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コーポレートサイトとは?目的・役割・準備したい12の構成要素・デザイン事例を紹介

自社を知ってもらうために重要な「コーポレートサイト」。メディアからの問い合わせや採用など、さまざまな利用用途であらゆるステークホルダーが自社の情報を得る場所です。そのため、コーポレートサイトを充実させることが、日々の広報活動の基盤になると言っても過言ではありません。

自社の顔となるサイト設計をするためには、コーポレートサイトの目的や役割を理解することが必須。本記事では、コーポレートサイトを制作・改善する際に知っておきたい基礎知識をご紹介。構成要素からデザインの事例まで詳しく解説します。

コーポレートサイトとは?

コーポレートサイトは、企業に関する公式の情報が公開されているホームページです。会社概要や社風など、企業のことを多くの人に知ってもらうために設定されるだけでなく、さまざまなステークホルダーとのコミュニケーションの場としても活用されます。

コーポレートサイトは“企業の顔”です。顧客、株主、求職者、顧客、メディア関係者など、さまざまなステークホルダーが訪問します。そのため企業の公式な情報として、幅広く、かつ最新の情報の掲載が求められます。

あらゆる訪問者にとって、サイトに訪問した目的を達成できる情報が掲載されていることが、よいコーポレートサイトだといえるでしょう。

コーポレートサイトの役割や存在意義とは?主な3つの目的・効果・メリット

コーポレートサイトの役割や存在意義は、訪問者が誰なのかによって変わります。次に、顧客、求職者、株主・投資家の3つ訪問者それぞれに対するメリットについて解説します。

打合せイメージ

1.顧客にサービスや商品を伝える

顧客に対してのコーポレートサイトの役割は、自社のサービスや商品に関する情報を伝えることです。自社がどのような事業を行っている企業なのかを知ってもらい、興味を持ってもらうことが大きな目的となります。

コーポレートサイトでは、特定のサービスや商品についての詳細だけでなく、展開している事業全体を1つのサイトの中で見てもらえることがメリットです。「特定のサービスについて調べるためにコーポレートサイトを訪問したが、もっとニーズにマッチするサービスがあった」といって問い合わせの幅が広がることもあります。

コーポレートサイトとは別に、サービスの情報だけを掲載したサービスサイトを設置している企業もあります。幅広く事業展開をしている場合は、全てのサービス情報を掲載すると情報過多で見づらいサイトになってしまうこともあります。企業の規模によって、サイトの切り分けも検討できるとよいでしょう。

2.求職者に自社の魅力を伝える

求職者に対しては、コーポレートサイトの情報を通じて「この企業で働いてみたい!」と思ってもらえることを目指します。自社の魅力を存分に伝えられるコンテンツを設置しましょう。

自社への就職を検討している人は、情報収集のためにコーポレートサイトを確認します。採用ポジションや条件はもちろん、働くイメージを抱いてもらえる情報が掲載されていることが好ましいでしょう。例えば、どんなビジョン・ミッションを持っているのか、どんな人が働いているのか、どんな取り組みを行っているか、などの情報を掲載します。

採用情報に関しても、コーポレートサイトとは別に採用サイトを設置している場合もあります。サービスサイト同様に、コーポレートサイト内に情報が溢れてしまっている場合は、切り分けを検討してもよいでしょう。

3.株主や投資家へ企業価値を伝える

株主や投資家に向けて、IR情報などを提供することもコーポレートサイトの役割のひとつ。株主や投資家にとってコーポレートサイトは、自社を出資対象として選ぶかどうかを判断する重要な情報を得る場所です。

財務や業績に関する情報が掲載されていることはもちろんですが、数字だけでは投資判断をすることはできません。企業理念や経営方針、市場動向などの非財務情報から、企業の成長性を判断します。多角的な情報から判断できるホームページを目指しましょう。

コーポレートに準備したい12の項目・構成要素

コーポレートサイトを制作するときに、必要な構成要素は多種多様です。企業の規模やフェーズによっても必要なものは変化していきます。今回は、どのフェーズでも準備しておきたい基本的な12の項目をご紹介します。コーポレートサイトを制作するときには、ぜひ参考にしてみてください。

準備したいFAQ

項目1.会社概要

会社概要は必ず設置しましょう。企業の名刺代わりになる重要なページのひとつです。

会社概要には、以下の情報を掲載しましょう。

  • 会社名
  • 代表者名
  • 本社所在地
  • 資本金
  • 設立日
  • 事業内容

このほか、取引先銀行名、役員名、電話番号、住所、主要取引先などを掲載する場合もあります。情報量によって、別途ページを作るようにしてもよいでしょう。

項目2.ビジョン・ミッション

ビジョンやミッションなど企業の目指す目標や、経営方針を伝えるためのページも必須です。何のために事業を行っているのか、企業のパーソナリティを理解してもらうためだけでなく、訪問者に共感してもらえるようなメッセージになっていることがポイントです。

項目3.ニュース、最新情報

常に最新情報の掲載が求められるコーポレートサイト。ニュース最新情報は、トップページに時系列で掲載し、リンクから詳細を確認できる設計にしておくことで最新情報がリリースされていることがわかりやすくなります。

その際には掲載日時を一緒に掲載すると、いつの情報なのかが一目でわかります。各ステークホルダーが求めている情報を確認しやすくするために、何に関する最新情報なのか一目で判断できるようにすることもポイント。「採用情報」「メディア掲載」といったタグなどをつけて目印を作るのもおすすめです。

項目4.サービスや商品、事業の説明

サービスや商品、事業の説明ページは、提供しているサービスや商品の魅力を伝えるページ。顧客を獲得できるかどうかを左右する重要な要素です。どのようなサービスなのか、特徴や料金などの情報を掲載します。

訪問者がサービスや商品を検討するうえで必要な情報が得られる構成としましょう。その際、個人向け、企業向けなどで事業が分かれている場合は、それぞれのページに分けるなどターゲットに合わせたページを作る工夫ができるといいですね。

また、本ページを見ただけでは求めている情報が得られなかったケースも検討し、問い合わせへの導線を作ることも大切です。

項目5.実績

サービス紹介ページと一緒に、実績紹介ページも作成しましょう。販売実績やクライアント名などを掲載することで信用度が上がります。

可能であれば、詳しい事例紹介を一緒に掲載するのもおすすめです。すでに実績や事例がある方が、利用イメージを抱きやすくなります。事例紹介を作るには時間もかかりますが、広報やマーケティング活動の一環としてコンテンツ作りをしていくとよいでしょう。

項目6.採用情報

採用情報も、コーポレートサイト上で掲載するべき重要な情報です。採用情報の構成要素は大きく2つです。求人の情報と、社風や企業文化が伝わる情報を掲載します。コーポレートサイトの採用情報は、自由に情報を掲載できるのが強みです。求人サイトでは伝えきれない、自社の強みをアピールしましょう。

求人の情報は、採用ポジション、募集条件、給与、勤務時間などを掲載します。具体的な求人情報以外に、社風や企業文化を伝えて魅力を感じてもらう情報も用意し、現在働いている社員のインタビューや求める人材像などのコンテンツを用意しましょう。

エントリーのための導線も忘れないように設置してください。

項目7.お問い合わせフォーム

各種お問い合わせを受け付けるためのフォームの設定は、ステークホルダーとのコミュニケーションを取るために必須。

電話だけでなく、訪問者が好きなタイミングでメッセージを送ることができるフォームがあることで、取りこぼしが減り、満足度向上に繋がります。

フォームを送信してもらう際に、何に関する問い合わせなのかを回答するチェックボックスなどを設置すると、問い合わせの内容を振り分けることができるので、対応もスムーズになります。

最近では、チャットボットを活用しているサイトも増えています。次に紹介するよくある質問と組み合わせながら、サイト訪問者が短時間で疑問を解消できるような仕組みがあるとユーザビリティの向上に繋がるでしょう。

項目8.よくあるご質問(FAQ)

頻繁にお問い合わせがある内容については、よくある質問として1つのページにまとめましょう。訪問者の疑問を短時間で解消できるため、満足度が向上します。さらに、お問い合わせ対応の数を減らすこともできるため、業務効率化にも繋がります。お問い合わせフォームに、よくある質問に遷移できるリンクを設定することもおすすめです。

項目9.代表メッセージ

企業の顔である代表のメッセージは、ぜひ掲載しておきたい内容です。ビジョンやミッションに加えて、代表の生の言葉を伝えることができるコンテンツです。訪問者に共感してもらい、興味を持ってもらうきっかけにしていきましょう。

項目10.社員紹介

企業の社風や文化を伝えるために、実際に働いている社員に関する情報を掲載することも大切です。社員の声を届けられるようなコンテンツを掲載し、顔写真や名前、考えていることを知ってもらうことで、訪問者と心理的距離が近づきます。どのような仕事をしているのか、どんなところが魅力の企業なのか、などをインタビューしてまとめるとよいですね。

項目11.社員ブログ

社内行事などリアルタイムに社内のことを知ってもらうためには、更新性の高いブログを設置するのもおすすめです。社員紹介よりもよりリアルな声を届けられるため、訪問者に親近感をいただいてもらいやすいのが特徴です。

項目12.SNSへの導線

SNSの企業アカウントを所有している場合は、導線をつけるようにします。SNSはフランクに生活者と接点を持つことができるツールです。SNSを入り口にして、コーポレートサイトへの導線を作りましょう。SNS上のコミュニケーションと連動させることで、訪問者の数を増やすことが見込めます。

コーポレートサイトの参考になるデザイン事例

コーポレートサイトを作成するときに、他社の事例を確認したい方も多いでしょう。

出典:SANKOU!

Webデザイン制作の参考になる事例を集めたサイト「SANKOU!」では、国内のコーポレートサイト事例を確認できます。

出典:MUUUUU.ORG

また、「MUUUUU.ORG」でもコーポレートサイトのデザイン集がそろっているので、さまざまなデザインを確認したい人におすすめです。

以下では、特に参考になる点があるコーポレートサイトも紹介します。

株式会社ジンズホールディングス

出典:株式会社ジンズホールディングス

株式会社ジンズホールディングスのコーポレートサイトは、訪問者の目的別に情報が整理されていることが特徴です。情報は多岐に渡りますが、整理されて表示されているので迷うことなく欲しい情報へたどり着けます。インフォグラフィックを多く使い、視覚的にわかりやすい情報が多いのも特徴です。

株式会社大創産業

出典:株式会社大創産業

ダイソーで知られる株式会社大創産業のコーポレートサイトは、サイト内の色味をコーポレートカラーに統一しています。

採用情報では、社員の顔写真やインタビューを掲載し、各部署の役割を一覧で解説してあり、働くイメージをしやすいところもポイント。社員インタビューがある場合は、リンクが掲載されているため、詳細を知ることができます。

コーポレートサイトを制作するときの5つのポイント

コーポレートサイトの制作を進める際には、気をつけておきたいポイントがあります。最後に、サイトの構築時に検討しておきたい5点について紹介します。

ポイント1.サイト訪問者の目的を達成できる内容を用意する

コーポレートサイトは、サイト訪問者の目的が達成できる内容を用意することが何よりも大切です。顧客、求職者、株主など各訪問者によって、コーポレートサイトに求める情報は異なります。

サイトに掲載する情報は、それぞれ誰のどのような疑問を解消するための情報なのかを意識することが大切です。訪問者それぞれの目的が達成できるようになっているのか、しっかりと確認しましょう。

ポイント2.サイト訪問者のスムーズな導線を用意する

それぞれのページ単体の情報を充実させることも重要ですが、個別のページを作成するだけではなく、訪問者がサイト内をスムーズに移動できる導線作りをしましょう。興味を持ってくれた情報をさらに深掘りできたり、すぐに疑問を解消できたりなど、訪問者の視点から欲しい情報を手に入れやすい構成を作ります。

【例】

  • お問い合わせフォームから問い合わせをする前に、類似するFAQのページをレコメンドする
  • サービス紹介ページから、そのサービスの実績や事例に遷移することができる
  • 社員紹介から、該当社員が執筆したブログの記事に遷移することができる

ポイント3.技術者ではなくてもサイトを更新しやすいCMSを利用する

コーポレートサイトは、常に最新の情報が掲載されている状態にします。更新担当者がすぐに更新できるように、技術者以外でも更新できるCMS(※)を選ぶこともポイントです。

広報担当者がCMSを選ぶことができない場合は、更新の体制やフローを明確にしておき、最新情報をなるべくスピーディに更新できる仕組みを作りましょう。

(※)CMSとは
Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)の略。サイト構築に必要なテキストや画像などのデータを保管・管理するシステム。データベースに保存されているデータを編集して、自動的にWebサイトを作成できる。

ポイント4.マルチデバイス対応を行う

企業のコーポレートサイト制作は、Webブラウザ版のイメージが強いかもしれません。しかし、最近ではスマートフォンやタブレット端末からコーポレートサイトに訪問する人も増えています。

どんなデバイスを利用して訪問する場合でも、同様の情報が得やすいよう、マルチデバイス対応も忘れずに行うことが大切です。

ポイント5.アクセシビリティへの対応を行う

コーポレートサイトでは、アクセシビリティへの対応も検討しましょう。

アクセシビリティとは、老若男女、障害の有無、身体能力によらないさまざまな人、そしてさまざまな環境からでも等しく利用可能な状態を目指すことです。アクセシビリティ対応を行うことで、誰でも等しくサイトを利用できるようになり、離脱者を減らし、関係性を構築するチャンスの最大化が見込めます。

アクセシビリティについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もご確認ください。

コーポレートサイトを充実させて自社を多くの人に知ってもらおう

コーポレートサイトは、企業の名刺代わりとなり、ステークホルダーとの関係性構築するためにも重要な役割を果たします。

サイト訪問者の目的を達成できるような情報を充実させることで、訪問者の満足度が上がり、よりよい関係性を構築するきっかけとなるでしょう。情報を掲載するだけでなく、関係性のある内容へと続くように導くことや、問い合わせへの導線を設計をすることも大切です。

より多くの人に自社のことを知ってもらうためにも、本記事を参考にコーポレートサイトの制作を行ってみてください。

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この記事のライター

長瀬 みなみ

ウンログ株式会社取締役CBO/うん広報。東京生まれ便秘育ち。舞台俳優から社会人未経験で広報PRに転身し、ITベンチャー広報を経て、ウンログ社で広報立ち上げを経験。現在は、ブランド責任者としてニッチ領域をエンタメの力で広める発信を行う。個人ではYouTuber、セミナー講師、ビジネスメンターなど、さまざまな顔で活動している。

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