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インフルエンサーを起用した広報活動とは?7つの方法・メリット・ポイント・注意点を紹介

影響力のある個人」のことを指すインフルエンサー。影響力のある範囲・メディアには様々な種類があり、マスメディアで影響力を持つタレント・モデルから、YouTube、Instagram、X(旧Twitter)、Tik TokといったSNSで多くのフォロワーを抱える人も含まれます。

インフルエンサーの行動・発言は、ファン層やフォロワー層に影響を与えます。SNSによる情報流通も活発な今、企業や組織の宣伝や広報活動の一環でインフルエンサーとの協力を検討している企業も増えています。

本記事では、広報活動にインフルエンサーを起用するメリットや起用する際のポイント・注意点をご紹介します。

広報活動にインフルエンサーを起用する3つのメリット

メディアリレーションズに限らず、インフルエンサーや有識者との良好な関係を築いて行くことも広報活動の一環です。まずは、広報PRにおいてインフルエンサーを起用する場合の3つのメリットを確認しましょう。

メリット1.新たなユーザー層・ファン層への認知拡大

インフルエンサーに自社に関する投稿や発言をしてもらうと、そのインフルエンサーのファンやフォロワーの方々に対して情報が届きます。ファンやフォロワーはインフルエンサーの世界観や考え方に共感をしていたり、関心があったりする人々であるといえます。

ストレートに訴求するだけでは届かなかった情報も、インフルエンサーが好意的に発信をすることで、彼・彼女らのファンやフォロワー層へ好意的に伝わりやすくなるといえます。つまり、自社にとっては新たなユーザー層やファン層へ情報を届け、認知してもらいやすくなるのです。

メリット2.ブランドの世界観を強化できる

インフルエンサーには、それぞれの世界観があります。例えばラグジュアリーな憧れの世界観を表現するアカウントもあれば、等身大の生活を体現するアカウントもあります。そしてファンやフォロワー層はその世界観に共感して集まっています。

インフルエンサーに紹介してもらう場合には、ファン層から支持されている世界観に沿って自社の商品が発信されます。「こんなシーンで使うんだ」「こんな人たちがおすすめ・応援してるんだ」「こんな使用感なんだ」といったイメージが伝わったり、「あの人が紹介してたよね」「あの人がCMしてる」というイメージがつくことで、ブランドの世界観強化に繋がったりします。

メリット3.インフルエンサーと共創したマーケティング

インフルエンサーに広報活動に協力してもらう上で、直接商品を説明したり、体験してもらったりする機会があるでしょう。その際に、インフルエンサーから「〇〇な点がオシャレ」「ココが使いやすい」「ここはもう少し改善されると嬉しい」といった声を聞けることがあります。

さらにインフルエンサーからの直接的なフィードバックに限らず、インフルエンサーが紹介した投稿に対して、フォロワーがコメントをくれる場合もあります。

マーケティングではイノベーターやアーリーアダプターと呼ばれるようなインフルエンサーの意見や、そのフォロワーのリアルな声を広聴できる点もメリットのひとつです。

SNS

インフルエンサーを起用した広報活動の7つの方法

広報活動においてインフルエンサーを起用していく方法には様々な種類があります。本項では、インフルエンサーを広報活動に起用する7つの方法をご紹介します。

1.アンバサダー起用

インフルエンサーを広報活動に起用する1つ目の方法は、インフルエンサーを自社のアンバサダーとして任命し、一定期間広報活動やプロモーション活動に協力してもらう契約をすることです。つまり、任命したインフルエンサーが、自社の広告塔(広報塔)となります。

アンバサダーとして任命した先には、任命した事実をプレスリリースで発信したり、就任式を行ったりといった広報施策を展開できます。その他にもイベントで登壇してもらうなど、2~7の方法と組み合わせて行う場合が多いでしょう。

2.サンプリング・ギフティング

インフルエンサーを広報活動に起用する2つ目の方法は、インフルエンサーに対して商品を貸出したり、プレゼント(ギフティング)をしたりして、自社商品を体験してもらうことです。体験したインフルエンサーがその商品を気に入ったり、フォロワーに紹介したいと判断されたりした場合には、自身のSNSやメディアで紹介される可能性もあります。

つまり、サンプリング・ギフティングを通じて「商品を体験してもらう」ことで商品の良さが伝わり、アウトプットに繋がるチャンスを創出します。どうしても投稿を確約したい場合には、報酬を支払ってプロモーション投稿として依頼する方法もあります。

3.イベント登壇

インフルエンサーにイベントのゲストとして登壇してもらう方法もあります。トークイベントに登壇してもらう、前述のアンバサダーとして任命式を行う、等様々なパターンが企画できます。インフルエンサーの行動がフックとなり、メディア取材に繋がるケースも。

オフラインでのトークイベント等はもちろん、最近ではオンラインのイベントでも同様にインフルエンサーが登壇する機会が増えています。

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4.イベント参加

インフルエンサーのイベントへの関わり方として、登壇してもらうだけでなく、参加者として出席してもらう方法もあります。例えば、新商品発表会に参加してもらっていち早く情報をお伝えしたり、セミナーや体験会を開いて企業から直接伝える機会をつくったりすることができます。

サンプリング・ギフティング施策と同様に、イベントの場を体験してもらったり、イベントを通じて商品の理解を深めてもらうことがポイントです。

5.商品開発・監修

インフルエンサーに商品開発段階から協力してもらう方法も有効です。プロデュースや監修といった関わり方で、商品の機能、デザイン、ネーミングやクリエイティブに関して、アイディアをもらったり、ディスカッションしたりしながら商品を一緒に創っていきます。

協力してもらうインフルエンサーは単なる話題性で選ぶことなく、その業界に知見があったり、親和性があったり、相乗効果の見込める領域に得意分野を持つ方であることが前提です。

せっかく開発から協力してもらった場合には、「〇〇プロデュース」の商品として、プレスリリースや広告クリエイティブ等で登場し、広報活動やプロモーション活動にも協力してもらうと良いでしょう。

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6.広告起用

インフルエンサーを広告施策に起用する方法も一般的です。広告メディアは、テレビCMから新聞や雑誌広告、Web動画広告など様々なメディアがあります。

テレビCMなど自社にとっても社会的にもインパクトのある取り組みの場合は、起用した事実をプレスリリースとして発信するとよいでしょう。

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7.プレスリリースコメント

アンバサダーやイベント登壇、広告起用など何らかの方法でインフルエンサーを起用した取り組みをプレスリリースとして発信する場合、協力してもらうインフルエンサーからのコメントを掲載する方法があります。

コメントを掲載することで、インフルエンサーの取り組みに注目するメディアが記事で紹介しやすくなったり、インフルエンサーからのお墨付きを得て生活者に情報を届けられたりする価値があります。

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広報活動でインフルエンサーを起用するときの3つのポイント

せっかくインフルエンサーとの取り組みを展開するのであれば、依頼するインフルエンサーにとっても、その先の生活者にとっても、自社にとっても「三方よし」となる状態を実現したいですよね。

起用するインフルエンサーを検討するときは、メディアリレーションズでどのメディアにアプローチをしていくかを選ぶ時と似ています。「なぜその人に依頼するか選定理由を明確にすることが大切です。

次に、インフルエンサーを広報に起用するときのポイントを確認していきましょう。

ポイント

ポイント1.共通点の多いインフルエンサーに依頼する

1つ目のポイントは、商品・ブランド・企業との共通点の多いインフルエンサーを起用することです。例えば、イメージや世界観が合う、自社の商品カテゴリを頻繁に紹介している、専門領域・得意分野が重なっているといった観点です。

この共通点は、多ければ多いほど親和性が高いと言えますし、強ければ強いほど相性がいいと考えられます。インフルエンサー自身のプロフィールやこれまでの活動履歴、SNS投稿履歴などをチェックして、自社との共通点を確認しましょう。

ポイント2.ファンやフォロワーの属性と自社との相性を確認する

同じフォロワー数を抱えているインフルエンサーでも、そのフォロワー・ファンの属性は様々です。例えば、テレビタレントのファンと、研究職など専門性のあるインフルエンサーのフォロワーは関心が異なるものです。また、中には「フォロワー買い」と呼ばれる、金銭でフォロワーを多く得ている場合もあります。

自社の商品・サービスを少しでも多く拡散させたいといった思いだけを優先し、単純にフォロワー数の多い人だけで選ぶことは良策とはいえません。依頼するインフルエンサーが、どんな属性の人たちに対して影響力があるのかは事前に確認しておきましょう。

ポイント3.単発ではなく長期的な関係構築を目指す

インフルエンサーも自社にとっての大切なステークホルダーのひとりです。広報担当者が、インフルエンサーに商品の魅力や込めている想いを丁寧に、熱量をもって伝えることで、共感や愛着に繋がっていくことがあります。

そしてその熱い気持ちが、インフルエンサーに「この商品が好き」「ファンやフォロワーに紹介したい」という想いを生み、それによる発信や投稿がフォロワーの心を動かしていくのです。

そして強い関係性は、一朝一夕で築けるものではありません。メディアリレーションズ同様、長期的に、大切に積み重ねながら育んでいきましょう

広報活動でインフルエンサーを起用する際の3つの注意点

インフルエンサーを広報に起用する際には、どのような点に注意するとよいのでしょうか。安心してインフルエンサーとの取り組みを進められるよう、3つの注意点を紹介します。

注意点1.競合他社と契約を結んでいないか

インフルエンサーが既に競合他社と契約を結んでいる場合、条件上アンバサダー起用が難しい場合があります。依頼をする前に、本人の公式SNSや公式サイトおよび検索等を用いて、直近でどんな仕事を引き受けているか下調べをしておくことをおすすめします。

競合との何らかの取り組みがあっても、契約次第では自社との協業が可能なこともありますが、競合他社にあたる仕事を受けている実績がある場合には、依頼をしても契約できないリスクがあることを念頭に置いておきましょう。

注意点2.インフルエンサーの世界観を尊重する

インフルエンサーにはそれぞれの世界観があり、その世界観に共感したファンやフォロワーが集っています。広報や宣伝施策で依頼する場合に、インフルエンサーの投稿やアウトプットに対し、ブランドイメージを優先して細かく指示を出してしまうことがあります。

細かく指示した場合、世界観とは合わない投稿やアウトプットとなり、ファンやフォロワーに違和感や嫌悪感を与えてしまう可能性があります。その結果、エンゲージメントも下がりやすく、ファンやフォロワーとの良好な関係構築にも繋がらなくなってしまいます。

フォロワーに共感されやすい投稿は、インフルエンサー自身がよく理解しているものです。細かく指示したい気持ちをぐっとこらえてインフルエンサーの世界観を尊重することで、ファンやフォロワーに歓迎されやすい発信に繋がります。

注意点3.関係性の明示を行う

インフルエンサーへ金銭や物品等の報酬を渡して協力をしてもらう場合、そのような関係性を明示することが必要です。明示がない場合、インフルエンサーが自発的に商品を利用していると見せかけて商品をアピールしていることとなり、ステルスマーケティングとみなされてしまいます。

関係性明示の例を下記でご紹介します。インフルエンサーに物品も含めた利益が発生している場合には、必ず明示をするようにしましょう。

【関係性明示の例】

  • アンバサダーとして任命した際:インフルエンサー自身のSNSプロフィールや投稿内にもアンバサダーを務めている旨を記載する
  • サンプリング・ギフティング:商品をブランドから受け取っている旨を投稿内に記載する/「#PR」をつける等

インフルエンサーも大切なステークホルダー

本記事では、広報活動でインフルエンサーを起用する際のメリットや手法、ポイントや注意点をご紹介しました。インフルエンサーにはただ発信役を担ってもらうだけではなく、彼・彼女らがどのように発信するかや直接的なフィードバックから、自社の次のアクションのヒントをもらうこともあるでしょう。

まずは双方が安心して協力関係が築けるように注意点に配慮し、インフルエンサーに対する理解を深めることが重要です。そしてメディアリレーションズ同様に、ポイントを踏まえた丁寧なコミュニケーションを長期的に積み重ねることで、良好な関係を築いていけるよう努めましょう。

インフルエンサーを起用した広報活動に関するQ&A

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この記事のライター

根本 智帆

根本 智帆

2016年にPR TIMES入社。化粧品・グルメ・美術館など様々な業界のPRパートナーとして、企画を立てたり、実行したり、イベントを開催したりしています。手探りで挑戦する広報さんや自分自身と向き合ってきたからこそ伝えたい、広報・PRやPR TIMESに関する情報をPR TIMES MAGAZINEで発信していきます。お茶とワインが好きです。

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