Panasonic、生成AIでVoCデータ活用をワンストップで自動化する「RightVoC by KARTE」の実証実験を開始

年間60万件の"顧客の声"をAIで可視化、業務効率と顧客価値の両立を実現

株式会社RightTouch

データとAIでカスタマーサポートを変革する株式会社RightTouch(東京都港区、代表取締役 野村修平/長崎大都)がパナソニック株式会社 エレクトリックワークス社( 東京都港区、社長 大瀧 清、以下、パナソニック)のCX企画部門とRightVoC by KARTE(β版)の実証実験を開始しました。

生成AIを用いて顧客の声に基づく事業活動を実現するプロダクトであるRightVoCがコンタクトセンターに集まる全てのVoCデータの加工・分析・活用プロセスを自動化することで、コンタクトセンターを起点としたVoC(※)活用が実現します。

※ VoC(Voice Of Customer)とは「顧客の声」を意味する

PanasonicのRightVoC導入背景

電設資材・住宅機器メーカーを取り巻く業界では、ハウスメーカー、工務店などのBtoB領域やホームセンターなどのBtoC領域も含めて多様な顧客層が存在します。さらに問い合わせ内容においても技術仕様や設置方法、納期確認、代替品の提案など多岐にわたるため、蓄積される問い合わせデータ量も膨大となっています。

パナソニックのコンタクトセンターには年間約60万件の問い合わせが寄せられており、コンタクトセンターの運営改善や体制の効率化を図ることが急務となっています。

VoCを活用することは、顧客のニーズや期待、不満を的確に把握し、先回りしたサポート体制の構築や対応業務の効率化を実現するうえで欠かせません。さらに、商品やサービスの改善、マーケティング戦略への活用、ひいては顧客ロイヤルティの向上にもつながる重要な取り組みです。

同社では、これまでテキストマイニングツールを用いたVoC分析を行い、問い合わせ傾向の把握やカスタマーサポート運営の最適化を図ってきました。しかし、従来のツールでは、主にキーワード抽出や分類といった定型的な処理にとどまり、問い合わせの背景にある本質的な課題や顧客心理まで深く捉えることが難しいという課題がありました。また、分析結果を他部門と共有するなかで、データの信頼性や件数の傾向把握、問い合わせ理由や背景に関する理解に課題があるという声が上がり、部門横断での活用にも限界が見えていました。

VoCを単なるデータとして収集・可視化するだけではなく、実効性のある示唆を導き出し、具体的なアクションへとつなげる仕組みがこれまで以上に求められています。

こうした背景を踏まえ、同社は生成AIを用いて高度なVoC分析と活用を可能にする「RightVoC」を導入しました。顧客の声をこれまで以上に深く捉え、迅速かつ的確にサービス改善につなげる体制を構築しています。

RightVoCの活用詳細ー問い合わせ内容の自動分類と可視化で、顧客理解と業務改善を促進し、コンタクトセンターの価値を向上

パナソニックでは、RightVoCにより問い合わせデータから顧客の問い合わせ理由やニーズを高精度に把握できるようになることで、顧客理解を深め、業務プロセスの最適化によるコンタクトセンターの価値最大化を実現します。RightVoCについての具体的な期待値は以下の3点に集約されます。

1. 顧客対応の通話音声データをAIが自動テキスト化し、構造化データとして分析可能に

これまでオペレーターが手入力した情報をもとに行っていたVoC分析から、通話音声データを自動でテキスト化し、分析可能な構造化データへ変換できるようになります。これにより、CRMへの手入力作業の工数を削減できるだけでなく、複雑な会話内容も構造化された情報として扱えるため、顕在的なニーズはもちろん、潜在的なニーズやインサイトの抽出・分析も可能になります。

2. AIによる自動分類で、問い合わせ理由や顧客の要望を高精度に抽出

膨大な問い合わせ一つひとつをRightVoC上でAIが課題抽出し、問い合わせ理由、困りごと、要望などを自動分類することができます。結果、分類作業における大幅な工数削減が期待されます。また、担当者の主観ではなく客観的に文章や段落単位での意味理解にもとづく分類がされることで、均一的かつ主観による揺らぎがない高い精度で仕分けることが可能になります。

3. リアルタイムなVoC分析でCS部内での高速PDCAを実現

約5,000件のVoCを1時間以内に処理できるようになるため、ほぼリアルタイムでのデータ反映が実現します。日々舞い込む顧客の問い合わせについて正確な分類がされた状態で、瞬時にさまざまな角度で分析することができます。結果、コンタクトセンターの運営改善や体制の効率化に向けたPDCAを迅速に回すことが可能になります。

パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 CXイノベーションセンター 顧客接点DX企画部 三好 惇也氏のコメント

この度、当社ではお客様の声(VoC)分析の高度化を目的とし、RightVoCの実証実験を開始しました。今回の取り組みの最大の期待は、生成AIを活用し、音声テキストデータから自然な文章で、かつ具体的かつ細かい粒度で話題を自動分類・定量化できる点にあります。

従来のテキストマイニングツールでは、話題の分類に膨大な工数が必要であり、また、単語ランキングや係り受け分析にとどまることが多く、関連部署へのフィードバックにも限界がありました。そのため、VoC活用が限定的となり、十分に事業に結びついていないという課題がありました。

RightVoCでは、将来的には新商品・サービス企画をはじめ、全社的なVoC活用に向け、より具体的で実用的なインサイトを迅速に得られることも期待しています。これにより、VoCを通じた顧客理解が深まり、事業への貢献が拡大していくことを願っています。

生成AIの力を借りたこの取り組みは、現在再燃しているVoC活用の流れに新たな推進力を与えるものです。私たちのこの挑戦が、業界全体に広がり、コンタクトセンターの存在感やプレゼンス向上に寄与していくことを強く願っています。


RightVoC by KARTE(β版)について

https://rightvoc.karte.io/

「RightVoC by KARTE(β版)」は「顧客の声を”聞く”から”活かす”へ」というコンセプトのもと、CS部門を起点に顧客の声をあらゆる部門に連携することで「顧客中心の経営」を実現するプロダクトです。電話・チャット・メールなどあらゆるサポートチャネルを通じてコンタクトセンターに蓄積される顧客の声(問い合わせデータ)を、生成AIを用いた独自開発の分析モデルにより、データの加工・分析、改善提案をワンストップで全自動化します。


株式会社RightTouchについて

「あらゆる人を負の体験から解放し、可能性を引き出す」をミッションに、カスタマーサポート(CS)領域に特化したエンタープライズ企業向けSaaS事業を展開。CS部門の生産性・顧客体験・従業員体験の向上、プロフィットセンター化を支援するWebサポートプラットフォーム「RightSupport by KARTE」、コンタクトセンター最適化SaaS「RightConnect by KARTE」等を提供。金融、通信、小売など大手企業のCS部門に多数導入。

株式会社プレイド(東京都中央区、代表取締役CEO 倉橋健太)からカーブアウトしたスタートアップ。

名称 :株式会社RightTouch
所在地 :東京都港区三田3-2-8 THE PORTAL MITA 5F
代表者 :代表取締役 野村修平/長崎大都
設立日 :2021年10月27日
事業内容:「RightSupport by KARTE」「RightConnect by KARTE」の開発、提供
企業URL:https://righttouch.co.jp/


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会社概要

株式会社RightTouch

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URL
https://righttouch.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区三田 3丁目2番8号 THE PORTAL MITA 5F
電話番号
-
代表者名
野村修平 / 長崎大都
上場
未上場
資本金
-
設立
2021年10月