新しい商品をリリースした際に行う「新商品発表会」。自社の商品をより多くの生活者へ届けるためには、まずは情報を発信する新商品発表会が重要です。
では、新商品発表会を行う際には何が必要なのでしょうか。本記事では、準備するものや新商品発表会を行う際に注意しておきたい5つのポイントについてご紹介します。
新商品発表会では何をするの?
新商品発表会とはその名の通り、新しい商品をお披露目する場のことです。一口に新商品発表会と言っても、企業によってコンテンツの内容はさまざま。例えば、すでに取引実績のある利用企業を集めて開くプライベートショー形式や、メディア関係者を集めたプレス発表会形式などがあります。
あらゆる新商品発表会に共通している大切な要素は「明確なメッセージ設計」です。
開発背景、新商品のコンセプトなど、世の中へ伝えたいメッセージを明確にしたうえで構成を考えていくことが必要です。「どんな目的で」「誰に」「何を」伝えるべきなのかを明確にし、企画を練りましょう。
そのために、会場選定やコンテンツ内容を検討し、場合によってはノベルティを用意したり、著名人をキャスティングしたりすることも。その場限りのイベントとしてだけでなく、メッセージを参加者へとダイレクトに伝え、最終的に生活者に届けることをイメージして準備を進めましょう。
新商品発表会を行う効果・メリット
新商品発表会を行うことで得られる効果は、プレスリリース上では伝えきれないメッセージを含めてダイレクトに伝えつつ、参加者と対話ができることです。
新商品発表会のコンテンツにはさまざまな役割があります。代表者や担当者によるプレゼンテーションやデモンストレーションは、テキスト上では伝わりきらない温度感やメッセージを伝えることができます。また、質疑応答やフリートークを行うと、参加者からのフィードバックをダイレクトに受け取ることができ、双方向に意見をやりとりすることも可能です。
メディア関係者とも直接接点を持てるため、今後の関係性を構築するきっかけとなる貴重な機会となり得ます。その機会を最大限に活用するため、各社さまざまな工夫をして取り組んでいます。
新商品発表会に向けて準備する項目
では、新商品発表会を開催するにあたっては、何を準備しておけばよいのでしょうか。基本的な5つの項目をご紹介します。
1.プレスリリース
新商品発表会に向けて、商品の概要や発売日、キャンペーン内容などの情報をまとめたプレスリリースを作成しましょう。基本情報だけでなく、 商品が持っている強みや新規性、ほかの商品とは違う独自性、時事ネタなどの要素も盛り込むことが効果的です。
商品の目新しさや期待感が伝われば、さらに深掘りした取材をするために新商品発表会へ参加するメディア関係者も増えるでしょう。
2.発表会の日程や会場・コンテンツ
新商品発表会は、商品の発売2ヵ月前から前日までに開催するのが一般的。とはいえ開催のタイミングは、参加する関係者やほかのイベントとの兼ね合い、目的に応じて変えてもOKです。
会場の選択肢としては、ホテルの宴会場や商業施設のイベントスペース、貸し会議室などがあります。重要なのは、参加者がアクセスしやすい場所であるということ。
そのほかの会場選びのポイントとしては、商品のイメージとの相性や、キャパシティなどもあります。新商品発表会のコンテンツは、プレゼンテーション、対談、ゲスト登壇、商品体験やデモンストレーション、動画の放映など、さまざまなものが考えられます。目的と伝えたいメッセージ、手段を踏まえて検討しましょう。
3.商品サンプルやノベルティ
新商品発表会に訪れたメディア関係者に対して、商品サンプルやノベルティを渡すことがあります。
商品サンプルを渡すことで、参加者がいち早く商品を体験できたり、直接撮影用の素材として利用できたりします。ノベルティは、伝えたいメッセージや世界観と一貫性のあるものを用意することで、参加者に体験価値を提供できるので工夫しましょう。企業姿勢や商品価値をより理解してもらうきっかけになることもあるので、重要です。
4.SNSでシェアしやすい画像や動画
メディア関係者が記事で紹介したり、参加者がSNSで投稿したりすることを想定して、記事素材として使用・シェアしやすい画像や動画を用意しておきましょう。新商品発表会の告知をするプレスリリースに、商品画像や使用イメージをつけておくことも効果的です。
用意した画像は、参加後すぐに使用できるように、当日の配布資料やメールで提供するようにしましょう。
参加者が新商品を使ったオリジナルの素材を自由に撮影できるよう、会場に撮影ブースを設けることも効果的です。商品名やブランド名の入ったパネルや、世界観を体現する小物などを用意しておくとよいでしょう。
5.機材や人員配置のプラン
新商品発表会の内容に合わせて必要な機材を用意し、司会者、運営スタッフを中心とした人員配置のプランも策定します。モニターやプロジェクター、音響装置などについては、必要なものをあらかじめ確認し、漏れがないように手配しておきましょう。
また、当日の受付、誘導、問い合わせ窓口などのスタッフの役割分担も同時に決めておくとスムーズな運営ができます。
なお、記者発表会や記者会見で用意すべきものやポイントについては、こちらの記事で紹介しています。
新商品発表会をする際に工夫したい5つのポイント
最後に、当日の新商品発表会を成功させるために、注意しておきたい5つのポイントをご紹介します。
1.商品の概要や特徴を明記したプレスリリースを配布する
プレスリリースは、新商品発表会に足を運んでくれたメディア関係者に資料として配布するようにしましょう。
プレスリリースは、記者がメディアで取り上げる上でベースとなる重要な素材です。商品の概要や特徴、強みはもちろんですが、商品の開発・発売過程で参考にした生活者の動向や市場規模に関する調査、関連するアンケート結果など客観的な数字も加えておくのがおすすめ。メディア関係者にとって理解を深めやすく、追加取材などの工数も抑えられるというメリットがあるので、スムーズに記事にしやすくなります。
2.SNSを活用してリアルタイム配信
最近では、新商品発表会の模様をリアルタイムで配信する企業も増えてきています。配信する際には、メディア関係者だけでなく、生活者でも気軽に見やすい、X(旧 Twitter)やInstagram、YouTubeなどを活用するのがおすすめです。配信を行うと、遠方のメディア関係者の参加や、生活者によるSNS上での情報発信の機会を作りやすくなります。
3.配布物は多めに用意しておく
参加者に偏りなく資料やサンプル、ノベルティなどの配れるよう、配布物は多めに用意しましょう。
4.商品の世界観を損なわないセッティングを行う
商品ごとに世界観はさまざま。商品の世界観や伝えたいメッセージに合った会場のセッティングを行うように心がけましょう。例えば、商品のターゲット層が「落ち着いた30代女性」の場合、原色を多用したカラフルなレイアウトや賑やかすぎる装飾、照明は、商品イメージに合っていないと感じる人もいるかもしれません。
また、ブランドや企業イメージとの統一感がないと、参加者に誤った印象が伝わってしまったり、記憶に残りづらくなってしまったりする場合も。会場装飾については、事前にしっかり担当者とコンセプトを練ってから、準備に臨むようにしましょう。
5.要点の伝わるプレゼンテーションを
新商品発表会では、商品の理解を深めるためにプレゼンテーションを行うことが多いですよね。ただし、メッセージが多すぎて複雑な内容になってしまうと、かえって伝わりません。事前準備で伝えたいポイントを明確にしたうえで、要点を押さえた端的なプレゼンを心がけましょう。
専門用語が並びすぎないようにすることも大切です。誰が聞いてもわかりやすい言葉を使うことで、参加者に伝わるプレゼンになります。
プレゼンテーションに終始することなく、商品を体験してもらう時間や質疑応答の時間を設けることで、双方向のやりとりが生まれ、より参加者の理解が深まる発表会にできるでしょう。
新商品のスタートダッシュを万全の態勢で
本記事では、新商品発表会を行う際に準備するものや、注意しておきたい5つのポイントについてご紹介しました。
新商品発表会は、発売時の初動を左右する重要な機会でもあります。だからこそ、当日訪れたメディア関係者に対しては、丁寧なコミュニケーションを図り、しっかりとメッセージを伝えたいものです。
新商品の良いスタートダッシュとなるよう、新商品発表会を活用してみてくださいね。
<編集:PR TIMES MAGAZINE編集部>
新商品発表会に関するQ&A
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