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【現役広報が教える】イベントレポートの書き方7つのポイントと注意点

イベントレポートを書こうと思っても、書き方がいまいちわからない。そう悩んだことのある広報PR担当者も少なくはないはず。そもそも、イベントレポートを書く目的は何でしょうか。また、どのような要素が必要でしょうか。

本記事ではイベントレポートの書き方を、7つのポイントと注意点とともにご紹介します。

イベントレポートを書く目的とは?

イベントレポートを書く目的は、イベントに参加できなかった人への内容共有、サービスや自社のブランディング活動などが挙げられます。イベントの種類はさまざまで、ユーザー向けのイベントやメディア向けセミナーなど、伝えたい相手によってレポートの趣旨も変わります。

イベントレポートを書き始める前にまず、「誰に」「どう感じてもらいたいか」を考え、目的を言語化することが大切です。目的が明確になることで、「伝えること」と「必要な要素」を逆算することができ、イベントレポートがぐっと書きやすくなるでしょう。

以下、イベントレポートを書く目的の一例をご紹介します。

  • 内容の共有
  • 次回イベントの集客
  • サービスや自社の認知向上
  • サービスや自社のブランディングにつなげる
  • 採用活動の一環とする

イベントレポートに必要な要素・構成

イベントレポートに必要な要素や構成は、書く目的から逆算するとスムーズです。ここでは、多くのイベントレポートに共通する要素をご紹介します。

導入文

導入文は、読み手が記事を読む・読まないを判断する重要な要素。「誰に向けられた、何を得られるイベントか」をわかりやすく伝えます。

「いつ(When)」「どこで(Where)」「誰が(Who)」「誰に(Whom)」「何を(What)」「なぜ(Why)」「どのように(How)」の6W1Hを、なるべく盛り込むようにしましょう。

いつ・どこで開催された・誰に向けられた・どんなイベントといった概要、何の役に立つのか・何の課題を解決するのかなど、読み手のメリットをもとに文章を考えます。また、「◯名が参加した」といったイベントの結果を書くことで、イベントの盛況ぶりを伝えることができ、読み手に興味を持ってもらえるきっかけとなります。

イベント情報

イベント全体の流れや、登壇者プロフィール、サービス紹介など、読み手がイベントレポートの内容を理解するために必要な情報を記載します。

イベントの内容

イベントレポートの中心となる部分です。発表やパネルディスカッションの内容、展示スペースの紹介など、ハイライトの部分に必ず触れます。必要に応じて、

  • 参加対象
  • 開催される場所
  • 日時

など、導入文で説明した内容をこちらにも記載してみてもよいかもしれません。

参加者の声

忘れてしまいがちですが、聞いておきたいのが参加者の声。イベントレポートに参加者の声を加えることで、読み手にイベントの雰囲気をリアルに伝えられます。参加者の声はイベントに対するお墨付きにもなるので、積極的に集めましょう。

まとめ

導入文で書いた「誰に向けられた、何を得られるイベントか」に回答する形で、そのイベントで得られたヒントや解決策をまとめます。参加しなかった「潜在ユーザー」が読み手としてレポートに触れることも考えられるためです。参加したからこそわかる具体的な議題、それに対するソリューションをまとめることで、次回の集客にもつながります。

関連情報

イベント関係者や参加者に、商材の宣伝や次回イベントの告知などを行うため、SNSアカウントのリンク、フォローボタンなどを追加します。イベントレポートを読み「わかりやすい」「次回は参加してみたい」などと思った人が、SNSでリアルタイムの開催情報などを追えるようにもなるでしょう。

写真

写真はイベントレポートにおいて大切な要素のひとつ。会場全体の写真、イベント中の様子、お土産などの写真を掲載することで、読み手に当日の雰囲気や体験をより鮮明に伝えられます。

イベント風景

イベント後に「この写真が欲しい」と思っても再撮影はできません。当日は写真は多めに撮影しておくと安心です。イベント時に手が離せない場合は、別の人に写真撮影をお願いしましょう。

写真撮影で注意したいのが「肖像権」。人の顔を無断で撮影・公表することは、肖像権の侵害にあたる場合があります。後でトラブルにならないように、

  • Webサイトやプレスリリースの素材用に撮影する旨を事前に許諾を得る
  • 個人が判別されないように配慮のうえ撮影した後ろ姿の写真を使う

など、気配りを忘れないようにしましょう。

自分がイベント主催者の場合は、お申込み時や受付で撮影可否の確認、撮影NGの方の席を用意、ネームタグの色の変更など、運用を検討しておくとスムーズです。

イベントレポートの書き方7つのポイントと注意点

イベントレポートに必要な要素がわかったけれど、具体的な書き方のヒントが欲しい。そんな方に向けて、イベントレポートの書き方7つのポイント・注意点をご紹介します。

ポイント

1.書き手は誰?主催者・参加者・取材者

イベントレポートの書き手は、大きく「主催者」「参加者」「取材者」の3つに分けられます。イベントの種類やイベントレポートを書く目的に応じて、書き手を決めましょう。

【主催者】

「主催者」視点では、イベントの狙いや企業・団体の思いなど、当日伝えきれなかった内容を発信できるため、ファンイベントや採用イベントに向いています。もちろんそのほかのイベントでも、主催者が伝えたいメッセージを丁寧に掘り下げることで、読み応えのあるレポートとなっている例があります。主観的になりすぎると伝わりにくくなりますので注意してください。

参考:経済的困難を抱える女子中高生にITとデザインの力を。「IFUTO」プロジェクトレポート

【参加者】

「参加者」視点は、自分の感想や体験などを盛り込めるため、外部イベントを社内に共有する際におすすめです。例えば過去にイベントに参加した学生がどのような気持ちで臨んでいたか、後日談も交えて語ってもらう形式のレポートもあります。

参考:初挑戦のチーム開発で経験した試行錯誤。学生メンターを担当する22卒エンジニアに聞くハッカソンの醍醐味 | 株式会社PR TIMES

【取材者】

「取材者」視点は、書き手としての意見はあまり入れず、客観的な視点で記事を書きます。イベント内容をそのままノウハウ記事として発信する場合に適しています。PR TIMES MAGAZINEのイベントレポートの多くは、取材者の視点で書かれています。

2.書き方をルポ形式、Q&A形式などから選択する

【ルポ形式】

イベントの様子や臨場感を伝えたい場合は、参加者、取材者目線の「ルポ形式」で書くのもよいでしょう。冒頭でイベント開催日時や場所、参加人数などの概要に触れてから、当日の様子を撮影した写真とともに、どのような雰囲気で、どういったトピックにまつわる議論が交わされたのかを紹介しましょう。

【Q&A形式】

イベント登壇者の考え方や、イベントで語った思いの裏側まで解説できるのが、Q&A形式(インタビュー形式)です。登壇者を主役として、主催者が質問する形式で考え方やフレームワークを掘り下げて紹介したとき、Q&A形式で読者の疑問に答えるレポートを発信したいときに向いています。

3.「数字」と「反応」でイベントの雰囲気を伝える

イベントの良いところは、その場にいたからこそ得られる空気や熱量を体感できること。しかし、雰囲気を文章で伝えるのはなかなか難しいもの。そこで、「数字」と「反応」を活用し、イベントの雰囲気を伝えましょう。


数字は誰もが具体的にイメージでき、説得力もあります。「イベントに◯人が参加した」、「質疑応答が盛り上がり◯分も尺をオーバーした」など、イベントの様子を数字を用いて伝えます。

参加者の「反応」も会場の雰囲気をリアルに伝える要素です。「参加者が積極的に質問をした」や「スライドが変わるたびにスマホで熱心に撮影していた」など、参加者の当日中のリアクションを加えることで、イベントの熱量を読み手に伝えます。

4.導入文で読むメリットを感じてもらう

導入文の目的は、「この記事は私の役に立ちそうだな」と、興味を感じてもらうことです。メリットを感じてもらうために必要なことは、共感です。

文章の始めに問題提起、時事ネタ、誰に向けたイベントなのか、などを書くことで、共感を呼びやすくなります。そのうえで、イベントレポートがどんな悩みを解決してくれるのか、何のヒントが得られるのか、などのメリットを具体的に記載しましょう。

5.イベント内容は「時系列」でまとめる

イベント内容は、時系列でまとめましょう。時系列に沿って説明することで、話がわかりやすく伝わるだけでなく、読み手もイベントに参加しているような気持ちでイベントレポートを読むことが出来ます。

ただし、展示会のように参加者が自由に見学できるイベントについては、時系列ではなくカテゴリやテーマでまとめるほうが向いています。

6.  見出しには「結論」または「トピック」を書く

簡単に内容を理解できるよう、見出しには結論かトピックを書きましょう。多くのイベントは数時間にわたり開催され、そのすべてを書こうとすると大変な文字量になってしまいます。見出しには「〇〇について」といった抽象的なまとめ方ではなく、「〇〇は〇〇がポイント」といった具合に、要点をコンパクトに書くことがコツです。

7. 参加者には「プロフィール」「得られたこと」「ならでは」を聞く

参加者の声を集める際に、意識して聞きたい点が3つあります。1つ目は「プロフィール」。2つ目は「得られたこと」です。どんなプロフィールの人が、どのような解決策・ヒントを得られたかを具体的に伝えることで、読み手が共感し、イベントへ興味を抱くことにつながります。また、参加者のリアルな声を届けることで、イベントレポートの説得力が増します。

3つ目は参加者が感じた「ならでは」のこと。このイベントならではの良さを聞くことで、読み手が「このイベントに参加したい」と思うきっかけになるはずです。次回イベントの集客も目的にしている方は、ぜひ「ならでは」を聞いてみてください。

大切なのは「誰に」「どう感じてもらいたいか」

本記事では、イベントレポートを書く目的から、書き方のポイントや注意点などについてご紹介しました。

イベントレポートを書く前に、まず「誰に」「どう感じてもらいたいか」を考えましょう。目的を言語化することで、必要な要素や伝えたいことが明確になり、イベントレポートがぐっと書きやすくなります。どのような学びを得られるイベントなのかを導入文でわかりやすく紹介し、読むメリットを提供することが大切。参加者の反応や感想などを交え、伝わるイベントレポートを作成できるとよいですね。

<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>

イベントレポートの書き方に関するQ&A

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この記事のライター

山口 ルイ

山口 ルイ

広報PRをフル活用する、新規事業のマーケター。SaaS事業を経て、現在はヘルステックを担当しています。素敵なサービス・プロダクトを多くの人に知ってもらう「きっかけづくり」ができる広報PRの仕事が好き。戦略策定から企画運営を経験し、小さな事業のための広報PR活用術を蓄積中。脱陸サーファーを目指して、湘南で暮らしています。梅干しが好きです。

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