個人でも企業でも、自ら情報を発信をしやすい時代にSNS が即時性や拡散力を持つ一方、本には深い内容を体系的に伝えるという強みがあります。加えて、出版に関する技術の進化により、以前に比べて本を作るハードルも大きく下がってきました。
本記事では、企業が本を作る流れだけでなく、広報PR施策として出版を検討する際に知っておきたい知識を解説します。
本を作る方法は大きく分けて2種類
本は、紙の本と電子書籍の2種類に大きく分けることができます。ここでは、紙の本と電子書籍の違いについて解説します。
紙の本|ハードカバーとソフトカバーの違い
紙の本は、印刷や製本によって大きく「ハードカバー(上製本)」と「ソフトカバー(並製本)」に分けられます。
ハードカバーは、厚手のボール紙で作られたしっかりとした表紙が特徴。重厚感と保存性が高いため文学作品や絵本、写真集などによく用いられます。
ソフトカバーは、本文と同じような柔らかい紙で作られた表紙の本です。新書、文庫本、コミックなど多くの一般書籍に採用され、製作コストを抑えやすいというメリットがあります。
保存性や高級感を求める場合はハードカバー、コストを重視したい場合はソフトカバーなど、目的に応じて選択しましょう。
電子書籍|成長を続けるデジタル出版
電子書籍は、スマートフォンやタブレット、パソコンなどで読むデジタル形式の本のことです。Amazon Kindleや楽天Kobo、honto、紀伊國屋書店ウェブストアなど、電子書籍ストアを通じて販売され、専用のリーダーやアプリで読むことができます。
電子書籍の特徴は、印刷・流通の手間がかからず、在庫リスクがないこと。また、出版後すぐに多くの読者に届けやすい点も魅力です。
特にコミック分野で成長しており、出版市場における電子書籍のシェアが高まっています。たとえば、2021年には出版市場全体における電子出版のシェアが27.8%に達し、前年の24.3%から3.5ポイント上昇しました(『出版月報 2022年1月号』公益社団法人 全国出版協会・出版科学研究所より)。
本を出版するときの主な3つの方法
本の出版方法は、誰が費用を負担するかによって、次の3つに分けられます。

商業出版
☑ 出版社が費用を負担し、売れる本を重視
商業出版は、出版社が製作費を負担し、販売による利益を目的として本を作る方法です。出版社が本の内容や構成に深く関与し、「売れる本」を重視するため、著者の自由度はやや制限される場合があります。
ただし、出版社の編集・流通・広報のノウハウを活用できるため、読者へのリーチや信頼性の面で大きなメリットがあります。
自費出版
☑ 著者が費用を負担し、自由度が高い
自費出版は、著者自身が費用を負担して本を出版する方法です。販売を目的としないケースも多く、作品の発表、ブランディングツール、名刺代わりなど、多様な活用が可能です。
自費出版した本は「私家版」「自家版」と呼ばれ、書店を通さずに配布されることもありますが、近年では書店流通に対応する出版社も増加傾向に。
製作費を出版社と著者が分担する「共同出版(協力出版)」という形もあり、商業出版と自費出版の中間的な選択肢として注目されています。
また、自費出版の一形態である「同人誌」は、出版社を通さず、著者が印刷会社へ原稿を直接持ち込んで制作するもの。一般書店での流通はありませんが、イベントなどでの配布に活用されています。
企業出版
☑ 企業が費用を負担し、広報PRなど目的に応じて活用
企業出版は、企業が費用を負担して出版する方法です。著者はその企業の代表者や従業員であることが多く、書店販売を行う場合と、特定の対象者に配布するだけの場合があります。
企業出版の目的は、主に以下のような広報PR活動です。
- 企業のブランドイメージの強化
- 採用活動での活用
- 社内理念の共有
- 顧客や取引先への信頼を醸成
企業出版では、プロモーションやマーケティングと連動した発信ができるため、「本」を軸にした広報PR戦略を考えるうえで有力な選択肢となります。
本を作る3つのメリット|広報PRとしての活用価値とは
本を作ることは、作品の発表や記録を残す手段であると同時に、企業や個人にとって強力な広報PR施策にもなります。
ここでは、特に企業が本を出版することで得られる3つの主なメリットをご紹介。

メリット1.企業や取り組みの認知拡大につながる
本が店頭に並んだり、ネット書店に掲載されたりすることで、これまで接点のなかった人々にも企業やサービスの存在を知ってもらえるきっかけになります。
特に書店の利用者は、本の内容に関心がある人が多く、本のテーマにマッチした読者に直接リーチできる点が特徴です。SNS広告やバナーと比べても、読み手の関心度が高い状態で接触できるのは大きな強みです。
結果として、企業名や事業の認知が広がり、商品・サービスの新規顧客獲得や売り上げ向上につながることが期待できるでしょう。
たとえば、株式会社ユナイテッドアローズの山崎万里子氏は、『仕事の不安を一つひとつツブしていくやり方』(版元:毎日新聞社)を出版したことが、“大きな名刺代わり”となっているそうです。
以下のインタビュー記事の「自らの発信が採用につながっていること」の項目を参照ください。
メリット2.専門性と信頼性を高められる
本の出版は、その分野に関する専門性の高さを外部に証明する手段になります。特に商業出版の場合は、第三者である出版社の審査を本を経て刊行されるため、内容の信頼性も高く評価されやすくなる可能性も。
出版をきっかけに、次のような好循環が生まれるケースもあるでしょう。
- メディアからの取材
- 雑誌やWebメディアでの連載
- テレビ・ラジオへの出演依頼
- セミナーや講演の登壇依頼
- 別の出版社からの執筆オファー
このように、本は「信用力のある名刺」として機能し、パブリシティ獲得やプレゼンセンスの向上に貢献します。
メリット3.体系的に多くのメッセージを伝えられる
SNSやオウンドメディアなど、情報を発信する手段は多岐にわたります。しかし、本の大きな強みは、体系的に深い内容を伝えられることと、読み手の手元に長く残ることです。
時間をかけて内容をまとめることで、企業の思想や価値観、事業の背景などを丁寧に伝えることができます。これは、ほかのメディアでは難しい「深い理解」や「共感」を得るうえで重要なポイントです。
特に、以下のような目的で活用する場合には効果的です。
ブランディング強化:企業の世界観や哲学を言語化し、競合との差別化につなげる
社内広報:従業員に企業のビジョンや価値観を共有する手段として活用
採用広報:候補者に企業の本質を伝え、ミスマッチのない採用を実現
高付加価値の販売促進:企業の姿勢に共感したファン層を育てる
本を出版するための7つのステップ|企画から広報までの流れを解説
本を作るプロセスは、紙の本か電子書籍かによって異なります。また、出版社や印刷・製本・販売の方法によっても工程はさまざまです。
ここでは、紙の本を想定した企画から広報までの一般的な流れを7つのステップに分けて紹介します
※実際のプロセスは順番が前後したり、複数の工程が同時並行で進んだりすることがあります。

STEP1.企画
☑ 出版の目的や構想を企画書にまとめる
出版を実現するには、まず「出版企画書」を作成するところから始まります。これは、著者が出版社に対して出版の意図や内容を伝えるための提案書です。企画書にまとめることで、出版目的がより明確になります。このときに、目標も設定しておくとよいでしょう。
出版企画書に記載する主な内容
- タイトル(仮でもOK)
- 出版の目的・狙い
- コンセプトや構想
- 想定するターゲット読者層
- 目次案・構成・ページ数
- 販売を想定する場合:販売目標、販促アイデア
- 配布を想定する場合:配布方法、予定部数
すでに原稿が完成している場合でも、出版企画書は必ず作成しましょう。1冊すべてを読んでもらうには時間がかかるため、企画書が出版社にとっての第一印象になります。
STEP2.執筆
☑ 構成をもとに、原稿をコツコツ書き上げる
出版社が決まっている場合は、編集者と相談しながら、執筆要綱に沿って原稿を進めます。
出版社未定の段階では、著者自身が一人で書き進めていくことになります。友人や知人など第三者に読んでもらうと、内容の整理や表現の見直し、執筆のヒントが得られるかもしれません。1冊の原稿を仕上げるには時間がかかります。計画的に進めつつ、適度に息抜きをしながら無理のないペースで書き進めましょう。
STEP3.校正・校閲
☑ 誤りや不備をなくして、読みやすさを整える
原稿が完成したら、「校正」「校閲」が行われます。
校正:誤字脱字、文法ミス、表記ゆれなどを確認し、ルールに沿って修正します。(例:英数字の全角・半角、大文字・小文字、スペースの使い方など)。
校閲:内容の事実確認を行います。日付や金額、数値、人名・地名・製品名などに、誤りがないか、社会通念年に反していないかをチェックします。出版社の専門部署が校正・校閲を行うほか、専門の会社やプロの校正者に外注するケースもあります。最近では、執筆段階から校正・校閲支援ツールを活用することで、作業の負担を軽減する方法もあります。
STEP4.ブックデザイン・装丁
☑ 本の「見た目」を設計する
原稿が整ったら、本の見た目を決めるデザイン工程に入ります。
ブックデザイン:本のレイアウト、フォント、図表や写真の配置、紙の質など、内容以外のすべてを設計。ブックデザイナーが著者や編集者と相談しながら進めます。
装丁:表紙・カバー・帯・扉など、外側のデザインを実施。装丁を専門とするデザイナーは「装丁家」と呼ばれます。
読者の目を引くかどうかに大きくかかわる工程です。
STEP5.印刷・製本
☑ 原稿が「本」という形になる工程
デザインが完了したら、印刷会社にデータを入稿します。
印刷前には「色校正」と呼ばれる試し刷りでの色味を確認し、調整を行いましょう。問題がなければ本番の印刷を行い、製本会社で綴じて、本として仕上げます。
STEP6.刊行
☑ 完成した本を流通させる
販売用の本は、出版社から「取次」と呼ばれる卸会社を経由して、全国の書店に届けられます。日本では再販制度(再販売価格維持制度)と委託制度によって、出版社が価格を決め売れ残った本は書店から返品できる仕組みになっています。
一方、販促目的などで配布する本は、発送や保管などの準備を整えておきましょう。
STEP7.広報PR・プロモーション
☑ 出版後の認知拡大・販促活動
本が完成すると、出版社や取次の目録に掲載され、書店や業界関係者に情報が伝わります。
書店に多く配本され、目立つ場所に並べてもらえるよう、出版社が営業活動を行います。著名人の推薦コメントを帯に記載して、来店客の目を引く工夫も多く見られるでしょう。
さらに、プレスリリースをはじめとした広報PR活動や広告の出稿、SNSでの情報発信など、一般的なPR施策も活用して、読者との接点を広げていきます。
本を作るときの制作費用の目安
本の制作費用は、出版の形式やページ数、部数、装丁、印刷方法、流通形態などによって大きく異なります。近年は出版技術の進化により、コストを抑える手段も増えてきました。
ここでは、商業出版・自費出版・電子出版それぞれの費用の目安をご紹介します。
制作費用の目安 | |
商業出版 | 著者は出版にかかる費用を支払うことはない |
自費出版 | ・数十万~数百万(一般的な書籍) ・数千万円(大規模な企業出版や記念誌制作など) |
電子出版 | 自分で制作する場合は、基本的には費用はかからない |
商業出版の場合
☑ 費用は出版社負担、著者は印税を受け取る
商業出版では、本の制作にかかる費用は出版社が負担します。著者は出版にかかる費用を支払うことなく、代わりに販売部数に応じた印税(5~10%が一般的)を受け取ります。
印税率は著者の知名度や出版実績、本の内容や部数によって変動します。ベストセラー作家や専門家などの場合は、印税がさらに高く設定されるケースも。
自費出版・企業出版の場合
☑ 著者が製作費を負担
自費出版や企業出版では、著者自身や企業が出版費用を負担します。目的は販売だけでなく、配布や広報PR・ブランディング施策としての活用など多岐にわたるでしょう。
出版社や出版支援サービスによって、費用体系やサポート内容が異なるため、事前に十分な比較・検討が必要です。出版後の利益配分(印税や販売利益など)についても、契約時にしっかりと確認しましょう。
電子書籍の場合
☑ 紙の本よりも低コストで出版可能
電子書籍は、紙の本に比べて印刷費や在庫管理費用が不要なため、制作費用を抑えやすいのが特徴です。基本的には、自分で制作する場合は費用がかかりません。制作を代行業者に依頼する場合は、数万~十万円ほどが目安とされています。
- 本の在庫を保管する必要がなく、増刷時のコストもかからない
- 一度データ化すれば、販売停止(絶版)する必要もなく、長期的に流通させることが可能
電子出版を支援するサービスや出版塾、コンテストなどもあり、最優秀作は書籍化されるケースもあります。編集方針やサポート体制はサービスごとに異なるため、複数の選択肢を比較するとよいでしょう。
新たな出版スタイル
技術の進化により、紙の本や電子書籍をより手軽に、安価に制作できる手段が増えてきました。ここでは、代表的な2つをご紹介します。
プリントオンデマンド(Print on Demand: POD)
PODは「注文が入ってから印刷する」仕組みの出版方法です。
- 在庫を抱える必要がなく、1冊から印刷が可能
- 装丁はソフトカバーなどに限定されるケースが多い
対応する出版社や流通サービスも増えており、費用や手間を押さえながら紙の本を出版できます。
Kindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)
Amazonが提供する無料の出版サービスで、電子書籍・ペーパーバックの両方に対応しています。
- 著者自身が価格を設定し、Amazon上で本を販売できる
- 基本的なパソコン操作ができれば、磁力で出版可能
- 理想の仕上がりを求めて、編集・装丁・政策の各工程を専門業者に外注できる
上記の2つの方法に加えて、出版費用を支援者から募る「クラウドファンディング」を活用する著者も増えています。
ulearn株式会社が運営する出版支援プラットフォーム「Publish」は、2024年にクラウドファンディング手数料の半額キャンペーンを実施。このプラットフォームでは、著者が自身の書籍を出版する際にクラウドファンディングを活用できるサービスで、出版を目指す個人・企業・団体にとって新たな選択肢となっています。
参考:【手数料が半額!】出版支援プラットフォーム「Publish」がクラウドファンディング手数料の半額キャンペーンを実施!
本をより多くの人に届けるためにしたい3つの広報PR施策
できあがった本の情報を広報PR活動で多くのメディアに取り上げてもらえれば、本をより多くの人に届ける後押しになるでしょう。本を作ることと、その本のメディア掲載が掛け合わさることで、認知の相乗効果も期待できます。
ここでは、本を出版するときにぜひ行いたい3つの広報PR施策をご紹介します。

1.プレスリリース配信
刊行時期が決定したら、プレスリリースの作成に取りかかりましょう。月刊誌への掲載を目指す場合は、3ヵ月から2ヵ月半前までには配信を完了できるよう準備してください。
プレスリリースには、以下の内容を記載します。
- 本を作った目的
- 本の内容
- 著者のプロフィールと写真
- 書影(表紙画像)
- 書誌情報(書名、著者名、出版社、出版年月日など)
プレスリリースは、本の内容と親和性の高いメディアや、読者層が重なるメディアに配信するのが効果的です。オンラインのプレスリリース配信サービスでは、書籍を直接メディアに届けることはできませんので、「献本も可能です」など、送付の意向を明記するとよいでしょう。
なお、プレスリリースの配信は刊行時だけとは限りません。書店売り上げランキングでの上位獲得など、話題性のある情報があれば、あらためて配信し、「売れている本」「人気を集めている本」として印象付けることもできます。
2.メディアへの個別アプローチ(メディアプロモート)
より確実に取り上げてもらうことを目指すには、メディアへの個別アプローチも重要です。
新刊紹介、書評、著者インタビューなどの特集コーナーがあるメディアをリストアップしましょう。書店や図書館のバイヤーが選書に活用するメディアもあるため、情報提供のタイミングも早めに調整する必要があります。
仮に本を紹介するコーナーがなくても、本の内容に沿ったテーマで、著者によるコラム連載をメディアに提案して実現できれば、著書そのものと、著者の専門性を読者にアピールすることができます。
3.献本
著書を進呈することを「献本」といいます。対象者は、本の制作に関わってくださった方のほか、著名人やインフルエンサー、業界関係者などが想定されます。たとえば、美容関連の本ならメイクアップアーティストや美容師などが献本対象となるでしょう。
献本は、読んでもらうだけでなく、「第三者の推薦」という形で紹介されることを期待して行うものです。
たとえば、企業の代表であれば従業員に、教師であれば生徒に本を紹介する可能性がありますし、著名人やインフルエンサーがSNSや記事で紹介してくれれば、広範な認知拡大につながるでしょう。
PickUp:書店へのプロモーション活動は出版社と相談
書店でのプロモーションは販売促進において非常に重要ですが、出版社の営業方針により、著者が独自に営業することがNGの場合もあります。そのため、書店にアプローチする場合は、事前に出版社へ相談・許可を得ましょう。
たとえば、書店の店頭POPに「メディア掲載実績あり」と記載できれば、販売を後押しできます。広報PR活動で得た掲載実績も出版社と共有しておきましょう。
出版記念セミナーなど、イベントを通じて認知を広げる手法もあります。書店と連携し、会場として使用させてもらうことも可能です。
広報PR施策のひとつに本を作る選択肢を
本を作ることは、大きな価値と可能性があります。
創作活動としての喜びや、知識・経験の記録としての意味合いだけでなく、企業の広報PRやビジネスツールとしても大きなメリットをもたらすでしょう。
たとえば、著者の専門性や企業の理念を「本」という形で体系的に発信することで、信頼性の向上やブランディングにつながります。また、広報PR活動を組み合わせれば、メディアの掲載や認知拡大も狙え、本を作ることそのものが広報PR戦略の一環として機能するのです。
近年では、プリントオンデマンドや電子書籍など、低コストかつ少部数から出版できる手段が登場し、出版のハードルは大きく下がりました。特別なスキルがなくても、出版支援サービスを活用すれば、希望に近い形で本を制作することも可能です。
さらに、出版に関するサポートサービスやクラウドファンディング、書籍化コンテストなど、出版の可能性を広げる新たな取り組みも次々と生まれています。こうした環境の変化により、本を作ることは決して一部の人だけの特権ではなく、誰にとっても現実的で身近な選択肢になりつつあります。
広報PR施策のひとつとして、企業の思いやビジョンなどを「本」という形で世の中に届けてみませんか。本を通じて多くの人に企業の魅力を届けてみるのも一案です。
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