「ニクの日」や「カレーの日」「パフェの日」など食べ物に関する記念日は多く存在します。日にちに紐づいた毎月訪れる記念日もあれば、年に一回のものなど様々です。
そんななか、お肉、お米と並んで私たちの食生活に関係の深い「野菜」の記念日をご存知でしょうか。8月31日は「野菜の日」で年に一回訪れる記念日です。
実は「野菜の日」を広報トピックスとしたPR事例はあまり豊富ではありません。関連プレスリリースも2019年8月で20本以下と、数字から見ても活用度や浸透度は高いとは言えない状況です。
しかしPR TIMES MAGAZINEでは、「ニクの日」などのようにもっと盛り上がる広報トピックスになり得るのでは!?と予測しています。そこで今回は2019年8月20日に配信された、株式会社ロック・フィールドさんのプレスリリースをピックアップし、紐解いていきます。
◆株式会社ロック・フィールドさんのプレスリリースはこちら
記念日との向き合い方が差別化にもなる。株式会社ロック・フィールドの「野菜の日」プレスリリース事例
多数の惣菜店を運営する株式会社ロック・フィールドさん。サラダカンパニーとしておいしく野菜が摂れる多彩なメニューを展開し、「野菜の日」にちなんで野菜の上手な摂取方法を伝えるキャンペーンを行いました。
野菜の魅力を伝えるイベントや飲食店でのフェアなどが各社で施策される中、こちらのプレスリリースの魅力を紐解いたところ
- 自社なりに捉えて記念日を活用
- 小道具に工夫の詰まったイメージ画像
- 店頭と連動を持たせた画像情報
の3つのポイントが見えてきました。
GOODポイント1:自社なりに捉えて記念日を活用
野菜を扱ったメニューを新たに展開したり「831」にまつわる価格設定にするなど、飲食業界での「野菜の日」の取り入れ方はさまざま。
同社ではまず「野菜の日」を「カラダを想う日」と捉えることからスタート。そのうえで、野菜の上手な摂取方法を伝えるべくキャンペーンを行いました。プレスリリースのタイトルやリード文でもそのことをしっかりと説明しています。
これにより、企画の意図や背景が読み手に伝わり説得力が増します。この日をどんな機会と捉えているかは、ともすれば生活者への提唱となり、キャンペーンへの賛同や参加率にも影響することでしょう。
GOODポイント2:小道具に工夫の詰まったイメージ画像
このキャンペーンでは、野菜の上手な摂取方法を伝えるため「フレッシュ野菜」「加熱野菜」それぞれの良さを提示しています。各ポイントを伝えるとともに代表商品も並べているのですが、この画像にもポイントが。
「フレッシュ野菜」の商品は明るい白いお皿の上に盛り付けられ、下に敷いたプレートや布も白で統一するなど、全体的にフレッシュな印象にまとめられています。シルバーのフォークもすっきりと見せる演出として一役買っています。
空気を含んだようにふわっと盛り付けて食材の素材感を伝える生野菜商品の盛り付けに対して、加熱野菜商品はぎゅっと寄せて盛り付けています。柔らかなピンク色の布からも、加熱調理ならではの暖かみを感じられますね。
商品画像などのビジュアル作成では、プロのカメラマンやコーディネーターに依頼することもあれば、自社で撮影することもあるでしょう。野菜やサラダなどなかなか差別化するのが難しい食材のときはお皿や背景で演出するなど、小道具もセットでイメージをつくりあげるも一つの方法です。
プレスリリースではタイトルや本文章と並んで画像も大切なポイントとなってきます。文章と合わせて、魅力を視覚的に伝える画像作りにもこだわりましょう。
GOODポイント3:店頭と連動を持たせた画像情報
キャンペーン概要には店頭POPや販売員が期間中に身に着けるバッジの画像も掲載。
いわゆるデパ地下などの商業施設で展開する店舗が多いからこそ、プレスリリースでの告知によって広いフロア内でも読み手が売り場を見つけやすくなります。これは多くの業種でも参考になる方法ですね。
「野菜の日」はコロナ禍でも取り入れやすいトピック
今回は、記念日をさらに独自の解釈と意図をもって広報トピックスとして展開されたこちらのプレスリリースを紹介しました。どうしてこの記念日を取り入れるのか、自社ならそれをどう活用するのか、時にその背景こそがフックとなることもあります。
表面的な事実を伝えるだけでなく、背景や想いもセットにして発信する工夫は、どんな業種でもすぐに取り入れられそうですね。
コロナ禍の今年でも食材の記念日は活用しやすいのがポイント。経済回復のための外食産業とイエナカ時間の増加により自炊者が増えている今夏は、「野菜の日」にとっても追い風ではないでしょうか。
「野菜」を題材とするのか「831(ヤサイ)」の語呂合わせを活用するのか、8月31日の「野菜の日」を自社らしく有効活用しましょう。
<編集/岡 陽香>
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