オフラインイベントの開催や対面で会う機会が少なくなった今、企業とユーザーのコミュニケーション手段としてオンラインコミュニティが注目を集めています。ユーザーとの関係性を深めるために効果的なオンラインコミュニティの運営方法や、成功事例をお伝えします。
オンラインコミュニティとは?
オンラインコミュニティとは、共通の目的や近い価値観を持った人たちがインターネット上でつながり、交流をはかる場所を意味します。
オンラインコミュニティの多くは、タレントをはじめとするインフルエンサーや、企業がコミュニティオーナーとして存在しています。コミュニティメンバーは、趣味コミュニティや地域コミュニティなど、各々目的を持ちながら情報交換、イベント、勉強会開催、プロジェクト立ち上げを行います。そのオンラインコミュニティ内の心理的安全性が築ければ、メンバー同士の深い関係が生まれ、長く続くコミュニティとなるでしょう。
企業がオンラインコミュニティを運営するメリット
オンラインコミュニティを通じて企業(運営側)とコミュニティメンバーの距離が近くなると、さまざまなメリットが生まれます。
メリット1. 商品開発やマーケティングに生かせる
コミュニティメンバーからのフィードバックは商品開発やマーケティングに非常に有益です。企業が見落としていた商品開発への糸口や思わぬ利用方法、課題の発見につながるような有用な意見が得られるからです。
コミュニティメンバーは、オンラインコミュニティを通じてその企業への貢献を実感して帰属意識を高める傾向があります。
メリット2. 営業・サポートコストが削減できる
コミュニティメンバー間での交流が盛んになると、口コミで会員が増加する、メンバー同士がサービス利用方法を教え合うなど、企業側の営業・サポートコストの削減が期待できます。
メンバー同士が自発的に交流し、主体性が生まれるオンラインコミュニティにするためには、コミュニティをリードしてくれるメンバーが活躍できる仕組みや環境づくりに注力しましょう。
メリット3. サービス継続率が高まる
コミュニティメンバーのロイヤルティ(商品・サービスへの愛着)が高まると、他社との差別化につながり、サービス利用の継続率を向上させることが可能です。
海外企業の進出や生産コストの低下によって、価格や商品スペックで他社との差別化が難しくなってきている今、オンラインコミュニティを通じて自社のサービス利用の継続率を高められることは、大きなメリットだといえるでしょう。
メリット4. 従業員のモチベーション向上につながる
自社サービスが利用者の役に立っている、喜ばれている──、それを実感すれば、従業員は誰しも嬉しい気持ちになり、モチベーションの向上につながります。
オンラインコミュニティにおけるメンバー同士の交流やサービス利用体験を知ることで、「誰のために、何のために仕事をしているのか」が明確になりやすく、利用者の期待に応えるためにサービス改良に尽力する活力になりえます。
オンラインコミュニティのつくり方5ステップ
成功するオンラインコミュニティを実現するために、どのような手順を踏んでいく必要があるでしょうか。5つのステップに分けて解説していきます。
STEP1. オンラインコミュニティの目的を決める
企業認知、売上向上、顧客ロイヤルティ向上など、オンラインコミュニティの目的を明確にします。そのうえで、参加者がそのオンラインコミュニティを通してどのような情報と体験が得られるのかを考慮すると、コミュニティの軸ができます。
STEP2. ルールを決める
オンラインコミュニティは柔軟に運用しながら最適化をはかっていきますが、最低限のルールは必要です。誹謗中傷や非難などの行為を排除し、快適に活動するためのルールをはっきりと決め、コミュニティメンバーに周知しておきましょう。
STEP3. 参加費用を決める
オンラインコミュニティを運営するにはプラットフォームを選定し、運用方法や運営者などサポート体制を決定します。そして、その運営コストも加味したうえでコミュニティ参加費用を検討します。多くの場合、企業コミュニティはサービス利用者の特典として無料で提供しているケースが目立ちます。予算と効果に見合った料金設定を行いしましょう。
STEP4. オンラインコミュニティの募集を開始・プレスリリースを配信する
企業オンラインコミュニティへの参加募集を行います。サービス利用率が高いユーザーが加入すると、コミュニティが活発化する傾向があります。ユーザーの連絡先が不明の場合は、広告などによる告知が必要です。SNSの投稿を見て声をかける方法も検討できます。
また、このタイミングでプレスリリース配信も手法のひとつです。
STEP5. 交流を促す仕組みをつくる
長く続くオンラインコミュニティ運営のために、交流を促す仕組みをつくります。メンバー、一人ひとりの発言に運営スタッフが反応したり、スタンプなどでリアクションをしたり、発言を受け入れる空気をつくると効果的です。レビューに対してポイントを付与したり、イベントを開催したりするのもいいでしょう。コミュニティメンバーが求めていることを把握しながら、企画を重ねていきます。
オンラインコミュニティの運営に利用するツール・プラットフォーム事例
FacebookやSlack、Chatworkなど、コミュニティツールに適したプラットフォームはいくつかあります。今回は、企業コミュニティ運営に定評があるプラットフォームをプレスリリース配信事例とともに紹介します。
1. 導入実績と独自開発AIが魅力の「QON」
企業運営型ファンコミュニティクラウドサービスとして200以上の企業や団体に導入した実績があります。東京大学の池上高志教授との共同研究によって生み出された独自開発のAI機能で、発言や貢献度の高いユーザー同士をマッチングさせる機能があるのが特徴です。
2. ナレッジ共有や学習コンテンツに強い「coorum」
coorumは既存ユーザーの行動分析ができるカスタマーサクセスプラットフォームとして活用されているコミュニティプラットフォームです。ナレッジを共有する機能が充実しており、ユーザー同士が情報交換できる「ノウハウ共有」機能がついています。
参照:株式会社Asobicaのプレスリリース|PR TIMES
3. 地域産業活性に関連する企業や団体には「Tailor Works」
創業支援、継承事業、まちづくりと、全国各地でコミュニティ運営の実績があるのが「Tailor Works」です。産学官をつなぐプラットフォームとしてコミュニティの開設が可能です。コミュニティを活用した協働プロジェクト立ち上げの際におすすめです。
4. SNSに頼らない独自ドメインでつくれる「OSIRO」
サブスクリプション型のプラットフォームのOSIRO(オシロ)は、独自ドメインで簡単にオンラインコミュニティを構築できます。コミュニティに不可欠なブログやイベント運営といったコンテンツに留まらず、ファン同士がコミュニケーションを楽しめる機能がついています。
オンラインコミュニティ運営を成功させる4つのTIPS
せっかくリソースを割いてオンラインコミュニティを始めるならば、運営を成功させたいところです。失敗しないコミュニティ運営に必要な4つのTIPSを学んでいきましょう。
1. 初期メンバーに配慮
初期のコミュニティメンバーがそのオンラインコミュニティの雰囲気を決定付けると言っても過言ではありません。大切なのはコミュニティメンバーと一緒にコミュニティをつくる意識です。ロイヤルティが高いメンバー、サービスの利用頻度が高いメンバーを招待することで、コミュニケーションが生まれやすくなります。
2. メンバー第一主義
企業都合でイベントやキャンペーンを行うだけなら、メールマガジンなど他の手段を利用してもよいはずです。オンラインコミュニティを運営するのならば、コミュニティメンバーの参加目的を確認しながらメンバーが求めるコンテンツを提供するとともに、定期的にコミュニティメンバーとアイデアを出し合い、メンバーの要望に沿った運営を心掛けます。
3. ロイヤルティ施策
登録時の特典につられてオンラインコミュニティに参加したユーザー=メンバーが、時間を経て離脱するケースをよく耳にします。そこで重要になるのがロイヤルティ施策です。オーナーである企業の積極参加はもちろん、メンバーが発信しやすい雰囲気づくり、お礼や感謝の見える化、交流をはかるためのイベントを充実させるといった仕組みが重要になります。
4. 試作で運用
オンラインコミュニティの設計は大切ですが、立案に時間をかけすぎてスタートが遅くなるのは本末転倒です。先にあげた、最低限考慮すべきポイントを押さえながら最適化をはかりましょう。無料で始められる方法も複数あるため、スモールスタートをする場合はSNSやコミュニケーションアプリを用いるのもひとつの手段です。
オンラインコミュニティの成功事例3選
オンラインコミュニティは自社のスタイルに合わせて運営していきたいもの。そこで、オンラインコミュニティがうまく機能している企業事例から、自社に生かせるポイントを探してみましょう。参考になるプレスリリースもご紹介します。
1. エンゼルPLUS
コミュニティメンバー限定のキャンペーンや応募企画が好評なのが、森永製菓が運営する「エンゼルPLUS」です。商品の画像を投稿するギャラリーや、メンバーが書き込めるブログが用意されています。コメントなどによってポイントが付与され、貢献度が可視化できる仕組みがあります。
キャンペーン当選者が画像付きで賞品を紹介し、メンバー同士が祝い合うなど、掲示板も盛り上がりを見せています。毎月「盛り上がった賞」としてポイントを付与する取り組みも好評です。
参照:森永製菓株式会社 松野員人氏が、ファンコミュニティ「エンゼルPLUS」で長期的なファンとの関係構築ノウハウと重視するKPIについて解説|株式会社イーライフのプレスリリース
2. JBUG
タスク・プロジェクト管理ツールであるBacklogユーザーによるコミュニティ、JBUG(ジェイバグ:Japan Backlog User Group)は、コミュニティメンバーの交流が盛んです。あるユーザーがSNSでBacklogの使い方について課題点をつぶやいたところ、既存ユーザーがアドバイスをしたことからコミュニティが始まりました。
プロジェクトに関わる人の祭典「Backlog World」は、YouTubeでアーカイブされています。ロイヤルユーザーに対して使い方などを相談するうちに、メンバーが運営者としてサポートしてくれる体制になった点からも、メンバーの巻き込みが上手な企業といえます。
参照:Backlogユーザーグループが開催する「Backlog World 2021」参加申し込み受付開始|(株)ヌーラボのプレスリリース
3. GooPassコミュニティ
カメラ機材や撮影体験をサブスクリプションサービスで提供するカメラブ株式会社は、Slackを用いたユーザーコミュニティを運営しています。レンタルしたカメラについて感想を投稿したり、撮影した写真を投稿したりしてコミュニティメンバーと企業スタッフが交流をはかっています。おもしろい事例は、コミュニティメンバーが社員として入社したこと。オンラインコミュニティを通じて企業理解が進み、サポート提供側になった事例です。
参照:カメラのサブスク「GooPass」は3周年を迎えました
企業オンラインコミュニティは企業とメンバーの目的一致が重要、メンバーが喜ぶ仕組みづくりで長期的に良好な関係を構築しよう
企業オンラインコミュニティの運営は短期施策ではありません。長期的にユーザーとの関係を構築するうえで近年注目を集めているマーケティング手法です。コミュニティマネージャーや運営を任された担当者は、オンラインコミュニティの目的を明確にしてメンバーの目的が達成できる仕組みづくりをしていきます。コミュニティメンバーは貢献しているという実感を得たり感謝されたりすることによって自己実現欲が刺激され、よりサービスに愛着が湧きます。参加メンバーと共にコミュニティないしはサービスの成長を目指していきましょう。
オンラインコミュニティの作り方に関するQ&A
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