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新聞掲載につなげる広報活動とは?取り上げやすいネタや6つのテクニックを解説

新聞はもっとも歴史があるメディアであり、SNSの普及が進む現在でも信頼度や普及率を見ると重要視せざるを得ない媒体です。新聞と一言でいっても、種類はさまざまでそれぞれ読み手が異なるため、特徴を把握して、どのようにメディア関係者とコミュニケーションをとればいいのかを理解していきましょう。

広報活動前に知っておきたい新聞の種類

新聞には複数の種類があるため、自社が届けたいユーザーを想定してアプローチ媒体を選定する必要があります。『月刊メディア・データ』は媒体情報が網羅的に紹介され、概要や発行部数などが確認できます。

新聞

1.全国紙

全国紙は、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、日本経済新聞、産経新聞の5紙を指し、その名の通りほぼすべての地域で購読が可能となっています。新聞の総発行部数の半分以上、約3000万部を占めているため、影響力が非常に強いといえます。

新聞社は地域にも拠点を持ち、基本的に政治、経済、国際関連のニュースは全国で統一し、ローカルニュースを地方版に載せています。

2.ブロック紙

ブロック紙は広域で販売される地方紙で、北海道新聞(北海道地方)、中日新聞(中部地方)、西日本新聞(九州地方)を指し、エリア内で取材を行って発行しています。共同通信社や時事通信など通信社からの情報も発信しています。

地方においては全国紙よりもブロック紙のほうが購買割合が高いケースが多く、地域に住む方にメッセージを届けたい際は大変有効です。

3.地方紙

県単位で発行・販売している地方紙は、地域のイベントやお祭り、地元で話題になっている出来事、自治体の取り組みといった地域ニュースが大々的に紹介される傾向にあります。

地元とのつながりのある企業はピックアップされやすいため、本社所在地や代表者の出身地ではそこの地方紙で活動を取り上げてくれる可能性が高くなります。

4.専門紙

日本証券新聞、交通新聞、日本農業新聞、日本食糧新聞、電波新聞など、業界に特化した専門紙は、業界関係者を主な読者に抱えています。

数年ごとに担当分野が入れ替わるような人事異動も少なく、高い専門性を持つ記者が多いのが特徴です。全国紙の記者、テレビディレクターが情報収集に活用する場合もあるため、専門紙への掲載は重要です。

5.産業紙

日経産業新聞、日刊工業新聞、日経MJといった、消費トレンド、新製品、最新技術を中心に伝える新聞です。

企業や自社サービスがどのニュースカテゴリーに属しているかを把握し、コーナーを指定したうえでアプローチすると掲載されやすくなる傾向にあります。

6.夕刊紙

日刊ゲンダイや夕刊フジのように、夕方に発行される夕刊紙は、速報性に強みがあり、朝刊に間に合わなかった最新情報が出ています。

記事内容は週刊誌のように幅広く、一般紙が扱わないような娯楽ネタを重視するため根強いファンがいるようです。

7.スポーツ紙

日刊スポーツ、スポーツ報知、スポーツニッポン、サンケイスポーツ、東京スポーツは、スポーツ速報はもちろん、一面でスキャンダル、政治や経済について大々的に扱います。

全国紙と同じく編集体制をとっており、文化部、社会部など担当部署が分かれています。

8.機関紙

政党や各種団体などの特定組織が、主に会員・構成員向けに刊行している新聞で、活動や主張を掲載しています。発行形態も日刊から週刊・月刊など様々で、その組織運営の重要な事業となっている場合が多いです。

9 .他言語紙

定住外国人が集住していたり、外国からの観光客が多かったりする地域において、特定の外国語で発行される新聞を指します。自治体や国際関係団体が発行しているケースがあります。

新聞社の主な5つの情報収集方法

新聞社に所属する記者は取材内容を自身で決める権限があり、比較的自由に情報収集をする傾向にあります。企画段階では幅広く情報収集をしています。以下に記者の主な情報収集方法を5つ紹介します。

情報収集イメージ

1.プレスリリース

毎日大量のプレスリリースが記者の元に届きます。メールで受け取るケースもあれば記者クラブに所属する記者は直接受け取る機会も多いです。

紙媒体である新聞社ではFAX文化は健在です。多くの情報のやりとりをFAXで行っているため、プレスリリースの受け取りをFAXで希望する新聞社も少なくありません。

2.専門誌

幅広い領域を扱う新聞記者にとって、信頼性の高い専門誌からの情報は貴重です。取材対象を選定したり、企画の参考にしたりする場合もあります。

3.Web

常に最新情報が溢れているWebから流行や最新情報を入手します。効率よく情報をキャッチできるように、特定のキーワードを設定して該当する情報を受け取るようにしている記者もいます。

4.書籍・論文

詳しく、正しい情報を報道するうえで知識とエビデンスは必須です。専門書や論文を読んで知識を深めたり、裏付けをとったりします。

5.SNS

最新トレンドをつかむのに必要不可欠なインスタグラムやツイッター。取材対象となるワードでの検索はもちろん、トレンド入りしているキーワードから世相や流れをつかみ取材内容、企画を決めています。

新聞社への広報アプローチ時期

新聞社に所属する記者と良好な関係を築くために、連絡をとる際に気を付けたいタイミングを把握しておきましょう。

1.閑散期(年末年始やお盆休み)

年末年始やお盆休みは企業が休みになるため、プレスリリース配信が減り、記者にとって情報が手薄になります。そのため、長期休暇の前に記事を「仕込む」必要があり、そのタイミングがメディアリレーションズのチャンスです。

閑散期に入ってからアプローチをしようとしてもメディア対応窓口がしまっているケースも多々あるので、連絡先の入手や情報提供は連休に入る3日前には終わらせておきたいところです。

2.選挙の時期・上場企業決算発表時

選挙のタイミング、5月の上旬から中旬の上場企業決算発表時のタイミングは、全国紙は特に取材対応で忙しい時期になります。

情報提供に応じる余裕がないだけでなく、せっかく取材をした企画が採用されないといった状況にもなりえます。選挙や決算に限らず、世の中で大きな事象が起きていないか、これから大きなイベント(国際会議、オリンピックなど)の予定がないかの確認も大切です。

3.降版後

日本新聞協会では降版協定により、加盟新聞社が印刷する紙面を最終確定する時間を決めています。全国紙の場合、夕刊、朝刊の最終版の締め切りはそれぞれ午後1時半、午前1時半が目安とされているのです(地方紙の場合は、印刷工場と配布地域が近いため、それよりも遅い場合があります)。午後2時以降に連絡をとるのがおすすめです。

産業紙や業界紙、専門紙の締め切り時間は午後5時半頃が一般的になっているため、情報提供や連絡をとる時間には配慮が必要です。翌日付朝刊あるいは当日中の番組での報道を目指す場合、記者の出稿準備を考えて、午前中あるいは午後2時頃(遅くとも午後3時頃)までには共有しておくと、取り上げられる可能性が高まります。

4.新サービスリリース時

自社情報に適したコーナーが紙面に毎日あるとは限りません。コーナーによっては隔週や決まった曜日にしか掲載されません。例えば、日経新聞の場合、ベンチャー・スタートアップの面が曜日で決まっているので、新サービスリリースの2週間以上前にはアプローチが必要となります。

新聞社が取り上げやすい主なネタの5つのポイント

新聞社は記者が取材の権限を持ち、デスクが記事の原稿をチェックします。デスクが追加取材を求めたり、修正したりした後、ニュースバリューを考慮して掲載の判断をするのです。こうした体制を理解したうえで、新聞社が求めている情報の傾向を把握し、アプローチにあたってPRするネタを考えましょう

point

1.季節の行事や地元のイベント

主に社会部に対して、季節の行事や地元のイベント情報を伝達することが有効です。基本的に社会部は事件、事故、企業が関わる不祥事を扱いますが、季節の行事や地元のイベントなども取材対象としています。取材範囲が広く、公共性のある話題を好みます。

2.企業や業界・テーマの特集

一般紙の場合、スタートアップ企業がストレートニュースで報道される可能性は低いといっていいでしょう。一方で、特定の業界やテーマなどについてトレンドをまとめるなどの特集記事の場合は取り上げられるチャンスがあります。

なぜ今なのか、社会的背景も合わせて説明する必要があるため、アプローチ前に多くの記事の傾向、トレンドワードを把握しておきましょう。

3.地域にゆかりのある情報

ブロック紙と地域紙にみられる特徴として、該当地域に関係する情報が重視される傾向にあります。例えば、該当地域出身者の代表が活躍している企業、Iターン、Uターン人材の活躍、当該地域で開催するイベント、支店・支所開設といった情報です。

4.行政連携や環境課題への取り組み

産官学、行政とのイベントや協働プロジェクトは新聞で報道される可能性が高いです。公共性が高い事業であるほど報道価値が上がるため、そのようなネタは積極的にPRしましょう。

5.研究データやアンケート

潮流に合わせた自社サービスや業界に関する最新傾向は、記者に喜ばれる可能性が高いです。アンケートや調査報告、事例をまとめたデータは資料としてまとめ、調査リリースとしてプレスリリースを配信してPRします。その報告やプレスリリース自体が記事にならなかったとしても、別の企業の記事で引用される可能性があります。

新聞社にアプローチする6つの広報テクニック

新聞社にアプローチする方法を紹介します。媒体資料、会社概要、面建てなどから記事の傾向を把握して、アプローチしていきましょう

プレスリリースFAX配信のポイントとおすすめメディア

1.FAXを送る

新聞社で頻繁に活用されているFAXは積極的に活用しましょう。媒体によってはFAXを受け付けていないケースもありますが、多くの新聞社はFAXを好みます。FAXをWebから送るサービスを利用すると割安ですし、FAXをメールと併せて送るプレスリリース配信サービスもあります。

2.手紙を送る

あまり使われない方法ではあるものの、返信率が高いのが手紙です。アプローチしたい領域の署名記事から担当記者名をチェックして、その記者に宛てて送ると返信率が高まります。記者名がわからない場合は、コーナーを指定するなどして読まれる工夫をしましょう。

3.企画書を出す

媒体や特集に合わせて企画書を作成してアポイントメントをとる、もしくは郵送するアプローチ方法があります。時期や社会性などタイミングも重要になるため、日頃からニュースや世の中の動きを確認し、データや数字をなるべく用いてわかりやすい説明で効果的な企画書を作成しましょう。

見出し案や原稿案などあまりに具体的に提案しすぎると、書き手のプロである記者の反感を招き逆効果となるケースもありますので、概要をまとめ、直接解説する機会を設けるのが得策です。

4.異動を好機と捉える

専門紙以外の新聞は、基本的に1~3年に1度の異動で担当部署が変わる可能性があります。記者同士は機微に触れる情報をやり取りしている場合には「取材源の秘匿」に関わっていたり、異動前後は自身が多忙だったりして企業の取材相手や関係情報を引き継がないこともしばしばあるとされます。必ず引き継ぐ方を紹介してもらい、企業情報を丁寧に伝えるなどして関係を構築しましょう。新規事業やニュース性がある企画を売り込む絶好の機会です。

5.交流会・セミナーに参加する

オンライン・オフラインで開催される記者を含めた交流会は、記者が必要としていることを知り、情報提供することができます。記者が登壇するセミナーの場合も、セミナー後に講演内容の感想や挨拶でつながりを持つことは今後の関係の素地となります。

6.勉強会を聞く

業界で起きている最新情報や潮流を記者に紹介する、メディア向け勉強会を開催する手法も一般的です。最新技術について積極的にインプットしている記者に対して、著名人を招いた勉強会を開き、自社の代表から業界や業界事例について説明する機会を設けます。

新聞の種類を理解し、新聞社の特徴や時期を踏まえた情報提供・関係構築を

新聞には数多くの種類があるため、自社がメッセージを伝えたい相手や内容を加味して選定する必要があります。新聞の種類や発行頻度によって記者の動きも変わるため、スムーズな関係を構築するためにも、連絡の時期や時間、相手の必要としている情報を考慮してPR活動を行います。新聞への掲載が信頼感や知名度を高めさらにメディアへの露出につながるため、広い視野で媒体を研究し、アプローチしましょう

新聞掲載につながる広報活動についてのQ&A

新聞社にアプローチする広報テクニックは?
・多くの新聞社はFAXを好みますので、FAX送付は積極的に行いましょう。
・手間はかかりますが、担当記者宛に手紙を郵送すると返信率が高まります。
・媒体や特集に合わせて企画書を作成し、アポイントメントをとるか郵送することもできます。
・交流会・セミナーに参加し情報交換しましょう。
・自社の業界に関する勉強会を主催し記者を招くのも効果的です。
新聞社が取り上げやすいネタのポイントは?
・季節性、地域性があるイベント…社会部あてに発信するのがおすすめです。
・特定の業界やテーマなどについてのトレンド…特集記事につなげます。
・地域にゆかりのある情報…該当地域出身の社員や支社・支部の開設などを打ち出します。
・公共性の高い内容…産学連携や行政との協働は報道されやすいです。
・研究データやアンケート調査の結果…最新の動向は記者に喜ばれます。
新聞社にアプローチするおすすめのタイミングは?
・年末年始やお盆休みなどの前は、記者が休暇中のネタを仕込んでおくため情報収集を強化しています。
・選挙や上場企業決算発表時のタイミングは、取材対応で忙しい時期のため避けましょう。
・一般紙は降板(印刷する紙面の最終確定)後の午後2時以降のアプローチがおすすめです。

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この記事のライター

坂下 彩花

合同会社KOUYO代表。スタートアップ企業で広報と人事を兼務しながら、広報業務を一通り経験。提供する情報がない中での企画作り、メディアアプローチが強みです。これまでの広報経験を生かして広報担当者さんの役に立ちたいと思いPRTIMES MAGAZINEに参画。現在シェアハウスの愉快な仲間たちと賑やかに暮らしています。

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