【現役広報が教える】広報における目標設定とKPIの立て方3つのポイント

「広報やPRの目標設定ができない」、「広報の効果測定や成果はどのように測定すればいいの?」など、広報担当者なら1度は悩まされたことがあるのが、広報活動の目標設定。なかには明確な目標設定ができずに広報活動をしてしまっている人もいるのでは…?しかし、成果を数値化しづらい業務だからこそ、進捗や自社への貢献度を周囲に理解してもらうために目標設定は必要不可欠です。

今回は、広報活動の目標やKPIを決めるためのポイント、設定例をご紹介します。

広報活動に目標設定やKPIは必要?

結論から言うと、広報活動にもKGIやKPIは必要です。目標を設定することで、現状と企業のあるべき姿やありたい姿とのギャップを認識することができ、実現のためにはどのような課題があるのかが明確になります。企業のありたい姿を実現するためには、広報活動においても課題の抽出と改善を繰り返してPDCAを回さなくてはなりません。

広報活動は売上や利益といったインパクトを直接与えない業務です。成果を可視化できないと業務自体がブラックボックス化して、社内評価もできません。その結果、部署間や経営層から業務自体への理解も示してもらいにくくなってしまいます。目標設定は、広報活動の成果を可視化するための手段です。広報は部署をまたいだ社内リレーションが必要不可欠のため、成果や業務を理解してもらうことが他部署との関係構築のための第一歩にもなります。

広報の目標・KPIを決めるときの3つのポイント

広報の目標やKPIを決める時は、どんなことに気をつければ良いのでしょうか。3つのポイントをまとめました。

ポイント1.KGIとKPIは分けて考える

KGIとKPIを考えるときは、最終ゴールであるKGIとそこまでのプロセスであるKPIを分けて考えましょう。KGIを設定してから、KGI達成までの道のりを分解してKPIを設定します。1つのKGIを達成するためのプロセスは1つではないので、複数のKPIが紐づくこともあります。有効なKPIを設定するためにも、KGIを決めてから分解するという順番は守りましょう

ポイント2.KGIは自社のビジネスに貢献する数値を設定する

KGIは組織全体が達成するべきゴールのことを指します。広報活動の目標設定が難しいと言われるのは、通常の広報活動の中では直接販売などをすることがなく、企業のビジネスに売上げや利益といったインパクトを与えないためです。しかし、組織で働いている以上は経営に貢献する成果を出す必要があります。組織全体やビジネス全体がどのようなゴールを目指して経営を行うのか、経営者の考えを理解した上で設定をしましょう

広報活動がビジネスに与えるインパクトは、常に援護射撃です。普段の業務で行っているサービス広報やファン作りといった役割を通じて生活者との関係値を築いた先に、どのような行動を起こしてくれることがビジネスへの貢献に繋がるのかを考えるとイメージがしやすいかもしれません。

ポイント3.KPIは実際の広報活動に準じた数値を決める

KPIは広報活動の行動目標となるものなので、自分が実際に行う業務に準じた目標を設定します。サービス広報の目玉であるメディアアプローチやファンづくりのためのSNS運用、オウンドメディア運営など、日頃担当する業務の中で目指すべき数値を立てましょう

KPIは、最終ゴールのKGIに向かって成果を出すためにプロセスとなる指標です。それぞれのKPIはKGIに紐づいてなければいけません。KPIを決めるときはKGIから分解をして、自分の担当業務の中でどのような貢献ができるのか考える必要があります。

目標の数値を決める

広報活動の目標設定(KGI)例

広報活動の目標設定(KGI)には、ビジネスに貢献する数値を設定するのがポイントとお話しました。では、どんな数値に設定するのが良いのでしょうか。広報の役割との繋がりもふまえて例をご紹介します。

広報活動の目標例1.インバウンドの営業リード獲得件数

広報活動では「自社やサービスの認知度を向上する」という役割が求められています。認知度が向上した結果として、問い合わせが増加し営業リード獲得に繋がる流れを作ることがビジネスへの貢献です。

広報活動の目標例2.イベントの参加人数

自社で展示会やセミナーなどのイベントを開催する場合は、イベントの集客人数を設定する場合もあります。自社の情報を発信して告知・集客した結果が実際の参加人数です。イベント集客からはリードを創出することができ、ビジネス貢献度も高いです

広報活動の目標例3.採用人数

採用広報業務を担当している方は、採用人数を目標数値とするのはいかがでしょうか。採用広報は、就職や転職を希望している人材に加えて、今はそのタイミングにない潜在的な採用候補者との関係構築を行います。採用の母集団形成し採用人数の増加することがビジネスへの貢献に繋がります

広報活動の目標例4.販売数

サービスや商品の認知度向上という役割を担う方は、販売数を目標数値に設定します。認知度が向上した結果として購入者が増加し、販売数の増加への貢献に繋がります。

広報活動の目標例5.売上高

自社やサービスのファンづくりを役割として担っている方は、売上高を目標数値にしましょう。多くのファンを生み出すと、顧客単価の向上やリピート率も上がるため売上をあげることに貢献できます。

目標数値を確認する

広報活動のKPI例

広報活動のKPIにはどんなものを設定すれば良いのでしょうか。一例を挙げてみました。

広報活動のKPI例1.メディア掲載件数

メディア掲載件数は多くの広報担当者がKPIとして設定しているのではないでしょうか。しかし、むやみやたらに掲載数を指標とするのはおすすめできません。メディア掲載は、取り扱うネタの大きさをはじめ事件事故などの外部要因にも影響を受けるためです。

おすすめは、重点メディアを決め、そのメディア掲載数をウォッチする方法です。メディア掲載は数はもちろんですが、それ以上に質が大切なポイントになります。掲載されることで事業へのインパクトが大きく、自社として載せるべきメディアを重点メディアとして設定すると、振り返りや次回への改善も検討しやすくなります。

広報活動のKPI例2.口コミサイトにおける好意的な口コミの件数

口コミサイトで好意的な投稿が多い商品やサービスは、信頼できると判断されて購入・利用の確率が高まります。特にECサイトにおける購買行動では、75.9%が口コミを見るという調査結果もあるほど、口コミが重要視されているようです。口コミサイトでの好意的な口コミを増やすことも、売上に貢献できる可能性があります

広報活動のKPI例3.SNSでの好意的な投稿の件数

SNSで第三者が自社の好意的な発信をしてくれると、広告よりも信頼できる情報として生活者に受け取られる可能性が高くなります。SNSアカウントのフォロワー数をKPIとして設定している方も多いかもしれませんが、発信力の高いファン作りという視点では好意的な投稿数をウォッチしてみましょう。

広報活動のKPI例4.オウンドメディアの数値

オウンドメディアは広報活動の中でもPDCAを回しやすく、課題や成果の可視化が容易です。PV数はもちろん検索流入やCVR(コンバージョンレート)などさまざまな数値分析が可能なので、オウンドメディアの目的に合わせたKPIを設定すると良いでしょう

広報活動のKPI例5.NPSの数値

NPSは「ネットプロモータースコア」の略で、ブランドへの愛着や信頼を数値化して顧客ロイヤリティを算出する指標のことです。顧客ロイヤリティが高まると、顧客単価やリピート率の向上に直結するので広報担当者ではなくてもわかりやすい指標として利用できます。

目標を達成する

目標設定はビジネス貢献度を可視化するもの。必ず設定しよう。

広報活動の目標設定のポイントを3つご紹介しました。目標の例も挙げましたが、会社の方針やフェーズによって設定するべき目標は変わります。設定した目標を実態に合わせて定期的に見直すことも忘れないようにしましょう。

目標設定をすると、自分が目指すべきゴールが明確になるので、ご自身も働きやすくなるはずです。また、社内で広報活動の理解を得ることにも繋がります。ぜひ今回の記事を参考に、目標設定を行ってみてくださいね。

この記事のライター

長瀬 みなみ

東京生まれ便秘育ち。舞台俳優から社会人未経験で広報PRに転身し、ITベンチャー広報を経て、現在はウンログ株式会社”うん広報”。メディアリレーションをはじめ、オウンドメディア編集や自身も出演するYouTubeチャンネル「ウンTube」運営など「ファンづくり」を担う。いいうんちを増やして、世界中がお腹の中からウンと健康になるために活動しています!発酵食品が好き。

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