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【テンプレートあり】イベントの報告書・レポートの書き方、5つのポイント

広報PR担当者として、イベントを実施したら欠かさず取り組みたいのが「報告書・レポート」の作成。イベントの報告書・レポートは、イベントの成果をまとめ、関係者へ共有するための大切な資料です。書き方やポイントをしっかりと把握して、完成度の高いものを提出できるようにしましょう。

イベント実施後の報告書・レポートの書き方を、5つのポイントやテンプレートと合わせてご紹介します。

イベントの報告書・レポートはなぜ書く必要があるの?

まず、イベントの報告書・レポートを書く目的を押さえておきましょう。企業・団体やイベントの内容によって異なりますが、一般的な報告書・レポートの読み手は誰になるのか、どのように活用するのか、などを解説していきます。

振り返りをして次回に活かすため

イベントの報告書・レポートを書く目的は、「イベントの運営体制や内容、結果を記録」し、「費用対効果の検証」「反省点・改善点の洗い出し」を行うことです。

報告書の作成によって、イベントの運営から実施までの工程と成果を振り返り、当初の想定通りに進んだ点・進まなかった点などを分析。ネガティブ面・ポジティブ面それぞれの原因を検証することで、次回のイベントをより効果的・効率的に行えるようにします。

パートナー企業に送付するため

イベントの実施には、パートナー企業の協力が必要となることが多々あります。企画の段階や運営、集客、あるいは協賛・後援など、協力を仰いだ企業にはイベントの報告書・レポートを共有しましょう。

特にスポンサー関係にある企業には、報告書の提出が必須となります。継続的な支援につなげるためにも、イベントの報告書・レポートは、客観的かつわかりやすく作成することを心がけましょう。

ターゲットの次回参加を促すため

イベントの報告書・レポートには、イベントのターゲット(ユーザー顧客やメディア関係者など)に、次回の参加を促す意味合いもあります。イベントに参加できなかったターゲットに報告書・レポートを見てもらい、「同様のイベントがあれば次は参加してみたい」と思ってもらうのです。

以下、本記事では企業の公式資料として社内やパートナー企業に向けた「イベント報告書」を作成する場合の解説を行います。

ターゲットに向けた「イベントレポート」の書き方については以下の記事を参照してください。

イベントの報告書で触れたい4つの内容

イベントの報告書には、必ず盛り込みたい4つの内容があります。次回以降のよりよいイベント運営・実施につながるよう、作成時に以下の4つの内容が盛り込まれているか確認してみてください。

イベントレポートの書き方のポイントについては、「イベントレポートの書き方7つのポイントと注意点」も参考にしてみてください。

1.イベントの基本情報

イベントの報告書を書く目的は、「イベントの運営体制や内容」、結果を記録し、「費用対効果の検証」「反省点・改善点の洗い出し」を行うこと。以下の基本構成を参考に、報告書の情報量が十分なものとなるようにしましょう。

イベントの報告書の基本構成

1.イベント概要
・タイトル
・目的

2.イベント詳細
・内容
・ターゲット
・日時
・場所
・宣伝方法
・協力企業
・予算

3.実施実績(目標に対する達成率)
・来場者数、売上金額など

4.当日の会場の様子
・全体像がわかる写真、参加者の表情がわかる写真

5.メディア掲載実績
・メディア名、掲載日、タイトル、URL

6.来場者の声/SNSでの反響
・投稿の数や内容

7.総括

特に重要な「実施実績」では、実績を数値で客観的に評価したいところ。下記の記事を参考に、指標となる数値を盛り込んでみてください。

2.KPTなどのフレームワークを使った振り返り

基本情報を網羅できたら、イベント全体の振り返りを行い、よかった点、改善すべき点などを明確に記します。次回の開催が決まったら参考にできるよう、改善策まで具体的に検討するとよいでしょう。

振り返りのフレームワークとしておすすめなのが「KPT」法です。

具体的には振り返りを下記の3要素に分けて行うというもので、日本ではもともとソフトウェア開発の手法として広まっていたそう。

  • What we should keep.(続けるべきこと)
  • Where we are having ongoing problems. (問題を抱えていること)
  • What we want to try in the next time period.(改善のため次回行いたいこと)

上記のように、振り返りの内容を「Keep」「Problem」「Try」の観点で整理すると、理解しやすい形でまとめられます。

挙げられた問題点(Problem)に対して出た解決策(Try)については、「いつ」「誰が」実施するかまで具体化して決められるようにしましょう。

3.イベント熱量の伝わる写真

報告書には写真もぜひ掲載したいところです。イベントが実施された会場の雰囲気、参加者の様子が伝わる写真を載せられるよう、当日は忘れず写真撮影を行いましょう。

広報PR担当者が押さえておきたい写真撮影のコツについて、こちらの記事で紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。

広報PR担当者だけですべての写真を撮ってまわるのが難しいときは、社内メンバーに適宜写真を撮るようお願いしておきましょう。

可能であれば動画も撮影しておくのがおすすめ。紙の報告書を作成する場合はオンラインストレージなどに動画をアップロードしておき、QRコードなどを添付します。YouTubeで後日配信することも可能になります。

なお、肖像権には細心の注意を払ってください。不特定多数の参加者が写真・動画に含まれる場合には、イベントのパンフレットに記載したり、当日会場でアナウンスしたりする必要があります。

4.参加者の感想

イベントの実績として、数値による定量的な評価だけではなく参加者の声など定性的な評価を盛り込むのもおすすめです。

参加者の感想を知る具体的な手法としては、「アンケートに回答してもらう」「SNSでイベントに関する投稿を調査する」などがあります。

ポイントは、イベント終了後なるべく早い段階のリアクションを集めること。イベントから時間が経つと印象が薄れてしまいます。忌憚ない意見を聞くためにも、あらかじめアンケートやSNSで検索しやすいキーワードなどを準備しておき、なるべくリアルなリアクションを集められるようにしましょう。

イベントの報告書作成に関する5つのポイント

報告書の基本構成や書くべき内容を把握できたら、実際に書き進めていきましょう。ここでは、イベント報告書の作成に関する5つのポイントをご紹介します。

話し合う二人

ポイント1.報告書を作成する目的を明確にする

上述のように、イベントの報告書を書く目的は、「イベントの運営体制や内容、結果を記録」し、「費用対効果の検証」「反省点・改善点の洗い出し」を行うこと。そのさらに先には「次回以降のイベントの品質アップ」という目標があります。

そのための手段として報告書をどのように書けばよいか、逆算して考えていくことが重要となります。次回以降のイベントに向けて改善したい点と、改善策を実行するために必要な内容を明示することを意識して作成しましょう。

ポイント2.伝えるポイントの優先順位を整理する

報告書で伝えたいポイントの優先順位を決めることで、よりわかりやすい報告書になります。「できる限り詳しく情報を記録する」という場合は構いませんが、「スポンサー企業にイベントの成果を報告する」という場合であれば、イベントの成果に関する記載を優先して伝えるべきでしょう。

このように目的に応じた情報の優先順位を意識し、ボリュームや表現に強弱をつけるようにしましょう。

ポイント3.主観と客観的な事実は区別して報告する

報告書は次回以降のイベント開催の可否を左右する重要な資料です。できる限り数値を用い、主観を排して記載することが望ましいといえます。

一方で、イベントの実行を担った当事者による分析や考察、意見は非常に重要な情報でもあります。主観を含む内容は「分析」「考察」「所感」といった項目を設けて記載しましょう。

ポイント4.むやみにボリュームを増やさない

イベントの報告書を作成する目的にもよりますが、枚数が多くなりすぎないように注意しましょう。ポイント2で紹介したように、読み手に何を伝えたいかを整理することが大切です。まずは必要最低限の内容で作成し、そのあとに必要に応じて情報を追加していくとよいでしょう。

具体的な分量としては、A4サイズで1~2枚、もしくは「概要1枚+詳細2〜3枚」程度のボリュームが目安となります。

ポイント5.メディア関係者や生活者に向けて、内容を公開・配信する

イベントの報告書とは別に、参加できなかったメディア関係者や生活者に向けて、イベントのレポートを作成・公開することをおすすめします。オウンドメディアに記事として掲載したり、プレスリリースとして配信したりすることで、より多くの人にイベントを知ってもらえる・興味を持ってもらえるチャンスが広がります。

イベントで実施するプログラムなどが確定した段階でレポートの内容を概ね書き進めておき、当日のエピソードや参加者のリアクションのみを当日・翌日に加筆するという形式を取れば、リアルタイムに近い状態でレポートを発信することができます。

イベントの報告書のテンプレート

上記の項目を押さえたイベント報告書のテンプレート(Wordファイル)をこちらからダウンロードできます。

プレゼンテーションなどを行う場合はスライドのほうが適していますが、スライドを作成する前にまずはドキュメント1~2枚でまとめるのがおすすめです。できる限り簡潔にまとめることで情報が整理され、内容や重要な点を誰でも一目で確認できます。

イベントは「やって終わり」にせず、形に残そう

広報PR担当者として、イベントの終了後はしっかりと報告書の作成に取り組みましょう。

イベントの報告書は、「イベントの運営体制や内容、結果の記録」「費用対効果の検証」「反省点・改善点の洗い出し」といった点で非常に重要な資料です。社内だけでなく、パートナー企業やターゲットに向けて情報を共有する役割もあります。

報告書を作成する目的に立ち返って情報の優先順位を整理し、主観と客観を区別したうえで、枚数を絞って端的かつわかりやすい報告書を作成しましょう。

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<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>

イベント報告書・レポートの書き方に関するQ&A

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この記事のライター

三寳 里菜

三寳 里菜

ライター・編集者。2013年、大学在学中に旅行系ITベンチャーに入社し、現在まで約6年にわたりコンテンツ責任者・広報・PR・組織開発を担当。それぞれのフィールドでの経験を活かして、「読みやすく、分かりやすく、伝わりやすいコンテンツ」づくりに取り組んでいます。ハウツーからイベントレポート・インタビューまで、様々なコンテンツ制作が得意です。

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