECサイトには一部のメディアから1,031件のアクセスがあり、80件の売り上げにつながりました。また、地元の新聞社2社をはじめ、業界紙1社に合計で5回取り上げていただき、東海ラジオでは「東海地方のおすすめ商品」としても紹介していただけました。

さらに、行政からも問い合わせがあり、「業界課題の解決に向けた施策」として県にも報告していただいたそうです。

──認知を広げただけでなく、売り上げにもつなげ、さらには業界課題の改善にも寄与されたんですね。目を引くビジュアルが審査員からも高く評価されていました。執筆の際にはどのような点にこだわられたのでしょうか。

まずは読んでもらわないと意味がないので、タイトルは簡潔さを重視し、そのうえで、特に注目してほしい画像を中心に、それに紐づくストーリーをまとめていきました。

PR TIMESのヒートマップを見る限り、一番注目してほしいと願っていた「想い」の部分が実際にもっとも見られていたようでうれしかったですね。

三気建設株式会社さま プレスリリース
三気建設株式会社さまプレスリリースより

また、開発者の想いを少し多めにまとめたプレスリリースを用意し、メディアに合わせて配布したことも工夫したポイントです。

──メディアの方への展開にもご活用いただいているんですね。そのほかにも活用されている場面はありますか。

プレスリリースは営業活動にも使っています。商品のホームページはどうしても商品のことが中心になってしまうため、ブランド名の由来、ブランドに込めた想いなどはプレスリリースを用いて説明しているからです。

また、営業時のネタとしても使えるように、プレスリリース配信後の反響などは営業担当をはじめメンバーにもしっかりと共有しています。

──営業の方々の活用はうれしいです。今回の受賞が決まってからの周囲の反響などありましたらお聞かせください。

私たちにとって初めてのプレスリリースが、このような賞をいただけたことにとても驚いています。広報PRとして手探りながらも、一生懸命取り組んできたことを評価していただいたようで本当にうれしかったです。

同僚をはじめ、家族や友人、周囲のみなさんも、自分のことのように「よかったね」と喜んでくれました。また、お取引先さまからは、Best101に選出されたことを伝えるプレスリリースの転載記事を読んで、「ぜひ商品を取り扱いたい」とお声がけいただき、あらためてプレスリリースの可能性を実感しました。

まとめ:業界課題と向き合い、誕生したブランドを多くの人へ

建設業界の課題と向き合い、新たなブランドを立ち上げた三気建設株式会社。初めてのプレスリリース配信でプレスリリースアワード2025「グレートステップ賞」を受賞したとのことですが、そこには単にブランドの新発表にとどめず、建設業界、特に同社のメイン事業である土木の現場での課題を伝え、社会に対する問題定義が見えます。

また、4つの見出しに分けてブランドとしての想いを展開。働く人たちを思ったものであることを強く印象づけたことで、多くの共感を生んだのではないでしょうか。

  • ブランド誕生の背景:(見出し:“主守手”とは、「会社の主(あるじ)である、職人たちを守る手段」)
  • 開発工程:(見出し:“主守手”の第一弾商品は、ベタつかず塗り直しいらずのハンド&スキンクリーム)
  • ブランドとしての展望:(見出し:土木のあり方を見つめ直し、正しく理解を深めるための架け橋でありたい)
  • 広報担当者の思い:(見出し:【三気建設株式会社 広報課 杉山コメント】)

今後のブランド展開、広報PR活動にも注目です。

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この記事のライター

PR TIMES MAGAZINE執筆担当

PR TIMES MAGAZINE執筆担当

『PR TIMES MAGAZINE』は、プレスリリース配信サービス「PR TIMES」等を運営する株式会社 PR TIMESのオウンドメディアです。日々多数のプレスリリースを目にし、広報・PR担当者と密に関わっている編集部メンバーが監修、編集、執筆を担当しています。

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