広報活動でメディアリレーションズを取る先のメディアには、様々なメディアジャンルがあります。広報戦略を考えていく上で「ビジネス系メディアに掲載を図りたい!」という機会もあることでしょう。
ビジネス系メディアへアプローチを行う上では、押さえておきたいポイントがあります。本記事では、ビジネス系メディアに取り上げられるメリットを確認しながら、アプローチ時に必要な要素やアプローチの流れをご紹介いたします。
そもそも、ビジネス系メディアとは?
本記事で紹介するビジネス系メディアとは、国内外の経済や企業の動向を中心に取り上げるメディアを指します。一般的にビジネス系メディアの主な情報ジャンルとしては、国内経済、海外経済、金融・マーケット、キャリア等があります。
ビジネス系メディアの中でも、企業情報を中心に扱うメディア、人物取材に特化したメディア、マーケット情報に特化したメディア、マーケティング戦略に特化したメディア等、メディアごとに得意なカテゴリがあります。
そして報道対象の業種・業態を問わず広く報じるメディアもあれば、IT・テクノロジー領域に特化するなど、特定の業界に特化したメディアもあります。
ビジネス系メディアといっても、メディアごとに異なる運営方針があることを理解し、アプローチするメディアの方針を理解したうえでコミュニケーションを取ることが重要です。
ビジネス系メディアに取り上げられる4つのメリット
ビジネス系メディアに報道されて情報が波及することで、様々な副次的な効果がある場合があります。まずは、ビジネス系メディアに取り上げられるメリットを確認しましょう。
メリット1.社会的なニュースとして届きやすい
ビジネス系メディアの読者はビジネスパーソンが多く、情報収集のため定期的に読まれる傾向があります。そのため、メディアの中でも読者数やPV数の多いメディアが数多くあります。
そんなビジネス系メディアでニュースとして報じられることで、ビジネスパーソンが知っておくべき社会的な情報として、多くの方に届けることができます。
メリット2.自社や商品・サービスのブランディングに繋がる
ビジネス系メディアの中には、長年ビジネスパーソンに指示されている伝統あるメディアや社会的な知名度の高いメディアが存在しています。そのようなメディアは読者からの信頼も厚いものです。
そこで報じられることで「〇〇で紹介されていた会社」「〇〇で特集された商品」としてメディアのお墨付きを得られ、自社や商品・サービスのブランディングに繋がります。
メリット3.業界内でのプレゼンスを強化しやすい
ビジネス系メディアの掲載では、一社単体の行動というよりも、業界としてどのようなインパクトがあるか、どのような背景があるかを含めた記事内容が多い傾向にあります。
そんな記事を読んだ読者にとっては、業界が特集された記事の中で紹介されることによって、その業界を代表するリーディングカンパニーとして受け入れられやすく、「〇〇業界といえば〇〇社」という印象が残りやすくなります。
メリット4.メディアの情報源になっている
メディアでは情報収集の一環として、他のメディアを参考にしている場合があります。中でも、ビジネス系メディアは深堀した情報が多かったり、信頼性の高い情報が多いとされ、他のメディアの情報源としてウォッチされることが多いのです。
そのため、ビジネス系メディアでの掲載をきっかけに、他メディアでの取材や掲載に繋がることもあります。
ビジネス系メディアへのメディアプロモートで準備しておきたいもの
ビジネス系メディアへのアプローチは、社会的にも価値・インパクトがある情報だと伝わるよう、報道の根拠となるエビデンスや数値的なデータが特に重要です。アプローチや取材対応にあたってどのような準備をしておくとよいか、一緒に確認していきましょう。
1.自社の実績のファクト
自社の定量的な実績として、売上や販売数量、前年比、ユーザーの反応といった情報は正しい数値を伝えられるように事前に準備しておきましょう。
メディア側の理解を促すためにも、その数値がどう変化しているのか、どんな意味を持つのかを説明できるとベストです。
2.業界的なトレンドや傾向
自社単体の動きだけではなく、業界としてどのようなトレンドや傾向があるかが取材のフックとなる場合があります。
業界がこう盛り上がっている、ダウントレンドだったけど起死回生しているなど、業界の一員として自社を取り巻く業界の動きもあわせて説明できると良いでしょう。
3.掲げている目標・今後の展望
ビジネス系メディアにとっては、今後どのくらい経済・社会を動かしうるのか、インパクトを与えるのか、が掲載する・しないの判断軸となります。現在の実績と合わせて、実現したいビジョンやそれに向けた売上目標や導入予定数等を具体的に伝え、今後見込まれるビジネス的なインパクトをしっかりと伝えましょう。
4.取材対象者
ビジネス系メディアでの掲載にあたり、取材が入るケースが多くあります。そこでは、伝える内容だけでなく、誰に取材できるかも重要です。社内外でどんな人が取材可能か、対象者を伝えられるように準備しましょう。
社内での責任者・担当者への取材の他にも、ユーザー・利用客に対しても取材希望が入るケースがあることも知っておきましょう。
ビジネス系メディアへのアプローチ方法と流れ
必要な情報を準備したら、実際にアプローチを行いましょう。次に、アプローチの方法をタイミング別に2つご紹介します。
方法1.情報解禁タイミングに合わせたアプローチ
1つ目は、情報解禁のタイミングに合わせてアプローチする方法です。情報解禁時点で、業界や社会的にインパクトがある場合には、鮮度重視のアプローチが有効です。
情報解禁タイミングが決まったら、リリース日やその前に親和性の高いメディアへ情報提供をし、取材の相談を行いましょう。
個別のアプローチだけではなく、記者発表会を開催して複数社同時に公開したり、そこで個別取材を受けるケースもあります。
方法2.リリース後の反響を踏まえたアプローチ
情報を解禁した後の、ユーザーや社会からの実際の反応や実績をもとに、企画が決まる場合もあります。具体例としては、企業のユニークな取り組みや挑戦、成功事例として取り上げられるものです。
こちらの場合には、発売後の客観的な実績やユーザーからの反応等のファクトをもって、アプローチ先のメディアへ企画を提案していきます。
予めリリースタイミングで情報提供しておくことで、たとえその時点では掲載に繋がらないとしても、追って軌跡やその後の反響を伝える際に理解を促しやすくなります。
ビジネス系メディアにアプローチするときに注意したい3つのポイント
ビジネス系メディアへアプローチを行う時には、押さえておきたいポイントがあります。最後に、メディアアプローチを成功に導くために、注意したい3つのポイントを紹介します。
1.自社目線でなく社会目線
メディアの報道では、一社で宣伝色の強い情報ではなく、社会にとってどういう価値があるのかという視点が重要視されます。自社の情報を伝えたい…!とはやる気持ちがあっても一度客観的な目線を持ち、社会から見た自社を俯瞰して見て、伝えるべきポイントを検討しましょう。
社会的な背景を踏まえてどんな意義やインパクトがある取り組みかをしっかりと伝えたり、一社単位でなく業界としてのトレンドや並び情報を合わせて伝えることがポイントです。
2.メディア特性に合わせた提案をする
元となる情報は同じでも、取り上げる切り口は各メディアの特性によって様々です。広報担当者からも、やみくもに一律アプローチするのではなく、相手のメディアの特性に沿った提案をしたいものです。
そのためには、事前にメディア研究を行い、どのような企画で取り上げられそうか把握しておくことが効果的です。このメディアならこの切り口がよさそう、といった仮説を立てながらアプローチしていきましょう。
3.正確な数値を伝える
ビジネス系メディアの取材の場では、売上や販売数量、目標値などの定量的なファクトを求められることが多くあります。中には公開前に修正できる場合もありますが、基本的には取材の場で答えた数値情報はそのまま報じられると認識しましょう。
誤った情報が流通してしまうことを防ぐためにも、事前に数値情報を確認しておき、正確な数値を伝えられるように準備をしておきたいですね。
ファクトブックや、プレスキットを準備しておくと、役に立ちます。
ビジネス系のメディアへのアプローチは社会視点とファクトが特に重要
ビジネス系メディアへのアプローチでは、社会的に・ビジネス的にどんなインパクトがあるのかといった「社会から見た自社」の目線がとても重要です。さらに、その事実が客観的なデータで定量的にわかると、裏付ける根拠として頼もしい情報になります。
また、他のメディアリレーションズ同様、一度限りのお付き合いではなく、継続的に良い関係性を築くことも大切です。
広報担当者として、メディアをよく理解しながら効果的な提案ができるように、ビジネス系メディアへのアプローチもチャレンジしていきましょう。
ビジネス系メディアへのプロモートに関するQ&A
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