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未経験から広報PR職への転職を成功させる!5つのポイントと志望動機・自己PRの書き方を解説

未経験から広報PR職への転職を成功させる!5つのポイントと志望動機・自己PRの書き方を解説

キャリアチェンジの選択肢として人気が高まっている広報PR職。人事や営業、企画など異なる職種から広報担当への転職を目指す方も増えており、中途採用の求人にもたくさんの応募が集まる傾向にあります。

一方で、「広報PR職に挑戦はしてみたいが、未経験ではハードルが高いのではないか」「専門的なスキルがなければ転職できないのではないか」と悩む方も多いでしょう。

本記事では、未経験から広報PR職への転職を成功させるためのポイントや、自分の経験を活かした自己PRのポイントを解説します。新たなチャレンジをしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

目次
  1. 未経験から広報PR職への転職は可能?

  2. 未経験から広報PR職への転職を成功させやすい人の特徴

  3. 現在の経験が広報PRの業務に活かしやすい職種

  4. 未経験から広報PR職への転職を成功させる5つのポイント

  5. 志望動機の作り方:未経験でも通る3ポイント+構成テンプレ

  6. 未経験から広報PRへの転職をする場合の志望動機や自己アピール文の書き方事例

  7. 未経験から広報PR職への転職で有利になる資格はある?

  8. 経験とスキルを活かし、憧れの広報PRへ

  9. 未経験から広報PR職への転職に関するQ&A

未経験から広報PR職への転職は可能?

広報PR職は「未経験からの転職はできない」というイメージがあるかもしれませんが、実際には未経験からの転職も可能です。実際に、営業職や人事職など異業種からのキャリアチェンジで広報PRに就く方も多くいます。

ただし、広報PRのチームは少数精鋭であることが多く、大企業でも採用人数は数名程度に限られていることが多いです。、そのため、未経験から広報PR職への転職を成功させるには、戦略的な準備が求められます。「なぜ広報なのか」「どんな経験が広報業務に活かせるのか」を明確にし、自分の強みを言語化して伝えることが成功のカギになります。

転職イメージ

未経験から広報PR職への転職を成功させやすい人の特徴

未経験からの転職を成功させるには、どのような強みを活かすと良いのでしょうか。

ここでは、未経験から広報PR職への転職を成功させやすい人に共通して見られる特徴を7つ紹介します。

広報に向いている人の特徴は、以下の記事で解説しているので、あわせてご確認ください。

1.問題解決能力が高い

1つ目の特徴は、問題解決能力の高さです。

広報PRの仕事には、トラブルへの対応など、世間の意見を慎重にくみ取って発信しなければならない場面が多々存在します。

さまざまな人に配慮しながらも、自分で判断して物事を素早く動かすことが重要です。

物事の緊急度と重要度を判断する力、自ら問題解決しようという意識とそれを実行に移す行動力を持っている人は、未経験でも重宝されるでしょう。

2.コミュニケーション能力が高い

2つ目の特徴は、コミュニケーション能力の高さです。

広報PR職は、社内外問わず多くの人とのやり取りがある、会社の顔ともいえる役割。

経営者・取材先・競合他社・招待客やマスコミの対応など、多様な職種や業種の人との円滑なコミュニケーションが求められます

さまざまな立場の人に気を配りながら友好的に話をまとめ、信頼を構築する能力が必要です。

業界のコミュニティーに参加し、新たなつながりを獲得をすることも大切な仕事であることから、フットワークが軽く社交的な人はより向いているかもしれません。

3.情報収集能力が高い

3つ目の特徴は、情報収集能力の高さです。

社外に情報を発信する際には特に、世間のトレンドや流れを読むことが重要です。

また、それらの情報から生活者の状況を深く理解し、気持ちをくみ取ることができれば、反響の良い企画を出すことができます。

情報収集能力は、競合他社のニュースの背景を調べる、SNSで話題になっている流行の理由を考えるなど、日頃の積み重ねで身につきます。

情報に興味を持ち、日々アンテナを張ってインプット・アウトプットすることができる人は広報PR職においても活躍できるでしょう。

4.主体的に仕事に取り組める

4つ目の特徴は、主体的に仕事に取り組めることです。

広報PRの仕事には、複数の人を巻き込みながらコミュニケーションをとり、物事を決めていかなければいけない場面が多くあります。相手からのアクションを待つだけでなく、自らの意思でプロジェクトを前に進めていく姿勢が必要です。

常に自分のこととして仕事に向き合える人は、広報PRにおいても円滑に業務を遂行できる可能性が高いといえます。

5.利他心がある

5つ目の特徴は、利他心があることです。

社会・自社・従業員・そしてステークホルダーのための行動が望まれる広報PR職では、献身的で利他心のある人が重宝されます

仕事に対する評価やアピールを重要視しすぎると、メディア露出や大規模な企画実行など、手段が目的化し、企業にとって最適な広報戦略にならなくなる場合があるためです。

実際に広報PR職で結果を出している人の多くが、社会や会社に貢献することに喜びを感じ、感謝されることが好きな人です。

6.計画性・継続力がある

6つ目の特徴は、計画性と継続力です。

職域が広く、タスクが同時進行になりがちな広報PR業務では、優先順位をつけて着手順を決め、複数のプロジェクトを円滑にこなす計画性が求められます

また、目に見える成果を出しづらく、目標設定が難しい点も広報PR職の特色です。

見失いがちな目標やKPIを計画的に見直しながら、PDCAを繰り返して根気強く目標を追い続ける継続力が必要です。

7.細部まで責任を持てる

7つ目の特徴は、責任感です。

ステークホルダーとの調整業務やプレスリリースの文章校正など細かい確認作業も多い広報PR業務。

オフィシャルな形で世の中に出す情報は企業の信頼に直結するため、数字やデータソースには細心の注意が必要です。

日頃から細部までダブルチェックをしたり、元データを確認したりと、責任感を持って仕事をしている人に向いています。

広報PRイメージ

現在の経験が広報PRの業務に活かしやすい職種

自分自身の特徴に加え、これまで異職種で培ってきた経験が広報PRに活かせる場合もあります。ここでは、広報PRの業務に活かしやすい職種を7つご紹介します。

人事:社内施策・採用広報は、社内広報・採用PRに活かせる

人事は、人事制度、評価制度、教育・研修、採用計画など、経営への影響度が高い職種です。企業の方針との関係が深い業務をマルチタスクで行う点は、広報PR職の働き方に似ています。

また、採用活動をする中で求職者に自社の魅力を伝えてきた経験は、メディアアプローチやプレスリリース業務に活かすことができます。

営業:顧客理解・提案設計は、メディアや取材誘致に活かせる

営業で身につくスキルや経験は、広報PRのさまざまな場面で活用できます。

例えば、相手のニーズをくみ取って行動変容を促す力は、質の高い広報企画やメディアアプローチにつながります。売上目標を追いかけた経験は、目標を根気強く追いかけることが必要な場面で武器となります。

ステークホルダーとのつながりをつくる社外広報の仕事では、顧客との会話を通して培った高いコミュニケーション能力を発揮する機会も多いでしょう。

マーケティング:PR×広告×SNSの統合が語れる

企業や商品の認知拡大を目的とする広報PRの仕事では、マーケティングの商品プロモーション同様に、トレンドの把握や時世の考慮が必要です。

また、コラボレーションやキャンペーン実施など、施策実行スキルが求められる点も両職種の共通点です。

広報とマーケティングを兼務で行う担当者も多いことから、マーケティングは広報PRと親和性が高く、転職においても有利な職種経験だといえます。

商品企画:ストーリー設計・発表計画の骨子が作れる

広報PRの仕事のひとつ、広報戦略の立案においては、商品企画で身につけた市場把握や情報収集能力が即戦力になります。

また、企画職の要となる論理的思考・問題解決思考は、トラブルへの迅速な対応や目標に対するPDCA改善など広報PRのさまざまな業務において力を発揮するでしょう。

デザイナー:資料・SNS・メディアキットで武器になる

デザイナーは、ユーザーの行動分析をし、根気強くUI・UX改善を繰り返す職種です。

目標を追い続けて改善を繰り返す過程は、広報PR職の働き方と似ています。

ステークホルダー向けの資料作成をする際に、企業やサービスの特徴をわかりやすく伝えるデザインスキルを発揮できる点も大きな武器です。

記者・ライター:リリース品質と取材対応で即戦力

記者・ライターをはじめ、メディア業界での経験がある人は、広報PR職でも重宝される傾向にあります。物事を俯瞰的に捉えることに長けている人が多いため、プレスリリースの執筆をはじめ、情報を整理する仕事が得意だからです。

日頃からプレスリリースを目にする機会も多く、目に留まる情報や読みやすい資料を判別できる点も転職が有利になるポイントです。

カスタマーサクセス:顧客の声を事例化・改善ストーリーで説得力あり

カスタマーサクセスは、企業内で広報PR職にジョブチェンジをする場合に有利に働く職種です。エンドユーザーの意見を把握しており、最新のユーザー動向をメディア関係者に届けることができるからです。

サービス開発側と密に連携をとっている場合は、プレスリリースで自社の商品開発の背景をわかりやすく伝えることもできます。

未経験から広報PR職への転職を成功させる5つのポイント

これまで、広報PRの仕事に向いている特徴と職種経験について見てきました。

では、それらの強みをどのように活かせば未経験から広報PR職への転職を成功させられるでしょうか。ポイントを5つご紹介します。

ポイント

ポイント1.広報PR職の求人内容をしっかりリサーチする

広報PRは企業によって業務内容が大きく異なりますが、一般的には以下のような役割や業務に分かれています。

  • 社外広報
    自社の認知度を高め、商品・サービスを広める役割。
    プレスリリースの作成・取材対応・原稿チェック・メルマガ配信・広報企画など、顧客やメディア関係者向けの仕事が主な業務です。
  • 社内広報
    社員向けのポータルサイトや社内報をつくって経営方針や各部署の活動を公開したり、社員同士のつながりを深めるための社内イベントを企画したりと、社員の充実感をアップさせる役割。
  • IR広報
    IRは株主や投資家を対象に投資判断に必要な情報を提供する仕事で、「インベスター・リレーションズ(Investor Relations)」の略。企業の経営状態や財務状況、業績の実績・今後の見通しなどを広報する役割です。
  • PR業務
    PRは「パブリック・リレーションズ(Public Relations)」の略で、株主や取引先・生活者・地域住民といったステークホルダーと良好な関係を構築するために活動することが主な目的。記者発表やホームページでの情報発信、地域イベントの開催などが主な業務です。

自分が転職で希望する業務は何か、企業で募集されているのはどんな業務なのか。

企業リサーチを怠らず、求人要件と自分の転職の目的をすり合わせることが重要です。

ポイント2.広報PRに強い転職エージェントを活用する

業界や職種によって、選考の際にアピールする内容を変えたほうが採用率は上がります。

転職エージェントに在籍しているコンサルタントは、転職を希望する業界の動きやトレンドを熟知しているので、ひとりでの転職活動が不安な場合は、提出書類の添削や、面接の対策などを利用することもおすすめです。

広報の種類については以下の記事で紹介しているので、あわせてご確認ください。

ポイント3.自己分析と自己アピールの内容を徹底する

未経験から広報PR職への転職を成功させるために欠かせないのが、自己分析です。

経験者のように職務経歴を自己アピールの材料に使うことができない分、なぜ広報PR職を希望するのか、これまでの経験をどのように活かせるかなど、転職の目的と自分の強みをはっきり理解しておくことが重要になります。

また、アピールする内容を考える際には、どの企業にもあてはまる内容にならないよう、具体的なエピソードを盛り込むと良いでしょう。

自分のスキルセットを明文化しておくこともおすすめです。

ポイント4.スキルや経験を活かせる求人を選ぶ

スキルや経験を活かせる求人に絞って転職活動をすることも、成功のポイントです。ここでは、広報PR未経験者におすすめの求人の選び方をいくつかご紹介します。

外資系の広報PR職の求人を選ぶ

外資系の企業では、汎用性の高いスキルと英語力が求められます。

そのため、広報職としては未経験でも、関連する経験や企業が求める経験にマッチすれば採用の可能性があります。

外資系企業は、インターネット関連スキル(タイピングやExcelスキル)が必須であることが多いため、応募する際には一通り身につけておきましょう。

経験がある業界の広報PR職の求人を選ぶ

業界全体の最新動向や専門用語、競合企業などの知識は大きな武器となります。

職種は未経験でも、比較的近しい業界で広報職を募集している企業に応募してみると良いでしょう。

広報部門の人数が多い企業などでは広報アシスタントを募集しているケースもあります。業界の専門知識を活かしてアシスタント職として知見をためるのもひとつの手です。

経験がある職種と兼務できる広報PR職求人を選ぶ

現在の職種を入り口に広報職に就くという方法も有用です。

多くの従業員が兼務で活動しているスタートアップ・ベンチャーでは、営業や総務、マーケティングなどと兼務している広報PR担当者も少なくありません。

広報部署自体がなく、広報PR職として未経験・第二新卒を募集している企業に絞って求人を見てみるのも良いでしょう。

ポイント5.PR会社の求人を選ぶ

いきなり企業の広報PR職に応募するのではなく、企業のPRを支援するPR会社を選ぶというのも転職を成功させるための一手段です。

PR会社には、未経験や第二新卒を募集している企業も多くあります。

多くの企業の広報PR支援をすることで、自身が興味を持っている領域がわかり、広報PRについての経験・スキルも身につきます。

経験を積みながら資格を取得するなどスキルを高めることで、次の転職で企業の広報PR職に就くためのハードルも下がるでしょう。

志望動機の作り方:未経験でも通る3ポイント+構成テンプレ

未経験の志望動機で差がつくのは、熱意の強さではなく「論理の筋」と「会社ごとの固有性」です。広報は社内外の多様なステークホルダーを相手にし、企業の信用と一体化した役割を担います。そのため、志望動機でも好きや憧れを語るより、誰にどんな価値を届け、そのために何を設計し、どのように成果を検証するのかを言語化することが求められます。

特に「なぜ広報か」「なぜこの会社か」「自分は何ができるか」の3点が揃うと、採用側は入社後の立ち上がりを具体的に想像できます。テンプレに当てはめつつも、企業の事業内容や直近の発信、想定する広報課題に触れて固有性を作ると、選考通過率が上がるでしょう。

ポイント1:なぜ広報か:価値提供の対象=ステークホルダーを明確にする

「広報になりたい」だけでは評価されにくいのは、広報が「発信作業」ではなく「関係性の設計」だからです。志望動機では、価値提供の対象を具体化し、誰に対して何を変えたいのかを明確にしましょう。たとえば生活者の不安を減らす、取引先の理解を深める、採用候補者の判断材料を増やす、地域社会との信頼を強めるなど、対象によって設計するコミュニケーションは変わります。

自分の過去経験の中で、情報の非対称を埋めたり、誤解をほどいたり、合意形成を進めたりした場面があれば、それが広報の仕事観に直結します。広報の役割を「ブランドを良く見せる」ではなく、「信頼を積み上げるための情報設計」として語れると、未経験でも解像度が高い印象になります。

ポイント2:なぜこの会社か、事業×社会文脈×発信課題で語る

「この会社である必要」が伝わらない志望動機は、どれだけ美しくても通りにくい傾向があります。事業の強みや市場環境を踏まえ、社会文脈の中でどんな価値が期待され、どんな誤解や未理解が生まれやすいのかを整理しましょう。

たとえばBtoBなら導入効果が伝わりづらい、専門領域なら用語が難しく誤解が起きやすい、成長フェーズなら発信量より一貫性が課題になるなど、企業ごとの「広報課題」が見えてきます。その課題に対して、自分ならどんな情報の出し方を設計できるかまで一歩踏み込むと説得力が増します。

企業のプレスリリースやSNS、採用ページなどを読み込み、強みと未発掘のストーリーを指摘することが、志望動機を単なる感想ではなく提案に変えるポイントです。

ポイント3:何ができるか、過去経験を広報タスクに変換して提示する

未経験者が評価されるのは、広報「そのもの」の経験ではなく、広報業務に転用できるスキルの再現性です。営業なら顧客理解と提案設計、人事なら社内施策の設計と調整、マーケなら施策運用と検証、編集なら構成・校正と読者視点など、経験を広報タスクに翻訳して提示しましょう。

重要なのは、スキル名を並べるのではなく「状況→課題→行動→結果」を短く具体化することです。結果は売上だけでなく、関係者を動かした、意思決定を早めた、問い合わせの質が上がったなど、広報に通じる成果でも構いません。

志望動機のテンプレート:結論→背景→貢献→再現性(具体例)→入社後の行動
志望動機は、読み手が判断しやすい順番で書くほど強くなります。まず結論として「貴社で広報として取り組みたいテーマ」を一文で示し、背景として「その会社で起きている社会的な期待や課題」を添えます。次に貢献として「自分の強みで埋められるギャップ」を述べ、再現性の根拠として具体例を1つ入れます。最後に入社後の行動として、最初に作る成果物(例:メディア向け説明資料、テーマ別の発信企画、事例化の設計、想定問答の整備)を示すと、意欲が抽象論に留まりません。

この型に沿って書くと、文章が長くなっても論点が散らからず、未経験でも「プロとしての思考」が伝わります。

以下の記事では、採用担当者目線で志望動機のポイントを添削しているので、あわせてご確認ください。

NG例:露出願望、SNSが好きなだけ、「やりたい」中心の抽象表現
志望動機で避けたいのは、目的と手段が逆転した表現です。「メディアに出したい」「バズらせたい」「SNSが好き」といった動機は、広報の成果を「露出量」に矮小化して見せてしまい、リスク感度や事業理解が弱い印象につながります。

また「人の役に立ちたい」「社会に貢献したい」だけでは、どの企業でも言えてしまうため固有性が出ません。未経験であればなおさら、抽象的な熱意より、事実に基づく理解と具体的な行動計画が求められます。

広報は信用に直結する仕事である以上、誤解を生まない言葉を選び、根拠のある説明ができること自体が適性の証明になります。熱意は、具体的な準備と設計の中に滲ませることが最も効果的です。

未経験から広報PRへの転職をする場合の志望動機や自己アピール文の書き方事例

次に、スキルや経験を生かした自己アピール文の事例をいくつか見ていきましょう。

営業経験を活かす自己アピール文の事例

広報は未経験ですが、これまで求人広告の営業担当としてさまざまな顧客にWebサービスを販売してまいりました。企業と時間をかけて対話し、一緒に企業の人事問題を解決することをモットーに、多くの顧客と良好な関係を築いてきたと自負しております。貴社の求人を拝見し、ユーザー・ステークホルダー両者との関係性を重要視しているという点に惹かれました。顧客との会話を通して培ったコミュニケーション能力を活かして、広報PR業務で貢献できれば、と思い応募いたしました。

企画経験を活かす自己アピール文の事例

現職の化粧品ECサイトでは、特集やコラムなどコンテンツ企画を担当してまいりました。貴社ともお取引をさせていただいてましたが、トレンドを押さえ、斬新な見せ方で世の中に商品の価値を伝えている点が非常に魅力的だと感じました。貴社はこれからWebでの発信にも注力なさりたいとのことでしたので、コンテンツマーケティングの面でこれまでの経験を活かせるのではないかと思っております。Webコンテンツを通じて、より多くの生活者の方に貴社の商品の価値を届けられるよう、貢献していく所存です。

SNS活用経験を活かす自己PR文の事例

プライベートで利用しているInstagramのフォロワーが5,000人おり、インフルエンサー経験がある点が私の強みです。貴社の業界ですと◯◯といった商品がSNS活用では有名ですが、貴社の商品にも、◯◯のようにユーザー層が若く、Instagramでのブランディングに向いたコンテンツがたくさんあると感じております。自身のインフルエンサーの経験を活かして新しい層の生活者の興味関心を捉え、SNS広報で貴社に貢献したいと考え応募いたしました。

最短で内定に近づく準備:応募前に作る「広報ポートフォリオ」

未経験で評価されるポイントは「経験年数」ではなく、「入社後に同じ質で再現できるか」です。その再現性を短時間で伝える手段が、応募前に用意する「広報ポートフォリオ」です。

難しい制作物を並べる必要はなく、広報の基本動作である「ニュース価値の設計」「媒体の見立て」「届け方の設計」を、第三者が見てもわかる形で揃えることが重要になります。面接では「何を作ったか」よりも「なぜその設計にしたか」「どう検証し改善するか」が問われるため、各成果物には狙い・想定読者・判断基準・次の打ち手まで添えると説得力が上がります。

まずは3点セットを最低限の完成度で揃え、応募企業に合わせて差し替え可能なテンプレとして運用すると、選考を進めながら精度を高められます。

模擬プレスリリース:ニュース価値・社会性・数字の根拠を1本作る

模擬プレスリリースは、広報の中核である「情報をニュースに変換する力」を可視化できます。題材は実在の企業でなくてもよく、仮の新サービスや既存事業の改善、調査結果の発表など、現実味があるテーマを選ぶと評価されやすくなります。ポイントは、単なる商品紹介にせず「社会課題・業界課題とどう接続するか」を冒頭で示し、誰のどんな不便をどう解決するのかを明確にすることです。さらに、根拠となる数字を置く設計が重要になります。

たとえば利用者数、導入社数、削減時間、満足度、実証結果など、事実ベースの指標を最低1つ入れ、出典や計測方法も簡潔に補足できるようにします。最後に、取材を想定して「想定問答の論点」を自分で洗い出せると、広報としての危機管理・ファクト管理の姿勢まで伝えられます。

メディアリスト案:自社想定で5媒体×担当×切り口を整理

メディアリストは、闇雲に配信するのではなく「誰に届ければ記事になるか」を判断できる証拠になります。未経験者がやりがちな“媒体名の羅列”ではなく、5媒体に絞ってもよいので、担当領域(例:経済部、社会部、生活情報、テック、地域面など)と、刺さる切り口をセットで整理しましょう。

切り口は「新規性」「社会性」「数字」「人」「地域」「時流」などの軸で構造化すると、なぜその媒体なのかが説明しやすくなります。加えて、媒体ごとの「取り上げられ方」の仮説も書けると差別化になります。たとえば速報で短く扱われるのか、特集で背景まで掘られるのか、読者の生活に落とすのかなど、記事化の型まで見立てると実務に近づくでしょう。

連絡先の網羅よりも、狙いと整合した媒体選定とアプローチ設計ができているかが評価対象になるため、質を優先して作り込みましょう。

SNS企画案:投稿テーマ設計+KPI(リーチ・保存・指名検索)を定義

SNS企画案は、広報を「露出」ではなく「行動変容の設計」として捉えているかが問われます。まず、投稿テーマを3〜5本の柱に分け、各テーマがどの層のどの心理段階に効くのかを紐づけましょう。例として、認知獲得なら誤解の解消や比較軸の提示、検討促進なら事例や裏側、信頼形成なら実績や第三者評価、といった整理です。

次にKPIを目的に応じて使い分けます。拡散を狙う投稿はリーチや再生、検討を狙う投稿は保存やプロフィール遷移、指名検索の増加を主指標に置くと、運用がブレにくくなります。さらに、投稿後の改善案まで書けると再現性が上がります。たとえば保存率が低ければ情報設計を変える、指名検索が伸びなければ導線や言葉の統一を見直すなど、数字を見て次に打つ手が語れる状態を作っておくことが重要です。

未経験から広報PR職への転職で有利になる資格はある?

最後に、未経験から広報PR職への転職をする際に有利になる資格についてご紹介します。資格をまだ持っていない方は、アピールポイントのひとつとして取得を検討してみてはいかがでしょうか。

PRプランナー

PRプランナーは、広報PRについての基礎知識や日常的な実践スキルがあることを証明できる資格のひとつ。ブランディング業務でも重宝される資格で、広報PRに関する知識を幅広く体得したい人に向いています。

PRプランナーは、難易度に応じて1次試験から3次試験まであり、合格した試験によって取得できる呼称が異なります。

  • 1次試験合格→PRプランナー補
  • 2次試験合格→准PRプランナー
  • 3次試験合格→PRプランナー

3次試験では、受験資格として「3年以上の広報・PR関連実務経験」が必要となるため、まずは1次試験、2次試験合格を目指してみると良いかもしれません。

IRプランナー

IRプランナーは、インベスター・リレーションズに関するスキルを身につけていることを証明する資格のひとつ。

社内外からの信頼獲得にもつながるため、資格取得を奨励する企業も増加しています。資格は、認定講座を受講したあとに試験を受験し合格すると取得できます。基礎コースと応用コースがあるので、自分の目標に合わせた講座を受けると良いでしょう。

商品プランナー

商品プランナーは商品戦略・販売戦略・販売促進戦略の基礎知識とスキルを身につけていることを証明する資格のひとつ。戦略的な商品設計や販売設計ができるようになります。

企業をアピールするための戦略立案が必要となる社外広報への転職を目指す人におすすめの資格です。

eラーニング研修と小試験により、資格認定を受けることができます。

ウェブ解析士

ウェブ解析士は、アクセス解析、KPI設計・事業に即した計画立案・ファシリテーションなど、実務で活躍できる人材であることを証明する資格のひとつです。

広報PRの目標設定・KPI設計・業務改善に役立てることができます。

ウェブ解析士・上級ウェブ解析士・ウェブ解析士マスターと3段階に資格が分かれているので、PRプランナー同様自分の目標やスキルを鑑みて受験することをおすすめします。

資格取得のメリットや必要な準備について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

経験とスキルを活かし、憧れの広報PRへ

広報PRは会社の顔として社内外の人とコミュニケーションを図る華のある仕事。

求人が少なく倍率の高い職種ですが、今回ご紹介した転職を成功させるためのポイントを押さえ、自己分析や企業リサーチなど事前の準備を怠らなければ、未経験者でも就職できる可能性は十分にあります。

熱意とポテンシャルを武器に、自身のこれまでの経験を活かした自己PRや志望動機を考え、広報PR職への転職にぜひチャレンジしてみましょう。

未経験から広報PR職への転職に関するQ&A

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この記事のライター

橋本 夕奈

橋本 夕奈

2017年に大手人材サービス会社に新卒入社。メディア戦略担当として、マーケティングリサーチ・サービス企画・Webディレクションなど多岐にわたるプロジェクトを推進。現在は、オウンドメディア運営と記事広告制作に従事。toB・toCを問わない業務経験を活かし、幅広い観点からコンテンツ作成に取り組んでいます。

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