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April Dream(エイプリルドリーム)とは?広報PR施策として企業の「夢」を発信するメリットやポイント・事例を解説

企業の理念や想いをもっとわかりやすく伝えたい、と考えている広報PR担当者も多いのではないでしょうか。

PR TIMESは、4月1日を「エイプリルフール=ウソをついても許される日」から、「April Dream(エイプリルドリーム)=叶えたい夢を語る日」に変えようと、2020年から新たな発信文化の創造に取り組んでいます。

企業が「叶えたい夢」を発信することで、企業の理念や想いをよりわかりやすく伝えられます。あらためて従業員に行動指針を示せるほか、「夢」に共感した仲間やビジネスパートナーが現れる可能性にもつながるのです。

本記事では、April Dreamの概要、企業がApril Dreamを活用してPR TIMESやその他の場所で夢を発信するメリット、夢の発信方法やポイント・事例を紹介します。

2025年は、昨年に続き5000の夢を乗せた「Dream Train」を実施予定です。企業・団体、自治体などの「夢」を発信する機会にしてみてくださいね。

April Dream(エイプリルドリーム)とは?

April Dream(エイプリルドリーム)」とは、PR TIMESが2020年より開始した、新たな発信文化を日本に根付かせることを目指す取り組みです。

April Dreamは、4月1日に「叶えたい夢を語る場」をつくることを目的としています。

本気で叶えたい夢を発信することで、共感した仲間が集まったり、手助けしてくれる人が現れたりと、実現へ一歩近づくもの。

一見不可能にすら思われるような夢であったとしても、「未来への約束」として、高らかに宣言してほしい。4月1日を、夢を持つ人たちがあふれ、その実現に近づくための1日にしたい。

そのためにPR TIMESは、4月1日にさまざまな取り組みを行っています。

その一環として、「企業は4月1日に『夢』に関するプレスリリースを無料で配信できる」というものがあります(詳細は後述します)。

企業の「夢」とは?ビジョン・ミッションとの違い

企業にとっての「夢」とは何かを説明するうえで、まずはビジョン・ミッションとの違いを整理しましょう。

多くの企業は、目指す世界や行動指針をビジョンやミッションとして言語化しています。ビジョンとミッションは企業活動の指針であり、共感した人がメンバーやパートナー、ユーザーになってくれる重要なものです。

一方、「夢」は、「難しいかもしれないけれど実現したい出来事」です。ビジョンやミッションと比べると自由度が高いと言えるでしょう。より自由な発信だからこそ、思わぬところから「面白そう」「実現させたい」と「夢」に共感してくれる仲間が現れる可能性があるのです。

説明や理解がなかなか難しいビジョン・ミッションに比べ、「夢」には聞いただけでワクワクさせる力があると言えます。

企業がApril Dreamで「夢」を発信するメリット・効果

ここからは、企業がApril Dreamを活用して「夢」を発信する具体的なメリット・効果について解説します。

メリット1.「夢」への共感を通じて企業への認知・応援につながる

企業が「夢」を発信するメリットの1つ目は「この夢に向かって頑張ってほしい」という企業への共感・応援につながることです。

たとえば、「滋賀の一番小さな町に革工房を作ります」という夢を発信したCxC Leatherもそのひとつ。

(参考:April Dream公式サイト

地域の特徴とともに商品・サービスの魅力を伝えることで、「ものつくり」で起業をしたい方の「夢」に向けた発信は認知を広げ、応援を呼びファンになってくれる可能性があります。

メリット2.実現に向けて協力してくれるパートナーが現れる

企業が「夢」を発信するメリットの2つ目は、夢に共感し、実現に向けて協力してくれるパートナー企業との出会いにつながることです。

発信を通じて同じ夢を目指す仲間と出会い、製品開発などの共同プロジェクトが立ち上げられ、実際に取り組みが始まっていくケースもあります。

たとえば、「“ウェルエイジング”な世界の実現!」という夢を発信したキューサイ株式会社は、同じ志をもつパートナー企業と共創を「夢」のひとつとして掲げ、その後コラボレーション企画も実施しようとしています。

(参考:April Dream公式サイト

さらに、出会うのは企業だけにとどまりません。企業が掲げる夢に共感した生活者が、同じ未来を目指したいと思ってくれる可能性もあります。

メリット3.目指す未来について社内の目線を合わせられる

企業が「夢」を発信するメリットの3つ目は、従業員をはじめとする各メンバーが、自分たちの目指す未来について目線を合わせられることです。

企業として発信する夢は、企業が目指す世界や未来について、より具体的にわかりやすく表現したものです。その夢を対外的に発信することにより、社内のメンバー一人ひとりが実現に向けた行動を踏み出すエネルギーが生まれるでしょう。

たとえば、『「野菜の未来」は私たちが守ります』という夢を発信した株式会社FAMSでは、自分たちの使命を紹介。地域社会に貢献するといった従業員共通の「夢」が綴られています。

(参考:April Dream公式サイト

従業員が生産に誇りを持ち、「安心の食の未来」を目指す指針となるであろう事例です。

April Dreamで「夢」を発信する主な方法

April Dreamの概要や目的、企業がApril Dreamを通じて「夢」を発信するメリットがわかったところで、ここからは「夢をどのように発信するのか」について具体的に説明します。

まずは、PR TIMESを通じてプレスリリースとして発信しましょう。通常は事実情報を発表することが前提となるプレスリリースですが、4月1日に限り「夢のプレスリリース」を通常のプレスリリース同様にPR TIMESのサイトで配信・公開することが可能です。

なお、夢のプレスリリースには、以下のように「このプレスリリースは、April Dreamプロジェクトに共感し、4月1日を夢があふれる日にしようとする事業者が、やがて叶えるために発信した夢です。」という注釈をタイトル・サブタイトルの下部に記載する必要があります。

プレスリリース

企業ページのプレスリリースの一覧画面では、「#April Dream」というタグが表示されるようになっています。また、後述しますが、コーポレートサイトへの掲載やSNSでのシェアも合わせて行うことで、夢をより多くの人に知ってもらううえで有効な手段です。

ハッシュタグ

April Dreamで発信する「夢」を検討する際の4つのポイント

ここからは、企業がApril Dreamを通じて発信する「夢」の内容を検討する際に押さえておきたいポイントを4つ紹介します。

自社の理念や想いをしっかりと伝播させていく夢になるよう、丁寧に考えていきましょう。

ポイント1.ミッションやビジョン、企業としての資産を整理する

「夢」を検討する際の1つ目のポイントは、自社のミッションやビジョン、資産を整理することです。

自社の企業理念や歴史を振り返るとともに、社会の「どのような問題を解決するために」「どのような取り組みを行ってきたか」を棚卸しします。

自社が築いてきた実績やブランドイメージなどの資産も含め、まずは現状を正確に理解しましょう。

考えが煮詰まってしまったときは、社内外のさまざまな人と話してみてください。思いもかけなかった観点に気づけるかもしれません。

ポイント2.「社会全体」「業界」など、広い視野で課題を考える

「夢」を検討する際の2つ目のポイントは、社会全体や業界など、広い視野で課題を考えることです。

一企業として解決したい課題につい目を向けてしまうものですが、外部へ発信する夢である以上、自社への共感や応援を醸成できる内容にしたいところ。

社会全体や業界全体における課題など、多くの人が直面している課題になるよう、視野を広げて考えるようにしましょう。

April Dreamは「夢を語る日」なので、「自社だけでは解決できないかも……」と思うような壮大な内容でもいいのです。せっかくの機会を生かし、大風呂敷を広げて世の中をわくわくさせてください。

ポイント3.企業として取り組んでいる課題を、過去・現在・未来の時間軸で整理する

「夢」を検討する際の3つ目のポイントは、企業として取り組んでいる課題を、過去・現在・未来の時間軸で整理することです。

企業として現在、どのような課題に着目しているか。過去にどのような取り組みを行ってきて、未来においてはどのような課題に取り組んでいきたいと考えているか。

3つの時間軸で整理してみると、企業が取り組む課題に説得力やストーリー性が生まれます。

ポイント4.具体的で実現可能性を感じさせるものにする

「夢」を検討する際の4つ目のポイントは、具体的で実現可能性を感じさせるものにすることです。

「夢」と「ウソ」の違いは、「本気で実現を目指しているかどうか」。一見、壮大すぎるように思える夢でも、具体的にどのような行動につなげられるかを考えて言葉にすることで、一気に現実味を帯びてきます。

たとえば「20年後までに、日本で宇宙旅行へ行きたいと思う人が行ける社会にします」など、【①いつまでに、②どの領域・範囲で、③どのような状態を】目指すのかを明確にすることを意識して言語化してみてください。

自社についてよく知らない社外のステークホルダーであってもイメージがしやすくなり、「応援したい!」という気持ちや共感を喚起しやすくなるでしょう。

April Dreamで発信した夢をより多くの人に届けるための3つのポイント

April Dreamを通じて言語化した企業の「夢」。プレスリリースでの発信に加え、できる限り多くの人に知ってもらいたいところです。

ここからは、April Dreamを通じて発信した夢をより多くの人に届けるためのポイントを3つ紹介します。

ポイント

ポイント1.コーポレートサイトに掲載する

企業の「夢」をより多くの人に届けるための1つ目のポイントは、コーポレートサイトに掲載することです。

コーポレートサイトは、日々さまざまなステークホルダーが訪れる場所。すでにミッション・ビジョンや理念が掲載されている場合も多いですが、夢というわかりやすい形で表現することで、自社への理解をより深めてもらえるでしょう。

採用広報との親和性も高いので、関連ページに掲載するのもよいかもしれません。

ポイント2.SNSでシェアする

企業の「夢」をより多くの人に届けるための2つ目のポイントは、SNSでシェアすることです。

SNSを通じて発信することで、生活者がより身近に企業の夢を捉え、共感や応援してくれる可能性が高まります。

企業の公式SNSだけでなく、社内のメンバーに呼びかけて各個人のアカウントでも発信してもらえるとより情報が広がりやすくなるでしょう。

ポイント3.継続的に発信する

企業の「夢」をより多くの人に届けるための3つ目のポイントは、継続的に発信することです。

April Dreamで発信した夢の実現に向けてどのように動いているのか、その進捗を継続的に発信することで、企業の熱意が伝わり、一度触れただけでは共感につながらなかった相手の心を動かせる場合もあります。

発信する方法はプレスリリースでも、コーポレートサイトやSNSでも構いません。言ったきりで終わってはいないことをしっかりと伝えていきましょう。

また、PR TIMESは2020年以来、毎年April Dreamの取り組みを行っています。前年と同じ夢でも構いませんし、前年に発信した夢が新たな夢に引き継がれた場合には、それを社内外のステークホルダーに伝えるためにもぜひ活用してみてください。

未来を描くApril Dreamの発信事例

最後に、実際にApril Dreamを通じて発信された「夢」の事例をご紹介します。

自社の夢を発信するだけでなく、その先にどんな未来を描いているのかが伝わるプレスリリースをピックアップ。中でも、「夢」がわかりやすく表現され、公益性や社会性、話題性がある発信例をお届けします。

ぜひ、自社の発信する夢を検討するうえで参考にしてみてくださいね。

事例1.自立学習塾Orient!

  • タイトル、サブタイトルのみで目指している「夢」がわかりやすい
  • 「夢」の背景と見出し立て、サービスの可能性を訴求
  • これまでの取り組みと新たな取り組みを記載

参考:遊べば遊ぶほど賢くなる!そんなゲームや仕組みをつくる

事例2.NTG

  • 社会的背景と「夢」につながりがある
  • 地域に貢献する背景、ストーリー性が見える
  • 夢の実現に向けた具体的なアクションを掲載

参考:奥能登でスピリッツ(蒸留酒)を製造する持続可能な拠点を作ります

事例3.ONGAESHIプロジェクトチーム

  • 社会的問題である教育格差の背景を掲載
  • 夢の実現に向けて取り組んでいることをイラストを交えて紹介
  • 教育NFTを体験したスポンサーの声を記載

参考:「お金がなくて、学べなかった」を、教育NFTでゼロにします

事例4.株式会社ノンピ

  • 「月曜日の出社率100%」と「夢」への目標を明記
  • 「夢」が実現した際のイメージがわかる画像を掲載
  • 世の中の状況をキャッチし、自社で叶えられることを記載

参考:社食業界の革新企業ノンピ、クライアントの従業員エンゲージメントを爆上げして月曜日の出社率100%に。

事例5.有限会社稲垣塗装所

  • 目指す取り組みが見える端的でわかりやすいタイトル
  • 社会的な背景を受けたサービス展開の背景を掲載
  • 複数の画像を用いた読みやすい構成

参考:【仏壇離れを解決!】仏壇処分の悩みを0にします。

事例6.株式会社丸菱製作所

  • 製造業の未来を願うという社会性のある「夢」である
  • 製造業の現状がわかる資料の画像を引用
  • サービスの利用拡大を通じて、製造業を盛り上げるというストーリー性

参考:既存の商流を開放し、「親が子に継がせたい」と思うものづくり業界をつくります!

事例7.東海電子株式会社

  • 「飲酒運転をゼロにする」という社会性のある「夢」をタイトルにシンプルに明記
  • 「夢」を掲げる背景でもある、毎年2万人近くの人の飲酒運転という事実を掲載
  • 物理的に飲酒運転をさせないといった、高い実現性を展開
  • その仕組みを動画とともに紹介して受け取り手の理解を深めている

参考:アルコール・インターロックの社会実装を実現させ、飲酒運転をゼロにします。

事例8.株式会社エルゴン・ジャパン

  • 日本女性の「深夜の1時間」を変えてと、具体的にイメージしやすいフレーズを記載
  • 独自調査の結果も踏まえて、新ブランドの背景を紹介
  • イタリアの歴史をアイテムに昇華したというストーリー性

参考:日本女性の「深夜の1時間」を変えて、働く女性が美しく輝ける社会の実現を目指す。イタリア式ライフイノベーションで、30代女性の躍進を目指して。

事例9.株式会社カネカ

  • 「夢」を通して、どんな未来を願うのかがイメージが湧きやすいメイン画像
  • 海洋マイクロプラスチック問題の解決という、社会性のある取り組み
  • Green Planetの循環イメージがわかる画像を掲載

参考:「綺麗な海を守りたい」海水中でも生分解する新素材でプラスチックごみを無くします

事例10.アドソル日進株式会社

  • インナーコミュニケーションにつながる「夢」である
  • 「全社員月に集合」というキャッチーな言葉を載せたイメージ画像をメインに設定
  • 「夢」を載せるだけでなく、これまでの宇宙領域での取り組みを紹介

参考:2076年、創立100周年記念イベント&社員旅行を月で開催へ

事例11.株式会社カフェヨシノ

  • モーニングサービスなどの愛知特有の喫茶文化という地域性がフックとなるキーワードを設定
  • 現在愛知県内に展開する17店舗から全国100店舗へ拡大するといった、具体的に目指す店舗数を記載
  • 2023年に開店したドライブスルーモーニングをはじめ、実施する取り組みを画像とともに訴求

参考:”愛ある喫茶店文化”を全国へ。「カフェヨシノ」を全国100店舗へと拡大し、おもてなしの心から生まれた愛知特有の喫茶店文化を日本中に広めたい。

事例12.株式会社根津

  • 「日本の果物離れ」という業界にとっての問題を解決する「夢」である
  • 6次産業化の推進やスイーツ加工といった、果物の魅力を今の時代にマッチした具体的な取り組みを発信
  • 「夢」のためにどのような挑戦をしているか、複数枚の画像とともに掲載

参考:【日本の果物離れに歯止めをかける】老舗青果問屋3代目が日本を「1億総果物好き社会」にします!

事例13.セールス・インテリジェンス株式会社

  • 読み手に期待感と可能性を感じさせるタイトル・サブタイトル
  • 「AI時代の営業」による効果の例を紹介
  • 「夢」を実現するためのアクションとは何かが伝わるように考えを掲載

参考:コンサルタント×セールスインテリジェンスシステムで、売上アップorコスト削減『すべての顧客の資本効率アップ』

事例14.一般社団法人 全日本ピアノ指導者協会

  • 目指す活動がどんなものかがひと目でわかるタイトル
  • 「21世紀出生児縦断調査(厚生労働省)」のファクトデータを踏まえている
  • 「夢」の実現に向けて具体的な取り組みを掲載

参考:ピアニストを夢の職業に。ピアノ・リーグの創設を目指します

事例15.株式会社ライズアップ

  • 「人力車の力で日本を復活させる」と誰が何をどうするがひと目でわかるタイトル
  • 日本経済を活性化するという社会性と観光産業に対する期待が感じられる
  • 「夢」と実現した際に得たい効果(人力車業での雇用問題などの解決)に一貫性がある

参考:【東京力車】人力車の力で日本を復活させる!世界で1番稼げる観光業を浅草から!

そして、「April Dream」を制定したPR TIMESからも、毎年多くの「夢」が発信されます。

タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」は「プロジェクト推進のために1人で悩む人をゼロにします。」と、お客さまとともに歩む「夢」を発信。カスタマーサポートツール「Tayori」は、「最先端なのに超簡単なカスタマーサポートツールであり続けます」とサポートについてのあり方を「夢」として発信しています。

事業部や社内プロジェクトごとに、目指す「夢」がある場合はそれぞれ発信することも可能です。

「夢」を発信し、ステークホルダーからの共感や応援につなげよう

PR TIMESが2020年から展開してきた、4月1日を「April Dream(エイプリルドリーム)=叶えたい夢を語る日」に変えようという取り組み。

企業がApril Dreamを活用してPR TIMESやその他の場所で「夢」を発信することで、ステークホルダーからの共感や応援につながったり、同じ夢を目指すパートナーに出会えたり、メンバー同士の目線のすり合わせができたりというメリットがあります。

紹介したポイントや事例を参考に、自社の想いを夢として言語化し、ぜひ発信してみてください。

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この記事の監修者

長野英樹

長野英樹

2022年PR TIMES入社。社内弁護士として法務案件を担当。April Dream2023プロジェクトメンバー。April Dreamプロジェクトにおいては、主に企業の方への対応を担当。企業様向けウェブセミナーにおいて夢を発信した後の変化や夢の考え方、夢のプレスリリースの書き方などを解説。

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