コールセンター・有人チャットで待ち時間が増加し、満足度は低下【J.D. パワー 2022年カスタマーセンターサポート満足度調査℠<金融業界編>】
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2022年カスタマーセンターサポート満足度調査℠<金融業界編>の結果を発表した。
本調査は金融業界におけるカスタマーセンターサポートの利用者満足度を調べるもので、第2回目となる本年も「全国系銀行」、「ネット銀行」、「対面証券」、「ネット証券」、「生命保険会社」、「代理店系損害保険会社」、「ダイレクト系損害保険会社」、「クレジットカード会社」の金融8業態を対象に、「コールセンター」、「オペレーターによるチャットサポート(有人チャット)」、「自動応答によるチャットサポート(AIチャットボット)」、「メール問い合わせ/問い合わせフォーム」、「FAQ(よくある質問)ページ)」を利用した人を対象に行った。
コールセンターと有人チャットを中心に前年から満足度が低下
本年の業界全体の総合満足度スコアは708ポイントで、前回調査(2021年11月発表)より-12ポイントの低下となった。サポート機能別にみると、オペレーターによる対応が必要な「コールセンター」と「オペレーターによるチャットサポート(以下、「有人チャット」)」において低下が大きく、「有人チャット」は前年比-20ポイント、「コールセンター」は-17ポイントとなった。(下図参照)。
オペレーターとやりとりを開始するまでの待ち時間*¹ と満足度の関係をみると、コールセンター・有人チャットともに、待ち時間が「3分」を超えると満足度が大きく低下する傾向がみられている。今回、満足度が大きく低下したコールセンターや有人チャットでは、オペレーターとやりとりを開始するまでに3分以上の待ち時間を要したという回答が前年から増加していることが確認できた。他のサポート機能と比較すると、これらのサポート機能は早期解決が望まれており、すぐに問い合わせが開始できることへの顧客期待も大きいと考えられるため、待ち時間の増加が今回の満足度低下に大きく影響しているのではないかと推察される。
*¹ コールセンター利用者は自動音声ガイドの操作を終えてからオペレーターにつながるまでの待ち時間、
有人チャット利用者はオペレーターとチャットを開始できるようになるまでの待ち時間を聴取。
若年層で自己解決型チャネルの利用が進む一方、依然として主流はコールセンター
直近で利用したサポート機能をみると、オペレーターによる対応を必要としない自己解決型チャネル(「自動応答によるチャットサポート(AIチャットボット)」及び「FAQ(よくある質問)ページ」)は、若年層の利用率が前年より6ポイント増加し4割に上るものの、中・高年層での利用はさほど進まず2割台に留まっていることが明らかになった(下図参照)。
現在、コールセンター業界における深刻な人手不足が懸念されており、本調査でも待ち時間の増加や満足度の低下が確認されている。自己解決型チャネルのより一層の利用促進や機能改善を図りながら、コールセンターの呼量削減・負荷軽減を実現し、カスタマーセンターサポート全体の満足度向上を図ることが求められている。
J.D. パワー 2022年カスタマーセンターサポート満足度<金融業界編>No.1を発表
総合満足度ランキングは下記の通り。
<全国系銀行部門>(対象5ブランド)
第1位:三井住友銀行(709ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:三菱UFJ銀行、りそな銀行(同点、702ポイント)
第1位:ソニー銀行(731ポイント)
2年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:住信SBIネット銀行(705ポイント)
第3位:PayPay銀行(704ポイント)
第1位:野村證券(729ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」の3ファクターで最高評価。
第2位:大和証券(725ポイント)
「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の2ファクターで最高評価。
第3位:SMBC日興証券(718ポイント)
※野村證券と大和証券の「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」ファクターのスコアは同点。
第1位:松井証券、マネックス証券(同点、723ポイント)
松井証券は「利用のしやすさ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の3ファクターで最高評価。
マネックス証券は「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」ファクターで最高評価。
第3位:SBI証券(704ポイント)
第1位:ソニー生命(756ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:オリックス生命(746ポイント)
第3位:アフラック生命(744ポイント)
第1位:三井住友海上火災保険(743ポイント)
「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の3ファクターで最高評価。
第2位:東京海上日動火災保険(736ポイント)
「利用のしやすさ」ファクターで最高評価。
第3位:損害保険ジャパン(734ポイント)
第1位:ソニー損害保険(793ポイント)
2年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:イーデザイン損害保険、セゾン自動車火災保険(同点、754ポイント)
第1位:アメリカン・エキスプレス・インターナショナル(777ポイント)
2年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:JCB(723ポイント)
第3位:三菱UFJニコス(705ポイント)
年に1回、直近1年以内に金融機関において、商品・サービスに関する困りごと解決や各種問い合わせ、情
報収集でカスタマーセンターサポート*² を利用した人*³ を対象に、利用状況や各種経験、満足度を聴取し明ら
かにする調査。今年で2回目の実施となる。
尚、本年より調査名をカスタマーセンターサポート満足度調査(旧:コンタクトセンターサポート満足度調査)に変更している。
■実施期間:2022年8月初旬~中旬 ■調査方法:インターネット調査
■調査対象:金融機関においてカスタマーセンターサポートを利用した人(20歳~74歳)
■調査回答者数:全国系銀行部門:1,700人
ネット銀行部門:1,545人
対面証券部門:1,678人
ネット証券部門:1,450人
生命保険会社部門:4,150人
代理店系損害保険会社部門:1,350人
ダイレクト系損害保険会社部門:2,200人
クレジットカード会社部門3,450人
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターに関するユーザーの評価を基に 1,000
ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が
大きい順に、「利用のしやすさ*⁴」(28%)、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」(25%)、
「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」(24%)、「問題の解決や対応に要した時間」(22%)となっている
(カッコ内は影響度)。
*²「コールセンター」「オペレーターによるチャットサポート」「自動応答によるチャットサポート」
「メール問い合わせ/問い合わせフォーム」「FAQ(よくある質問)ページ)」
*³ 既存顧客のみならず、見込み客からの問い合わせ等も含む
*⁴「利用のしやすさ」:問い合わせ先の見つけやすさ、利用できる時間帯、待ち時間、使いやすさなど
*J.D. パワーが調査結果を公表する全調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
【注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。
J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
本調査は金融業界におけるカスタマーセンターサポートの利用者満足度を調べるもので、第2回目となる本年も「全国系銀行」、「ネット銀行」、「対面証券」、「ネット証券」、「生命保険会社」、「代理店系損害保険会社」、「ダイレクト系損害保険会社」、「クレジットカード会社」の金融8業態を対象に、「コールセンター」、「オペレーターによるチャットサポート(有人チャット)」、「自動応答によるチャットサポート(AIチャットボット)」、「メール問い合わせ/問い合わせフォーム」、「FAQ(よくある質問)ページ)」を利用した人を対象に行った。
コールセンターと有人チャットを中心に前年から満足度が低下
本年の業界全体の総合満足度スコアは708ポイントで、前回調査(2021年11月発表)より-12ポイントの低下となった。サポート機能別にみると、オペレーターによる対応が必要な「コールセンター」と「オペレーターによるチャットサポート(以下、「有人チャット」)」において低下が大きく、「有人チャット」は前年比-20ポイント、「コールセンター」は-17ポイントとなった。(下図参照)。
コールセンター・有人チャットともに待ち時間が増加
オペレーターとやりとりを開始するまでの待ち時間*¹ と満足度の関係をみると、コールセンター・有人チャットともに、待ち時間が「3分」を超えると満足度が大きく低下する傾向がみられている。今回、満足度が大きく低下したコールセンターや有人チャットでは、オペレーターとやりとりを開始するまでに3分以上の待ち時間を要したという回答が前年から増加していることが確認できた。他のサポート機能と比較すると、これらのサポート機能は早期解決が望まれており、すぐに問い合わせが開始できることへの顧客期待も大きいと考えられるため、待ち時間の増加が今回の満足度低下に大きく影響しているのではないかと推察される。
*¹ コールセンター利用者は自動音声ガイドの操作を終えてからオペレーターにつながるまでの待ち時間、
有人チャット利用者はオペレーターとチャットを開始できるようになるまでの待ち時間を聴取。
若年層で自己解決型チャネルの利用が進む一方、依然として主流はコールセンター
直近で利用したサポート機能をみると、オペレーターによる対応を必要としない自己解決型チャネル(「自動応答によるチャットサポート(AIチャットボット)」及び「FAQ(よくある質問)ページ」)は、若年層の利用率が前年より6ポイント増加し4割に上るものの、中・高年層での利用はさほど進まず2割台に留まっていることが明らかになった(下図参照)。
一方で、コールセンターの利用率については若年層においては前年から減少し約4割となっているものの、中年層は約6割、高年層では約7割と依然高い水準となっている。若年層を中心に今後も自己解決型チャネルは利用拡大が見込まれるが、中・高年層にとっては依然としてコールセンターがカスタマーセンターサポートの主要チャネルとなっている。
現在、コールセンター業界における深刻な人手不足が懸念されており、本調査でも待ち時間の増加や満足度の低下が確認されている。自己解決型チャネルのより一層の利用促進や機能改善を図りながら、コールセンターの呼量削減・負荷軽減を実現し、カスタマーセンターサポート全体の満足度向上を図ることが求められている。
J.D. パワー 2022年カスタマーセンターサポート満足度<金融業界編>No.1を発表
総合満足度ランキングは下記の通り。
<全国系銀行部門>(対象5ブランド)
第1位:三井住友銀行(709ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:三菱UFJ銀行、りそな銀行(同点、702ポイント)
<ネット銀行部門>(対象6ブランド)
第1位:ソニー銀行(731ポイント)
2年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:住信SBIネット銀行(705ポイント)
第3位:PayPay銀行(704ポイント)
<対面証券部門>(対象6ブランド)
第1位:野村證券(729ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」の3ファクターで最高評価。
第2位:大和証券(725ポイント)
「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の2ファクターで最高評価。
第3位:SMBC日興証券(718ポイント)
※野村證券と大和証券の「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」ファクターのスコアは同点。
<ネット証券部門>(対象5ブランド)
第1位:松井証券、マネックス証券(同点、723ポイント)
松井証券は「利用のしやすさ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の3ファクターで最高評価。
マネックス証券は「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」ファクターで最高評価。
第3位:SBI証券(704ポイント)
<生命保険会社部門>(対象14ブランド)
第1位:ソニー生命(756ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:オリックス生命(746ポイント)
第3位:アフラック生命(744ポイント)
<代理店系損害保険会社部門>(対象4ブランド)
第1位:三井住友海上火災保険(743ポイント)
「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の3ファクターで最高評価。
第2位:東京海上日動火災保険(736ポイント)
「利用のしやすさ」ファクターで最高評価。
第3位:損害保険ジャパン(734ポイント)
<ダイレクト系損害保険会社部門>(対象7ブランド)
第1位:ソニー損害保険(793ポイント)
2年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:イーデザイン損害保険、セゾン自動車火災保険(同点、754ポイント)
<クレジットカード会社部門>(対象10ブランド)
第1位:アメリカン・エキスプレス・インターナショナル(777ポイント)
2年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。
第2位:JCB(723ポイント)
第3位:三菱UFJニコス(705ポイント)
《 J.D. パワー 2022年カスタマーセンターサポート満足度調査℠<金融業界編>概要 》
年に1回、直近1年以内に金融機関において、商品・サービスに関する困りごと解決や各種問い合わせ、情
報収集でカスタマーセンターサポート*² を利用した人*³ を対象に、利用状況や各種経験、満足度を聴取し明ら
かにする調査。今年で2回目の実施となる。
尚、本年より調査名をカスタマーセンターサポート満足度調査(旧:コンタクトセンターサポート満足度調査)に変更している。
■実施期間:2022年8月初旬~中旬 ■調査方法:インターネット調査
■調査対象:金融機関においてカスタマーセンターサポートを利用した人(20歳~74歳)
■調査回答者数:全国系銀行部門:1,700人
ネット銀行部門:1,545人
対面証券部門:1,678人
ネット証券部門:1,450人
生命保険会社部門:4,150人
代理店系損害保険会社部門:1,350人
ダイレクト系損害保険会社部門:2,200人
クレジットカード会社部門3,450人
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターに関するユーザーの評価を基に 1,000
ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が
大きい順に、「利用のしやすさ*⁴」(28%)、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」(25%)、
「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」(24%)、「問題の解決や対応に要した時間」(22%)となっている
(カッコ内は影響度)。
*²「コールセンター」「オペレーターによるチャットサポート」「自動応答によるチャットサポート」
「メール問い合わせ/問い合わせフォーム」「FAQ(よくある質問)ページ)」
*³ 既存顧客のみならず、見込み客からの問い合わせ等も含む
*⁴「利用のしやすさ」:問い合わせ先の見つけやすさ、利用できる時間帯、待ち時間、使いやすさなど
*J.D. パワーが調査結果を公表する全調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
【注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。
J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
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