社員同士の交流を深めたり、経営理念を浸透させたりする施策として、社内イベントを実施する企業も多いもの。テレワークなどニューノーマルな働き方が浸透してきている今後は、社内イベントの重要性はますます高まっていくでしょう。
オフライン・オンライン問わず、社内イベントを成功に導くには準備と目的設定が大きな鍵となります。本記事では、企画アイデア例100選、社内イベントを成功させる5つのポイントと実施するまでの6つのステップをご紹介します。
社内イベントを行う目的とは?
社内イベントを行う目的は、大きく3つに分けられます。
1つ目の目的は、社員同士の交流の活性化です。日々の業務では関わることのない社員が交流する機会を作り出すことで、特別な場以外の日常的な交流が自然に増えていくのを目的とします。
2つ目の目的は、経営理念を浸透させることです。理念の浸透は、多くの企業が抱える課題のひとつです。社内イベントでは経営理念の意味や背景への理解を深める場として活用することができます。
3つ目の目的は、社員のモチベーションアップです。日常業務に活かせる知識を学ぶセミナーや講習会の開催や合宿などがあります。学習意欲を刺激し、成長の機会を創出することでモチベーションアップを図ります。
また、テレワークが働き方のひとつとして定着している今、フルリモートの社員に配慮したイベントを開催することも重要です。オンラインならではの良さを活かしリアルではなかなかできない体験を提供するなど、オンラインイベントを通じて社員の一体感を高めることができます。
【目的別】社内イベントの企画アイデア例100選
社内イベントは、一度行うだけでも効果が見込めることもありますが、継続して行うことで少しずつ目的に近付くことができます。まず目的を決め、目的ごとに手段として適切な企画アイデアをできるだけ多く書き出してみるのも良いでしょう。
次に、企画の参考となる100のアイデアをご紹介します。
社員同士の交流促進のためのイベント
交流促進のためのイベントには、部署を横断して楽しめるゲームやスポーツ、季節のイベントなどが挙げられます。普段関わりのない社員同士が話す機会が自然と生まれ、イベントそのものも楽しめる内容であると良いでしょう。
- シャッフルランチ
- 誕生日会
- 日帰り旅行
- 社員旅行
- バーベキュー
- バスツアー
- お花見
- 社内での夏祭り
- 屋形船貸し切り
- 社内で夏祭り
- お花見
- キャンプ
- グランピング
- ハロウィーンパーティー
- クリスマスパーティー
- 新年会・忘年会
- 運動会
- アスレチック体験
- 野球大会
- ボウリング大会
- フットサル大会
- 釣り大会
- ダンス大会
- キャンプ
- グランピング
- 駅伝
- 脱出ゲーム
- サバイバルゲーム
- スポーツ観戦
- 社内ヨガ
- 登山
- クイズ大会
- 駅伝
- アート・クラフト系のワークショップ
- アート鑑賞会
- お絵かきコンテスト
- ビブリオバトル
- ギネス記録に挑戦
- マシュマロチャレンジ
- ペーパータワー
- ピンポン玉リレー
- カードゲーム
- 謎解きイベント
- ジェスチャーゲーム
- 水平思考ゲーム
- コンセンサスゲーム
- インサイダーゲーム
- ロゲイニング
- ワードウルフ
- e-sports運動会
- 防災運動会
- 社内ケータリング
- 社内バー
- カレーパーティー
- 餃子パーティー
- 寿司パーティー
- ピザパーティー
- ホテルビュッフェ
- Tシャツデー
理念浸透が期待できるイベント
経営理念の理解を深めるイベントは定期的に開催したいところです。なぜこの会社が作られたのか、社会に対して何を還元することを目的としているのかなど、背景を伝えて理解を深めてもらえるようなイベント内容を意識しましょう。
- 周年記念グッズ制作の企画コンペ
- 周年記念動画の社内制作
- 社史振り返りワークショップ
- タウンホールミーティング
- ボランティア活動:植樹・植林
- ボランティア活動:小中学校への出前授業・ワークショップ
- 企業理念を基にした作品制作・講評会
- 社員総会
- 読書会
社員のモチベーションアップが期待できるイベント
モチベーションアップを図るイベントは、日常業務を振り返って考えられるような内容がおすすめです。凝り固まってしまった頭をリセットするために、体を動かしてリフレッシュできるラジオ体操などもモチベーションアップにつながるでしょう。
- ラジオ体操
- 朝食会
- 朝ヨガ
- 初詣
- 書き初め大会
- ファミリーデー
- 子どもの職場体験
- 中途入社式
- 他社と合同合宿
- 全社員参加型の会議
- 新規事業の社内コンペ
- 社内の新制度の社内コンペ
- 社内ハッカソン
- 社員による講演会
- 全社を巻き込んだ新人研修
- 1日部署交換
- ウォーキングミーティング
- 一斉ワーケーション
- 事業に関連した作品の鑑賞会
- 研修・視察を兼ねた海外旅行
- マインドフルネス講座
- 哲学カフェ
- 自分史づくり
オンラインでも開催できる社内イベント
今後ますます重要になっていくのがオンラインでの社内イベントです。オフラインでのイベントの多くはオンラインでも開催可能ですが、本当にオンラインでやるべき内容なのかということについては、企画前に一考する必要があるでしょう。中にはオンラインだからできるイベントもあります。
- オンライン飲み会・懇親会
- オンライン合宿
- もくもく会
- オンライン人狼ゲーム
- オンライン運動会
- オンライン焚火
- オンライン演奏会
- 1日バーチャルオフィス体験
- バーチャル世界一周旅行
社内イベントに準備する景品はどうする?
景品はイベントの目的別に予算や内容を変えて用意すると、メリハリがつきます。
例えば、交流活性化を目的とするイベントの場合は、参加して良かったと思われるような景品が良いでしょう。旅館の宿泊券、旅行券、自由に使えるAmazonギフト券も良いですね。
モチベーションアップや経営理念の浸透を目的とするイベントの場合は、仕事につながるような景品がおすすめです。スーツの仕立て券や、Kindle端末など勉強がはかどる機器、セミオーダー可能な景品が自由に選べるなどが挙げられます。
今後はオンラインイベントの開催頻度も多くなるので、目録から選べるタイプの景品も準備できるよう下調べしておく必要があります。
社内イベントを実施するまでの6つのステップ
次に、社内イベントを実施するまでの流れについて確認しておきましょう。
STEP1.社内イベント開催の目的を決める
1つ目のステップは、社内イベント開催の目的を決めることです。
社内イベントを開催する目的は何なのか、そもそも目的に対して社内イベントの開催が手段として適切なのかなどはまず考えたいポイントです。数値で管理できる定量的な目標と定性的な目標、2つの軸でイベント開催における目標を決めておくとその後のイベント内容のバランスが取りやすくなるでしょう。
企業によってはイベント運営メンバーを集めてから目的を決める場合もありますが、何も決まっていない状態で声を掛けるより、目的が定まっている状態で声を掛けたほうが、アサインされたメンバーも承諾の可否が出しやすいです。
STEP2.イベント運営メンバーをアサインする
2つ目のステップは、イベント運営メンバーをアサインすることです。
STEP1で決めた目的を一緒にかなえられそうなメンバーを運営メンバーとしてアサインします。アサインするときのポイントは、目的達成に対しての熱意や情熱を率直に伝えることです。
社内イベントは通常、定期的に開催されるものです。一度の開催のために、打ち合わせ、リサーチ、準備、当日の運営と、必然的に社内イベント開催のために割く時間が増えます。その中でなぜやるのか、なぜあなたに声を掛けているのかを理解してもらったうえで、運営メンバーとして参加してもらえるよう声掛けをすることが大切です。
STEP3.日時を決める
3つ目のステップは、イベント開催の日時を決めることです。
運営メンバーが参加可能で、かつ社員にとっても参加しやすい日時を設定しましょう。このときに、開催の頻度やイベントの開催時間をどうするかなども決めておきたいところです。繁忙期での開催は避けるようにしましょう。
STEP4.企画を決める
4つ目のステップで、企画を決めます。
STEP1で決めた目的を達成するための手段として適切な企画を検討します。例えば、部署内でのコミュニケーションを活発にする目的を達成するとしたら、部署内で働く人にフォーカスできるような企画を立てると良いでしょう。
そのほか、モチベーションアップ、理念の浸透、部署間でのコミュニケーションの活性化などの目的によって、適切な企画は異なります。おもしろそうと思える企画でも、目的を達成できるかどうかの視点は常に忘れないよう心がけてください。
STEP5.担当を割り振って準備を進める
5つ目のステップは、担当を割り振って準備を進めることです。
企画会議で実施する企画と日時が決まったら、後は担当を割り振って各自で準備を進められるようにします。会場の確保、招待客と参加者の管理、企画に必要なものの手配、飲食物の手配、当日のプログラム作成、進行役など、仕事はできるだけ細かく、一人ひとりの負担が大きくならないよう割り振ります。
会議は進捗報告や相談事、当日の流れの確認をする時間にして、日々のちょっとした相談事、報告は社内チャットやチェックリストで管理できると良いでしょう。
STEP6.開催後の報告書の作成
6つ目のステップは、開催後の報告書の作成です。
次回以降に活かせるよう、開催後の報告書の作成は欠かせません。割り振られた担当業務の面と、開催当日の振り返りを各自で作成することで、改善点の取りこぼしがなくなります。
それに合わせてイベント開催後に社内アンケートを実施することで、参加者からの率直な意見を今後の運営に活かすことができます。
広報が社内イベントを成功させる5つのポイント
最後に、社内イベントを成功させる5つのポイントを紹介します。イベントをさらに質の高いものにするために重要なポイントを押さえ、イベントを成功させましょう。
ポイント1.目標を階層化する
社内イベントを成功させる1つ目のポイントは、目標を階層化することです。
社内イベントを行う目的は、社員のモチベーションアップや交流促進、経営理念の浸透にあります。それは最終的な目的であるため、まずはそこに至るまでに必要なステップを階層で考え、下位目標を設定しましょう。要は、理想と最低限の目標を二重に設定するイメージです。
達成すべき目的と、次の目標までの手段をセットで考えることで、目的と手段を混同する事態を避けることができます。
ポイント2.イベント担当者の選出
社内イベントを成功させる2つ目のポイントは、イベント担当者の選出です。
社内イベントを行う際の最初の関門は、参加者を増やすことです。そのためには、誰がイベントを企画しているのかが重要なポイントとなります。多くの部署や社員と関わりのある社員を選出することで、参加にはつながらなくてもイベントに興味を持ってもらいやすくなります。
逆にもっとも避けたいのは、仲が良いからという理由でのメンバー選出です。イベントの企画・運営では、チーム内のコミュニケーションが円滑であることはもちろん大切ですが、運営側に仲が良い人ばかりを集めてしまうと、逆にイベント参加率が下がってしまう恐れがあります。
参加してもらいたい社員たちが、イベントに参加するハードルを下げるため、さまざまなコミュニティからメンバーを選出するように心がけましょう。
ポイント3.運営マニュアルやプログラムを作成する
社内イベントを成功させる3つ目のポイントは、運営マニュアルや当日のプログラムの作成です。
参加者の満足度を高めるため、イベントをスムーズに進行するよう準備しましょう。当日のプログラムを用意して参加者に共有し、プログラムに沿った当日の流れも一度確認しておきます。
運営マニュアルでは、想定しうるトラブルの対処方法を記載したものを運営メンバーに共有します。ゲーム、司会、進行管理など担当を割り振っておくことで、トラブル発生時に情報伝達で混乱してしまうことを防ぐことができます。
マニュアルは一度作成しておくと、次回以降のイベント時にも活用できるのでナレッジとしてためていきましょう。
ポイント4.社員が参加したくなるイベントを企画する
社内イベントを成功させる4つ目のポイントは、社員が参加したくなるイベントを企画することです。そのためには、参加したいと思われるイベントの要素と、過去に実施した際に反応が良かったイベントの共通点を洗い出す必要があります。
すでに案として挙がっている企画に対して、率直に参加したくなるかどうかを聞いたり、どんな内容だったら参加したくなるのかを何名かの社員に聞いてみるのも良いでしょう。
過去に参加した社内外のイベントで、満足度が高かったイベントの内容を参考程度に聞くのも良いですね。
ポイント5.イベント参加可否の案内を複数回に分ける
社内イベントを成功させる5つ目のポイントは、イベント参加可否の案内を複数回に分けて送ることです。
イベント開催のお知らせは、一度ではなく数回に分けて送ることで参加率が高くなります。各社員のスケジュールや当日の飲食物の発注、景品の用意などの問題もあるので、遅くともこの日には参加者数を確定したい、という日を出し逆算してイベント参加可否の連絡を複数回設定します。
その際、文言を変えて送るのもポイントです。2回目、3回目の連絡のときにはイベントの内容を少し明かしてみたり、今からでも参加歓迎であることが伝わる内容であると、社員も参加しやすくなるでしょう。
社内イベントの成功は参加率ではなく目的が達成できたかどうかで判断しよう
社内イベントを実施するにあたり、もっとも重要なのは最初に設定した目的が達成できたかどうかです。参加率を上げることはもちろん大切ですが、目的を達成するための手段であり、参加率100%を目指すことが社内イベント実施の目的ではありません。
そのためにはイベントを企画する前にゴールをきちんと定め、企画内容が手段として適切かどうかを一度考える必要があります。
テレワークなどニューノーマルな働き方が浸透し、社内で顔を合わすことが少なくなった今だからこそ、より重要となった社内コミュニケーション。本記事で紹介した、企画アイデア例100選、社内イベントを成功させる5つのポイントと実施するまでの6つのステップをぜひ参考にして、イベントの開催を検討してみてはいかがでしょうか。
社内イベントに関するQ&A
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