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KINTOならではの価値を提供。企業の魅力を最大化する広報PR

十数名で立ち上げたKINTO。創業5年目の今、500名を超える社員が「今までにない移動のよろこびを創造する」という想いで、事業に取り組んでいます。

企業の成長、話題の背景には広報PRの日々の取り組みがありました。

「『KINTO』何それ?なんて読むの?」というところから始まったけど、目指すのはサービスそのものが認知され、広報PR活動の結果、お客さまの評判が広まり支持される会社になっていきたいと語るマーケティング企画部の曽根原由梨さんと同部署広報・ブランディングチーム岡部サエマさんにインタビュー。創業当初のことも振り返りながらお話を伺いました。

株式会社KINTO(愛知県名古屋市):最新のプレスリリースはこちら

株式会社KINTO マーケティング企画部 部長

曽根原由梨(Sonehara Yuri)

大学卒業後トヨタ自動車に入社し、人事・商品企画を担当。2013年にユニクロへ転職、商品MDなどを担当したあと、IT企業を経てKINTOへ入社。会社設立の2019年1月から、サブスクサービスのUIUX・WEBシステムでディレクションや中長期戦略を担当、各種プロジェクトリーダー等を経て、2022年3月に同部副部長に就任、2023年1月から現職。

株式会社KINTO マーケティング企画部 広報・ブランディングチーム 主任

岡部サエマ(Okabe Saema)

愛知県豊橋市出身。名古屋のIT企業で企画営業を4年、その後に企業広報として4年従事した後に、2019年6月に株式会社KINTOへ入社。設立まもないタイミングからサービスの広報業務に携わり、PR戦略の企画立案、プレスリリース作成やメディア向け発表会の開催、取材対応などを担当。2022年4月から現職。

企業の成長にあわせて広報PR体制を変更

現在の広報PR体制と創業当初からの変化

── 現在、どのような組織体制で広報PR活動を行っていますか。

曽根原さん(以下、敬称略):創業当初、十数名の会社だったため、全員が「新サービスを早く世に出してお客さまの反応を見たい」「そのためにどう世の中に新サービスをアピールするか」を考えていました。取り扱う車の仕様を考える人が広報も担当、岡部はWebサイトのUIを考えたりもしてましたね。当時はまさに、全員野球という感じでした。

今は、サービス企画・車種戦略からマーケティング全般を担う「マーケティング企画部」の中に岡部が在籍する広報・ブランディングチームがありますが、昨年まではコーポレートの中長期戦略を担う部に属していました。その時々の会社の状況や成長にあわせて、社内外の情報が得やすく発信しやすい最適な場所に機能をおきながら、徐々に拡大しています。

── 岡部さんは前職でWebサイトのデザインや設計、構築に携わっていたのでしょうか。

岡部さん(以下、敬称略):前職では、企業広報だったので、コーポレートサイトの管理や運営はしていましたが、いわゆるサービスサイトの運営は初めてでした。自動車業界の出身でもないので、業界知識もなく……。Webサイトについては、詳しい方にアドバイスをもらったり、自身でも勉強したりしていました。また、自動車のことはトヨタなどから出向されている方に伺うことも。そうやって、「一番の売りの車種をサイトTOPでこのタイミングで訴求したい」「取り扱い車種が増えたときのキャッチコピーはこうしたい」と要望をまとめ、Webサイトを更新していましたね。

── 創業当初と今、広報PR活動の内容はどう変わっていますか。

曽根原:最初は、まずキントという車のサービスの認知度を上げるために、テレビCMなどの広告に予算を投下していました。今は多少、認知度も上がってきたので広告は適正化しながら、広報PRを強化しています。組織についても、今はマーケティング企画部の中にあるチームのひとつですが、企業の成長によって変わる可能性もあるでしょうね。

そういう意味でも、どんな仕事にも、その先に私たちのサービスをご利用いただくお客さま、そして自動車に直接的にかかわらないすべての方とのコミュニケーションを意識しながら仕事しないといけないと思っています。

株式会社KINTOインタビュー01

取材につながるコミュニケーション

── 今、広報・ブランディングチームは何名ですか。

岡部:兼務も含め、8名です。そのうち、3名がメディアリレーションズ全般を担当しており、広報PRを担っています。社内の新しい取り組みや動きをキャッチして、プレスリリース配信が決まると情報収集をし、制作、配信。あとは、日頃からメディア関係者とのコミュニケーションを大切にしていて、年に1〜2回はメディア発表会も行っています。

── メディア対応は、どれくらい行われているのでしょうか。

岡部:何かしらのお問い合わせは週に2〜3件いただいています。メディアプロモートして、興味を持っていただき取材につながることも増えてきて、コミュニケーションを大切にしてきた結果がでてきていると感じていますし、なによりも注目いただけてうれしいです。

曽根原:最近、プレスリリースを配信する機会が多いのですが、反響が大きいと感じていますね。プレスリリースから記事になったり、その記事を見た方がまた記事にしてくれたりと、一度のメディア露出に留まらず広がっているのを実感しています。

クルマのサブスクKINTOから見たマーケットの変化

新車サブスクを軸に多くの方に車を楽しんでほしいという想い

── クルマのサブスク。唯一無二のサービスですよね。

岡部:まさに!当社のバリューに「ユニーク」という要素があるのですが、「あっと驚く」や「唯一無二」にはこだわっています。良い意味で変わったことをやっている会社、というのを求められていて、社内でも大切なバリューとして指針になっています。

── 新車、中古車それぞれの購入、レンタル、サブスクとありますが、マーケットをどう見ていますか。

曽根原:今は、トヨタの新車をメインで扱っているため、新車の販売状況をよく見ています。10年前、自動車は現金購入が主流で、7割の方が現金購入される商材でしたが、現在の割合は6割以下。現金以外の購入が増えているという見方がひとつありますね。また、安全装備が充実したり、原材料の高騰により自動車の価格が上がったりして、現金購入するのが難しい人が増えている、という一面も感じています。

岡部:「若者の車離れ」について耳にすることがあると思うのですが、自動車が欲しいのに所有していない人は、「自動車の維持費が高い」「自動車の価格が高い」など、金銭面の理由を回答※しているんですよね。さらに若者は自動車のサブスクを許容している方も多くいることが調査してわかったんです。自動車が欲しい!という方をKINTOは応援したいですし、もっとサービスを知っていただけるように発信したい。そのため、広報PRとしてもさまざまな施策を展開したいと考えています。

※株式会社KINTO「Z世代のクルマに対する意識調査」より:「若者のクルマ離れ」は本当?東京のZ世代65.1%が「自覚あり」、地方より42.9ポイント高い結果に

株式会社KINTOインタビュー02

お客さまの志向の変化が起きた2020年

── マーケットが変化したタイミングはいつでしょうか。

曽根原:2019年からサービスをスタートして、大きな変化が起きたのはコロナウイルス感染症の拡大(2020年)だと思います。他人が使用したものに対する懸念やパーソナル空間の希望などが増えましたね。そんな変化が起きているときに、弊社でサービスプランの拡大や選べる車のラインナップを拡大したこともあり、前年比でお申込み者数が6倍にも伸びました。

その評判が広まり、これまでご利用いただいていなかったお客さまが検討してくれたり、新たなメディア関係者が興味を持ってくれたり、さらなる変化へとつながっていると感じますね。

「KINTOならでは」の価値を追及する広報の存在

驚くスタートダッシュをきれた広報PR施策

── 印象に残る広報PR施策を教えてください。

岡部:旧車コミュニティの「Vintage Club by KINTO」ですかね。トヨタ、新明工業など関連会社の皆さまと「旧車を軸に楽しいことをしていこう」ということで始まって、今年の4月に発表しました。

コミュニティや旧車の魅力をたくさんの旧車ファンにどう伝えるか、という点はもちろんですが、「KINTOがやる旧車コミュニティ」の価値をいかに伝えるかがポイントだったんです。そのため4月の発表では、お客さまが実際に参加した旧車試乗会での笑顔、スタッフも含め楽しんでいる様子をよりリアルに伝えるために、プレスリリース内に映像も入れて伝えることを決めました。

結果、発表時には多くのメディアに取り上げていただき、その後もテレビ・新聞・自動車専門紙など幅広く多くの取材依頼をいただき、毎月のようにご紹介いただいています。私自身、正直驚くくらいスタートダッシュがよかったと思っています(笑)。

参考:旧車コミュニティ「Vintage Club by KINTO」が始動!往年の名車がレンタル可能に

お客さまの喜ぶ顔が見たい関連会社との会話

── 「Vintage Club by KINTO」はどのようなきっかけで生まれたのでしょうか。

岡部:トヨタの人との会話がきっかけと聞いていますが、社長の小寺から「旧車レストアを一台やってみようか」と。

曽根原:トヨタさんはメーカーですので、新車販売において直接お客さまとの接点がないのですが、「こんなことをしたらお客さまは喜ぶのではないか」「こんな楽しみ方を提供できるのではないか」とアイデアがある。私たちは、直接お客さまにサービス提供する仕組みがありますし、カスタマーセンターもあるので、トヨタのビジネスアイデアの実現に向けてご相談いただくことがあります。旧車レストアのきっかけはまさにそういう経緯だと思っています。

株式会社KINTOさまご提供
株式会社KINTOさまご提供

── これから力を入れていきたいことは何でしょうか。

岡部:「進化するクルマ」という大きなワードで、新しい取り組みを加速させており、そのひとつのサービスに「KINTO FACTORY」があります。自動車は購入してから何年か経つと、徐々にハードが弱くなったり、技術の進歩によって新しい安全装備なども世の中には登場します。そこで、既販車のソフトウェア・ハードウェアの機能やアイテムを最新の状態に進化させるというのがこのサービスです。お客さまにとっても、お乗りの車に最新の技術を享受できるようになるので、もっと伝えていきたいですね。

また、「パーソナライズ」というお客さまの運転の癖に合わせて車の設定を最適化するプログラムを提供しているのですが、自動車好きのお客さまに限らず、一般のお客さまに広げていくため、広報PRを強化していきたいと思ってます。

参考:お乗りのクルマを最新の状態に「進化」させる取り組みに挑戦

── パーソナライズとは、具体的にどのようなことができるのでしょうか。

岡部:アクセルやブレーキ、ステアリングの操作など、お客さまに合わせて設定を最適化します。ひとつの例ですが、一回試乗コースを運転していただいたデータを元に、ステアリングの設定を重く/軽く調整して挙動を安定させるんです。

曽根原:私たちが掲げているビジョンは、モビリティプラットフォーマーのトップランナーです。そこにたどり着くためにサービスを企画・運営しています。岡部が述べたように自動車自体が進化して、価値が上がることで耐久年数も長くなり乗る方が増えることで一人ひとりのご利用料が安くなる。始めやすく辞めやすいサブスクはもっと進化できますし、私自身もできることがまだまだあると思っています。

大切にしていきたいことを創業から振り返る

── 創業4年目、企業の成長に大きく貢献されたお二人が、当時を振り返ってご自身に何か伝えるとしたら、どんなことを伝えますか。

曽根原:2つあります。1つは、ポジティブに捉え、そのときやれること・やるべきことをやる。望みを捨てずに着実にやり続ける。ということでしょうか。始めたばかりのとき、ひと月の申込みが両手で数えられるくらいで、「このサービス、本当に受け入れられるのかな……」と、心配になるくらい苦しかったときもありました。でも、やり続けてよかったですね。

2つめは、伝わらなければ意味がないということです。 当時は伝えれば効果がある、プレスリリースやTVCMなど、伝えれば新しいお客さまからのお申込みがある、と一つひとつの発信に希望を持ちすぎていたと感じます。また、伝えるための手段もひとつではダメだと、今ならわかりますね。人から聞いたポジティブな定性情報、売れているらしいという定量情報、そういうものが伝わって初めてお申込みにつながる。「『伝えること』ではなく『伝わること。伝わらないと意味がない!』」と当時の自分に伝えたいですね。

岡部:広報PR歴8年目になって、KINTOに来て3年経っていますが、KINTOに来て特に感じているのが広報PRって一朝一夕でできるものではない、ということです。プレスリリースを1件配信して、すぐに何か大きく変わるものではない。でも、着実にメッセージはメディア関係者やその先にいる生活者に届いているんですよ。一方的ではなく世間の反応やお客さまの声にも耳を傾けて、コツコツと発信し続けることが必要。会社のサービスや自分自身を信じて、一つひとつのコミュニケーションを積み重ねることが大切だと伝えたいですね。

株式会社KINTOインタビュー03

創業4年目、全国で一気に話題となったその背景には、広報PR担当者の存在がありました。

その仕事の内容は、会社の成長に合わせ変化しています。「伝わる」広報PR活動はもちろん、そのために必要なサービスやプランから検討し、仕掛けています。

また、取材後には2022年12月に発表された「KINTO Unlimited」についてお話いただきました。自動車自体が進化し、価値が上がる。耐久年数が長くなり乗る方が増えることで、一人ひとりのご利用料が安くなる。「始めやすく辞めやすいサブスクはもっと進化でき、できることがまだまだあると思う」と曽根原さんは言います。
参考:新サブスクサービス「KINTO Unlimited」を新型プリウスよりご提供開始

これからさらなる成長が期待されるKINTO。成長フェーズに合わせた広報PRの体制や活動に注目です。

(2023年4月に一部更新)

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この記事のライター

丸花 由加里

丸花 由加里

PR TIMES MAGAZINE編集長。2021年、PR TIMESに入社し、「PR TIMES MAGAZINE」、ご利用企業向けのコミュニティイベント「PR TIMESカレッジ」の企画・運営を行う。2009年に新卒入社した大手インターネットサービス運営会社では法人営業、営業マネージャーとして9年半、その後オウンドメディアの立ち上げに参画。Webコンテンツの企画や調査設計に携わる。メディアリレーションズを主とした広報を経て、現職。

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